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阿波おどり

祭り紹介

祭り写真館

9/26
公開

歴史先祖供養の盆踊りが昭和3年に阿波おどりに改名。全国的な人気を博す

シシゾウ:阿波おどりの由来を教えてください。

岡さん :阿波おどりは約400年前から続いている徳島県内各地で踊られてきた盆踊りで、昭和3年(1928)に阿波おどりと命名されました。戦争中は中断していましたが、戦後の娯楽のない時代に阿波おどりはお金のかからない娯楽として人気を集め、多くの連が結成されました。娯茶平の結成は、終戦直後の昭和21年(1946)です。当時の徳島市内は戦火にあい、焼け野原状態でした。そこに復員兵が三々五々戻ってくる中、男性28名によって結成されました。
本来、阿波おどりは先祖の霊を敬いながら、自分たちが楽しんで踊る参加型の踊りです。そんな阿波おどりの転機になったのは、昭和45年(1970)に大阪で開催された日本万国博覧会でした。このときに出演依頼を受け、阿波おどりはブラジルのリオのカーニバルをはじめ世界の有名な踊りと共演しました。これを機に見せる踊りという要素が重視されるようになりました。
現在、徳島市内には約980の連がありますが、そのなかで100名前後が所属する有名連といわれる連はほんの一握りです。娯茶平は男踊り、女踊り、女ハッピおどり、ちびっ子踊り、鳴り物の5つのグループで構成されていて、約400名の連員が所属しています。これは県下最大規模です。

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みどころ次代を担う赤ハッピのちびっ子踊り、キレよく小粋な女ハッピ踊り

シシゾウ:正調といわれる娯茶平の踊りの特徴を教えてください。

岡さん :世間では、阿波おどりといえば早いリズムに合わせて元気よく踊るイメージが強いと思います。ですが、阿波おどりは本来、先祖を供養する盆踊りです。娯茶平では先祖を敬う心を大切にしています。そこから生まれたのが、ゆったりとした正調のお囃子に合わせた踊りで、皆さんからは娯茶平調と呼ばれています。ファンの方から「娯茶平の踊りを見るとホッとする」と言っていただくことが多いのですが、そういっていただけることは何よりの褒め言葉です。
お囃子は連ごとに個性があり、テンポの速いロック調やジャズ調のお囃子もあります。その例えでいうと娯茶平のお囃子は演歌です。近年、世の中のあらゆる物事がスピードアップしていて、音楽の世界でもゆったりした曲調の演歌はうけなくなっています。それと同じことが娯茶平にも起きました。今から10年以上前、入連希望者が0という年が続きました。この時代にゆったりとした踊りは受け入れられないのかもしれないと思いましたが、娯茶平の心は守っていかなければなりません。そこで娯茶平の魅力を広く伝えるための方法として考えついたのが、お囃子を演奏する鳴り物の人数を増やすことでした。他所の連では鳴り物の人数は多くても30名程度です。娯茶平もそれまでは20人ほどで演奏していましたが、それを一挙に100人に増やしました。笛、三味線、鉦、太鼓が基本編成の鳴り物でアップテンポを強調したい場合は太鼓や鉦を増やしますが、私たちは100人中70名ほどを旋律楽器の笛と三味線にしました。そうすることによって正調の娯茶平調を守りつつ迫力を増すことに成功し、お囃子の魅力をより多くの皆さんに伝えることができるようになりました。さらに、演舞場での踊り込みで、踊り子の最後尾につくのが当たり前だった鳴り物を先頭に立たせました。それが観客の皆さんに大好評で、ファンと連員がそれまで以上に増えました。まさに九死に一生の経験でした。現在、鳴り物は約120名で、娯茶平の看板のひとつになっています。
娯茶平は正調を守りながら、新しい試みにも挑戦しています。そのひとつが、数年前から新しい趣向として取り入れている「弥生」という曲です。テンポはこれまで同様ゆったりとした娯茶平調ですが、お客様の間から自然に手拍子が起きる調子の良い曲です。弥生の演奏が始まり、男踊り、女踊り、女ハッピ踊り、ちびっ子踊りが全員同じ所作で踊り始めると、演舞場の約5000人のお客様の手拍子が揃って最高の盛り上がりをみせます。

シシゾウ:人気のちびっ子踊りはいつから始まったのですか?

岡さん :ちびっ子踊りが誕生したのは、今から40年ほど前です。きっかけは娯楽の多様化です。万博以降、テレビやマイカーの普及、ボーリングブームなどで、阿波おどり離れが進み、どこの連も人が入ってこなくなりました。そのため、新聞広告で連員を募集する連まで出てきました。娯茶平も連に入ってくる人がいなくなったため、このままでは阿波おどりの後継者がいなくなると危機感を覚えました。そこで次代に継承していくための養成団を結成し、私の子どもや連員の子どもたち約50名を集めて踊りを練習させました。祭り本番では、赤い法被に豆絞りの手ぬぐいでねじり鉢巻きという揃いの衣装で「ちびっ子娯茶平」として踊り子たちの先頭を切って踊らせたところ、それが大評判になりました。
ちびっ子娯茶平は男の子も女の子も男踊りをします。小学6年の夏が終わると全員卒業で、女の子の場合は女踊りに移るか、鳴り物に進むかの選択をせまられます。でも、ちびっ子を卒業しても男踊りを踊りたいという女の子が多かったため、新たに作ったのが女ハッピ踊りです。ハッピ姿でいなせに男踊りをする女ハッピ踊りは大人気で、ちびっ子の卒業生以外も大勢参加しています。

