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大磯の左義長

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:tvk テレビ神奈川
放送
:2/11(木・祝) 12:00〜12:55

ダイドードリンコスペシャル

大磯の左義長 〜小正月の火祭り〜

大磯の左義長

相模湾に面した大磯海岸。毎年正月を過ぎた半ばに、わらで作った「サイト」という大きな円錐形の山が作られる。これは大磯に残る伝統行事「大磯の左義長」。日本各地に残る「どんど焼き」「道祖神祭」の一種で、関東で最大規模と言われています。祭り前の数日間は、地区に建てられたお仮屋を廻る七所参りが行われたり、最後の日にはサイトに火をつけ団子を焼いて食べたり、厄除けを願います。そして、祭りのハイライトは「ヤンナゴッコ」という裸の男たちが海と陸に別れ、仮宮を引き合います。大磯ならではの伝統行事が祭りを盛り上げます。番組では、左義長の名前の由来や伝統行事を守り続ける人々の姿や地域と人のつながりを「大磯の左義長」という祭りを通して紹介します。

祭り紹介

  • 祭り写真館

大磯の左義長

大磯の左義長は、小正月に行われる「道祖神の火祭り」のことで国の重要無形民俗文化財に指定されています。海岸に松や竹、正月飾りなどを使って円錐型の「サイト」というワラの塔を作ることが特徴。当日はサイトに火を入れ一年の無病息災を祈ります。また裸の男衆がセイノカミサンの仮宮を引き合うヤンナゴッコという珍しい行事も行われます。

開催日
1月上旬
場所・アクセス
神奈川県中郡大磯町

■電車
JR東海道線「大磯」駅下車、徒歩約10分

■車
西湘バイパス「大磯港」インターより約3分
お問い合わせ
公益社団法人 大磯町観光協会/0463-61-3300

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史約400年の伝統を持つ小正月の火祭り

シシゾウ:大磯の左義長は、いつごろ始まりましたか?

芦川さん:約400年前の江戸時代初期です。当時、漁師町だった大磯町では、男の子は貴重な労働力でしたが、疫病がはやり、大勢の子どもが亡くなりました。そのため、厄ばらいのために始まったと聞いています。左義長が行われる大磯町の下町には元々、7つの地区があり、それぞれセエノカミと呼ばれる道祖神をまつっていました。左義長は、この道祖神に子どもたちが健やかで元気に育つように祈願し、正月飾りを集めてサイト(斎灯)を作り、燃やします。明治時代以降、行事に参加する地区が2つ増え、現在は9つのサイトを相模湾に面した北浜海岸に立て、一斉に燃やします。以前は、小正月の1月14日に開催していましたが、お勤めの人も参加しやすいように現在は1月14日直前の日曜または祝日に開催しています。

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みどころ燃え盛る火を眺め、団子を焼いて食べて風邪封じ

シシゾウ:サイトはどのようにして作りますか?

芦川さん:まず、左義長の3日前、各地区にまつられている道祖神の近くにお仮屋(かりや)を建てます。お仮屋は木造の小屋で、中には道祖神の御神体をまつる祭壇と賽銭箱が置かれます。 お仮屋が建てられてから本番までの3日間、地区の大人たちが各地区のお仮屋をお参りして回り、子どもたちの無病息災を祈願する「七所(ななとこ)参り」という風習があります。地区の子どもたちは道祖神のお守役としてお仮屋にこもり、お参りにきた大人たちを迎え、太鼓を叩きます。左義長で燃やす正月飾りを集めるのも子どもの役目です。私が小学生だったときは、地元の漁師さんからリヤカーを借り、友達と一緒に地区の家々を回って正月飾りを集めました。どの家でも子どもたちが来るのを待っていてくれて、正月飾りと一緒にお菓子を用意してくれているので、訪ねるのがとても楽しみでした。現在、少子化で子どもがいない地区もありますが、伝統なので必ずお仮屋は建てます。
祭り当日の早朝、地区の大人たちは自分たちの地区のお仮屋を解体し、集めた正月飾りや松材、竹を持って北浜海岸に向かいます。サイト作りは地区の人間が総出で行います。また、10年ほど前からは、国の重要無形民俗文化財になっている伝統文化の継承を図って、地元の中学1年生にもお手伝いをしてもらっています。
各地区がサイトを立てる場所は毎年決まっています。手順としては最初にサイトの芯になるオンベ竹を立てます。オンベ竹は長さが約10メートルの竹で、先端に吹き流しなどを飾り付けます。この時期、海岸には強風が吹きつけるので、飾りがついて重量のあるオンベ竹を立てるのは非常に力がいる作業です。大人が数人がかりで竹を直立させ、四方に縄を張って固定します。それから周囲に正月飾り、松や竹を円錐状に組み上げていき、最後に注連縄(しめなわ)を化粧まわしのように周囲に巻きつけます。昼にはきれいな円錐形をしたサイトが9基完成します。

シシゾウ:点火は何時ですか?

