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郡上八幡春まつり

郡上八幡春まつり

祭り紹介

歴史3つの神社が大神楽を奉納競演

シシゾウ:郡上八幡春まつりの起源について教えてください。

高橋さん:一般的に春まつりは五穀豊穣をあらかじめ祝って豊作を祈願する予祝の行事として行われるものです。本来、神社ごとに祭礼日は異なりますが、郡上八幡の城下町を守護するために創建された岸劔(きしつるぎ)神社、日吉神社、八幡神社の春まつりを戦後、三社合同で行うようになったのが郡上八幡春まつりです。
試楽(しがく)と本楽(ほんがく)と呼ばれる2日間、各神社はそれぞれ大神楽の大行列を仕立てて氏子町内を巡行し、辻々で神楽囃子を奏で、獅子舞をはじめとする神楽舞を奉納します。

シシゾウ:岸劔神社、日吉神社、八幡神社が奉納する大神楽はいつごろ始まりましたか?

高橋さん:三社の神楽の由来はそれぞれ異なりますが、和歌山県熊野の修験者によって伝えられた振り獅子(=獅子舞)と伊勢神宮の伊勢太神楽をベースに時代時代の様々な芸能を取り入れながら独自の奉納芸能を形成していった点は共通しています。
郡上八幡の大神楽の発展にとりわけ大きな影響を与えたのは江戸時代中期から後期にかけて全国的なブームを巻き起こしたお鍬(くわ)祭です。60年に一度、伊勢神宮外宮の豊受大明神(農業神のお鍬様)の御神体を村から村へ送り継いでいくこの祭りで、お鍬様を迎え入れる各村はそれぞれに工夫を凝らした神楽でもてなしました。その伝統が現在の華やかな大神楽奉納につながっています。郡上春まつりで大神楽を奉納するのは岸劔神社、日吉神社、八幡神社の三社ですが、郡上市内にある約73の神社もそれぞれ大神楽奉納の伝統を伝えています。

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みどころ三社の大神楽が一堂に会して芸を披露

シシゾウ:郡上八幡の大神楽の特徴を教えてください。

高橋さん:獅子や舞子、笛、太鼓などの役者に裏方などを加えた総勢100人前後の大集団が豪華な風流(ふりゅう)の行列を作って町を練り歩きます。獅子舞を中心に唐子(からこ)の踊り、おかめ、ひょっとこの踊り、岩戸舞(いわどまい)など様々な芸能や風俗が取り入れられているのも特徴です。例えば、獅子とたわむれる唐子の踊りは、江戸時代、将軍の代替わりの就任祝いに朝鮮から派遣された使者団の風俗を取り入れたものといわれています。
三社の大神楽の構成はほぼ共通していますが、ところどころ異なる部分があります。例えば、大名行列から取り入れられた奴おどりは、八幡神社だけに伝わっています。また、同じ獅子舞でも、日吉神社の獅子舞は獅子頭を高く掲げて舞うところから牡獅子(おじし)、岸劔神社の獅子舞は低く小さく舞うところから牝獅子(めじし)と呼びならわされています。神楽囃子も各神社で少しずつ違っており、氏子の人たちは自分たちの神楽囃子は聞けばすぐ分かります。
郡上八幡の大神楽のもうひとつの特徴は道行(みちゆき)といわれる奉納形式です。神楽は神社で奉納されるのが一般的ですが、郡上八幡の大神楽は町内を巡りながら奉納します。

シシゾウ:おすすめのみどころを教えてください。

高橋さん:大神楽は基本的にそれぞれの氏子町内を回ります。3つの大神楽をすべて見ようと思えば各氏子町内まで足を伸ばさなければなりませんが、本楽の午後1時半から郡上八幡旧庁舎記念館前広場で行われる大神楽競演では、三社の大神楽を一度に見ることができます。三社が揃うのはこのときが唯一です。
道行は夜も行われます。灯の入った提灯を持った氏子たちを従えた大神楽行列の練り歩きは昼とは違った趣があります。本楽の夜、それぞれの神社に帰る途上、吉田川に架かる宮ケ瀬橋(みやがせばし)で岸劔神社の牝獅子と日吉神社の牡獅子が逢瀬をする趣向もみどころです。

