トップページ
 > これまで応援した祭り > 2015年 月の輪神事

これまで応援した祭り トップへもどる

月の輪神事

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:TSK 山陰中央テレビ
放送
:9/12(土) 13 : 00〜13 : 55

ダイドードリンコスペシャル

伝承者がつなぐ永代願 〜安来 月の輪神事〜

月の輪神事

どじょうすくいの町として有名な島根県安来市で行われる真夏の一大行事「月の輪神事」。約1300年前の「出雲風土記」に記されている「昆売崎(ひめさき)伝承」の物語を今に伝える鎮魂の祭りです。毎年8月14日から4日間催され、山車を先頭に笛や太鼓をはやしながら、町を練り歩く華麗な行列が見どころ。次代を担う若者が、繰り広げる威風堂々とした演奏は勇壮な味わいがあります。現在の形になったのは、約350年前と言われていますが、そこには多くの謎が。神事にまつわる歴史を紐解きながら、形を変えながらもつながれてきた伝承者たちの「願い」に迫ります。

祭り紹介

  • 祭り写真館

月の輪神事

「出雲国風土記」に記述される「毘売崎伝承」。一匹の大ワニ(鮫)により、命を亡くした娘の霊を慰めるため、鉾にワニを刺し4日間踊り続けたとされ、刺したワニが月の輪に見えたことが月の輪神事の起源とされています。1300年を経て今も神事は鉾の山車を先頭に、華麗な行列で笛や太鼓の演奏をしながら街を練り歩きます。

開催日
8月14日~17日※毎年同日
場所・アクセス
島根県安来市安来町

■電車
JR山陰本線「安来」駅より徒歩約10分

■車
「山陰道安来」インターから安来市民体育館方面へ車約5分
お問い合わせ
やすぎ月の輪まつり実行委員会事務局
0854-37-0711

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史未来永劫続けていく願掛けがされた神事

シシゾウ:月の輪神事の起源を教えてください。

今田さん:出雲国の起こりなどを記した『出雲風土記』の安来を紹介する項に天武天皇3年(674)、安来郷の長、語臣猪麻呂(かたりのおみいまろ)の娘が毘売崎(ひめざき)の海岸でワニ、今でいう鮫(さめ)に襲われて亡くなったことが記されています。その娘の霊を慰めるために行われた慰霊祭が月の輪神事の起源とされています。『出雲風土記』は日本の起源を記した最古の歴史書の『古事記』の21年後に編纂(へんさん)され、書かれている史実は古事記同様、神話の世界の出来事とされていますが、毘売崎伝承は具体的な年号が書かれているところが珍しく、おそらく本当にあったことではないかといわれています。
当時はかがり火を焚く形式の慰霊祭だったようです。4日間山車が巡行する現在の形になったのは約350年前からです。当時、疫病が流行し、姫様をないがしろにした報いと考えた安来の人たちは神事を永久に続けていくので病気を鎮めてくれと願掛けをしました。永代願(えいだいがん)と呼ばれるこの願掛けのために、どんなことがあってもこの神事は続けなければならないと地元では固く信じられています。30年ほど前、台風が来たために神事が1日中止になったことがありますが、急きょ、期間を1日延長し、当初の予定通り4日間行いました。

シシゾウ:山車の巡行に登場する三日月形の紙灯籠にはどのような由来がありますか?

今田さん:三日月形の紙灯籠は、毘売崎の伝承で娘を殺したワニを退治し、槍に串刺しにしてさらした姿が三日月の形に似ていたことから、その形を模したものといわれています。月の輪神事という名称も三日月の形に由来しています。紙灯籠には“奉献”という文字と一緒に “兎”という文字が書かれますが、月に兎が住むという伝説から月を意味しています。
昔、紙灯籠や提灯を持って山車の巡行に参加すると願い事が叶うと信じられていました。戦時中は、戦場にいる家族の武運長久を願う人々が大勢参加し、行列が何キロにも及んだということです。

