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牛越祭

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:MRT 宮崎放送
放送
:8/30(日) 15 : 00〜15 : 55

ダイドードリンコスペシャル

神牛 跳ぶ!〜えびの市・牛越祭(うしごえまつり)〜

牛越祭

鹿児島・熊本との県境、宮崎県えびの市 西川北(にしかわきた)地区に地元の農耕文化と密接に結び付いた「牛越祭」というユニークな祭りがある。祭りは菅原神社(すがわらじんじゃ)境内に設けられた、直径25センチ高さ50センチ幅4メートルの丸太を子牛たちが飛び越えるというもの。参加するのは地域の生産農家が大事に育てた子牛20頭あまり。悠々と飛び越える牛、中には怖気づいて逃げる牛と反応は様々。牛が見事に飛び越すたび、また可愛い牛たちのしぐさに拍手と笑いが起こる。明治初期に行われた廃仏毀釈や2010年に流行した家畜伝染病・口蹄疫の流行で祭り存続の危機もあったが、400年にわたり牛たちの無病息災を願って行われてきた。番組では牛が跳ぶというユニークさを前面に出しつつも、祭りの歴史を紐解き、牛の無病息災を願い祭りを守り続ける人々の想いを描く。

祭り紹介

  • 祭り写真館

牛越祭

えびの市に鎮座する菅原神社で家畜の無病息災と豊作を願う伝統行事、牛越祭。地面から50センチの高さに設置された丸太を牛が跳び越えるというこの珍しい祭りは、農繁期を終えた牛たちによって行われます。祭りの歴史は400年以上と古く、今では毎年約20頭の牛が参加しています。

開催日
7月28日※毎年同日
場所・アクセス
宮崎県えびの市 菅原神社

■電車
吉都線「京町温泉」駅下車、タクシー約15分

■車
「えびの」インターより約10分
お問い合わせ
えびの市観光協会
0984-35-3838

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史菅原道真公の末裔が創始。
最盛期には約600頭の牛が参加

シシゾウ:牛越祭は、いつごろ始まった祭りですか?

黒木さん:牛越祭は畜産業の繁栄と家畜の無病息災を願って行われる全国的にも珍しい祭りで、400年以上の伝統があるといわれています。牛越祭が行われる菅原神社は菅原道真公をご祭神とし、北野天満宮、大宰府天満宮とあわせて日本三大威徳(いとく)※天神と呼ばれています。万治元年(1658)の火災で資料類が焼失したため、創建年代など正確なことは分かりませんが、菅原神社のある地域が当時、太宰府天満宮の荘園だった関係で道真公の末裔にあたる菅原道正(みちまさ)公が京都の北野天満宮からご分霊して創建したと伝えられています。牛を愛し、農業振興に尽くした道正公は、菅原神社の南にある大日ヶ丘(だいにちがおか)に菅原神社末社となる豊受(とようけ)神社の前身にあたる神社をまつって牛馬の神様としました。また、川内川(せんだいがわ)近くにあった仮屋(かりや)という昔の役場の前で牛跳ばせを行いました。これが牛越祭の起源とされています。江戸時代、神社には大勢の農家の人たちが牛馬の子を授かるように祈願に訪れ、牛越祭の最盛期とされる江戸末期には地元だけでなく熊本県の人吉や鹿児島県の姶良(あいら)、伊佐方面からも牛が参加し、その数は600頭以上を数えたということです。明治時代になり、一時祭りが途絶えたこともありましたが、すぐに復活しました。境内には昭和初期に活躍した詩人の野口雨情(のぐちうじょう)が牛越祭を見物して詠んだ「威徳天神、祭りの日には牛も化粧して、いそいそと」の歌碑があります。

シシゾウ:丸太棒を牛に跳び越えさせることにはどのような意味がありますか?

黒木さん:昔、牛馬は農作業に欠かせない貴重な労働力で、田植え前に行う田起こしは牛や馬の役目でした。牛跳ばせは、重労働の耕作をしても牛が変わらず元気だということを神様に見せるために行われたのではないかといわれています。また、牛越に“牛肥え”の意味を重ね、農作業に活躍した牛をねぎらってご馳走を与えて太らせるという意味もあるとされています。

※威徳・・・威厳と徳望。勢力があり、徳の高いこと。

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みどころ牛が跳んでも跳ばなくても惜しみなく拍手喝采

シシゾウ:牛越祭には何頭の牛が参加しますか?

