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仁尾竜まつり

仁尾竜まつり

祭り紹介

歴史江戸時代に始まった雨乞い祈願の神事が起源

シシゾウ:仁尾竜まつりは、いつごろ始まりましたか?

西山さん:仁尾竜まつりは江戸時代の中ごろに始まった雨乞い神事が起源です。香川県は雨が少ない地域で昔から干ばつに悩まされてきました。伝承によると、寛政11年(1799)、例年にない日照りが続き、仁尾の農民たちが困って和蔵という雨乞いに霊験がある修行僧に相談したところ、藁で竜を作り、水をかけて祈るようにと指示されました。いわれたとおりに農民たちは藁で作った竜を担ぎ、「竜に水あぶせ」と叫びながら村を練り歩き、村中の人たちが竜に水を浴びせました。すると、間もなく待望の雨に恵まれました。以後、大干ばつになると藁で雨乞い竜を作って村を練り歩くようになりました。最後に雨乞い竜の神事が行われたのは昭和14年(1939)で、その後は戦争の影響や社会情勢の変化により、風習は途絶えました。雨乞い竜が復活したのは、昭和63年(1988)です。瀬戸大橋開通を記念して開催された瀬戸大橋架橋記念博覧会に県内の各自治体がふるさとの祭りを出すことになりました。旧仁尾町は当時の町長の提案で雨乞い竜を出すことになり、約半世紀ぶりに雨乞い神事が披露されました。これを機に、地域の伝統行事を継承しようという気運が高まり、翌年から雨乞い神事が「仁尾竜まつり」として定期開催されるようになりました。
全国にもほとんど例のない雨乞い竜はいまや仁尾町のシンボルともいえる存在です。他所のイベントに招待されることも多く、最近では平成29年の第41回全国育樹祭に出演しました。

シシゾウ:半世紀ぶりの雨乞い竜復活は大変でしたか?

西山さん:私の家に戦前の雨乞い竜の写真があり、参考にすることができました。雨乞い竜は、稲藁と竹でできています。全長約35メートル、重さ約3トンという巨体で、材料の稲藁は約3反分(約3000㎡)必要です。稲藁が使われるようになったのは復活してからで米と麦の二毛作が一般的だった昔は麦藁で作られました。麦藁は茎の中が空洞で、水をはじくので昔の竜は現在のものよりも軽量でした。
雨乞い竜は3年ごとに新調します。雨乞い祈願の水あぶせで大量の水をかけられるので、3年もすると稲藁が腐ってしまうからです。製作は3月ごろに開始し、完成までほぼ半年かかります。

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みどころ濡れれば濡れるほど、重みを増す雨乞い竜

シシゾウ:仁尾雨乞い竜の水あぶせについて教えてください。

西山さん:仁尾雨乞い竜の水あぶせのスタートは午後8時です。会場は市民センター仁尾(仁尾庁舎)前の県道です。最初に、神職の方が祈祷を行い、セレモニーとして来賓がご神水を雨乞い竜にかけます。それが終わると、法螺貝に先導され、巨大な雨乞い竜が担ぎ手たちに担がれ、練り歩きを開始します。「雨乞いじゃ、そぉれ竜に水あぶせ」という掛け声を合図に、沿道で待ち構えていた子どもたちは沿道に設置された大型水槽から手桶やバケツで水を汲み、勢いよく竜に浴びせかけます。
雨乞い竜は約40分の水あぶせの間に約200メートルの距離を往復します。その間、かけられる水量は20トン以上になります。麦藁の竜だった時代は、麦藁が水をはじくので重くなりませんでしたが、稲藁は水をどんどん吸っていくので、終わりごろには1トン以上重量が増しています。最初は笑顔だった担ぎ手たちも時間が経つにつれて竹のかき棒が肩に食い込んでくるので必死の形相になります。

シシゾウ:雨乞い竜を担ぐのは地元の方ですか?

西山さん:雨乞い竜を担ぐには150~200人の人手が必要で、一般から募集します。仁尾町外からの参加も受け付けています。過去には東京から参加した方もいます。年々、女性の参加が増えていて、平成29年には約30名の方が竜を担ぎました。
練り歩きが始まると、重いからといって途中で抜けることはできません。担ぎ手たちが思いをひとつにし、息を合わせて最後まで竜を担ぎ通すところは感動的です。

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注目ポイント無礼講の水かけで、子どもたちは大はしゃぎ

シシゾウ:水は誰がかけてもいいのですか?

