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神舞行事

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:OBS 大分放送 (山口放送にて9/24(土)13:00〜13:55に再放送)
放送
:9/3(土)16:30〜17:24

ダイドードリンコスペシャル

神舞行事 〜海を渡る神の舞〜

神舞行事

この祭りは今から1000年以上前、伊美(大分県国東市)の人々が京都の石清水八幡宮の分霊を持ち帰る途中、嵐に遭い祝島(山口県上関町)に漂着したことが縁ではじまった祭りです。漂着した伊美の一行は島に荒神を祀り持っていた種の耕作を勧めました。それにより祝島の生活が向上したお礼に「お種戻し」として伊美に参拝するようになり、4年に一度は伊美から神様を迎え合同祭事をするようになりました。祝島では、伊美別八幡宮社の御神体・神職里神楽師を迎える準備の為、半年前から準備に取り掛かります。大漁旗で飾った奉迎船が織りなす、勇壮な入船・出船の海上神事はまさに圧巻。1000年の時を超えて受け継がれてきた神舞行事。海を越えて行われる壮大な祭りから、山口県と大分県の絆を描きます。

祭り紹介

  • 祭り写真館

神舞行事

大分県国東市国見町伊美にある伊美別宮社のご神体と神職、里楽師を乗せた御座船が、約49キロ離れた周囲12キロの孤島、山口県の祝島に向けて出発し、祝島を斎場に神恩感謝の合同祭事を行う神舞行事。大漁旗で飾った奉迎船や伝馬船が織りなす勇壮な海上絵巻の入船出船神事等、千年以上前から続く県境を越えた祭りです。

開催日
8月16日〜20日※4年に一度
場所・アクセス
山口県熊毛郡上関町祝島
大分県国東市国見町伊美

【伊美別宮社へのアクセス方法】
■電車
JR「宇佐」駅から車で約40分
(国道213号線経由大分空港方面)

■車
大分空港道路「下原」下車、約40分
(国道213号線経由)
お問い合わせ
国東市役所観光課/0978-72-5168

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史台風が機縁で始まった約千年の歴史を持つ神事

シシゾウ :神舞行事の起源を教えてください。

小深田さん:神舞行事は大分県国東市にある伊美別宮社の神職と神楽の奉仕者である里楽師(りがくし)が山口県の祝島に船で渡り、現地で神楽を奉納する神事です。神舞行事の起源は、大分県国東市の伊美別宮社(いみべつぐうしゃ)の創建と深く関わりがあります。伊美別宮社の起源については、仁和2年(886)という説と、仁安3年(1168)という2つの説があります。当時、伊美の領主の命令により、神社創建のために京都の石清水八幡宮からご分霊を奉じた一行は、海路で伊美に戻る途上台風に遭遇し、祝島の三浦湾に避難しました。そこには3軒の人家があり、一行を手厚くもてなしました。島の人々は木の実や草の実を採集する貧しい暮らしを送っていて、生まれてくる子どもたちが皆、虚弱なことを嘆き悲しんでいました。そこで一行は、当地に荒神様をおまつりして祈願するとともに暮らしが豊かになるように麦の種を授け、農耕を教えました。以後、生まれてくる子どもたちは健康になり、農業を覚えたことによって島は豊かになり、人口も増えました。島の方にお聞きすると島内には現在100を超す名字があるということで、その後の繁栄ぶりがうかがえます。祝島の方たちは伊美の一行に感謝し、お種戻しといって、島の代表者が伊美別宮社に参拝に訪れるとともに夏には御座船を仕立てて伊美別宮社の神職と里楽師を祝島に迎え、神楽奉納を行うようになりました。それが神舞行事の始まりです。江戸時代には、藩の枠組みを超えた行事ということで、幕府に届けを出して催されていました。明治以降は、神職らとともに依代に移した御神体も島にお渡りするようになりました。かつて神舞行事は米占いという占いをして次の開催年を決めていましたが、現在は4年に1回のうるう年に行われます。
私自身と神舞行事の関わりは足かけ40年近くになります。昭和51年(1976)に初めて権禰宜として島に渡ったのが最初で、平成24年には初めて宮司として神事を執り行いました。その間、伊美も祝島も少子高齢化が進み、神舞行事を取り巻く状況は随分変わってしまいました。それでも、できるだけ長くこの行事が続いていくように関係者一同がんばっています。

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みどころ入船・出船の神事は櫂伝馬船、
奉迎船が織り成す壮麗な海上絵巻

