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松江城山稲荷神社式年神幸祭 ホーランエンヤ

松江城山稲荷神社式年神幸祭 ホーランエンヤ

祭り紹介

祭り写真館 今年の様子をご覧いただけます。

6/12公開!

歴史江戸時代に始まる式年の神幸祭

シシゾウ:ホーランエンヤは、いつごろ始まりましたか?

安部さん:慶安元年(1648)、天候不順による凶作を危惧した松江藩藩主の松平直政公が、松江城内にまつられている松江城山稲荷(まつえじょうざんいなり)神社の御神霊を東出雲町の阿太加夜(あだかや)神社へ船で御神幸させ、五穀豊穣を祈願させたのが始まりと伝えられています。ホーランエンヤは、10年ごとに行われる式年祭で、正式名は松江城山稲荷神社式年神幸祭といいます。ホーランエンヤという通称は、御神霊を遷した神輿船のお供をする櫂伝馬船(かいてんません/かいでんません)が櫂を漕ぐときの掛け合いの音頭に由来するといわれています。

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みどころ水上の船行列と陸船行列で櫂伝馬踊りを披露

シシゾウ:ホーランエンヤの日程を教えてください。

安部さん:期間は9日間です。初日に松江城山稲荷神社の御神霊を阿太加夜神社まで船でお運びする渡御祭、最終日に御神霊を松江城山稲荷神社に船でお送りする還御祭が行われます。また、阿太加夜神社で7日間にわたって行われる大祈祷の中日には中日祭(ちゅうにちさい)も行われます。みどころはこの3日間になります。

シシゾウ:渡御祭、還御祭の御神幸はどのように行われますか?

安部さん:御神幸は松江城山稲荷神社から松江大橋までは陸路をとり、そこから船に乗り換え、大橋川、中海、意宇川(いうがわ)を経て、出雲郷橋(あだかえばし)から再び陸路をとって阿太加夜神社にいたります。距離にして約10キロの行程です。還御祭は、このコースを逆進します。御神幸の一番のみどころは、神輿船と色とりどりの旗や幟で飾りつけられた櫂伝馬船をはじめとする供舟(ともぶね)で構成される100隻を超す大船団による絢爛豪華な船行列と、櫂伝馬船の船上で披露される櫂伝馬踊りです。

シシゾウ:中日祭のみどころはどこですか?

安部さん:意宇川の出雲郷橋(あだかえばし)から阿太加夜神社までの約800メートルの区間を、櫂伝馬船の一行が車輪のついた陸船に乗って移動する陸船行列です。陸船の上でも水上同様、櫂伝馬踊りが披露されます。また、阿太加夜神社の神前でも櫂伝馬踊りが奉納されます。

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注目ポイント「ホーランエンヤ」の音頭に合わせて繰り広げる一糸乱れぬ櫂さばき

シシゾウ:櫂伝馬船と櫂伝馬踊りについて詳しく教えてください。

安部さん:櫂伝馬船に奉仕するのは、五大地(ごだいち)と呼ばれる馬潟(まかた)、矢田、大井、福富、大海崎(おおみざき)の5地区の住民です。1隻の船には櫂を漕ぐ櫂かきや櫂伝馬踊りの踊り手、お囃子の太鼓など総勢約50〜60人が乗り込みます。
松江市の無形民俗文化財に指定されている櫂伝馬踊りは剣櫂(けんがい)と采振(ざいふ)りと呼ばれる2人の踊り手が対になって踊ります。剣櫂は、歌舞伎役者のような化粧に相撲の関取のまわし風の装束をつけ、剣を模した櫂を手に船の舳先(へさき)で豪快かつ勇壮に踊ります。采振りは艶やかな女装で、船の艫(とも)に立ち、竹の棒に色布の飾りをつけた采(ざい)を振って優美かつしなやかに舞います。陸からは扮装の細かいところまで見ることはできませんが、ホーランエンヤの歴史と文化を紹介するホーランエンヤ伝承館に行けば、五大地それぞれの櫂伝馬踊りの等身大の人形が常設展示されているので、地区ごとの装束の違いなどをご覧いただけます。

シシゾウ:剣櫂と采振りを務めるのはどういう人ですか?