ページ先頭へ

みどころ「エンヤ エンヤ デゴ デットーヤー」の愛らしい掛け声とともに山車が練る

今田さん:月の輪神事は、新町・西御幸(にしみゆき)・大市場(おおいちば)・八幡町(はちまんちょう)の4町内が山車と囃子を出し、安来市街を練り歩き、安来の氏神様にあたる賀茂神社、糺(ただす)神社に参拝します。
月の輪神事には京都の祇園祭と共通する点がいくつかあります。おそらく現在の様式にするにあたって、京都の祇園祭を参考にしたのだと思います。ひとつ例を挙げると、巡行で4基の山車の先頭を務める新町の山車は装飾品として鉾を飾っています。これは祇園祭の山鉾巡行で先頭を行く長刀鉾(なぎなたぼこ)に倣ってのことだと思います。
山車を引くのは小学生の役目です。「エンヤ エンヤ デゴ デットーヤー」と掛け声をかけながら20人前後で引っ張ります。独特の掛け声は方言がなまったもので「みんなみんな、出てきて手伝えよ」という意味です。
山車の後ろにつき、演奏で巡行を盛り立てる囃子は中学生以上の若者の役目です。楽器は大小の太鼓、笛、チャンガラと呼ばれる鉦です。どの楽器も重要ですが、一番の花形は太鼓です。太鼓の叩き手はリズムを正確に叩くだけではなく、いかに格好よく叩くかということも強く意識しています。決まった型はないので、歌舞伎の見得をきるようにバチを大きく振り上げたり、舞うように叩いたり、それぞれがオリジナルの叩き方を工夫しています。毎年見ている地元の人たちは「あの叩き手は上手だな」「あの人は去年調子が悪かったけど、今年はうまくできたな」など聞き比べて楽しんでいます。

ページ先頭へ

注目ポイント4町内の山車・囃子が華麗に競演する神事四重連

今田さん:山車の巡行は4日間同じコースをとります。みどころは16日と17日に行われる4町内の囃子が一斉演奏する神事四重連(しんじよんじゅうれん)です。巡行は山車が新町、西御幸、大市場、八幡町の順番に縦一列になって進みますが、神事四重連は山車が横一列に並びます。囃子の一斉演奏だけでなく、各町が順番に演奏を披露し、腕前を競い合います。四重連の最大の見どころは、巡行中よりもテンポアップして演奏される乱拍子(らんびょうし)です。経験不足な人間はついていけないくらいの速さで演奏するので見ごたえがあります。
最高の盛り上がりを見せるのは16日の午後10時ごろ、安来市街の中心部にある大市場交差点で行われる神事四重連です。このときは一番の見せ場ということで、各町のエース級が演奏を披露します。神事四重連は、巡行の最終地点になる安来港そばの交差点でも行われます。こちらは人に見せるというよりも自分たちが楽しむために行うという色合いが強く、次代を担う若手が中心になって演奏します。

シシゾウ:そのほかのみどころを教えてください。

今田さん:月の輪神事を盛り上げるため、「やすぎ月の輪まつり」の名称で14日から17日にかけて様々な行事が催されます。16日には安来に伝わる安来節踊りや仮装、やすぎ仁輪加パレードなどが行われ、最高に盛り上がります。初日に開催されることが多い月の輪花火大会も人気の催し物です。海岸から近距離で打ち上げられる水中花火は迫力満点で、見ごたえがあります。

ページ先頭へ

ふるさと自慢世界一の庭園が鑑賞できる美術館

シシゾウ:安来市でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

今田さん:安来市の有名スポットで一番に名前があがるのは庭園が有名な美術館です。近代日本画のコレクションで知られる美術館ですが、庭園がアメリカの庭園専門誌で世界一に10年以上連続で選ばれたことでも有名です。私は専門的な知識はありませんが、素人目に見てもとても美しい庭だと思います。それから地元の人間が小学校の遠足などで一度は訪れたことがあるなじみ深いスポットは安来清水寺(やすぎきよみずてら)です。創建から1500年以上経つ古刹で山の山腹にあり、春の桜、秋の紅葉が美しいです。三重塔をはじめとする伽藍や仏像の多くは文化財に指定されています。また、安来節どじょう掬いも有名です。

ページ先頭へ

メッセージ地域の発展を願い、
永代願の神事を後世に伝えていきます

今田さん:1300年以上続いている神事で永代願もあるので、伝統を維持するだけでなく後世に伝えていかなければならないと使命感を感じています。私が子どもだった50年ほど前は山車の巡行を見ようと、町内の家がもぬけの殻になるくらい大勢の人が詰めかけて通りが歩けないほどの賑わいで、町外から見に来る人のために臨時列車が出るほどでした。今は町の人口が減ってしまったこともあり、往時の活気は残念ながらありません。他所の方に関心を持っていただければ地元の人間の励みになるので、やすぎ月の輪まつりにお越しいただき、月の輪神事の巡行をご覧いただければ幸いです。

ページ先頭へ

※祭り紹介者 月の輪まつり奉賛会 会長 今田 茂治(いまだ しげはる)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

  • 日本の祭り 名産品
  • 祭り写真館
  • 祭りカレンダー
  • ワンクリックアンケート
  • 祭り広場
  • 吉村作治先生の祭り考察
  • ダイドードリンコ日本の祭りCM
  • みんなの祭り情報局
  • DyDo online shop
  • 日本の祭りボード 日本の祭りに関する発言はこちらへ!

日本の祭りポスターをプリントしよう!

ダイドードリンコは「NPO(特定非営利活動法人)日本の祭りネットワーク」に加盟しています。