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八戸えんぶり

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:ATV 青森テレビ
放送
:3/21(月・祝) 14:50〜15:44

ダイドードリンコスペシャル

天に祈れ!えんぶり人 ~豊年祭 八戸えんぶりに賭ける人々~

八戸えんぶり

“八戸えんぶり”現在およそ30組が参加していますが、かつては100組を超えるほど地域に根付いていた民俗芸能だったといわれています。また、“えんぶり”には2つのタイプがあり、唄や動きのゆっくりした「ながえんぶり」(6組のみ)、反対に唄も動作もテンポが速い「どうさいえんぶり」があります。各組によって発祥の伝説が違うのもまた、この特徴だといえます。番組では、“えんぶり”発祥の伝説に視点をおき、“えんぶり”の特徴でもある烏帽子(えぼし)を製作している小坂勝義さん、“元祖えんぶり”ののぼり旗を持つ「ながえんぶり」の売市えんぶり組、明治から昭和まで組が2度途絶えたものの、現在復活している日計えんぶり組、を軸に取材します。それぞれの立場から見た祭りに対する想い、祭りを伝承することとはなにか、を描きます。

祭り紹介

  • 祭り写真館

八戸えんぶり

八戸えんぶりは、八戸地方に春を呼ぶ民俗芸能で、豊作祈願の祭りです。色とりどりの烏帽子を被った太夫が踊ることを「摺(す)る」といい、毎回約30組の「えんぶり組」が、八戸市の長者山新羅神社での奉納の後に一斉摺りを行います。その様は、あたかもまだ寒い北の大地に響きわたる春の鼓動のようです。

開催日
2月17日〜20日※毎年同日
場所・アクセス
青森県八戸市内 長者山新羅神社、八戸市庁前広場、更上閣

■電車
JR八戸線 「本八戸」駅下車、徒歩約5分

■車
東北自動車道「八戸」インターより約15分

■飛行機
「三沢」空港より八戸シャトルバス約50分
お問い合わせ
(公社)八戸観光コンベンション協会/0178-41-1661

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史800年以上の歴史。盛んになりすぎて禁止令が出たことも

シシゾウ:八戸えんぶりは、いつごろ始まりましたか?

分枝さん:起源については諸説がありますが、八戸地方を含む南部藩が誕生したのと同時期で、約870年の歴史があるといわれています。伝承によると南部藩の始祖、南部光行(なんぶみつゆき)公は戦功を認められ、源頼朝公から現在の青森県東部から岩手県北部にかけての地域を領地として拝領しました。そこで、本拠地の甲斐国(現在の山梨県)から家臣数十名をひきつれ、船に乗って八戸にやってきました。光行公が八戸の港に上陸したのが建久2年(1191)です。光行公は、領民の暮らしぶりを知り、自分が地元住民に歓迎されているかどうかを調べるため、地元の有力者の家に滞在し、正月を迎えました。有力者から丁重にもてなされた光行公は安堵して祝いの言葉を述べ、その詞章に合わせて家臣たちが踊ったのがえんぶりの始まりといわれています。
その後えんぶりは、豊作祈願の踊りとして領内に広まっていきました。最盛期には、えんぶりを踊るえんぶり組が100組以上組織され、商店や個人宅を回って踊りを披露し、ご祝儀をもらう門付けを派手に行いました。そのため、風紀上よろしくないということで明治9年(1876)にえんぶり禁止令が出されました。しかし、えんぶりは五穀豊穣を祝う大切な行事だという声が地元の人たちから上がり、明治14年(1881)に禁止が解かれ、復活しました。
えんぶりという名称は、昔田んぼをならすのに使われた農具の「えぶり」から来ています。えんぶりを踊ることを地元では「摺(す)る」と表現します。

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みどころ古式を伝える「ながえんぶり」、勇壮活発な「どうさいえんぶり」

シシゾウ:えんぶりは2種類あるそうですね。

分枝さん:「ながえんぶり」と「どうさいえんぶり」の2つの型があります。「ながえんぶり」は、えんぶりの古い型を伝えるといわれています。現在、地区ごとに結成されているえんぶり組は八戸から岩手県北部にかけて41組ありますが。そのうち7つのえんぶり組が「ながえんぶり」、それ以外の組は「どうさいえんぶり」を継承しています。
えんぶりの舞い手は太夫(たゆう)と呼ばれます。えんぶり組は、3人ないしは5人の太夫と、笛や太鼓、手平鉦(てびらがね)、唄い手のお囃子などで編成されます。えんぶりには子どもたちも参加します。小学校入学前の子どもが参加している組も少なくありません。私は4歳で親戚にお囃子の笛を習い始めました。
「ながえんぶり」は、太夫の1人が中心になって踊り、踊りの仕草とお囃子はゆったりしています。「どうさいえんぶり」は、3人ないしは5人の太夫がジャンギという金輪付きの棒を持ち、全員同じ振りで踊ります。「ながえんぶり」よりもお囃子のテンポは速く、動きも派手です。えんぶりは首を大きく振る所作が大きな特徴です。私は「どうさいえんぶり」の組に属し、長年お囃子の笛を担当しています。太夫の経験がないのは、踊ると頭を振り回す所作のせいで目が回ってしまうからです。それくらい動きは激しいです。
えんぶりの太夫は馬の頭をかたどった烏帽子(えぼし)をかぶります。独特な衣装は、南部藩が有名な馬産地だったことに由来しているのではないかといわれています。