安部さん:剣櫂と采振りは若者が務める役で、住民数の多い馬潟地区では毎回、中学生の中から人選をしています。馬潟地区を除く4地区は世帯数が50前後と少なく、若者がほとんどいないため、親戚に声をかけるなどして踊り手を揃えています。

シシゾウ:渡御祭と還御祭で櫂伝馬踊りが披露される場所を教えてください。

安部さん:大橋川は、宍道湖大橋から松江大橋、松江大橋から新大橋、新大橋からくにびき大橋の3つの区間、意宇川は出雲郷橋下流付近です。これらの橋の上は観覧者に人気がありますが、大変混雑します。前回から新大橋とくにびき新大橋の間に有料観覧席が特設されるようになったのでそちらの利用もおすすめです。

シシゾウ:櫂伝馬踊り以外のみどころを教えてください。

安部さん:櫂伝馬踊り以外でぜひ注目していただきたいのは櫂伝馬船の見事な櫂さばきです。全身を大きく使って力強く櫂を漕ぐ櫂かきたちの櫂の動きがぴったり揃っているところは感動的です。揃った櫂さばきを披露するため、五大地の各地区では、半年ほど前から櫂伝馬船を出し、櫂を漕ぐ練習をしています。

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ふるさと自慢豊かな湖、宍道湖がもたらす美味の
「宍道湖七珍」

シシゾウ:松江市の食の名産品を教えてください。

安部さん:宍道湖は豊かな湖で食材の宝庫です。その中でも特に郷土を代表する味覚が「宍道湖七珍(しんじこしっちん)」と呼ばれる7種の魚介です。その中のひとつ、シジミは漁獲量が全国1位で、吸い物やみそ汁の具に最高です。

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メッセージ10年ごとの式年祭、お見逃しのないように

安部さん:ホーランエンヤは五穀豊穣を祈願するために始まった祭りです。今の時代は、祭りが始まった当時とは比べ物にならないほど豊かになりましたが、五穀豊穣ひいては郷土の繁栄を願う気持ちは祭りの中に脈々と息づいていると感じます。
10年ごとの開催ということで一度見逃すと次に見られるのはずいぶん先になります。2019年は渡御祭が土曜、還御祭が日曜なので、ぜひお時間を作って松江に足をお運びください。

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※祭り紹介者 ホーランエンヤ伝承館 運営委員 安部 登(あべ のぼる)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

TV番組情報

放送局

ダイドードリンコ日本の祭り

令和の小さな伝承者たち
~松江城山稲荷神社式年神幸祭ホーランエンヤ~

6/22(土)12:00〜12:55
TSK山陰中央テレビにて放送!

10年に一度、約100隻の船が大橋川と意宇川を舞台に繰り広げる豪華絢爛船行列「ホーランエンヤ」。370年の歴史を有す松江城山稲荷神社式年神幸祭の通称で、水の都松江が誇る船神事です。見どころは地域の人々が色とりどりに装飾した櫂伝馬船に乗り込み披露する、松江市指定無形民俗文化財「櫂伝馬踊り」と威勢のいい唄声に合わせ整然と揃う櫂さばき。約半年間の準備期間を経て完成される時代絵巻は圧巻です。そして伝統ある神事を伝承する子どもたち、地域の誇りと未来を託された彼らは祭りを成功へと導くことができるのか、後継者の育成など地域が抱える課題とともに伝えます。

番組の放送局サイトへ

制作担当者からのメッセージ

10年という時はあらゆるものが変わります。都市は近代化が進み、子どもは大人へ成長します。
しかし町が変わろうとも年を重ねようとも変わってはならないものが先人の積み重ねてきた文化であり伝統です。そして変わってはならないと奮闘する人々がいてこそ10年に一度の祭り「ホーランエンヤ」は今日まで続いてきたのです。私たちが暮らす島根県松江市は決して大都市とは言えませんが、歴史情緒があり湖や河川を中心とした美しい自然景観がある街です。私たち取材チームは、地域の人々の「この街とこの街の伝統文化を守ろうとする想い」を伝えることを使命にしています。そしてまた10年後・20年後と変わらない祭りが続いてほしい、そのために少しでも多くの人たちにこの祭りの魅力を伝えたいと考えています。

TSKエンタープライズ制作ディレクター
広沢吉基

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TV番組情報

ダイドードリンコ日本の祭り令和の小さな伝承者たち
~松江城山稲荷神社式年神幸祭ホーランエンヤ~

6/22(土)12:00〜12:55
TSK山陰中央テレビにて放送!

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