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石崎奉燈祭

祭り紹介

歴史約130年前に奥能登から伝来。独自の奉燈文化を育む

シシゾウ:石崎奉燈祭は、いつごろ始まりましたか?

赤坂さん:石崎奉燈祭は、七尾市石崎町に鎮座する八幡神社の祭礼です。八幡神社には春と秋に五穀豊穣を祈願する祭りがあります。8月の第1土曜に開催される石崎奉燈祭は、大漁祈願をする祭りという位置づけです。
奥能登発祥の奉燈(=切子燈籠)が石崎町の祭りに登場したのは今から約130年前で、奥能登の能登町宇出津(うしつ)から現在の奉燈の原形が入ってきたといわれています。その後、石崎独自の勇壮華麗な奉燈文化が育まれ、現在に至っています。奉燈以前の祭りの形態については諸説があり、現在調査中です。昔は開催日が旧暦の6月15日でしたが、より多くの人が参加しやすいように現在の日程に変更されました。

シシゾウ:祭りに出る奉燈は何基ですか?

赤坂さん:大奉燈が七基、小奉燈が七基です。石崎町を7つに区割りした7町会がそれぞれ大奉燈と小奉燈を一基ずつ出します。七つの町会のひとつ、西三区は歴史の新しい町で、祭り前日の前夜祭にJR和倉温泉駅前で奉燈を運行します。その日は小学生の子どもたちが担ぐ小奉燈も町内を練り歩き、祭りを盛り立てます。

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みどころ町ごとの色で揃えた若衆たちが心をひとつに奉燈を担ぐ

シシゾウ:石崎奉燈祭の奉燈の特徴を教えてください。

赤坂さん:石崎の奉燈は担ぐタイプの切子燈籠としては能登地方最大級で、高さが約12~15m、重量が約2トンあります。昔はそこまで大きくはなかったようですが、町会同士の対抗意識により、新調や修理をする際に他所より大きくしたいということで徐々に大型化していったようです。
大奉燈を担ぐのは、各町会の青年団を中心とする20~30代の男たち約100人です。担ぎ手たちは、揃いの法被に町会ごとに決まっている色のパンツを着用します。これも石崎の奉燈の特色のひとつです。
運行を統制するのは太鼓、鉦、笛からなるお囃子で、奉燈の台に乗って演奏されます。笛を担当するのは花笠に浴衣という祭り装束をつけた子どもたちです。奥能登のキリコ祭りは全般にお囃子のテンポがゆったりしていますが、石崎のお囃子はテンポが軽快なところが大きな特徴で、掛け声も独特です。太鼓に合わせて担ぎ手たちは「サー、イヤサカサ」「サッカサイ、サカサッサイ、イヤサカサー」と威勢よく掛け声をかけあいながら足の運びを揃えます。
お囃子は全町会でほぼ共通していますが、東一区と東二区は、担ぎ始めに演奏する一節のお囃子を持っています。担ぎ上げ方も他所の町会が勢いよくサッと持ち上げるのに対し、静と動が入り混じったような担ぎ上げ方なので違いを見比べるとおもしろいと思います。

シシゾウ:奉燈に書かれている文字にはどのような意味があるのですか?

赤坂さん:奉燈の正面に墨字で書かれているのは「魚満浦」「満年楽」「志欲静」「智仁勇」「襲銀鱗」「満祥雲」など縁起が良いとされている漢字三文字です。町会ごとに使う文字は決まっていて、毎年、同じ文字の町会もあれば、私が所属する西一区のように2~3通りの文字を使い分ける町会もあります。背面には勇ましい武者絵が色鮮やかに描かれます。

