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菊名の飴屋踊り

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:TVK テレビ神奈川
放送
:11/23(木・祝)12:00〜12:55

ダイドードリンコスペシャル

舞台に咲け!ダイコンの花 〜三浦市・菊名の飴屋踊り〜

菊名の飴屋踊り

三浦市南下浦町菊名に伝わる「菊名の飴屋踊り」は、毎年10月23日に白山神社例祭で奉納されてきた踊りです。この踊りは、江戸時代末期に村々を行商した飴売りが人寄せのため歌舞を演じたのが始まりとされ、地区に伝承されてきた踊りです。一時期中断していましたが、地元の女性たちが中心となって復活。現在では小学生も参加して祭礼の日に奉納されています。番組では、子どもたちに熱心に指導する女性たちの姿や、一生懸命踊りを習得しようとする小学生の姿を通し、小さな地区で受け継がれている祭りを紹介します。

祭り紹介

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菊名の飴屋踊り

三浦市南下浦町菊名に伝わる菊名の飴屋踊りは、毎年10月23日に白山神社例祭で奉納されてきた踊りです。この踊りは、飴売りが人寄せの為、歌舞を演じたのが始まりとされ、地区に伝承されてきた踊り。一時期中断していましたが、地元の女性達が中心となって復活。現在では小学生も参加して祭礼の日に奉納されています。

開催日
10月23日 ※毎年同日
場所・アクセス
神奈川県三浦市南下浦町菊名 菊名区民会館前広場

■電車
京急本線「横浜」駅より約50分「三浦海岸」駅下車、徒歩約20分

■バス 「三浦海岸駅」より京急バス剱崎行または剱崎経由三崎東岡行きで約5分、「白山神社」下車、徒歩約3分

■車
横浜横須賀道路「佐原」インターより国道134号線、県道215号線を通り約20分
お問い合わせ
三浦市教育委員会教育部文化スポーツ課/046-882-1111

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史江戸時代の飴売りが広めた歌舞芸を伝承

シシゾウ:菊名の飴屋踊りは、いつごろ始まりましたか?

菊池さん:飴屋踊りは、江戸時代に飴売りの行商人が人寄せのために街頭などで披露した歌舞芸が起源で、行商先の土地に伝播し、根づいたものといわれています。地域によっては中山踊り、豊年踊り、万作踊りなど様々な名称で呼ばれています。飴屋踊りの行商人は元歌舞伎役者など芸の素養のあった人たちではないかといわれていて、いくつものグループが神奈川、千葉、埼玉、茨城など関東一円の農村を回っていたようです。文献によると、菊名地区に飴屋踊りが伝わったのは江戸時代末期から明治時代にかけてのようです。飴売りが歌い踊るのを見て、「自分たちも踊ってみようか」と地区の若者たちが真似をしたのが始まりで、菊名地区の総鎮守にあたる白山神社の例祭が行われる10月23日の夜に舞台を作って、奉納されるようになりました。現在、飴屋踊りを定期的に忠実に上演しているのは全国的に稀で、ここ菊名地区のみと思われ、神奈川県の無形民俗文化財に指定されています。

シシゾウ:一時期、奉納上演が途絶えたことがあったそうですね。

菊池さん:昔、飴屋踊りの担い手は地域の青年団でした。青年団が無くなってからは、菊名あめや踊り保存会が結成され、伝統を継承してきました。しかし、会員の高齢化や後継者不足により平成元年の上演を最後に奉納上演が行われなくなりました。ただし、完全に途絶えたのではなく、いくつかある演目のうち、二、三の演目については、県の芸能大会などから依頼があると出演して披露していました。川崎、横浜、県央地区などです。盛んなころは東京の宝塚劇場でも上演したことがありました。そうすることで、細々とではありますが伝統の火をつないでいました。

シシゾウ:復活のきっかけは何だったのですか?

菊池さん:平成20年に地元の女性数名が、飴屋踊りを何とか復活できないかと私のところに相談に来られました。その方々は、親が飴屋踊りの踊り手をしていたり、子どものころに飴屋踊りを見ていたりして、飴屋踊りに深い思い入れを持っておられました。私が保存会のお師匠さんたちにその話をしたところ、このまま何もしないでいれば飴屋踊りは廃れてしまうということで、自分たちが覚えている範囲で教えましょうと言ってくださいました。お師匠さんの指導を受けた女性たちは上達がめざましく、この調子なら舞台にかけられるという話になり、20年ぶりとなる奉納上演が行われました。その後、踊り手の人数は増え、後継者を育成しようということで地元の小学校にも声をかけ、希望者に参加してもらうようになりました。現在は、大人と子どもを合わせて約30名の踊り手がいます。例年、6月下旬ごろから週1回の稽古が始まり、公演が近づくと週2回に回数を増やして本番に備えています。

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みどころ子守や粉屋、漁師が主人公の手踊り。小学生の踊り手が大活躍

シシゾウ:飴屋踊りが上演される場所はどこですか?

