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吉村作治先生の祭り考察 エジプト考古学者、吉村作治名誉教授のブログ

※このページは吉村作治先生からの寄稿を原文のまま公開しています。

2015年3月のアーカイブ


米川の水かぶり

2015年03月16日

マイナス気温の中、水かぶりをすると言う、参加する前にすでにゾクゾクするような祭り。宮城県登米市東和町米川の大慈寺で毎年初午に行われる「米川の水かぶり」のことです。いわゆる「火伏せ」行事です。その日、今年は2月11日に行われるのですが、米川の五日町地区で、その町に暮らしている人の中の男性のみが参加できる祭りです。以前は成人に限られていたのですが、今では年齢は限られていませんので、子どもも参加できます。当日は23名が参加したのですが、中には13才の子どももいて、この祭りが今後も継続していけるという担保になっているのです。
そしてこの祭りは参加する人だけのものではなく、水かぶり人が着ているワラ装束からワラを引きぬいて自宅の台所に飾ることで「火伏せ」の効果があり、1年火から守られるというわけです。ですから、水かぶりをしている男たちの後を見物人が追いかけて、水かぶり人が止まってバケツで水を家にかけているスキに1本2本3本とワラを引きぬくので町内をかけぬける間には装束はスケスケというよりワラをとられ、ふんどしひとつになってしまうのです。とにかく住民にしましても、観光客にしましても、水かぶりをしている男に群がりワラを引きぬくことばかり一生懸命で、あっちから引っぱられ、こっちから引っぱられ、よたよたしています。特に、13才の子はかわいそうでした。

水かぶり隊は町内をまわるわけですが、200メートル行ったところでワラはほとんどなくなっていました。それでも祭り人は満足、町民も満足ということで、一件落着となります。

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鳥羽の火祭り

2015年03月16日

この祭り、愛知県西尾市鳥羽町の鳥羽神明社の火祭りは一言ですさまじい祭りと言えます。何がすさまじいかといいますと生身の人間が次々と火の中に飛び込んでいくのです。神男とかネコと称する奉仕者たちが、人間が最も恐れる火の中へ飛び込んで行き、火の中から神木と十二縄を取り合うのです。何故ネコとよばれるかといいますと、かぶりものがネコの耳のように左右に広がっているからです。
こういうすごいことを1200年も続けてきたことに驚きを感じます。高さ5メートル、重さ2トンの大松明「すずみ」と呼ばれているものが2つ並んで神明社の境内に立っています。海でみそぎをすませた神男2人と奉仕者数十人が神社でお祓いを受け、いよいよ午後8時に大松明「すずみ」に火がつけられます。丁度、始まる前に、パラパラと雨が降ってきたのですが、祭りの関係者の方が「いつもこの火祭りの前には小雨がパラつくんですが火がつくと天の神さまも納得して雨つぶを落とさなくなるんじゃ」とおっしゃっていましたが、本当に火がついたとき雨はぴたりとやんでしまいました。この神社の守り神は天照大神、太陽神ですから、当然と言えば当然なんですけど、びっくりしました。大松明「すずみ」は天にとどけとばかり燃え盛ります。燃える材料は茅(ちかや)と刈萱(かるかや)でそのまわりに青竹が立てられ、それを藤つるで結わえてあります。火がまわってくると、青竹のはじける「ばちん、ばちん」という音が静かな夜空に響きます。いいかげん燃えてきますと仕掛けられているはしごに神男やネコと言われる奉仕者がのぼって、火を静めます。

そして、燃えること30分あまり。神木と十二縄が取り出されたのです。今年は、東軍西軍どちらが勝ったのかとききますと、十二縄を早く取り出した東軍だという人と、神木は西軍だと言う人がいてドローだったようです。

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祭り軍団座長 吉村作治 東日本国際大学学長・教授 早稲田大学名誉教授 NPO 日本の祭りネットワーク副理事長

エジプト考古学者(工学博士)
1943年生まれ。早稲田大学入学後の1966年アジア初のエジプト調査隊を組織し現地に赴く。以来、半世紀にわたり発掘調査を継続。「第2の太陽の船」発掘・復原プロジェクトでは、 本格的な修復作業が進んでいる。この8月から新たに「クフ王墓探査計画」を開始。動画サイト「吉村作治チャンネル」では、祭りをはじめ様々な話題を、ほぼ毎日配信中。

公式HP
吉村作治のエジプトピア

http://www.egypt.co.jp/

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