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注目ポイント2階建て民家の屋根越しに見える奉燈は幻想的

赤坂さん:奉燈の運行では、六基の大奉燈が東西に長い石崎町の通り約2キロを行き来します。石崎町は古くからある漁師町で、住宅が密集しています。その路地を巨大な奉燈が民家すれすれに進んでいく光景は迫力満点です。なお、奉燈が通る道路は、電線が通りを横切らないように迂回して架けられています。このように町全体が祭り仕様になっているのも、この祭りのすごいところだと思います。
運行で最大のみどころは、町の中心にある堂前(どうまえ/どうのまえ)広場での乱舞です。昼、東側に位置する町会の奉燈三基は町の東端、西側に位置する町会の奉燈三基は西端に一旦集まってから堂前広場に向かい、一基ずつ順番に練り込み、広場中を勢いよく担ぎ回します。その後、大漁祈願祭が行われます。
日が暮れて、休憩をしていた各奉燈が再び堂前広場で乱舞するころからがこの祭りのクライマックスです。辺りが夕闇に包まれる午後7時半ごろには各奉燈に電灯の灯りがともされます。旧暦の6月15日に行われていたときは満月の月明かりのもとでの祭りでしたが、現在は満月とは重なりません。普段は真っ暗な夜の住宅街に奉燈の華やかな灯りが入ると幻想的で、昼とは違った雰囲気を楽しんでいただけます。
夜の運行は、六基の奉燈が連なって町の最東端と最西端へ行きます。それが終わると再び堂前広場で乱舞をし、深夜の12時に解散になります。ただし、スケジュール通りに終了することは滅多になく、深夜を回っても乱舞は続き、観客の皆さんもずっと見守ってくださいます。

シシゾウ:運行で特におすすめのみどころはありますか?

赤坂さん:奉燈が角を曲がるところは、担ぎ手たちと指示をする運行責任者とリズムをとる太鼓打ちの腕のみせどころです。堂前広場から東に行くルートには曲がり角が連続するところが2ヵ所、西に行くルートでは六基が勢ぞろいする一番端の手前の路地が90度のコーナーになっています。角にさしかかると、担ぎ手たちはその手前で気合を入れ直し、ブロック塀などの障害物をかわしつつ、慎重かつ軽快に進んでいきます。一度も奉燈を地面につけることなくスムーズに曲がれたら拍手喝采です。コースの最西端に六基の奉燈が勢ぞろいしてから堂前広場に戻るために一基ずつ角を曲がって出てくるところもみものです。堂前広場側の少し離れた場所から見物すると、2階建ての民家の屋根越しに動く奉燈が見え、なんともいえない風情があります。

シシゾウ:石崎町の皆さんにとって石崎奉燈祭はどのような存在ですか?

赤坂さん:石崎町の住民にとってこの祭りは大きな存在です。この祭りがなければ、石崎町は和倉温泉の隣町という存在にすぎず、他所から注目されることもなかったと思います。私は小さなころから奉燈が大好きだったので、就職は地元にこだわりました。私に限らずそのような人たちが石崎町には大勢います。
石崎町では、運動会やスポーツ大会などの行事も祭りの区割りで行われます。そのため、祭りを中心になって担う青年団が積極的に行事にも参加し、それが、いい意味での競い合いを生み、町の活性化につながっています。

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ふるさと自慢七尾の海は好漁場。加工品としても人気の能登なまこ

シシゾウ:七尾市のおすすめの食の名産を教えてください。

赤坂さん:七尾の海は豊かな漁場で、トリガイや赤西貝(コナガニシ)、シャコなど寿司ネタになる高級魚介がよく獲れます。七尾名物の石崎エビ(ヨシエビ)は頭のミソがとても美味です。漁師町の石崎町の特産はなまこです。能登のなまこは、磯の香りが強く、しっかりとしたうまみがあるのが特徴です。なまこを加工したこのわた、くちこ、金ん子(きんこ)などの珍味も名物で、手土産にすると大変喜ばれます。

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メッセージ観客の皆さんと一緒に盛り上がる祭りにしたいです

赤坂さん:石崎奉燈祭実行委員会としては、安全に祭りを執り行うことが一番の目標です。その上で、1人でも多くの方々に私たちの祭りをご覧いただきたいです。応援していただくと、担ぎ手たちも石崎の心意気を皆さんに見ていただきたいということでより一層力が入ります。小さな町の祭りではありますが、他所からお越しくださる皆さんと一緒に大いに盛り上がりたいと思います。
安全面には十分配慮していますが、会場が狭い住宅地の道路では観覧席を設けることはできません。奉燈は重量があるので、いったん動き出すと急には止まれませんし、人混みもすごいので、スニーカーなど動きやすい足元でお越しいただけるとありがたいです。

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※祭り紹介者 石崎奉燈祭 実行委員長 赤坂 明(あかさか あきら)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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