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城山神社祭礼行事(鹿野祭り)

城山神社祭礼行事(鹿野祭り)

祭り紹介

祭り写真館 今年の様子をご覧いただけます。

5/17公開!

歴史約400年の歴史。
長い休止期間を経て、町民の声で復活

シシゾウ:城山神社祭礼(鹿野祭り)は、いつごろ始まりましたか?

瀧さん :鹿野町は、江戸時代初期に鹿野城城主の亀井茲矩(かめいこれのり)によって整備された城下町です。この亀井氏が厚く崇敬したのが城山神社で、春と秋には例祭が盛んに行われました。しかし茲矩(これのり)の子の亀井政矩(かめいまさのり)が津和野藩(現在の島根県津和野町)に国替えになったのを境に祭礼は廃れていきました。それから時は流れ、江戸時代末期、鹿野の町民から祭り再興の声が上がり、藩から許可を得て、再び祭りが行われるようになりました。
元々は毎年の開催でしたが、屋台などが出る本祭りは住民の負担が大きいということで、昭和40年代から隔年開催になっています。本来の祭礼日は4月14日と15日ですが、現在は4月の第2土曜・日曜に行われます。

シシゾウ:祭りに関して、いろいろなしきたりがあるそうですね。

瀧さん :祭りを中心になって執り行うのは30歳未満の独身男性で、氏子各町から1名ずつ役面(やくめん)と呼ばれる祭りの取締役が出されます。昔は、祭りに携われるのは各家の長男だけで、それでも人数があまるくらいでした。近年は人口が減り、次男、三男はもちろんのこと、親戚関係などにも声をかけて人数を揃えています。
その年の祭りの準備は、1月2日の初寄合いからスタートするのが慣例で、御神事場(ごじんじば)調べや宮掃除、屋台建てなどが昔のやり方を踏襲して行われます。

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みどころ綱燈篭や提灯が彩る宵祭り、華やかな行列が城下町を練る本祭り

シシゾウ:祭りのスケジュールを教えてください。

瀧さん :1日目が宵祭り、2日目が本祭りです。宵祭りは夕刻からスタートし、神社でお清めの儀式が行われた後、神輿に神様の御神体をお迎えします。獅子舞奉納の後、神輿は榊に先導され、裃姿のお供など70名近くを従えて山の上にある神社から下りてきて、氏子町内を回り、御旅所で夜を明かします。本祭りは正午から神輿の行列が夜の御神事が行われる御神事場を目指し、町内を東西に練り歩きます。御神事が終わると、御神体は山上の神社にお帰りになります。

シシゾウ:宵祭りのみどころを教えてください。

瀧さん :御神体を移した神輿一行が神社から階段を下ってくるとき、綱灯篭といって、山上の境内から山麓の二の丸まで張り渡された約150メートルの綱に提灯が吊るされ、下へ流されます。提灯の数は100個以上で、二の丸のお堀の水面に提灯の灯が映ってとてもきれいです。
提灯は氏子町内の各家の軒先にも吊るされます。個人宅に吊るされる提灯は前と後ろにその家の家紋が描かれた特製のもので、私が若かったころには町内に提灯店が2,3軒ありました。城下町の面影を残す町並みに提灯がつらなる光景はとても雰囲気があります。

