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吉村作治先生の祭り考察 エジプト考古学者、吉村作治名誉教授のブログ

※このページは吉村作治先生からの寄稿を原文のまま公開しています。

三崎秋祭り

2018年12月06日

この祭りは、毎年10月の8日と9日、四国の佐多岬で行われるもので、クライマックスの「牛鬼と四ツ太鼓の合戦」で有名です。しかもそれは空中戦なのです。観る前にこの話を聞いてもピンときませんでした。空中戦の意味が分からなかったからです。凧に牛鬼や太鼓が乗っているのかな、クレーンで吊上げるのかな。しかし江戸時代から続く伝統的な祭りだから、クレーンはないだろう、などなどいろいろ思いを巡らせました。そして会場に行ってわかったのです、大きな櫓に牛鬼が登り、四ツ太鼓がそれに飛びかかるのです。牛鬼が勝てば「豊漁」で、四ツ太鼓が勝てば「五穀豊穣」、その勝敗は、一気に両者を落して上になった方が勝ちというものです。勝負は5回行われ、今までの対戦成績は五分五分とのこと。

三崎地区の東西で、東組が牛鬼、西組が四ツ太鼓を担ぐのでこの戦いは源平の合戦に見立てられていて、東が平家で、西が源氏なのだそうです。合戦が始まるまで双方が賑やかなお囃子で競い合い、にらみ合いが続きます。ともかく勇壮な祭りでした。町の人たちが総出でこの祭りを楽しんでいて、仕掛けの派手さも良かったですが、そこに隠れた町民の方々の祭りを継承しようとする想いが伝わってきました。

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高浜八幡神社 秋季大祭

2018年10月12日

長崎県高浜町のお祭りです。高浜町はユネスコ文化遺産にもなっている軍艦島が見えることで有名な町です。この祭りの見どころは相撲です。もちろん神事はきちんと執り行われて、神輿も出ます。担ぎ手の負担を軽くするために台車で運ばれるのですが、立派な神輿です。
そしてこの行列を担っているのは裸でまわしを着けた相撲姿の子供たちと若者です。お囃子に合わせて掛け声をかけながら、氏子の町内を巡り、御旅所の三浦神社を往復します。
そして戻ってから、神様を楽しませる相撲を神社で行うのです。
まず子供たちが年の若い順に相撲を取ります。
その合間に赤ん坊の土俵入りとなるのですが、赤ちゃんの土俵入りというのは何をするのかと思っていましたが、赤ちゃんを担いで大人が土俵入りをするということです。赤ちゃんは、当然、ずっと泣いています。ただ泣き声が大きいほど、良いのだそうです。面白い趣向です。

一連の行事の中で、私が一番、感心したのは、子供たちの相撲が押し相撲、つまり決まり手がすべて「押し出し」、一つだということです。「押してもだめなら、引いてみな」という言葉がありますが、私は子供の時から「引く」ことを覚えることはどうなんだろうと感じていましたので、押して、押して、勝ちを目指す、ここの相撲道はとても良い教育だと思いました。ともかく全て真っ当ないいお祭りでした。

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五所川原立佞武多

2018年09月26日

毎年毎年、青森市の青森ねぶたに参加していますが、五所川原の立佞武多ははじめてでした。1基の高さ約23m、そのため五所川原市の町中は電柱がありません。全て地下に埋設されているのです。
15年間、見たくて、見たくて憧れの祭りだったこともあり、立佞武多の館の大扉があいて、3台の大型ねぷたが出るときの感動はすごいものでした。おそらく200人くらいの人々が押したり引いたりするのでしょうが、地響きをたてて動く様はすごいものです。
またかけ声がすごいのです。「やってまれ、やってまれ」のくりかえしです。その意味は、やっつけてしまえ、ということだそうで、このかけ声が五所川原市のものが戦闘ねぷたと言われる所以です。

市民一体となって、夜遅くまで「やってまれ、やってまれ」のかけ声に、町は巻きこまれていました。私の念願が叶った夜でした。

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うごく七夕まつり

2018年09月26日

陸前高田市の町というか地区というか、人々の集まるグループが屋台(山車)を引きまわしあう祭りで、700年以上の歴史があるそうです。
陽があるうちは気がつかなかったのですが、夜になると十数基の山車に灯がともり、七夕かざりに映えて妖艶な雰囲気になっていたのです。3大美女、クレオパトラ、楊貴妃、小野小町を連想させます。驚いたことにこの山車を引いているのは子どもたちです。ここにはこんなに子供がいるのかというくらいたくさんの子どもが、しかも女子が集まるのです。

私がいる間、神事らしきことは行われませんでしたが、市全体あげての祭りであることは間違いありません。震災からの復興の道も半ばの中で住民の皆さんが頑張っておられる、いいお祭りでした。

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仁尾の竜まつり

2018年09月26日

ワラで作られた「竜」を氏子の皆さんが引っ張るものです。引っ張っていくとき、まわりで水をかけるというのが、この祭りの肝で、私もうしろから私をめがけて水をかけられてしまいました。
竜はもちろん架空の動物ですが、人々の望みや夢を叶えてくれたのです。ここでは水枯れのとき恵みの雨を降らせてくれるので、人々はなけなしの水をかけて雨を降らせてもらうのです。

