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赤崎神社例祭

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:KRY 山口放送
放送
:10/1(土)13:00〜13:55

ダイドードリンコスペシャル

楽桟敷に舞う

赤崎神社例祭

日本海に面した長門市。市街地近くの小さな山に鎮座する赤崎神社には、すり鉢状の地形を利用した『楽桟敷』があります。毎年9月10日の例祭で奉納する『楽踊』の観覧席として、江戸時代に作られたといわれる野外劇場です。ここで舞い踊り、奉納することは、氏子たちの憧れであり誉れです。楽桟敷を埋め尽くす観客たちも、一年に一度の祭りを楽しみます。番組では、『楽踊』を奉納する、ある集落に密着します。時代が流れ、楽踊の奉納を取りやめる集落が相次ぐ中、祭りに情熱を注ぎ、伝統を後世に残そうと奮闘している人たち。親から子、子から孫へ。代々、この地に住む人たちと、宅地化で新たに加わった人たち。『祭り』が家族をつなぎ、集落の絆を強め、ひとつにします。“祭りを楽しむ”人々の心が、楽桟敷に集います。

祭り紹介

  • 祭り写真館

赤崎神社例祭

国の重要有形民俗文化財「赤崎神社楽桟敷」で、神恩に感謝し、五穀豊穣を願う踊りを奉納します。今から400年程前、牛馬の疫病が流行し農耕と牛馬の守護神を祀る赤崎神社に平癒祈願をしたところ、鎮まったことから神恩に感謝する踊りを奉納したことに始まります。以後、例祭で「式三番叟」「楽踊」「湯本南条踊」を奉納しています。

開催日
9月9日、10日※毎年同日
場所・アクセス
山口県長門市東深川 赤崎神社

■電車
JR山陰本線美祢線「長門市」駅下車、車で約5分、徒歩20分

■車
山陽自動車道「美祢」インターより国道316号線約30分
お問い合わせ
長門市観光課観光振興係/0837-23-1137
長門市教育委員会文化財保護室/0837-23-1264
飯山八幡宮(赤崎神社)社務所/0837-22-2732

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史願いを叶えてくれた御祭神に
感謝して始まった奉納踊り

シシゾウ:赤崎神社例祭に楽踊や湯本南条踊が奉納されるようになったのは、いつ頃ですか?

上田さん:赤崎神社は飯山八幡宮の境外末社で、創建は鎌倉時代といわれています。楽踊の奉納が始まったのは慶長元年(1596)です。当時、氏子地区に家畜の疫病がはやって牛馬が多数死んでしまったため、赤崎神社の御祭神で、牛馬と農耕の神様である天熊人命(あめのくまひとのみこと)に疫病が静まるように祈願したところ、無事おさまったことからその御礼として当地に伝わってきた踊りを奉納するようになりました。
湯本南条踊が例祭に奉納されるようになったのは、楽踊の奉納より80年ほど遅い延宝2年(1674)です。湯本南条踊を奉納する湯本地区は元々、例祭に地芝居を奉納していましたが、経費が莫大にかかることから踊りの奉納に切り替えたと伝えられています。

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みどころ太鼓、鉦のリズムに合わせて華麗に跳躍する楽踊

シシゾウ:楽踊について教えてください。

上田さん:楽踊は田植え神事で踊られた田楽踊の流れを汲むといわれています。昔は氏子各地区から5つの楽踊が奉納されていましたが、現存しているのは「虎の子渡し」と「月の前の伶楽」の2つです。
楽踊の踊り手は太鼓を担当する胴取(どうとり)2人、大きな団扇を持つ団扇遣い2人、杖を持つ杖遣い2人、鉦を担当する鉦打ち10人の計16人です。 踊りの中心人物は胴取で、宝冠と呼ばれる華やかな花笠をつけ、太鼓を打ちながら踊ります。踊り手を務めるのは成人男性ですが、鉦打ちのみ小学生が務め、胴取、団扇遣い、杖遣いを円陣になって取り囲みます。踊り手ではありませんが、円陣の外側には紋付袴の警護という役もつきます。
踊りは約30分間です。踊り手たちは隊列を組んで踊り場に入場し、踊りの前には、杖遣いが場を清める儀式を行います。
踊りの伴奏は太鼓と鉦のみで、打ち鳴らされる太鼓と鉦のリズムに合わせて、胴取が前後左右に跳ね、団扇遣いは団扇、杖遣いは杖を振りながら飛び跳ねます。虎の子渡しと月の前の伶楽の踊りの内容はほぼ一緒ですが、虎の子渡しのほうが動きが若干激しい印象です。そのほかの違いとして、虎の子渡しの団扇遣いの団扇には虎の子、月の前の伶楽の団扇には月の絵が描かれています。

シシゾウ:中野さんは宮総代のほかに、楽踊の保存会メンバーとしてもご活躍だそうですね。

中野さん:私は楽踊の虎の子渡しを伝承する下川西楽踊保存会に所属しています。昔は保存会ではなく、当屋組という祭りを行う13の組織が当番制で楽踊を奉納していました。しかし、住民数の減少などにより踊り手を確保するのが難しくなったため、5つの保存会が立ち上げられ、持ち回りで奉納する形をとっています。