黒木さん:20頭前後です。参加するのは菅原神社の地元の西川北(にしかわきた)地区の皆さんです。西川北地区の世帯数は約120戸で、そのうちの約20軒が畜産や酪農に従事されています。牛跳ばせに出る牛の年齢は生後3ヵ月くらいの子牛から成牛まで様々です。ブランド牛として知られる黒毛和牛が中心ですが、酪農家の方が飼育されているホルスタインも参加します。

シシゾウ:祭り当日のスケジュールを教えてください。

黒木さん:朝、牛越祭に参加する牛を連れて参加者の皆さんが神社に集まります。昔は手綱を引いて歩かせて連れてきていましたが、今はほとんどの牛がトラックで連れてこられます。神社に着くと、牛たちは境内にある牛用の柵につながれます。晴れ舞台に備えて、洗われ、きれいになった牛たちはカンコビと呼ばれる五色の布でできた飾りを頭部につけ、赤い腹帯を胴に巻きます。
午前10時から五穀豊穣と家畜の無病息災を祈願する神事が行われます。続いて、牛跳ばせに参加する牛を境内に並ばせ全頭をお祓いをし、おはらいをした御幣をカンコビや腹帯につけます。
牛跳ばせは、牛の手綱を引く引き手と牛を追う勢子(せこ)が力を合わせて、牛にハードルのような越え木(こえぎ)を跳び越えさせます。越え木は直径25センチ、長さ4メートルの丸太で、地上50センチの高さに設置されます。ジャンプの回数は数回ですが、跳び方が見事だと観客からアンコールの声がかかり、再度ジャンプを披露することがあります。ただし、すべての牛がスムーズに跳べるわけではなく、越え木の前で尻ごみをする牛もいます。牛の引き手がなんとか跳ばせようと抵抗する牛をなだめすかす光景は微笑ましいかぎりです。観客は牛が跳び越えても跳び越えなくても温かい拍手を送ります。保存会メンバーによるユーモアたっぷりの実況アナウンスも聞きどころです。参加者は男性が多いですが、女性の引き手も活躍していて、毎年参加するベテランの女性は見事なジャンプを披露しています。

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注目ポイント約400年の歴史を持つ鏡研ぎ踊りを小学生が披露

黒木さん:牛跳ばせは30~40分程度で終わり、引き続き豪華賞品が当たる抽選会や郷土芸能の奉納が境内の常設舞台で行われます。地区の小学生たちが披露する鏡研ぎ踊りは、西川北地区にあった馬関田(まんがた)城の城主が郷士(ごうし)たちの士気を鼓舞するために伝えた踊りで約400年の伝統があります。昔の鏡は金属製で、鏡研ぎは戦がないときの武士の副業でした。小学生たちは鉢巻きに袴、腰には刀を差した勇ましい格好をし、手に鏡を持って踊ります。地区の小学生たちは夏休みに入ると、鏡研ぎ踊りの練習をするのが恒例です。神社に伝わる神楽や地区の女性部による奉納踊りも併せて披露されます。
えびの市は少子高齢化と過疎化で地域の人たちが集まって催しをする機会が減っています。そんな中、牛越祭の郷土芸能奉納は、地区の人同士が親睦と絆を深める良い機会になっており、他所の地区の皆さんから非常にうらやましがられています。牛跳ばせも楽しいですが、地域の人間が心をひとつにして郷土芸能を守り受け継いでいる姿もご覧いただければ幸いです。

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ふるさと自慢田園に鎮座する田んぼの神様「田の神さぁ」

シシゾウ:えびの市でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

黒木さん:えびの市にお越しの際は、田の神さぁ(たのかんさあ)をぜひご覧ください。田の神さぁは、豊作を祈願し、田んぼのあぜなどにまつられた農業神の石像で、自然石をそのまま使ったものや神官型の像、地蔵型の像などバリエーションに富んでいます。現在、えびの市内には約150体の田の神さぁがあり、菅原神社周辺でも何体か見ることができます。まつられている場所はインターネットでご覧いただくことができます。
スイッチバックがあることで知られる肥薩(ひさつ)線真幸(まさき)駅も観光客に人気のスポットです。ホームには幸せの鐘が設置され、自由に撞くことができます。えびの市の物産をお買い求めになるなら、九州自動車道えびのICそばにある「道の駅えびの」がおすすめです。

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メッセージ地域の人々が牛に注ぐ深い愛情を感じ取ってください

黒木さん:私たちの地域は若者が減っていますが、伝統のある牛越祭を伝えていこうと西川北地区の皆さんはとても頑張っているので、その意気込みを見ていただきたいと思います。牛跳ばせで牛の飼い主さんが見せる牛への深い愛情、郷土芸能奉納で発揮される地域の団結力をぜひ感じ取ってください。

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※祭り紹介者 菅原神社 宮司 黒木 克正(くろき かつまさ)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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