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宮内熊野の獅子祭り

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:YBC 山形放送
放送
:8/27(土)15:00〜15:55

ダイドードリンコスペシャル

宮内熊野に獅子が舞う

宮内熊野の獅子祭り

日本三熊野の一つとされる山形県南陽市宮内の熊野大社。県内外から年間約40万人の参拝者が訪れ、東北の伊勢神宮とも呼ばれています。古くから、地区民の揺るぎない信仰を集めてきたこの神社では、毎年夏、7月23日~26日にかけて、五穀豊穣を願う例大祭が行われます。祭りのシンボルとなるのは、慶応年間に作られたという重さ400キロを超える大神輿。若者たちが、威勢のいい掛け声とともに一気に長い石段を駆け下ります。そして、祭りを締めくくる「獅子冠り」は、最大の神事。熊野大社のシンボル、獅子頭の周囲に付けられた「オシダ」を奪い合う肉弾戦が繰り広げられたあと、獅子が荒れ狂うように境内を舞い始め、祭りは最高潮に達します。境内は、獅子を奪い合おうとする行者たちの熱気と観客たちの歓声に包まれます。

祭り紹介

  • 祭り写真館

宮内熊野の獅子祭り

山形県南陽市宮内の熊野大社では、毎年7月に五穀豊穣を願う例大祭が行われます。祭りでは、重さ400キロを超える大神輿が、威勢のいい掛け声とともに市中を練り歩きます。また、境内では、獅子頭の周囲につけられた「おしだ」を目がけ、氏子達がわれ先と奪い合う「獅子競(バヨイ)」が繰り広げられ、辺りは興奮と歓声に包まれます。

開催日
7月下旬
場所・アクセス
山形県南陽市宮内 熊野大社

■電車
・JR奥羽本線「赤湯」駅下車、車で約10分
・山形鉄道「宮内」駅下車、徒歩約10分

■車
・東北自動車道「福島飯坂」インターより国道13号線を通り約1時間
・磐越自動車道「会津若松」インターより国道121号線を通り約1時間30分
・日本海東北自動車道「荒川胎内」インターより国道113号線を通り約1時間30分
・山形自動車道「山形蔵王」インターより国道13号線を通り約40分
お問い合わせ
熊野大社山上事務所/0238-47-3303

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史お獅子様の獅子頭は室町中期の作

シシゾウ:宮内熊野の獅子祭りは、いつごろ始まりましたか?

高岡さん:現在の祭りの形になったのがいつかははっきりしていませんが、地元でお獅子様と呼ばれている祭りに使われる獅子頭からある程度の年代は推定できます。現在、大切に保管されている古い獅子頭を文化財修復が専門の東北芸術工科大学の先生に調査していただいたところ、今から650年ほど前の室町中期のものではないかという見立てでした。おそらく、そのころには獅子頭を使った祭りが行われていたと考えられます。また、獅子頭は頭部分に鏡が埋め込まれているという言い伝えがあったため、調査の際、病院のCTスキャナーで撮影してもらいました。すると、草花の文様がついた鏡が埋めこまれていることが分かりました。形状、文様から推測して平安時代の鏡ではないかという話で、13年前に獅子頭を新調した際には、その鏡をそっくりそのまま復元して頭部に埋め込みました。

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みどころ行者たちに担がれた神輿が石段を勇壮に下る

高岡さん:この祭りは7月23日~26日に行われ、神輿渡御と獅子冠(ししかむり)の行事の大きく2つに分かれます。熊野大社の拝殿は、約40段の石段を上がったところにあります。ヨマツリの24日は御下(おくだ)りといって、この拝殿から神輿が担ぎ下ろされ、大鳥居の近くに設けられた御旅所に安置されます。神輿が御神庫からお出ましになるのは年に一度のことで、その日は地元の氏子の人たちが御旅所に参拝に訪れ、夜遅くまでお参りの人が途切れることはありません。ヒルマツリの25日は御上(おあが)りで、神輿は再び担がれて石段を上がり、拝殿に戻ります。
神輿は慶応年間(1865~1868)に作られたもので、重さは百貫(375キロ)と言い伝えられています。神輿を担ぐのは行者(ぎょうじゃ)と呼ばれる地元の男衆で、揃いの麻の市松模様の行衣(ぎょうい)を着用します。行者たちに担がれた神輿は、もみあいながら石段を勢いよく下り、参道を抜け、神社門前を練り歩きます。翌日の御上りは、夕方4時に御旅所を出発し、30分ほどかけて拝殿に戻ってきます。慣わしでは、神輿は神社の神域から出ないことになっているのですが、近年は、行者の若者たちが張り切って遠方まで足を伸ばすので、私たちのような年配の人間は、拝殿で神輿が戻ってくるのを今か今かと待っていなければなりません(笑)。

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注目ポイント箱バヨイ、梵天バヨイ、獅子バヨイ。ユニークな神事が目白押し