芦川さん:午後6時半です。サイトへの火入れは9基が一斉に行います。各地区の長老格の人が、昔ながらに火打ち石を使って、その年の恵方の方向から点火します。火がつくとサイトは勢いよく燃え上がり、そばにいるとすさまじい熱気です。眺めるときは、海を背にして、9基のサイト全体を眺めるようにすると、とてもきれいです。相模湾沖合の伊豆大島からサイトの火が見えるという話を出身者の方から聞いています。
小1時間燃えると、中心のオンベ竹が見えてくるので、安全のために四方に張った綱を切ってサイトを横倒しにします。そのころには火勢がかなり落ちているので、地元の人たちは、針金に挿した団子を竹の先につけ、サイトの火であぶって食べます。この団子は縁起物で食べると風邪をひかないといわれています。団子は販売されています。他所から来られた方は、サイトの火の勢いが強いときに団子を焼こうとしがちですが、それだと表面が黒焦げになってしまいます。慣れた人は炭火の状態になったのをみはからって焼くので団子の中まで火が通り、おいしくいただけます。

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注目ポイント豊漁豊作を祈願し、寒中の海に入って海と陸で綱引き

芦川さん:大磯の左義長のもうひとつのみどころはヤンナゴッコという綱引きです。サイトを倒す頃あいに、白いふんどし姿になった男衆数名が伊勢音頭を歌いながら、藁で覆った道祖神の小さな仮宮を載せた木のそりを海中に運びます。そりには綱がついていて、海中に入った男衆と海岸にいる人たちの間で綱引きが始まります。これは、海の神様と山の神様とが競う意味があり、海側が勝つと豊漁、陸側が勝つと五穀豊穣になるといわれています。綱引きが終わるとそりは陸に引きあげられ、仮宮は男衆によって完全に壊されます。そして、仮宮の代わりに男衆がそりにまたがり、伊勢音頭を歌いながら綱を曳いて町内を練り回り、道祖神をまつっている自分たちの地区の神社に宮入りします。この道中は風情があって一見の価値があります。かつて、ヤンナゴッコは多くの地区でも行われていましたが、現在行うのは2~3地区です。小正月の左義長行事は全国各地にありますが、ヤンナゴッコのように海と陸に分かれて綱引きをするところはなく、それが国の重要無形民俗文化財に指定された理由のひとつではないかと思います。

シシゾウ:左義長に関連して「一番息子」という行事もあるそうですね。

芦川さん:左義長の皮切りの行事という位置づけで、約1ヵ月前の12月8日に行われます。一番息子の伝統があるのは南下町(みなみしたまち)の4地区と長者町で、現在も行なっているのは2地区です。一番息子の主役は地区の子どもたちです。子どもたちは数人が組になって地区の家を1軒1軒回り、各家の玄関先でその家のご長男にあたる方の名前を呼び、最初の子どもが「一番息子」、二番目の子どもが「二番息子」、三番目の子どもが「三番息子」と言いながら、縄をつけたゴロ石を玄関先に打ちつけて願掛けをします。元々は、その家の跡取りさんに良いお嫁さんが来るように祈願するために行われたもので、子孫繁栄を願う意味があります。最近は、商売繁盛や家内安全などその家に合った願い事を唱えます。例えば、訪問した家がご高齢の一人暮らしの場合は、その方が元気で一年を過ごせるように祈願します。
北下町(きたしたまち)の3地区には「オカリコ」という行事があります。お仮屋が建ってから、子どもたちが自分たちの地区の商店や漁師さん宅を訪問し、商売繁盛を祈願して歌い踊ります。以前は全地域で行われていたそうです。

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ふるさと自慢大磯町は歴史散歩が楽しめるまち

シシゾウ:大磯町でおすすめのスポットや特産物を教えてください。

芦川さん:大磯町は歴史の古い町です。文学者の島崎藤村旧宅や約300年の歴史を持つ俳諧道場の鴫立庵(しぎたつあん)、大河ドラマで一躍脚光を浴びた新島襄終焉の地碑など興味深い史跡がたくさんあります。大磯の左義長をひとつのきっかけに大磯町にお越しいただき、名所史跡を訪ねて歴史に浸っていただきたいと思います。
また、大磯町は駿河湾で引き上げられる海の幸が豊富で、特にしらすやアジは人気があります。町には昔ながらの「魚屋さん」がたくさん有り、新鮮な魚介を手に入れることができます。

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メッセージ左義長の歴史を掘り起し、若い人と力を合わせて継承に努めます

芦川さん:大磯町の左義長をご覧いただき、約400年の歴史に触れていただきたいです。少子高齢化により行事を続けていくことが年々難しくはなってきていますが、伝統を守るために地元の若者も立ちあがっています。保存会とは別に左義長応援団という若い人中心の組織が結成され、広報活動や資金集めに奮闘しています。現在は、大磯の左義長の歴史をまとめた小冊子を製作中です。大磯の左義長をご覧になる前にご一読いただくと、より深く楽しんでいただけると思います。

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※祭り紹介者 大磯町左義長保存会 会長 芦川 博昭(あしかわ ひろあき)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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