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注目ポイント演舞場のフィナーレは観客も踊りに参加

シシゾウ:男踊り、女踊りのみどころについてもお聞かせください。

岡さん :娯茶平の歴史を作ったのが男踊りです。娯茶平の男踊りは地をはうように腰を低く落として力強く踊ります。これは能のすり足を参考にしています。もうひとつの特徴は「網打ち」といって前方に手を振ってひきこむような所作で、漁師さんが投網を遠くに投げてからたぐりよせる仕草に似ているところから私が命名しました。
女踊りで一番大切なのは品格です。一番注目していただきたいのは華やか、かつ艶やかな指先です。直木賞作家の故・向田邦子さんはエッセイで、女踊りの白い指先の優雅な動きを、暗い夜空に咲く花のつぼみに例えておられます。

シシゾウ:岡さんが考える阿波おどりの一番の魅力はなんでしょうか。

岡さん :結論からいえば、参加型であることが阿波おどりの一番の魅力だと思いますし、それが日本を代表する民謡になっている最大の要因だと思います。振りが簡単で難しい手順がないので5分もあれば誰でもすぐに覚えられます。あとはお囃子に合わせて、自分の個性を出して踊るだけです。一度踊れば、こんなに楽しいものはないと思っていただけるはずです。
娯茶平がホームグラウンドの藍場浜(あいばはま)演舞場と紺屋町(こんやまち)演舞場でとりを務める日には、最後に観客の皆さんも飛び入りで私たちと一緒に踊っていただけます。娯茶平の鳴り物が桟敷の両サイドに分かれて演奏する中で踊る経験をすると、大抵の方はやみつきになって毎年お越しになります。

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ふるさと自慢食卓の万能調味料、酸味が爽やかなすだち

シシゾウ:徳島市でおすすめの食の名産品を教えてください。

岡さん :徳島市民の食卓に欠かせないのはすだちです。すっきりとした酸味のすだちは万能で、焼き魚、お刺身、お漬物などなんにでも合います。旬は8月から9月にかけてですが、それ以外の季節もハウスものや貯蔵ものが出回っています。

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メッセージ一度踊ってみてください。必ず楽しさのとりこになります

岡さん :阿波おどりは徳島で一番の観光資源でもあり、1人でも多くの方に阿波おどりに興味を持っていただきたいです。百聞は一見にしかずで、阿波おどりを見に徳島にぜひお越しください。その際、今回ご紹介した内容を知識として頭に入れてからご覧いただくと、何も知らないときよりも3倍楽しんでいただけるはずです。一度踊れば楽しさのとりこになること請け合いです。

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※祭り紹介者 娯茶平(ごぢゃへい) 七代目連長 岡 秀昭(おか ひであき)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

TV番組情報

JRT 四国放送

ダイドードリンコスペシャル

『阿波おどり、我が人生』
~伝統と情の踊り・娯茶平~

9/10(日)15:00〜15:55
JRT 四国放送にて放送!

阿波おどりは約400年の歴史を有し、盆踊りをルーツとする徳島県の伝統芸能だ。卓越した踊りを披露する有名連の中でも”娯茶平”の存在感は圧倒的で、連員数は県下最大の400人を超える。男踊りは、腰を落とし、ゆったりとしたリズムで漁師が網を引くような独特の動き(通称”網打ち”)が観る者を魅了する。そんな伝統の男踊りは、女性やちぴっこ達にも見ることができる。女性だけによるハッピ踊りの集団”もも”や小学生以下のちびっ子だけの集団踊りは、他の連に先駆けて作られ、今や娯茶平の看板だ。また、阿波おどりを世界に広めるため、公演は世界に広がり、今年はポーランドでも踊りを披露した。阿波おどりに人生をかけてきた七代目連長や日々の練習に汗を流す連員の姿を通して、阿波おどりの魅力に迫る。

番組の放送局サイトへ

制作担当者からのメッセージ

2013年に観光庁が制作したPR動画には、阿波おどりが存分に使われ、今や徳島だけでなく日本文化を象徴するものになった。その動画の中で阿波おどりを披露しているのが徳島を代表する有名連”娯茶平”だ。
踊り子はプロのダンサーとは違い、踊ることが仕事ではない。仕事、学校、子育てなどの生活を送りながら、空いた時間を踊りに費やす。一見すると趣味のようにも見えるが娯茶平の連員は違う。練習に取り組む姿勢、踊りへの情熱はまさにプロそのものだ。
娯茶平の踊りで大事にしているのが「間、タメ、情」。そして、盆踊りがルーツの阿波おどりで、先祖に祈りを捧げる気持ちも重要だという。
番組では娯茶平の踊りを通して、華やかさや美しさだけではない”情”のある阿波おどりを観てほしい。

ディレクター 仲宗根義典

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TV番組情報

ダイドードリンコスペシャル『阿波おどり、我が人生』
~伝統と情の踊り・
娯茶平~

9/10(日)15:00〜15:55
JRT 四国放送にて放送!

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