トップページ
 > これまで応援した祭り > 2015年 米川の水かぶり

これまで応援した祭り トップへもどる

米川の水かぶり

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:KHB 東日本放送
放送
:2/22(日) 16:30~17:25

ダイドードリンコスペシャル

奇祭・米川の水かぶり ~口伝800年、守り続けられてきた伝統行事~

米川の水かぶり

地区の男たちが裸になり、腰と肩にわらで作った「しめなわ」を巻き、「あたま」と「わっか」を頭から被り、足にわらじを履く。顔には火の神様の印であるかまどの煤を塗り神様の使いに化身して町を練り歩く。そして男たちは家々の前に用意された水を屋根にかけ町中の火伏せをする。町人は男たちの後を追いながらわら装束のわらを抜き取り屋根に上げ自家の火伏せのお守りとする…。宮城県北部の登米市東和町に古くから伝わる『米川の水かぶり』です。男たちがこの行事の身支度をする場所『水かぶりの宿』として代々この行事を守ってきたのが菅原家。人口の減少やわらじ作りの職人の高齢化など様々な問題を抱えながらも火伏せの行事を伝え守ってきた菅原家の役割、そして伝統の行事を後世に伝え残そうという人々の想いを伝えます。

祭り紹介

  • 祭り写真館

米川の水かぶり

国指定重要無形民俗文化財の米川の水かぶりは、古くから伝わる火伏せ行事です。初午の日に顔にかまどの煤を塗り独特の藁装束を身に纏った神様の使いが、家々に水を掛けながら町中を走り抜け祈願します。人々は水かぶりの男達から装束の藁を抜き取り、我が家の屋根に上げて火伏せのお守りにします。

開催日
毎年2月初午
場所・アクセス
宮城県登米市東和町米川 法輪山 大慈寺

■電車
JR新幹線「くりこま高原」駅から在来線「瀬峰」「新田」 「石越」各駅からタクシーで米川まで約45分

■バス
・「石越」駅から宮城交通石越線「佐沼営業所」下車、内陸線に乗り換え「米川診療所前」下車すぐ
・「瀬峰」駅から宮城交通登米線「佐沼営業所」下車、内陸線に乗り換え「米川診療所前」下車すぐ

■車
・東北自動車道「築館」インター、「若柳金成」インターから国道346号線で東和町米川まで約45分
・三陸自動車道「登米東和」インター、「登米」インターから米川まで約20分
お問い合わせ
登米市東和総合支所
0220-53-4111

登米市商工観光課
0220-34-2734

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史修行僧の行(ぎょう)が起源!?
由緒ある火伏せ行事

シシゾウ:米川の水かぶりは、いつごろ始まったのですか?

菅原さん:米川の水かぶりの起源は定かではありません。一説に嘉応2年(1170)、奥州平泉の藤原秀衡公が、浄土世界の実現と平泉の防衛拠点として米川の地に建立した諏訪森大慈寺(すわもりだいじじ)の修行僧が行った行(ぎょう)が起源ではないかといわれています。水かぶりのお世話をする水かぶり宿の口伝では、江戸時代中ごろには既に現在の形で水かぶりが行われていたようです。
ひと昔前は単に「水かぶり」と呼ばれていました。「米川の水かぶり」という名称は、県の重要無形民俗文化財に指定されたときに地名を冠して正式名にしたもので、そのときに米川の水かぶり保存会が発足しました。
昔は地域の人間にしか知られていない火伏せ行事でしたが、昭和40年代ごろから希少な祭りとして全国版のテレビ番組や媒体で取り上げられる機会が増え、広く知られるようになりました。平成12年には、国の重要無形民俗文化財に指定されました。

シシゾウ:火伏せ行事の火伏せとは何ですか?

菅原さん:火が人々に恩恵をもたらし、災いにならないように火の神様に祈願するのが火伏せです。自然に逆らうことなく、神々を畏れ敬ってきた昔の人々は、祭りや行事で神様の使いに化身することによって神様の力を借り、災いを避けようとしました。米川の水かぶりは、先人たちから伝承されてきた原始的な民俗信仰と神仏への信仰が一体になった行事です。

シシゾウ:水かぶりに参加するのはどういう人たちですか?

菅原さん:参加資格は登米市東和町米川の五日町地区の男です。生まれたときから五日町に暮らしている人はもちろん、生まれ育ちが五日町で現在は別の土地に暮らしている人、他所から転入してきた人なども五日町の男に該当します。年齢制限はありません。参加人数は例年、20名程度です。
この祭りは、数え15歳前後の成人儀礼と新たに地域の男集団に加わる通過儀礼としての意味合いも大きいです。水かぶりに参加することによって、子どもは地区の大人の仲間入りをし、他所から来た人は地域の男社会に迎え入れられます。また、厄年の厄祓いもできるといわれています。

シシゾウ:菅原さんの家は代々水かぶり宿を務めておられるそうですね。

菅原さん:水かぶり宿は水かぶりの藁装束のしめ縄を編んだり、参加者が支度をしたりする場所です。宿には神様が立ち寄り、宿るところという意味があります。普通の民家である私の家が水かぶり宿を務めるようになったいきさつは、はるか昔のことなので分かっていません。

ページ先頭へ

みどころ水かぶりの藁装束から藁を引き抜き、火伏せのお守りに

菅原さん:水かぶりが開催されるのは2月初午の日です。独特な藁装束を身にまとった水かぶりの男たちの一団は、通りを練り、家々の前に用意された桶やバケツの水を建物にかけて火伏せをします。五日町地区がある米川は多賀城(たがじょう)、気仙(けせん)地方、平泉に通じる三差路に位置する交通の要衝として古くから栄え、旧街道には往時の賑わいを伝える古い土蔵が並んでいます。趣のある町並みを舞台に、水かぶりの男たちが奇声を上げ、水を威勢よくかけて回る光景はいにしえの祭りの様子を思い起こさせるといわれています。

シシゾウ:水かぶりの男たちの藁装束にはどのような意味があるのですか?