高岡さん:獅子冠の行事は、24日午前中の「お幕つけ」から始まります。獅子頭に市松模様の大きな麻の幕をとりつけるとともに、獅子のたてがみに相当する和紙で作った「おしだ」を頭部につけます。これらの準備は、獅子冠事務所がすべて行います。獅子冠事務所は昔からこの祭りに奉仕するために組織されたいわゆる実行部隊で、世襲の頭取(とうどり)を筆頭に、20数名のメンバーがいます。近年は高齢化が進み、平均年齢は60歳を越えています。祭りがとどこおりなく進むことを祈願し、獅子冠事務所のメンバーは10日前から精進潔斎に入ります。期間中は毎朝、水をかぶり、肉や魚、卵などのナマモノやニンニクやネギなど匂いのきつい食べものは一切口にせず、身を慎みます。
獅子頭は、準備が整うと、幕にくるまれ、桐の箱に納められます。さらに麻の袋で包まれて厳重に縛られ、麻布に包まれます。獅子頭も神輿と同じように御下りをします。箱に入った獅子頭は、獅子冠事務所の人間に背負われ、石段下に設けられた獅子頭の御旅所を目指します。獅子冠事務所にとってお獅子様の御下りは一番エネルギーを使う行事です。箱を背負って拝殿を出ると、待ち構えていた大勢の行者たちが、獅子頭の入った箱に群がり、競って箱を叩きます。これを「箱バヨイ」といいます。バヨイというのは地元の言葉で「奪う」という意味です。獅子冠事務所の者は、折り重なる行者たちの人波を必死の思いでかきわけて石段を下ります。御旅所に無事到着したら、獅子頭は箱から取り出されて安置され、地元の人たちの参拝を受けます。

シシゾウ:25日のお獅子様の御上りについて教えてください。

高岡さん:神輿が御上りして無事、御神庫に納まると、お獅子様の御上りの行事です。獅子頭が御旅所を出発する前には、梵天バヨイが行われます。これは、獅子頭の御上りに奉仕する行者たちがお清めを受ける行事で、祭具の梵天を奉持した行者が、大人に肩車された獅子児(ししご)と呼ばれる男の子たちに、栗の枝で頭や肩を思い切り叩かれます。
次に、行われるのは獅子バヨイです。獅子頭が御旅所を出る直前、頭取が御獅子の中に入って舞います。舞が終わって半鐘の合図と同時に、行者たちが獅子頭に殺到し、おしだを奪い合います。おしだを手に入れるとご利益で病気をしないといわれています。
御旅所を出た獅子頭は、行者たちに交替で奉持され、150メートルほど離れた大鳥居まで進みます。その間、大人に肩車された獅子児たちが寄ってきて、獅子頭を叩き、同じ手で自分の頭を叩きます。そうするとご利益で健やかに育つといわれています。
大鳥居に着くと、獅子冠事務所の幹部が獅子頭の幕に入って獅子舞を舞います。舞を行う場所を立場(たてば)といいます。大鳥居は第一の立場です。そこから拝殿に戻るまで計12ヵ所の立場で、行者たちが交替しながら獅子を舞わせます。立場は、拝殿の周囲に数ヵ所あり、1回舞うごとに拝殿の周りを1周する決まりなので、拝殿にお獅子様が納まるまでけっこうな時間がかかります。

シシゾウ:宮内熊野の獅子祭りにまつわる思い出を聞かせてください。

高岡さん:私は祭りに本格的に関わるようになって30年ほどになります。毎年、精進潔斎が始まると次第に気持ちも高まって、25日に神輿とお獅子様が拝殿に無事納まり、26日に獅子冠事務所のメンバーと後片付けをして、精進あけの食事をすると、そこで初めてホッとします。このときの達成感は何物にも代えがたく、一生懸命やってよかったと毎回思います。
地元には「御(お)み坂洗い」という言葉があって、この祭りが終わると、必ずといっていいほど雨が降ります。同じころ、ヒグラシが神社の森でカナカナ鳴き始めます。その声を聞くと「祭りが終わった。本格的な夏がやってくるなあ」と感じます。

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ふるさと自慢さくらんぼ、ぶどう、ラ・フランスなどフルーツがいっぱい

シシゾウ:南陽市でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

高岡さん:南陽市は農業が基幹産業で、果物の生産が盛んです。熊野大社のある宮内地区にも果樹園が多く、さくらんぼを筆頭にぶどう、ラ・フランス、りんごなどが栽培されています。同じ市内の赤湯地区は、ぶどうの産地として有名です。
郷土料理として知られているのは鯉料理で、昔は市内のあちらこちらの池で鯉が育てられていたものでした。窮乏の極みにあった上杉藩を立て直した名君、上杉鷹山公が貴重なタンパク源として奨励したと言われています。
熊野大社の本殿には「三羽のうさぎ」が隠し彫りされていて、いつからともなく、三羽見つけると幸せになると言われ、うさぎ捜しの参拝者で賑わっています。また、熊野大社の神様が日本で初めてプロポーズをして結ばれた神様ということで、良縁を求める若い参拝客も増えています。縁結びと言えば、熊野大社から数分歩いたところにある、2本の松がつながった連理の松として有名な「相生の松(妹背の松)」も郷土の誇りです。

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メッセージ獅子冠事務所としてできる限り、祭りを盛り上げたいです

高岡さん:獅子冠事務所の基本的なスタンスは、伝統のつなぎ役です。事務所のメンバーは祭りを前年と同じように行うことを理想とし、時代は変わっても祭りの大切な部分を次の世代に伝えていきたいという想いで祭りに関わってきました。しかし、今現在、獅子冠事務所は存続が危ぶまれています。世襲の頭取(とうどり)に後継者がおらず、メンバーの高齢化も進んでいます。祭りの存続自体は、実行委員会が組織されているので不安はありませんが、昔からずっとしてきたように獅子冠事務所が中心になって祭りを執り行うのは平成28年が最後になるかもしれません。そういう意味でも頑張って良い祭りにしたいと思います。

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※祭り紹介者 獅子冠(ししかむり)事務所 庶務 高岡 亮一(たかおか りょういち)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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