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五所川原立佞武多

五所川原立佞武多

祭り紹介

祭り写真館 今年の様子をご覧いただけます。

9/12公開!

歴史夢よ再び。約80年ぶりの大型ねぷた復活の
きっかけは3枚の古い写真

シシゾウ:五所川原立佞武多の歴史について教えてください。

菊池さん:巨大な人形灯籠が市街を練り歩くねぶた・ねぷた祭りは青森を代表する夏祭りです。五所川原でねぷたが始まったのは江戸時代後期で、大型ねぷたが登場するようになったのは明治以降です。五所川原は昭和に入ってから2度の大火にみまわれたため、資料がほとんど残っていませんが、数少ない文献のひとつである明治23年(1890)8月23日の地元紙・東奥日報が伝える記事によると、当時、6階建てに相当する15間(約27メートル)のねぷたが運行していたようです。青森市や弘前市では、青森県令(現在の県知事)が喧嘩を理由に明治6年(1873)に出したねぶた・ねぷた及び盆踊りの禁止令の影響で、大型化していたねぶた・ねぷたが小さくなりましたが、五所川原ではねぷたは高さを競ってこそ、という信念のもと、大型ねぷたが作られ続けたようです。しかし、大正2年(1913)に電気の普及で電線が張り巡らされたことによって、ねぷたの背丈を5メートル程度まで小さくすることを余儀なくされました。
大型ねぷた復活のきっかけは、昭和54年(1974)に発見された3枚の古い写真でした。私を含め、それを見た人たちは、津軽弁で“どってんびっくり”しました。写真に写っていたねぷたは高さが推定30メートルあり、まさに衝撃的でした。それからは寝ても覚めても巨大なねぷたが頭から離れなくなりました。平成8年、伝統の大型ねぷたを復活させたいという思いを共有する市民が集まり、高さ20.5メートルの大型ねぷたを復元し、「立佞武多」と命名しました。その2年後、東京ドームで開催される青森県のPRイベントに大型ねぷたを出演させることになり、官民が協力する形で高さ23メートル、重量約19トンの大型ねぷたが再び製作され、祭りでの運行も始まりました。平成16年には、大型立佞武多の格納展示及び製作拠点として「立佞武多の館」が開館しました。
復活した大型立佞武多は全国から注目を集め、市外のイベントに多数出演しています。最近では、地元の中高生が製作した小型立佞武多が平成29年の第68回NHK紅白歌合戦に出演しました。海外にも出かけていて、平成27年には、ブラジルのサンバカーニバルに出場しました。

シシゾウ:青森市のねぶた、弘前市のねぷたとの違いを教えてください。

菊池さん:最大の特色は7階建てのビルに相当する比類のない大きさです。もうひとつの特徴は喧嘩ねぷたの流れをくむことです。弘前は「出陣のねぷた」、青森は「凱旋のねぶた」といわれるのに対し、五所川原のねぷたは、「戦闘のねぷた」といわれます。ねぷた同士で競い合う気持ちが強く、自分たちのねぷたが一番という理由で、他所のねぷたを石を投げるなどして攻撃することもかつてはあったようです。現在は「ヤッテマレ、ヤッテマレ(=やっつけてしまえ)」という勇ましい掛け声のみが喧嘩ねぷたの名残を伝えています。

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みどころ製作期間は約10ヵ月。
渾身の思いを込め、力作を完成させる

シシゾウ:ねぷたの製作について教えてください。

菊池さん:現在、ねぷた製作者は3名いて、全員が五所川原市の職員です。ねぶたの製作を専門に行うねぶた師が公務員なのは五所川原だけです。
大型立佞武多は毎年新作が1台製作されます。本来、ねぷたは運行を終えると解体するしきたりですが、大型立佞武多に関してはその限りではありません。1台は3年運行し、新作が完成すると入れ替わりで解体されます。
製作者は1人で1台のねぷたを担当し、テーマ選びから下絵描き、骨組み作り、組み立てまでを行います。新作のテーマは前年の秋に発表されます。市民の一大関心事ということで市長が記者会見を行い、大々的に発表されます。年が明けると立佞武多の館の製作室で製作がスタートし、7月に完成します。
3人の製作者は華麗、躍動感、大胆など、それぞれ作風があります。立佞武多の館では1年を通じて3人の作品が並べて展示されるので、製作者は誰よりもいいねぷたを作りたいという思いが強く、約10ヵ月に及ぶ製作期間は全身全霊でねぷたに打ち込みます。そのため、完成後しばらくは抜け殻に近い状態です。製作者の年齢は30代が2名、40代が1名なので円熟味を増していくこれからが楽しみです。

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注目ポイント「ヤッテマレ、ヤッテマレ」の掛け声と
囃子にのせ、踊り手が躍動