西山さん:水をかけてこそ盛り上がる祭りです。水あぶせの主役は子どもたちですが、大人もかけていただいて一向にかまいません。実行委員会では、水をかける桶を100円で販売しています。自宅から水鉄砲などの道具を用意してくる子どもも多いです。
水あぶせが始まると担ぎ手たちは全員、子どもたちに水を盛大にかけられて水もしたたるいい男といい女になります(笑)。水あぶせは無礼講なので見ている人も水がかかって、びしょ濡れになります。普段は水をかけられると怒るのが普通ですが、この祭りでは、水をかけられた人たちが皆、笑顔になります。そんなおおらかさも子どもが主役の祭りならではだと思います。

シシゾウ:子どもたちは大活躍ですね。

西山さん:仁尾竜まつりは、子どもたちのふるさとへの愛着心を育むことを一番の目的にしています。子どもたちが大きくなって都会に出てからも仁尾のことを忘れないでいてほしいという願いのもと、水あぶせのほかにも、小学生のマーチングバンドなど子どもたちが活躍できるプログラムを設けています。司会を務めるのも中学生です。司会役には、優等生といわれている子ではなく、やんちゃな子どもを抜擢するようにしています。司会という大役を経験することによって皆、見違えるように成長します。祭りを通して子どもたちのイキイキとした姿を見られるのは何よりの喜びです。仁尾町には、仁尾八朔人形まつりという子どもの成長を願う伝統の祭りがありますが、こちらも子どもたちが活躍します。

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ふるさと自慢瀬戸内の海の恵みを味わうさつま丼

シシゾウ:三豊市仁尾町の食の名産品を教えてください。

西山さん:特産品はミカンで、代表的な郷土料理はさつま丼です。タイなどの白身魚を焼いて身を細かくほぐし、香ばしく焼いた味噌に加え、だし汁で溶いてご飯にかけて食べます。祝いの席で食べられることが多く、仁尾町で秋に開催される仁尾八朔人形まつりには欠かせません。本来は家庭料理ですが、イベント時に販売されることがあります。

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メッセージ参加型の祭りで、ストレス解消にもぴったりです

西山さん:仁尾竜まつりは全国的に珍しい祭りです。夏の暑い時期に水を盛大にかけたり、かけられたりする水あぶせは、ストレス発散にもってこいです。毎年、8月の第1土曜の開催なので、お時間を作ってぜひご参加ください。すっきりした気分になって1年間を楽しく暮らしていただけると思います。水をかける祭りなので雨天でも決行です。見物しているだけでも水がかかるので、濡れてもいい服装でお越しください。

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※祭り紹介者 仁尾竜まつり実行委員会 会長 西山 弘茂(にしやま ひろしげ)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

TV番組情報

放送局

ダイドードリンコスペシャル

雨よ降れ!讃岐に舞う巨大竜
~香川・仁尾竜まつり~(仮)

9/17(月・祝)13:55~14:50
RSK 山陽放送にて放送!

日本有数の日照時間が長い町・三豊市仁尾町。いにしえより人々は干ばつと向き合い日々の生活を送ってきた。干ばつが起きるたびに大きな竜の作り物に水をかけて雨乞いをしたといういわれをうけ始まったのが「仁尾竜まつり」一度は途絶えたものの、瀬戸大橋が開通した30年前・町の有志のの手により復活した。稲わらと青竹で作られた全長約35メートル・重さ約3トンもある雨乞い竜は150人以上の人々に担がれ町を練り歩く。町の人々の「恵みの雨を」との願いを込めて桶で水をすくっては竜に水をかけ祈るのだ。今、この仁尾の伝統・雨乞い竜が、岐路に立とうとしている。竜の作り手の高齢化に直面しているのだ。雨乞い竜を後世に残したい。移住者やボランティアらが立ち上がり、未来に向けて新たな歩みを始めた。地域に一体どんな変化をもたらすのか?

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制作担当者からのメッセージ

日本有数の日照時間が長い町・三豊市仁尾町。
いにしえより町の人々の生活が干ばつと隣り合わせ。仁尾にとって夏の時期の雨は欠かせないものです。恵みの雨を願い、約220年前から続く巨大な雨乞い竜。その祭りを維持する為には人手が欠かせないものですが、保存会は高齢化という課題に直面しています。保存会では移住者やボランティアが加わり、後世へ祭りを繋いでいく動きが始まっています。太陽の日照りに負けない仁尾の祭り人の熱い想いに迫ります。

テレビ制作部 佐藤訓通

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TV番組情報

ダイドードリンコスペシャル雨よ降れ!
讃岐に舞う巨大竜
~香川・仁尾竜まつり~(仮)

9/17(月・祝)13:55~14:50
RSK 山陽放送にて放送!

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