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山梨岡神社 吾妻屋宮 春季例大祭

山梨岡神社 吾妻屋宮 春季例大祭

祭り紹介

祭り写真館 今年の様子をご覧いただけます。

5/11公開!

歴史信玄公ゆかりの舞。
氏子たちが明治時代に奉納を復活

シシゾウ:山梨岡神社 吾妻屋宮 春季例大祭に太々神楽が奉納されるようになったのは、いつごろからですか?

鈴木さん:山梨岡神社は、山梨県の地名の語源とされている古社です。山梨岡神社に伝わる太々神楽の起源についてはっきりしたことは分かっていませんが、社伝によると、武田信玄公が出陣の折に勝利を祈願して奉納したという伝承が残っており、「武田信玄出陣の神楽」という別称があります。当時は神職が舞を奉納していたようですが、現在、太々神楽に奉仕するのは舞子(まいこ)と呼ばれる山梨岡神社の氏子有志です。舞子の制度ができたのは明治時代です。かつて舞子を務めた人の家から発見された明治時代の書き物をひもとくと、長く途絶えていた太々神楽が氏子たちによって復興され、氏子自身が舞子になって奉仕する旨が記されていました。なお、武田信玄公との御縁により、信玄公を祭神としてまつる甲府市の武田神社の例大祭にも出向き、太々神楽を奉納しています。

シシゾウ:舞子になるのはどういう方々ですか?

鈴木さん:太々神楽の舞子は山梨岡神社に直結した組織で、純粋なボランティアです。現役舞子の中には、親族が舞子を務めていたという人が多く、親子で舞子をしている人もいます。現在30人いる舞子の内5人は「おひめさん」と呼ばれる女の子です。男性の場合は、社会人になってから舞子になる人が多く、終身で奉仕しますが、女性は2~3歳で舞子になり、高校を卒業するころに舞子も卒業します。
太々神楽を継承していくために私たち舞子は和を何よりも大切にしています。自分たちのことを舞子ファミリーと称して、お稽古以外にも夏のバーベキューや旅行、家族ぐるみの忘年会を開催するなど様々な機会を設けて親睦を深めています。

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みどころ舞子4人が剣を手に取って勇壮に舞う
「四剣の舞」

シシゾウ:山梨岡神社の太々神楽の特徴を教えてください。

鈴木さん:神楽は出雲神楽系と伊勢神楽系に大きく分かれます。山梨岡神社の太々神楽は出雲神楽の流れをくむといわれています。伝わる演目は24種です。そのうち、1番目の「四方拝(しほうはい)」、2番目の「斎場(さいじょう)」、3番目の「御勧請(ごかんじょう)」は神楽殿を清めて神様を招き入れるための神事的な演目です。
代表的な演目として広く知られているのは20番目の「四剣(しけん)の舞」です。正式名は「久米舞(くめのまい)」といいますが、4人の舞子が剣を持って舞う姿から名づけられた通称のほうが有名になりました。内容は前段と後段に分かれ、前段は優雅、後段は剣をふるって勇猛果敢に舞います。この静と動の対比が大きなみどころです。
出雲神楽らしく、日本神話に題材をとった演目が多いのも特徴です。天地創造にまつわる「国常立命(くにとこたちのみこと)」、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)による国生みの「陰陽(いんよう)」、出雲国を巡って神様が争う国取り合戦の「千引き」など日本誕生の物語が舞で表現されます。4日の正午に演じられる「天の岩戸(あまのいわと)」は、天照大神(あまてらすおおみかみ)が天の岩戸にこもるストーリーに基づくもので、天照大神をはじめ大勢の神様が出てくる華やかな演目です。天照大神を演じるのは小さなおひめさんで、手に持った木の板を天の岩戸に見立てます。別のおひめさんが演じる天鈿女命(あめのうずめのみこと)が舞い、手力男命(たぢからおのみこと)が木の板をひきはがし、岩戸が開かれます。このタイミングで、神社の神輿が渡御に出発します。
24番目の「大山祇命(おおやまずみのみこと)の舞」は、山梨岡神社のご祭神の大山祇命が主人公の荘重な一人舞で、舞子長または副舞子長が務める慣わしです。舞い修めの演目で、舞子は全員、舞台に出てきて後方に控えます。私がこの役を務めるときは、「この日神様に祈願したことがすべてかないますように」と念じながら舞います。

シシゾウ:神楽は2日間上演されるそうですね。

鈴木さん:4日は昼神楽と夜神楽、5日は昼神楽が執行され、2日かけて24種すべての演目を奉納します。なお、神事的な1番目から3番目の演目と、舞い修めの「大山祇命の舞」は必ず演じられます。「大山祇命の舞」が終わった後には、舞子全員による餅まきが行われます。