シシゾウ:運行のみどころを教えてください。

菊池さん:運行が行われるのは8月4日から8日までの5日間です。運行時間は午後7時から午後9時の2時間で、JR五所川原駅前のスタート地点から1.3キロのコースを周回します。運行では、「ヤッテマレ、ヤッテマレ」の掛け声とともに囃子方が演奏するねぷた囃子に合わせて、揃いの衣装を着た踊り手たちが跳ねて、ねぷたに華を添えます。出陣するのは大型立佞武多3台のほか、高さが約10~15メートルの中型立佞武多が約5台、青森ねぶた祭と同じ小型の人形ねぷたが約8台です。中型立佞武多と人形ねぷたを運行するのは市内の高校や町内会、愛好会です。4日の運行では、地元出身で立佞武多の歌も作っている歌手の吉幾三さんが初陣の先頭を務め、歌を披露するのが恒例です。
運行エリアの界隈は高層の建物がないので、大型立佞武多はどこからでも見ることができます。ビルの上から顔を出すねぷたは迫力満点です。おすすめの見物ポイントは、大型立佞武多が、運行コースの途中にある立佞武多の館から出てくるところです。観客の人気も高く、夕方には館の前に人だかりができます。

シシゾウ:運行に踊り手として参加することはできますか?

菊池さん:参加できます。五所川原市観光協会に申し込んでいただければ正規の衣装を貸し出します。曳き手も募集しています。

シシゾウ:立佞武多の館について教えてください。

菊池さん:大型立佞武多3台を常時展示するほか、立佞武多の紹介映像をスクリーン上映しています。約8分間の映像ですが、見れば五所川原立佞武多の魅力を理解していただけると思います。土日にはねぷた囃子の実演もあります。大型立佞武多の製作期間中であれば製作現場を見学できます。紙貼り作業を行っているときは、紙貼りを体験することもできます。参加者にお渡しする「紙貼り証明書」は修学旅行生に大変好評です。

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ふるさと自慢果肉まで赤いりんご「御所川原」

シシゾウ:五所川原市の食の名産品を教えてください。

菊池さん:「御所川原」という果肉が赤いりんごで、五所川原で誕生し、現在も五所川原でだけ生産されています。病害虫に強いりんごとして品種改良されたものですが、酸味が強いため、市場で敬遠され、一時はほとんど作られなくなりました。しかし、地元固有の品種であることやポリフェノールが一般的な品種の約3倍という栄養面が注目され、特産品として復活を遂げました。現在はジュースやジャム、お菓子など多彩な加工品が商品化されています。

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メッセージ見ると迫力は想像以上。
動く立佞武多をぜひご覧ください

菊池さん:何はともあれ動く立佞武多をご覧いただきたいです。写真や映像で見る機会はあると思いますが、実物を見ると、そびえたつ姿は想像以上で圧倒されること間違いなしです。ぜひ、五所川原にお越しいただき、私たちと一緒に「ヤッテマレ、ヤッテマレ」と叫んで運行を盛り立てていただければ幸いです。

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※祭り紹介者 立佞武多の館 館長 菊池 忠(きくち ただし)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

TV番組情報

放送局

ダイドードリンコスペシャル

天を焦がせ!大地を揺さぶれ!!
~津軽・五所川原立佞武多~

9/8(土)16:00~16:55
RAB 青森放送にて放送!

津軽平野の中央に位置する青森県五所川原市。この街が年に一度、熱気に包まれる。青森県の三大ねぷたのひとつ五所川原立佞武多である。高さ約23メートル、ビルの7階に匹敵する巨大ねぷたが街を練り歩く。その様は多くの人たちを驚きと共に魅了する。かつて五所川原の豪商が力の象徴としてねぷたの高さを誇るようになったことが始まりとされる。街の大火などで一度は途絶えてしまった祭りだが1998年に市民有志によって復活を遂げた。以来、多くの人々がこの立佞武多に集う。今年、新作ねぷたを制作するのは36歳の若きねぷた師。“見る人を驚かせたい“想いが形になっていく彼の制作現場に密着する。

番組の放送局サイトへ

制作担当者からのメッセージ

五所川原立佞武多は「立佞武多の館」で毎年一台制作されます。今年新作を担当するのは福士裕朗さん(36)。彼にとって最もワクワクする瞬間は祭り初日、立佞武多の館からねぷたが出る瞬間だと言います。立佞武多が出る時は6階建ての館の扉がスライドし、まるで巨大なロボットが格納庫から出動するかのように姿を現します。その迫力に沿道にいたお客さんからは歓声と拍手が巻き起こります。ねぷた師にとって歓声と拍手が大きければ大きいほど感動はひとしお。福士さんはその瞬間のため今も制作に忙しい日々を送っています。福士さんの感動の瞬間と祭りのエネルギーを存分に伝えたいと思います。

青森放送制作局テレビ制作部
ディレクター 竹谷恵美

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TV番組情報

ダイドードリンコスペシャル天を焦がせ!
大地を揺さぶれ!!
~津軽・五所川原立佞武多~

9/8(土)16:00~16:55
RAB 青森放送にて放送!

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