菊池さん:白山神社の近くにある菊名区民会館前の広場に特設舞台を小屋掛けします。仮設ではありますが、舞台幕や楽屋などは昔の舞台を忠実に再現しています。客席は地面に敷いたブルーシートで、観客の皆さんは座布団などを持ってこられ、飲んだり食べたりしながら観覧します。会場の雰囲気は昔の村芝居を彷彿とさせ、上演中は客席から御祝儀のおひねりが舞台にポンポン投げ込まれます。
飴屋踊りの上演は、午後7時から午後9時までの約2時間です。例年300人前後が見に来られます。特にご年配の方は楽しみにしておられ、子どもたちも同級生が出演するというので大勢訪れます。会場に出る出店も子どもたちのお目当てです。

シシゾウ:演目について教えてください。

菊池さん:菊名の飴屋踊りは手踊りと段物に分かれます。手踊りは純粋な舞踊、段物は台詞のある芝居で、現在、手踊り5演目、段物2演目を上演しています。復活した平成20年とその翌年は、手踊りだけ上演し、段物は私が昔、ビデオ撮影したものを上映しました。3年目からは女性メンバーが段物も習得したので昔のように段物もレパートリーに加えられました。
プログラムの最初に上演する『白松粉屋(しらまつこなや)』は手踊りで、飴屋踊りを代表する演目です。粉屋の夫婦の踊りで、粉を挽く所作などがあります。現在は子どもも演じるようになりました。
かつて漁業が盛んだった菊名地区らしい演目は『新川(しんかわ)』と『かきがら』です。どちらも漁をテーマにした手踊りで、踊り手は漁師の扮装をします。『新川』は手にした櫂で船を漕ぐなど、漁仕事を所作で表現します。『かきがら』は、漁師が貝を採る仕草を踊りにしたもので、すべって転ぶなど喜劇的な要素もあります。これらも子どもの演目になっていて、女の子は男装して踊ります。
『白松粉屋』と並ぶ飴屋踊りの手踊りの代表曲ともいえるのが『子守』です。昔、小さな弟妹をおんぶしてあやす子守は、子どもの仕事でした。その子守の様子を踊りにしたもので、子どもの演じる『子ども子守』と大人が演じる『子守』の両方が上演されます。大人の『子守』は飴屋踊りのトリの演目になります。

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注目ポイント仇討物に歌舞伎の名作、ちょっとお色気の演目も

シシゾウ:段物の演目について教えてください。

菊池さん:現在、上演するのは『笠松峠』と『五段目』です。『笠松峠』は、青森県の奥入瀬渓流を根城にしていた「鬼人のお松」という女山賊の伝説を題材にした仇討物です。鬼人のお松にだまし討ちされた津軽藩士の仇をとるために、息子が八甲田山の麓、酸ヶ湯温泉の近くにある笠松峠にやってきて鬼神のお松を倒すというストーリーで、刀を使っての派手な立ち回りは迫力があります。『五段目』は、歌舞伎の人気演目の『仮名手本忠臣蔵/五段目』を移した演目で、おなじみの斧定九郎が登場します。

シシゾウ:そのほかにみどころはありますか?

菊池さん:菊名の飴屋踊りは、神奈川県の無形民俗文化財に指定されていますが、トリの『子守』の前に演じられる『細田の奴(やっこ)』という演目だけは唯一、文化財に指定されていません。登場人物は若い女性と奴と和尚で、両者とも下心いっぱいに女性に言い寄ります。和尚を演じるのは保存会のベテラン男性で、色っぽい所作を見せる場面があります。この『細田の奴』は観客に一番人気があり、客席が盛り上がります。

シシゾウ:地元の人でなくても観覧できますか?

菊池さん:どなたも自由にご観覧いただけます。入場料はいりませんが、ご祝儀は受け付けています。ご祝儀は幕間に披露するのが慣例で、いただいた金額を倍付けで発表する風習があります。

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ふるさと自慢大根の名産地。伝統野菜の三浦ダイコンも健在

シシゾウ:三浦市の食の名産を教えてください。

菊池さん:三浦半島の最南端に位置する三浦市は漁業が盛んで、近海では、アジ、さば、イワシ、太刀魚など種類も豊富です。あわび、サザエ、などの礒物も採れます。市内の三崎漁港は国内有数のマグロ水揚げ港です。農業も盛んで、特に大根が特産です。品種は青首大根が中心ですが、伝統野菜の三浦ダイコンも作られています。三浦ダイコンは重量があり、根元がふくらんだ形状をしているため、収穫が大変で一時期生産量が減りましたが、近年は地域の伝統野菜を残していこうと一部の生産者が頑張って作っています。三浦ダイコンは、肉質がきめ細やかで煮崩れしにくいので、おでんなどの煮物にぴったりです。その他、キャベツ、スイカ、メロン、カボチャなどが生産され、一年中作物が取れます。

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メッセージ飴屋踊りの伝統を次代に伝えていきます

菊池さん:飴屋踊り復活の立役者となった女性の皆さんは、自分たちは子どもや孫に伝えるための中繋ぎ役で、自分たちが覚えないと伝統が途切れてしまうから必死になって踊りを覚えたとおっしゃっています。菊名地区は世帯数がわずか500戸ほどで、昔からの住民は100戸あるかないかです。そんな田舎の小さな所で、みんなが地域の伝統芸能を残そうと一生懸命頑張っているので、機会があればぜひご覧いただきたいと思います。

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※祭り紹介者 白山神社(はくさんじんじゃ) 宮司/菊名あめや踊り保存会事務局 事務長 菊池 恵(きくち めぐみ)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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