シシゾウ:本祭りの神輿行列について教えてください。

瀧さん :行列は先頭から、榊(さかき)、大工町(だいくまち)の屋台、武者行列の幟(のぼり)差し、山根町(やまねまち)の屋台、下町(しもまち)の屋台、上町(かんまち)の獅子舞、上町の屋台、神輿の順番で、この並びが変わることはありません。神輿のお伴として、これだけの出し物が揃っている祭りは全国でも珍しいといわれています。屋台はもちろんのこと、神輿は殿町(とのまち)、榊は鍛冶町(かじまち)、幟差しは紺屋町(こんやまち)といった具合に、役割分担が町ごとにきちんと決まっているのも鹿野祭りの特徴です。
御旅所を昼に出発した神輿が、御神事場に着くのは午後8時です。これはあくまでも予定時間で、それよりも遅くなりがちです。昔は、次の日の朝までかかることも多く、御神体を神社にお帰しして山上の神社から下りてくると、小中学生たちの登校時間だったということもありました。
予定時間より遅れることが多いのは、行列が要所要所でとる休憩に原因があります。この日、町内の各家では接待のご馳走を用意しています。行列が休憩になると、屋台の曳き手たちなどは近所の家に上がり込んで食事をご馳走になります。行列の順番は厳守なので、どこかの屋台がのんびり腰を落ち着けて休んでいると行列全体の進行がストップするというわけです。
もてなす側の住民たちはとても気さくで、この日は知らない人でも一緒に飲み食いし、仲良くしゃべった後で、「あれ?どこの人だったかな?」となることは珍しくありません。そんな昔ながらのおおらかさが残っているのも鹿野祭りの魅力だと思います。

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注目ポイント夜の目録奉読は祭りの花形

シシゾウ:個々の出し物について教えてください。

瀧さん :榊は、笛と太鼓に合わせて神輿のように若者たちに担がれます。武者行列の幟差しは、甲冑姿の若者が片手に竹筒を持ち、独特の所作をしながらゆっくりと進みます。獅子舞は神楽獅子系の流れをくみ、鳥取県の無形民俗文化財に指定されています。赤い面をした猩々(しょうじょう)が獅子の先導役として登場し、大活躍するのが特徴です。
4台の屋台は、大工町が四神の玄武、山根町が朱雀、上町が青龍、下町が二転門をそれぞれシンボルにしています。四神のひとつの白虎が欠けていますが、昔は白虎の屋台もあったそうです。いずれの屋台も年代ものです。私の町内の玄武の屋台は昭和50年代に大がかりな修復をしました。そのとき、柱巻(はしらまき)という屋台前面の二本柱の化粧飾りの刺繍を京都の人間国宝の方にお願いして復元していただきました。ご覧になる際はそちらも注目してください。
屋台最大の見せ場は、角を曲がるときの辻回しです。台輪(だいわ)に棒を差し入れ、梃子の原理で浮かせて向きを変えます。町並み整備で曲がり角に石が敷かれ、滑りが良くなったため、以前に比べると辻回しは容易になりましたが、昔は京都の祇園祭の山鉾のように、車輪の下に割り竹を敷き詰め、水を撒いて車輪を滑りやすくしていました。
幅の狭い道を電柱など巧みにかわしながら通り抜けるところもみどころです。鹿野の屋台は、屋根が斜めにかしぐように遊びのある造りになっています。普通にそのまま進めば、電柱に屋根がひっかかってしまうとき、屋根の上で待機していた若者が電柱を抱きかかえ、足に力を入れて踏ん張ります。すると、屋根が10センチほど傾いで下がり、ひっかからずに通り抜けられます。

シシゾウ:ほかにも注目ポイントがあれば教えてください。

瀧さん :鹿野祭りは、観光客の皆さんと地元の人とでみどころがそれぞれ違います。観光で来られる方は屋台や幟差しなどの昼の神輿行列を喜ばれますが、地元の人たちにとっての最大のみどころは最後に行われる御神事と目録(もくろく)の奉読です。夜10時過ぎ、御神事場で神輿と榊、屋台などお供全員が見守る中、神職が祝詞をあげ、獅子舞が奉納されます。このときに披露される獅子舞は正式な舞で、演技は約40分に及びます。獅子舞は、祭りの2日間で幾度か舞われますが、正規の舞が奉納されるのは御神事場でだけです。獅子舞が終わると屋台は自分たちの町内に帰り、神輿一行は神社の登り口まで移動します。そこで、御神体は少人数で担げる小さな神輿に移され、山上の本殿にお帰りになります。このとき、神輿にお供する役の順番を記したものが目録で、年行事と呼ばれるその年の当番になった役面が大きな声で読み上げ、お供は呼ばれた順番に登っていきます。この目録奉読の役が鹿野祭り一番の花形とされていて、町の人たちは、誰が、どんな風に立派に読み上げるかを楽しみにしています。そのため、奉読の役を務める若者は、1月ごろから目録を読む練習をして本番の大役に臨みます。

