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三崎秋祭り

三崎秋祭り

祭り紹介

歴史南予地方伝統の牛鬼と四ッ太鼓を戦わせる奇祭

シシゾウ:三崎秋祭りの歴史について教えてください。

岩井さん:三崎秋祭りは毎年10月8日と9日の2日間行われます。昔のことはよく分かりませんが、私が物心ついたときには、練りと私たちが呼ぶ牛鬼と四ッ太鼓の喧嘩が行われていました。愛媛県南部の南予地方には、牛鬼や四ッ太鼓が出てくる祭りが多くありますが、牛鬼と四ッ太鼓の喧嘩はここだけだと思います。
三崎秋祭りは、三崎八幡神社の氏子にとっては、盆や正月よりも大切といっても過言ではなく、帰省する人は盆正月よりも多いです。

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みどころ牛鬼は平家、四ッ太鼓は源氏。
現代に繰り広げられる源平合戦

シシゾウ:牛鬼と四ッ太鼓について教えてください。

岩井さん:牛鬼は、全長は約10メートルで、竹で編んだ胴体を藍色の布で覆い、角を持った緑色の頭と剣の尾がついています。胴体は毎年、青年団が10日間ほどかけて新調します。
四ッ太鼓は台座に太鼓を積んだ太鼓台で、長いかき棒を含めると全長が約9メートルあります。太鼓の打ち手は小学1年生の男児4人で太鼓を囲むように乗り込みます。昔は、四ッ太鼓に乗れるのは長男だけでした。私は西組ですが、五男だったので乗ることはできませんでした。現在は少子化で、長男という縛りはなくなりました。

シシゾウ:練りはどのように行われるのですか?

岩井さん:牛鬼と四ッ太鼓の練りが行われるのは9日の午後です。三崎地区が東西に分かれ、東組は牛鬼、西組は四ッ太鼓を担ぎます。この牛鬼と四ッ太鼓の戦いは源平の戦いになぞらえられます。平家は東組で、源氏は西組です。この祭りは牛鬼と四つ太鼓のほかに、東組から神宮丸という舟形の山車、西組から御所車の山車が出ますが、神宮丸には平家の住吉様の人形、御所車には源氏の義経様の人形が奉られています。
練りのスタートは正午過ぎです。地区のメインストリートの国道を牛鬼と四ッ太鼓が地区の若者たちに担がれ、互いに牽制しながら練り歩きます。決戦の舞台は、東と西の境目にあたる三崎港の広場で、前もって高さ約10メートルのやぐらが組まれています。このやぐらを使って牛鬼と四ッ太鼓が勝負をします。
まず、東組の若者がやぐらに登って牛鬼の後方を引き上げ、地上では、さすまたで押し上げながら垂直に立たせます。続いて、四ッ太鼓が牛鬼に突き合せます。四ッ太鼓に乗り込んでいる子どもたちは体勢が不安定になりますが、「せんしゅが楽じゃい」と大声で囃したてながら太鼓を打ち続けます。
牛鬼と四ッ太鼓のかき棒の先端が合わさったら、さすまたなどの支えをはずして、一気に地面に落とします。昔は、相手より有利になろうと激しい駆け引きが繰り広げられましたが、今は安全を重視して、申し合わせをしてできるだけタイミングを合わせて一気に落とします。
勝敗は、牛鬼の上に四ッ太鼓のかき棒がかぶさったら四ッ太鼓の勝ち、その逆なら牛鬼の勝ちです。牛鬼が勝つと大漁、四ッ太鼓が勝つと五穀豊穣に恵まれると昔からいわれています。勝負がついてからの練りも見ものです。牛鬼は、若者たちに担がれ、何度も宙に放り上げられ、四ッ太鼓は、「ヤッチョウマイタ」の掛け声とともに若者たちによって、その場でクルクル回されます。練りは激しいので、見物の皆さんにはできるだけ離れてご覧いただいています。
勝負は5回程行います。過去の対戦成績はほぼ五分五分です。西組の一員としては、史実に基づいて源氏優勢と言いたいところですが、勝ったり負けたりで、そこも面白いところです(笑)。

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注目ポイント五つ鹿踊り、唐獅子、相撲甚句など郷土芸能が
華やかに競演

シシゾウ:郷土芸能の奉納も行われるそうですね。

岩井さん:五つ鹿踊り、唐獅子、相撲甚句、稚児の舞が奉納されます。五つ鹿踊り、唐獅子、相撲甚句は南予地方に伝わる郷土芸能です。五つ鹿踊りは鹿の面をかぶった西組の中学生男子5人が、「うん、そうりゃ」の掛け声とともに太鼓を打ちながら輪になって華麗に舞います。唐獅子は、化粧をして華やかな衣装をつけた3人の少年が軽やかに踊りながら叩く太鼓に合わせて獅子が舞います。獅子を舞うのは青年団の団員2人で、太鼓を叩くのは東組と西組の小学5年生の男の子です。相撲甚句は行司役と化粧回しをつけた力士役が甚句を謡いながら踊ります。演じるのは東組の小学生11人で、昔は男の子だけでしたが、数年前から女の子も参加しています。
五つ鹿踊り、唐獅子、相撲甚句は、無病息災を祈願して8日に地区の一軒一軒を門付けして回ります。約300戸ある三崎地区の全戸を回るため、スタートするのは真夜中の午前2時ごろです。氏子は皆、家で子どもたちが回ってくるのを楽しみに待っています。私は近所に門付けの一行が来たら待ちきれずに孫を連れて見に出かけます。玄関に迎え入れられると、子どもたちは玄関に頭を差し入れてから踊りを披露します。子どもたちは早朝から踊り続けるので、午後になると、唐獅子や相撲甚句の小学生たちが半分寝ながら太鼓を叩いたり、踊ったりする微笑ましい光景も見られます。

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ふるさと自慢清見タンゴールの全国屈指の産地

シシゾウ:伊方町三崎地区の食の名産品を教えてください。

岩井さん:三崎地区は柑橘の栽培が盛んで、中でも清見タンゴールの名産地として知られています。収穫期は3月から4月にかけてです。水産業ではアワビやサザエが特産で、漁期は4月15日から10月15日にかけてです。

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メッセージ三崎でしか見られない牛鬼と四ッ太鼓の戦いは
必見です

岩井さん:9日に行われる牛鬼と四ッ太鼓の喧嘩練りは最高です。三崎でしか見られないので一見の価値があります。ぜひ見に来てください。三崎地区全体が祭り一色になり、楽しんでいただけると思います。

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※祭り紹介者 前・三崎八幡神社 宮総代長 岩井 忠司(いわい ただし)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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