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吉村作治先生の祭り考察 エジプト考古学者、吉村作治名誉教授のブログ

※このページは吉村作治先生からの寄稿を原文のまま公開しています。

2014年5月のアーカイブ


和久里壬生狂言

2014年05月21日

福井県小浜市和久里の西方寺境内で行なわれます、6年に一度の仮面無言劇です。もともとは京都壬生寺の壬生狂言が伝わったものとされています。話の筋は基本的に勧善懲悪でセリフなしのパントマイムでその演じ方がユーモラスなので観客の爆笑をさそいます。起源は今から700年ほど前で、鎌倉時代に逆上るとされています。正式名は「壬生大念佛狂言(みぶだいねんぶつきょうげん)」といい円覚上人が創始者です。その壬生狂言が福井県に伝わったのは福井県の若狭と京都を結ぶ鯖街道と称される若狭街道を通してです。この狂言を演ずる人たちは和久里地区でも60戸しかない旧和久里の世帯主の男性が甚六会という組織をつくりこの狂言を守りつづけているのだそうです。

ともかく伝統を守るということは並大底のことではありません。その内新和久里の人たちも中に入ってこの狂言を演じてほしいものです。

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とんばんさん

2014年05月21日

「とんばんさん」という祭りは長崎県西海市大瀬戸町瀬戸樫浦郷にあります琴平神社の春季大祭のことです。もともと外国船や鯨取り船、遭難船の監視をする「とんばん」とよばれる「遠見番所」跡に創建された琴平神社が行ったものです。この祭りは約130年の歴史があります。もともとここ樫浦郷には神社がなかったので香川県の金比羅様(こんぴらさま)を御分霊したものです。そしてこの周辺の漁師からは漁業の神様として深く信仰を集めていました。この「とんばんさん」の特徴は「お下り」と「お上り」の2つの儀式が2日に分けて行なわれるところです。「お下り」さまは琴平神社から神さまがお乗りになった神輿が下のお旅所に行くことを言います。「お上り」さまはその反対に翌日お旅所から神社へ還御することです。この行列は先頭がほうき持ち、汐ふり、獅子、鳥毛(とりけ)、行列太鼓、お供え、御幣、神輿、太鼓浮立(たいこふりゅう)、はさみ箱が続々と道行きします。そこに山車や道踊りなども加わる大行列です。祭りの典型と言っていいものです。が、その中でも最も人気のあるものははさみ箱です。ふつうの祭りにもはさみ箱はつきものなんですが、ここのは一風変わっていまして先頭の奴は真赤な手ぬぐいで頬かぶりをし拍子木を打ちながら歩きます。そして大人と子どもの2種類あり10人ずつの演じ手がいるのです。そしてはさみ箱の奴は顔を白くぬりその上に絵を描くのです。描く絵のテーマは決まっていまして「お下り」はキュウリ、ナスなどの野菜、「お上り」はタイやタコ、イカなどの魚介類なのです。

そして「琴平さんの御遺徳と仰ぎ祀りて参りましょう」などと歌を唄いながら拍子をとりながら大人と子どもが歩くのです。いわゆる道化で、これが沿道に集まった観客を大いに楽しませてくれるのです。特に「お嫁欲しけりゃ琴平さんに参いらんせ、お礼詣りは二人づれ」といった口上には「あーヒョンコ」といった合手が奴から発せられると沿道の見物人から「ヒョンコ」「マックロケノケ」などと合い手が入るというとても楽しいものです。1年のうさを2日ではらす勢いです。

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祭り軍団座長 吉村作治 東日本国際大学学長・教授 早稲田大学名誉教授 NPO 日本の祭りネットワーク副理事長

エジプト考古学者(工学博士)
1943年生まれ。早稲田大学入学後の1966年アジア初のエジプト調査隊を組織し現地に赴く。以来、半世紀にわたり発掘調査を継続。「第2の太陽の船」発掘・復原プロジェクトでは、 本格的な修復作業が進んでいる。この8月から新たに「クフ王墓探査計画」を開始。動画サイト「吉村作治チャンネル」では、祭りをはじめ様々な話題を、ほぼ毎日配信中。

公式HP
吉村作治のエジプトピア

http://www.egypt.co.jp/

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