シシゾウ :神舞行事は5日間行われるそうですね。

小深田さん:1日目に入船神事、2日目から4日目までは神楽の奉納、5日目に出船神事が行われます。1日目は、祝島側から迎えに来た3艘の御座船(ござせん)に神職と里楽師が分乗して伊美港を出発し、約49キロ離れた祝島を目指します。祝島に赴く神職は3人で、それぞれが神様の依代である御神幣(ごしんべい)を奉じて各船に乗り込みます。
祝島までの航海は約2時間です。御座船は約千年前に伊美の一行が最初に訪れた三浦湾の沖で櫂伝馬船や大漁旗を掲げた奉迎の漁船など50~60艘の船に迎えられます。その後、荒神山にまつられた荒神様の神事を遥拝式で行い、それが終わると再び御座船に乗り込み、島の反対側にある本浦に向かいます。このとき、御座船は昔ながらに手漕ぎの櫂伝馬船に曳行されます。本浦に着くと、御座船は沖を3周します。大漁旗を掲げたお供の船団を従え、お化粧をした少年が舳先で踊る櫂伝馬船に曳行されて御座船が海上を進む光景は一見の価値があると思います。特に天気が快晴のときは素晴らしいです。私が初めて祝島に渡った昭和51年の入船神事のときは抜けるような青空で、ちょうど神舞行事が文化財指定を受けるかどうかという話題で世間から注目されていたこともあり、上空には何基ものヘリコプターが飛び回り、海上には奉迎の船が100艘近く出て壮観でした。
入船神事を終え、祝島に上陸すると、御祭神一行は祝島の人たちの出迎えを受け、神楽を奉納する神舞場に向かいます。私が初めて訪れたときは島の皆さんが全員、道に座って出迎えてくださったのが印象的でした。神舞場では御宿(おやど)の儀といって神舞場入りの神事を行います。翌日から3日間にわたって神楽が奉納され、最終日は出船神事で、島の人たちに見送られて御座船は祝島を後にします。
神舞行事が行われるのはお盆の時期で、ちょうど台風シーズンです。過去には、台風が来たために祭り期間が伸びてしまったり、海が荒れて航海中に波をかぶって全身がびしょ濡れになったりしたこともありました。しかし、神舞行事はそもそも台風がご縁で始まったようなものなので苦労と思わないようにしています(笑)。

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注目ポイント願いをかなえてくれる鬼神が跳梁する荒神舞

シシゾウ :神楽の演目について教えてください。

小深田さん:伊美別宮社に継承されているのは岩戸神楽24番と夜戸(よど)神楽13番です。岩戸神楽は、日本神話で天照大神が岩屋にこもった天の岩戸にまつわる有名なエピソードを題材にした演目です。神舞行事では、最初に岩戸神楽、次に夜戸神楽を奉納します。また、祝島でのみ奉納する神楽もあります。神楽の奉納は長丁場です。岩戸神楽で、岩戸を開けるクライマックスの場面は特に人気が高く、大勢の方が神舞場に詰めかけます。

シシゾウ :そのほかに人気の演目はありますか?

小深田さん:神楽奉納で一番、観客の皆さんが盛り上がるのは荒神舞です。家内安全や大漁祈願、安産祈願、良縁祈願など島の皆さんの願いを受けて舞われる祈願神楽で、岩戸神楽や夜戸神楽の演目の合間合間に行われます。荒神舞の主役の荒神様は鬼の姿をしています。鬼は神舞場の中を豪快に動き回り、手にした鬼の棒で観客の頭を叩きます。叩かれた人はご利益を授かるといわれています。

シシゾウ :神楽を奉納する里楽師はどういう方々ですか?

小深田さん:里楽師は伊美別宮社の祭礼で神楽を奉納する役割を担います。現在、里楽師は約15名います。全員、伊美の出身で上は80代、下は小学生です。祝島の神舞行事において、里楽師の皆さんは伊美の里楽師の旧家の家名を名字として名のり、配役表を前もって祝島の皆さんに渡すのが昔からの慣わしです。これは江戸時代に神舞行事を行う際、幕府に届け出をしていたときの名残といわれています。私は神職なので神楽は舞いませんが、少しだけかじったことがあり、最初に訪れたときは鬼の役で舞ったことがあります。しかし、拙い舞でご見物の方々に里楽師でないことをすぐ見抜かれて笑われてしまいました。それ以後は舞っていません(笑)。伝統をつないでくださる里楽師の皆さんには本当に頭の下がる思いです。

シシゾウ :神舞が行われる神舞場について教えてください。

小深田さん:神舞場は小屋造りで、祝島の皆さんが釘1本使わずに建てられます。屋根と壁には、カヤを編んで作った苫(とま)がかけられ、小屋の中には、神様の名前や神舞の場面などを切り抜いて作った美しい切り飾りが天井から多数吊り下げられます。そこに島の皆さんが詰めかけて神楽を見物されます。普段は島外で生活している祝島出身者の方も神舞行事には必ず帰省されるので、普段は静かな島が人であふれかえり、島が沈むと冗談でいわれるほどです。

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ふるさと自慢国見は国内屈指のバジルの里

シシゾウ :国東市国見町でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

小深田さん:国見町で一番元気印の産品はバジルで、国見町の多くの農家がバジル栽培に取り組んでいます。バジルの加工も地元で手がけられ、地元産バジルをペースト状にしたバジルソースをはじめ多彩なバジル製品が製造されています。これらのバジル製品は道の駅くにみをはじめ国東市内の道の駅でお買い求めいただけます。

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メッセージ伊美から神舞見学ツアーのフェリーが出ています

小深田さん:神舞行事は県をまたいで行われる非常に珍しい祭りなので、ぜひご覧いただきたいと思います。最終日には伊美港発着の貸切フェリーで祝島に行く見学ツアーが催されます。ぜひ祝島にお越し頂き、古式通りに行われる神事をご堪能ください。

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※祭り紹介者 伊美別宮社 宮司 小深田 二大(こぶかた つぎひろ)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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