菅原さん:藁装束をつけることによって火の神様の化身になるとされています。当日、参加者は朝8時に水かぶり宿に集合し、身支度をします。頭には被り物の「あたま」、首には輪状になった「わっか」をつけ、肩と腰にしめ縄を3本巻き付けます。足元はわらじ履きです。さらに顔には、火の神様の印とされるかまどの煤(すみ/すす)を塗り、人相を分からなくします。しかし、扮装をするだけでは完全な神様になったことにはなりません。午前10時半、花火を合図に水かぶり宿を出発した水かぶりの男たちは、近所の曹洞宗法輪山大慈寺(そうとうしゅうほうりんさんだいじじ)に向かいます。境内には火伏せの神様として信仰されている秋葉山大権現(あきはさんだいごんげん)様がまつられています。水かぶりの男たちはそこで火伏せを祈願した後、山門を出て南に向かい、諏訪森大慈寺(すわもりだいじじ)跡に行き、そこでも火伏せ祈願をします。それで火の神様の化身が完成します。

シシゾウ:見物の人たちが水かぶりの藁装束から藁を抜き取るのはなぜですか?

菅原さん:水かぶりの男たちが身につける藁装束は、火伏せの御利益があるとされ、抜き取った藁は家に持ち帰り、屋根に上げたり、家に飾ったりします。出発したときは勇ましい姿をしていた水かぶりの男たちが、子どもや大人たちに藁をどんどん引き抜かれ、羽をむしられた鳥のように淋しい姿に変わっていくところはなんとも哀愁があり、見ものです。なお、藁は誰でも自由に抜いても良いのですが、諏訪森大慈寺跡での火伏せ祈願を終えるまではお控えください。

ページ先頭へ

注目ポイント訪れた先に福をもたらすひょっとこ&おかめも登場

菅原さん:米川の水かぶりには、ひょっとことおかめも登場します。ひょっとこは漢字で「火男」と書き、火の神様の仮の姿です。おかめはひょっとこの相棒です。ひょっとこは、墨染の僧衣に手鐘を持ち、おかめは女性の着物姿でバケツを下げた天秤棒を担ぎ、それぞれ面をつけています。ひょっとことおかめは福をもたらす来訪神で、水かぶりの一団とは別行動で地区内の家を訪ねて回ります。地区の人たちは、訪ねてきたひょっとことおかめにご祝儀を渡し、ひょっとこは感謝の気持ちとして手鐘をチンと一回鳴らします。水かぶりの男たち同様、おかめとひょっとこも神様の扮装をしている間は人ではないので声は一切出しません。知り合いだからと名前で呼んでしまうと、来訪神の御利益をいただけないとされています。
祭り当日は大慈寺山門広場が水かぶり催事会場になり、水かぶり特製グッズや秋葉山大権現様の火伏せお守り札の販売など様々な催しも行われます。

ページ先頭へ

ふるさと自慢北上高地の懐に抱かれた、豊かな歴史と自然に彩られた小盆地

シシゾウ:登米市でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

菅原さん:登米市東和町米川は、北上高地(きたかみこうち)に囲まれ、二股川(ふたまたがわ)が流れる緑豊かな小盆地です。空気と水がきれいなので米もおいしいです。人の心も穏やかで、一度町を出て戻ってくるとふるさとの良さをしみじみ感じます。
おすすめの観光スポットは、白鳥やガンなどが飛来する渡り鳥の楽園、伊豆沼(いずぬま)と“みやぎの明治村”として知られ、明治時代の洋風建築が多く現存する登米町(とよままち)です。標高418メートルの蚕飼山(こがいさん)は山頂からの展望が素晴らしいです。歴史遺産も豊富で、当地に進軍した坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)征夷大将軍の愛馬をまつる馬頭観音様や江戸時代に製鉄業の発展とともに当地に浸透したキリスト教信仰の名残りを伝える隠れキリシタン殉教遺跡などがあります。

ページ先頭へ

メッセージ水かぶりを通して火の用心に関心を持っていただければ幸いです

菅原さん:戸数百数軒の五日町地区の人間が中心になって催す、素朴ないにしえの姿を偲ばせる希少な火伏せ行事です。どうぞお越しください。楽しんでご覧いただき、少しでも火の用心を思い起こしていただければ幸いです。神様のご加護がありますようにお祈りしています。

ページ先頭へ

※祭り紹介者 米川の水かぶり保存会 会長 菅原 淳一(すがわら じゅんいち)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

  • 日本の祭り 名産品
  • 祭り写真館
  • 祭りカレンダー
  • ワンクリックアンケート
  • 祭り広場
  • 吉村作治先生の祭り考察
  • ダイドードリンコ日本の祭りCM
  • みんなの祭り情報局
  • DyDo online shop
  • 日本の祭りボード 日本の祭りに関する発言はこちらへ!

日本の祭りポスターをプリントしよう!

ダイドードリンコは「NPO(特定非営利活動法人)日本の祭りネットワーク」に加盟しています。