シシゾウ:踊りの所作には意味があるそうですね。

分枝さん:米作りの一連の作業を表しています。天明3年(1783)、東北地方は大飢饉におそわれ、数万人という人が飢えで亡くなりました。当時の藩主は、八戸の領民を飢えから救うために米作りの技術指導を行いましたが、当時は文字を読めない人が多かったので、啓蒙と奨励のために米作りの手順をえんぶりの踊りにして人々に伝えたという話も残っています。
えんぶりの代表的な唄には、「♪正月の祝いに松の葉をば手に持って祝いかざるものかやい 太郎次や女房さんよする 何石種をおろすい 俵千斗(せんど)に腰かけて 金のようじをくわえて 川越せ 繁昌する 千石千斗の計り合わせ」「今日は日も良い 種まきに 黄金小ざるを 手に持ち 朝の五つに播き納め」「苗取りかわの 中の世話 露を踏み おろすい なよにそれを取らないか 袖はぬれるし 取らない かいどり上げても取らないか」「 一本植えれば千本となる これこそ早生(わせ)の種かい 七穂でも繁昌する 八穂で九のますかい」といった歌詞が出てきます。この唄にのせて種まき、代かき、田植え、稲刈り、米俵を積み上げるところを踊りで表現していきます。

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注目ポイント30数組のえんぶり組が一斉に踊る「一斉摺り」は圧巻

分枝さん:八戸えんぶりが行われるのは2月17日から20日までの4日間です。期間中は八戸市とその周辺で活動するえんぶり組が約30組参加し、市内中心部のあちらこちらで摺りを披露し、八戸の町はえんぶり一色になります。一連の行事は17日午前中に行われる奉納摺りから始まります。参加するえんぶり組は市内の長者山新羅(ちょうじゃさんしんら)神社に行き、順番に参拝し、摺りを奉納します。参拝の順番が早いと、その後に行われるえんぶり行列の並びが前のほうになり、その後の門付けにも影響してくるので、熱心なえんぶり組は3、4日前から参拝の一番札をいただくために神社に詰めています。奉納摺りが終わると、各えんぶり組は行列して市の中心街に向かい、中心街の大通りで参加するえんぶり組が同時に摺りを披露する一斉摺りが行われます。いろいろなえんぶり組を見比べて、烏帽子や衣装、踊り、お囃子の違いを発見するのは楽しいと思います。一斉摺りをご覧いただければ「八戸のえんぶりはこんなにも素晴らしいものなんだ」と感動していただけること請け合いです。
一斉摺りが終わると、えんぶり組はぞれぞれのスケジュールで行動します。昔、お城の前で披露した史実にならって八戸市庁前でえんぶり摺りを披露する「御前(ごぜん)えんぶり」や八戸市公会堂のステージで行われるえんぶり公演に出演するえんぶり組もいれば、商店などを門付けして回るえんぶり組もあります。写真を撮りたい方のためにえんぶり撮影会も開催されます。夜、かがり火が焚かれる中で摺りを披露する「かがり火えんぶり」は昼とはまた違った雰囲気があります。ちょっとした殿様気分が味わえるのは「お庭えんぶり」です。国の登録有形文化財の更上閣(こうじょうかく)庭園で披露されるえんぶりを八戸名物のせんべい汁を召し上がりながらご覧いただけます。

シシゾウ:そのほか、みどころはありますか?

分枝さん:1回の摺りが30分から1時間かかるえんぶりは、摺りはじめ、中の摺り、摺りおさめの3つの演目で構成されます。演目と演目の間には、小さな子どもたちがめでたい口上を述べて舞う祝福芸を行います。「えんこえんこ」「喜び舞」など数種類あり、演じる子どもたちの愛らしい姿が人気です。

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ふるさと自慢山海の食の宝庫。郷土料理「八戸せんべい汁」もおすすめ

シシゾウ:八戸市でおすすめの特産物やスポットを教えてください。

分枝さん:八戸市は海の幸が豊富で、サケ、イカ、サバ、ヒラメ、ウニなどなんでもおいしいです。農作物も米から野菜、サクランボやブルーベリーなどの果実まで豊富で、他所のお客様をもてなすのに苦労をしません。八戸の特産物は、八戸市営魚菜小売市場や館鼻岸壁朝市、八食センターでお買い求めいただけます。八戸市を代表する郷土料理といえば、八戸せんべい汁です。だし汁の中に鍋用の南部せんべいを入れて煮込んだものです。ぜひご賞味ください。

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メッセージ八戸のため、農業振興のため、えんぶりを頑張って継承していきます

分枝さん:豊作を祈願して舞うえんぶりは、昔、農家の人たちが顔を合わせて情報交換をする良い機会になっていました。最近、全国の例に漏れず、八戸でも農業に従事する人が少なくなってきています。農業を大切にするという意味においても、えんぶりを大切にしていかなければならないと思っています。人によく話すのですが、えんぶりがなくなったら八戸のまちの良さは失われてしまいます。800年以上受け継がれてきた郷土の伝統芸能がこれからも末永く続いていくように、八戸地方えんぶり連合協議会では頑張ってえんぶり振興に取り組んでいます。

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※祭り紹介者 八戸地方えんぶり連合協議会 会長 分枝 正男(ぶんばい まさお)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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