シシゾウ:中野さんも過去に楽踊の踊り手を務められたそうですね。

中野さん:子どものころに鉦打ちを3回、大人になってから団扇遣いを1回務めました。団扇遣いをしたのは成人になってすぐのころだったのですが、約30分間踊り続けるのは体力を消耗して大変でした。団扇遣いは、右手に持った団扇を常に肩の位置に上げていなければならないのですが、踊っているうちに腕がしびれてきて下がりそうになります。それを一生懸命我慢して踊ったことを覚えています。
例祭が行われる9月10日は、台風シーズンで雨に降られることが少なくありません。雨で一番困るのは、胴取がつける宝冠が濡れることです。宝冠は高さ約60センチ、直径1メートルほどの大きな花笠で、色とりどりの和紙で作った桜や牡丹、菊の花の飾りが付いています。胴取の動きに合わせて花飾りがゆらゆら揺れるところは美しく、踊りのみどころのひとつになっているのですが、雨が降るとせっかくの飾りが濡れて傷んでしまいます。そのため、通常は屋外の楽桟敷で踊りが行われますが、雨が降ると神社のすぐそばにある小学校体育館に会場を移します。

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注目ポイント武家の吉川氏由来の踊りを伝承する湯本南条踊

シシゾウ:湯本南条踊について教えてください。

上田さん:楽踊が農耕の踊りなのに対して、湯本南条踊は武士の踊りです。踊りの起源とされるのは武家の吉川氏(きっかわし)に伝わる南条踊です。吉川氏が江戸時代に山口県の岩国藩領主になると、南条踊りは藩士の子弟に踊り継がれました。長門俵山村(現在の長門市俵山)在住の長州藩士が岩国藩に滞在した折、南条踊りを見て藩の許しを得て習得し、俵山に戻ってから地元の人々に伝えました。その後、湯本地区の住民が「他所には伝授しない」という門外不出の約束をして俵山の人々から踊りを教わり、赤崎神社例祭の奉納踊りにしたと伝えられています。
湯本南条踊の踊り手の人数は40人です。白鉢巻に白の帷子を着た踊り子たちが円陣を作り、歌、太鼓、鉦、ささらの伴奏に合わせて、手足を勇ましく振って踊ります。踊り手で目を引くのは、吹貫(ふきぬき)と呼ばれる丸に十文字の骨組みを色紙で飾った大きな背飾りをつけた2人です。吹貫は戦場における本陣を象徴しているといわれています。

シシゾウ:そのほかにみどころはありますか?

上田さん:楽踊と湯本南条踊は神社境内にある国指定重要有形民俗文化財指の楽桟敷(がくさじき)で奉納されます。楽桟敷は江戸時代に楽踊と湯本南条踊の奉納のために作られた観覧席で、すり鉢状になった傾斜地の地形を生かし、円形劇場のように石垣が階段状に積み上げられています。石段は一番高いところで12段を数えます。かつて楽桟敷の席は当屋組や氏子個人に権利が割り振られていました。地区の重要な行事だった踊り奉納を特等席で見ることは当時の人たちにとってステイタスだったのだと思います。この代々の権利は楽桟敷が重要有形民俗文化財の指定を受ける際、氏子の皆さんから神社に返され、神社が長門市に寄贈するという形をとりました。今はどなたも好きな場所でご観覧いただけます。
楽桟敷でご覧になるときは、できるだけ高い場所で見ると踊り全体が見やすいです。音響効果がよいので、上のほうまで音がよく届きます。

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ふるさと自慢独特の歯ごたえのかまぼこが特産。
全国屈指のやきとりタウンとしても注目

シシゾウ:長門市でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

上田さん:長門市は海がすぐそばにあり、水産物の製造加工が盛んです。特に有名なのはかまぼこです。近海で獲れるエソのすり身を板に張り付けて焼く伝統の焼き抜き製法で作られるのが特徴で、蒸して作るかまぼこと違って、コリコリと表現したくなるような歯触りの良さが特徴です。
長門市は人口比あたりの焼鳥店の数が全国トップクラスで、最近はやきとりの町を積極的にPRしています。長門やきとりの特徴は、鶏肉だけでなく豚バラ肉も一緒に串に刺し、仕上げにガーリックパウダーをたっぷりふりかけるところです。

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メッセージ伝統の奉納芸能をぜひご覧になりに来てください

上田さん:県の無形民俗文化財指定を受けているのは楽踊と湯本南条踊ですが、例祭では、もうひとつ、正明市式三番叟(しょうみょういちしきさんばそう)という踊りも奉納されます。奉納の順番は三番叟、楽踊、湯本南条踊、楽踊で、虎の子渡しと月の前の伶楽の順番は年によって変わります。例祭にお越しいただいたら、約2時間半にわたる4つの奉納芸能を心行くまでご観覧いただきたいと思います。

中野さん:私は以前、長門市の教育委員会に在籍し、長く文化財担当を務めてきました。長門市民のひとりとして県の無形民俗文化財である楽踊と湯本南条踊の伝統が後世に伝えられることを心から願っていますし、宮総代の務めとして伝統を継承する各氏子地区の皆さんと力を合わせて赤崎神社例祭を盛り上げていきたいと思っています。

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※祭り紹介者 飯山八幡宮並びに赤崎神社 宮司 上田 久充(うえだ ひさみつ)さん、赤崎神社 宮総代 中野 弘司(なかの こうじ)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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