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ふるさと自慢鹿野産そば100%の十割そば

シシゾウ:鳥取市鹿野町の食の名産品を教えてください。

瀧さん :地元の鹿野産そばを使った10割そばの鹿野そばです。十数年前にまちおこしの一環としてそば作りが始まり、名物になりました。そば打ち体験施設を併設した「鹿野そば道場」は、町一番の人気スポットです。

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メッセージ祭り見物に来られたら町の人とぜひ交流してください

瀧さん :神輿行列に屋台、榊、武者行列、獅子舞が連なる祭礼は中国地方で鹿野祭りだけだといわれています。知名度はあまり高くないかもしれませんが、ご覧になると立派さに驚かれると思います。ぜひ一度見に来ていただきたいです。お越しになったら、接待をしている民家に上がって、町の人と交流をしていただくと、より一層楽しんでいただけると思います。

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※祭り紹介者 城山神社 元・宮総代 瀧 憲章(たき のりあき)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

TV番組情報

放送局

ダイドードリンコスペシャル

年行司役面 城下町をゆく!
~城山神社祭礼行事 鹿野祭り~

5/19(土)14:00~14:55
TSK 山陰中央テレビにて放送!

約400年前に戦国領主亀井氏によって築かれた小さな城下町鹿野。普段は静かなまちが、2年に一度盛り上がるのが「城山神社祭礼行事(鹿野祭り)」だ。亀井氏の国替えにより一時中断したが、江戸時代末期に町民たちによって再興。以来、古式にのっとり受け継がれてきた歴史ある祭りだ。見どころは、城山神社の氏子7町から出る時代行列。神輿、榊、4台の屋台、武者行列、獅子舞が華々しく情緒豊かに、春の城下町を練り歩く。中でも、祭りを取り仕切る若連中の頭である7人の「役面」のうち祭り全体の幹事役を担う「年行司役面」は地元住民にとって花形の存在だ。番組では、今回「年行司役面」を務める青年に密着。誇りを胸に祭りを成功に導こうと奔走する若者の姿を通じて、地域の原動力となっている祭りの魅力を描く。

番組の放送局サイトへ

制作担当者からのメッセージ

この地を訪れた文豪 司馬遼太郎が「通りは水の底のようにしずか」「苗字帯刀身分の屋敷などがのこっている」「ぜんたいに、えもいわれぬ気品をもった集落」と表現した小さな城下町鹿野。暮らすのは祭りを愛する人々です。平成6年に始まった町並み整備のテーマは「鹿野祭りの似合う町」。祭りがまちづくりの柱に、暮らしの中心に、そして住民の心のよりどころになっている状況は、江戸末期に地域の活性化を願い祭りを蘇らせた先人の想いが受け継がれていると実感します。若い男たちが活躍する鹿野祭りですが、過疎高齢化という課題もあり、祭りを守ろうと地域全体で頑張っています。そんな中、祭りをリードする「年行司役面」を務める一人の若者。名誉と同時に重圧との闘いもあると思います。地域の伝統を守っていくとはどういうことなのか?!祭りに挑む若者「年行司役面」と地域の想いをしっかりと見届け、伝えたいと思います。

TSKエンタープライズ 木佐 方徳

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TV番組情報

ダイドードリンコスペシャル年行司役面 城下町をゆく!
~城山神社祭礼行事 鹿野祭り~

5/19(土)14:00~14:55
TSK 山陰中央テレビにて放送!

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