この雨乞い竜は、200人以上の氏子さんたちが引っ張りますが、竜はかけられた水を吸ってだんだん重くなるそうでそれを最後まで担ぎ通す、その迫力はすごいものです。珍しい雨乞い竜の祭りでした。

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献燈祭六月灯 科長神社のからくり花火

2018年09月26日

五穀豊穣、無病息災を祈る夏まつりで、あいにく台風が本土上陸し、日本中、大荒れの中、地元の方々の熱い心で催行されました。
が、自然には人智の力は及ばず、祭りのハイライトであるからくり花火は1週間後に延期されました。氏子の皆さんはたいへんがっかりされていましたが、私はやはり人の力は自然の力には到底、太刀打ちできないということを体験できてよかったと思うようにしました。

花火以前の神事はきちんとされていましたのでよかったですが、私は勇壮なからくり花火を見ることが出来なくて残念でした。

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浜崎祇園祭

2018年09月26日

高さ15メートル、重さ5トンの山笠(やま)が3基そろって町内を曳きまわされるこの祭りは、もともとこの地が豊かであった証でしょう。3台の山笠の飾りの題材が、合戦絵巻きとなっているのもこの祭りの華やかさを示しています。
特に夜になると祭りはクライマックスを迎え、燈ろうと電球でライトアップされた山笠の華やかさは素晴らしい。そして締めは諏訪神社の境内の山笠をコマのようにひきまわす、「おおまぎり」です。

観ていて山笠の上の部分が飛んでしまうのでは思うほどの迫力です。いいお祭りでした。

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伊香おすわ様

2018年09月26日

福島県白川を代表するお祭りで、少なくとも100年以上つづいていると言われていますが、観ている人にとっても、土地の人にとってもとても不思議なものです。
諏訪神社のお仮屋で身を清めた若者たちがこの地域の120軒の家の中を土足で走りまわり、その家の無病息災を祈るというものです。直会(なおらい)をしているお宅へ若者たちがどかどかと入り込んできて、ほんの2,3分、あっという間に去るという奇祭です。そして残されたその足跡は、神様が通ったところとして、一晩そのままにしておくとご利益あるというのです。

しかし若いとはいえ、一晩に120軒をまわるのは大変なことで、最後には息もあらくスピードも落ちていました。

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山王祭

2018年06月20日

「東京が江戸に戻る日」、いいタイトルです。私のところから都心に向うとき、いつも日枝神社を見上げながら行きます。しかし今まで日枝神社の祭典は見たことがありませんでしたが、実際に見てすばらしいものを実感しました。私が参加したのは6月8日の神幸祭でしたが、その行列のすばらしさにおどろきました。
まず先頭のお囃子、そしてそれにつづく猿田彦、獅子頭、3基の神輿、それにつづく色とりどりの神宮の列、何と500人以上の人の参加です。見物していても行列開始まで約20分。特に天皇皇后の2基の神輿が目立ちます。おそらく現在では日本で唯一の天皇皇后の神輿でしょう。

そして皇居の坂下門での神事。たぶん皇居をお旅所のひとつと考えているのでしょう。何かほのぼのとしたものを感じます。自然崇拝、多神教世界、そして一番の特徴は全ての自然が神さまで、それを大切にするというところです。ともかく充実した一日でした。

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豊年祭・古堅のミーミンメー

2018年06月20日

沖縄県南城市古堅のミーミンメーという祭り。沖縄には片仮名の名のついた祭りがけっこうあります。やはり異国情緒といいますか、どこか日本離れしたものを感じます。200年前からこの地で行われている伝統行事です。一番の特徴はミルク様と旗頭を先頭に、子どもたちが踊りながら進む行列です。ミルク様とは私たちのいう弥勒(ミロク)菩薩のことです。琉球独特の言い方で、いたるところでそう言われています。
子どもが声を合わせて「ミーミンメー」と歌いながら踊る姿はとてもかわいいものです。「ミーミンメー」はどうも沖縄由来のわらべうたのようです。

この祭りは子どもたちが中心で、大勢参加する祭りです。少子化が進み、日本の地方は人口減で困っている中、人口が増えている沖縄ならではのことです。とても楽しい祭りでした。

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祭り軍団座長 吉村作治 東日本国際大学学長・教授 早稲田大学名誉教授 NPO 日本の祭りネットワーク副理事長

エジプト考古学者(工学博士)
1943年生まれ。早稲田大学入学後の1966年アジア初のエジプト調査隊を組織し現地に赴く。以来、半世紀にわたり発掘調査を継続。「第2の太陽の船」発掘・復原プロジェクトでは、 本格的な修復作業が進んでいる。この8月から新たに「クフ王墓探査計画」を開始。動画サイト「吉村作治チャンネル」では、祭りをはじめ様々な話題を、ほぼ毎日配信中。

公式HP
吉村作治のエジプトピア

http://www.egypt.co.jp/

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