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注目ポイント個性豊かな手作りみこしが祭りを盛り立てる

シシゾウ:みこしパレード・みこしコンクールについて教えてください。

高橋さん:郡上八幡春まつりでは大神楽とともに氏子各町が出すみこしも地区を練り歩きます。春まつりのみこしは山車が起源で、昔はそれぞれの神社の氏子が豪華な山車を毎年手作りしていました。それが次第に簡略化されていき、現在は主に子どもを対象にしたみこしの形をとるようになりました。このみこしの出来栄えを競うのがみこしコンクールで、10数基のみこしが毎年エントリーし、祭りを盛り立てています。

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ふるさと自慢郡上市民が愛する郷土料理「鶏ちゃん」

シシゾウ:郡上市の食の名産品を教えてください。

高橋さん:「鶏(けい)ちゃん」は郡上市を代表する郷土料理です。味噌などのタレに漬けこんだ鶏肉を野菜と炒めた一品で、家庭料理として親しまれるだけでなく、市内の飲食店でもそれぞれが工夫を凝らした自慢の味を提供しています。

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メッセージ大神楽を通じて郡上八幡の歴史・文化を感じてください

高橋さん:郡上八幡春まつりに奉納される大神楽は、この地域独自の文化です。白山信仰から始まり、いろんな要素を取り込みながら華やかに風流化されていった大神楽をぜひご覧いただきたいと思います。

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※祭り紹介者 大乗寺 住職、郡上史談会 会長、郡上市文化財保護審議会 会長、郡上市文化財保護協議会 会長 高橋 教雄(たかはし のりお)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

TV番組情報

放送局

ダイドードリンコ日本の祭り

城下に三つの福が舞う
郡上八幡春まつり(仮)

5/25(土)13:00~13:54
CBCテレビにて放送!

城下町、郡上。1600年代、ここに戦勝祈願と町の守護を目的に、三つの神社が創建された。今、そこから出る太神楽が城下町を練り歩き各所で奉納。人々に春の訪れと福を届けるのが「郡上八幡春まつり」。岐阜県重要無形民俗文化財である。美しい水の町である郡上の清流沿いや路地にお囃子が響く。軒先を歩む獅子神楽、おかめにひょっとこ、赤ふんどしに奴踊り。子どもたちも笛や太鼓、舞いに大活躍する。1740年代の古書にも登場するこの祭りは、古き山里の祭りの趣きを今に伝える。古くから旅の要所であった郡上は、各地の文化が行き来する中で町の歴史を刻みながら、この祭りを受け継いできた。「郡上八幡春まつり」を見ることで、城下町、郡上に残る人々の暮らし、その豊かさを描く。

番組の放送局サイトへ

制作担当者からのメッセージ

―私はこの町が好きだ。ちょっと観光地だけど、みんな別に観光客を期待せずに日常生活を送っている。そこに美しい自然や町並みがあってもそれが普通なのだ ―
昨年亡くなった漫画家、さくらももこさんの言葉です。生前、「一方的に郡上八幡を愛し、頼まれてもいないのに勝手に考えてみた」というご当地キャラGJ8マン。地元で愛され春祭りの子ども神輿にもなっています。さくらさんだけではありません。ある大御所の俳優も、おととし移住し大好きな釣りを郡上の仲間と楽しんでいるそうです。なぜそれほどまでに郡上八幡は人を引きつけるのだろうか?・・・と、取材を始めて程なく、少なくとも春祭りが、その大きな要素になっていると確信しました。
“当たり前だけどなくてはならない”
郡上八幡春祭りは3つの神社が大神楽を奉納する祭礼です。神楽の奉納といえば氏子が神社へ参るものと思っていましたが、郡上八幡では、神楽が氏子の家を回ります。神楽を納めることを郡上では“神楽を打つ”といい、早朝から夜まで丸二日かけ、全ての氏子の安全と多幸を祈り神楽を打ち続けます。時には、転勤で引っ越してきた家の前で、時には新築した家の前で。そこには、赤子を抱える家族や、病室でお囃子を口ずさむ老夫婦。祭り好きだった故人の遺影を持ち涙ぐむ遺族の姿があり、3つの神社の氏子町内、いたるところで誰もが神楽を待ちわびます。
神へ奉納する神楽はまた、町の人々にとって交通安全、家内安全などを祈願する、なくてはならない大切なものです。
番組では、山、川、城、町並みなど、郡上八幡の美を細やかに映し出し、祈りを込めて一心不乱に神楽を打ち続ける祭り人の思いに迫ります。そして、日本の祭りの素晴らしさと誇りを感じて頂けたら幸いです。

ディレクター 坂田周吾

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TV番組情報

ダイドードリンコ日本の祭り城下に三つの福が舞う
郡上八幡春まつり(仮)

5/25(土)13:00~13:54
CBCテレビにて放送!

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