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注目ポイント神輿の宮入りと夜神楽奉納で祭りは最高潮に

シシゾウ:特に注目の演目を教えてください。

鈴木さん:地元の人に「おきつねさん」の愛称で親しまれているのが「保食命(うけもちのみこと)の舞」です。保食命は農業の神様で、五穀豊穣を祈願する舞を舞います。おきつねさんというのは、保食命に呼ばれて出てくる狐で、鍬を持って登場し、畑を耕したり、種を蒔いたりといった所作をします。合間合間には疲れた腰を伸ばしたり、天候を見るために空を仰いでみたりという細かい演技も入るため、舞子の中でも特に芝居心のある人が務めることになっています。狐を演じた歴代の舞子には、地元の人々の記憶に残る名手がいて、「誰々さんのおきつねさんは素晴らしかった」と今でも語り草になっています。
もうひとつ、注目していただきたい演目は「大蛇(おろち)」です。村に災いをもたらし、櫛名田比売(くしなだひめ)を襲おうとした八岐大蛇(やまたのおろち)は大雨で氾濫し、甚大な被害をもたらす川の象徴です。天上から地上に下った須佐之男命(すさののみこと)が八岐大蛇を退治するところに、国土の安全と五穀豊穣を願う祈りが込められています。現在、豪雨被害が多発して、苦しんでいる方が全国に大勢いらっしゃいます。祈りの舞である「大蛇」をご覧いただくときは、舞子と共に一緒に祈ってくださると嬉しく思います。

シシゾウ:そのほか例大祭のみどころはありますか?

鈴木さん:神輿の渡御です。担ぎ手は地元の消防団が中心で、4日の昼に神社を出発し、山梨市の万力(まんりき)という場所にお渡りします。万力は地域水防の要所で、地元を流れる平等川の水防祈願を行います。昔は往復の全行程を担いで歩いていましたが、現在は行程の大半はトラックに載せて移動します。
神輿が神社に戻ってくるのは午後8時です。男たちに担がれて境内に入ってきた神輿は、すぐには社殿に納まらず、境内を威勢よく練り回ります。この神輿の宮入りに合わせて神楽殿では「四剣の舞」が奉納され、祭りはクライマックスを迎えます。

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ふるさと自慢桃とぶどうの生産量は全国屈指。
人気急上昇のシャインマスカット

シシゾウ:笛吹市の食の名産品を教えてください。

鈴木さん:桃の生産は全国トップクラスで、ぶどうの生産も盛んです。桃とぶどうは収穫時期がずれているため、果樹農家の多くは桃とぶどうの両方を栽培しています。ぶどうの主な品種はデラウェア、甲斐路、巨峰などで、最近はシャインマスカットという新しい品種が人気です。

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メッセージ先人が守り伝えてくれた神楽を後世に伝える責任を感じています

鈴木さん:私は舞子になってから40年以上になりますが、舞子長に就任してから、先人たちが一生懸命つないできてくれた郷土芸能を私たちの代で絶対絶やしてはいけないという思いがより一層強くなりました。お時間があれば山梨岡神社にお越しいただき、太々神楽を鑑賞していただきたいと思います。

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※祭り紹介者 山梨岡神社 太々神楽 舞子長 鈴木 和美(すずき かずみ)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

TV番組情報

放送局

ダイドードリンコスペシャル

地域をつなぐ春の舞
~山梨岡神社 太々神楽~

4/29(日)12:00~12:55
YBS 山梨放送にて放送!

山梨県笛吹市春日居町鎮目の山梨岡神社に伝わる太々神楽(だいだいかぐら)。24種類の舞のうち、特に勇壮な「四剣の舞」は甲斐の武将・武田信玄が出陣の際に奉納、戦勝を祈願したと伝えられています。県の無形民俗文化財にも指定されているこの太々神楽の舞子を務めるのは、小学生から70代の男女30人。一度、宮司から任されれば、生涯神楽を学び、次世代に受け継いでいくことが、舞子の使命です。そんな舞子にとって1番の大舞台が、4月4日、5日に開かれる山梨岡神社吾妻屋宮春季例大祭。舞子はこの祭りのために1年間練習を重ね、特に直前の1週間は毎晩練習に励みます。番組では伝統をつなぐために奮闘する舞子たちの姿を追い、地域への熱い思いに迫ります。

番組の放送局サイトへ

制作担当者からのメッセージ

太々神楽は年間10回ほどの神楽の奉納と、それ以上の練習会がありますが、舞子のみなさんは、たとえ仕事やプライベートの用事があっても参加しています。その姿からは「伝統を守る」という強い責任感とともに、地域の中で生きることへの誇りや喜びも伝わってきます。今回はそんな舞子のみなさんの熱意に負けぬよう全力で取材し、お祭りや地域に寄せる思いをしっかり伝えたいです。

山梨放送 放送本部 天野英和

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TV番組情報

ダイドードリンコスペシャル地域をつなぐ春の舞 
~山梨岡神社 太々神楽~

4/29(日)12:00~12:55
YBS 山梨放送にて放送!

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