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聖衆来迎練供養会式

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:MBS 毎日放送
放送
:6/12(金) 24 : 50〜25 : 44

ダイドードリンコスペシャル

荘厳!誇り高き男たちの絆 聖衆来迎練供養会式

聖衆来迎練供養会式

奈良県中西部に位置する葛城市。そこに、1400年という長い歴史を持つ當麻寺がある。聖衆来迎練供養会式が行われる5月14日は、寺院にゆかりの深い伝説上の人物、中将姫の命日。中将姫は奈良時代に生まれ、當麻寺の御本尊としてまつられる国宝の當麻曼荼羅を一晩で織り上げ、極楽往生した。聖衆来迎練供養会式は中将姫が28体の菩薩たちに迎えられ、極楽浄土に向かう姿を再現しているといわれている。菩薩役を務めるのは、僧侶ではなく菩薩講と呼ばれる地元の人たち。中でも重要な役割を持つのが“観音菩薩”と“勢至菩薩”である。独特な所作で中将姫を迎える2体の菩薩。この役を担えるのは現在わずか4名しかいない。菩薩役のなり手不足など、様々な壁に直面する中、家族や地元住民が協力しあい、伝統を守り受け継いでいく姿をお伝えする。

祭り紹介

  • 祭り写真館

聖衆来迎練供養会式

奈良時代、蓮の糸を用い一夜にして阿弥陀仏の極楽浄土を織り上げた中将姫。29歳で往生した姫の命日に合わせ西暦1005年に恵心僧都によって始められた練供養は、全国のお練りの祖といわれます。日が二上山に傾くころ、観音菩薩らが25菩薩を従えて来迎する様は荘厳で、人々は自身の極楽往生を願います。

開催日
5月14日※毎年同日
場所・アクセス
奈良県葛城市 當麻寺

■電車
「新大阪」駅よりJRまたは地下鉄「天王寺」駅下車。徒歩で近鉄線へ移動。近鉄「大阪阿部野橋」駅より約35分「当麻寺」駅下車、徒歩15分

■車
・東京・名古屋方面より、西名阪自動車道「香芝」インターより国道168号線を南へ5キロ、約20分
・大阪方面より、南阪奈自動車道「葛城」インターより県道30号線を北に2.5キロ、約10分
お問い合わせ
當麻寺西南院
0745-48-2202

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史2015年に1011回目を数える
中将姫伝説ゆかりの法会

シシゾウ:聖衆来迎練供養会式は、いつごろ始まったのですか?

髙木さん:聖衆来迎練供養会式は7世紀に創建された當麻寺の伝統行事で、平成27年には開催回数が1011回を数えます。私の祖父母世代の人から伝え聞いた限りでは、戦争中も中断することなく行われてきたようです。
聖衆来迎練供養会式は、歌舞伎や浄瑠璃などにも取り上げられた伝説の主人公・中将姫(ちゅうじょうひめ)を供養する法会です。中将姫は奈良時代に生まれ、當麻寺の御本尊である當麻曼荼羅(たいままんだら)を一晩で織り上げたと伝えられています。練供養当日、境内の本堂と娑婆堂(しゃばどう)という二つのお堂には来迎橋(らいごうばし/らいこうばし)という長さ約110メートル、幅約1.5メートルの木の橋が架け渡されます。本堂は極楽浄土、娑婆堂は人間界を表し、観音菩薩、勢至菩薩(せいしぼさつ)、普賢菩薩(ふげんぼさつ)に二十五菩薩を加えた28体の菩薩に扮した人々が行列を作って来迎橋を練り歩き、中将姫が西方極楽浄土へ旅立つところを演じます。

シシゾウ:髙木さんはいつから観音菩薩役をお務めですか?

髙木さん:當麻寺には檀家さんとは別に、聖衆来迎練供養会式の運営主体である菩薩講という地元の組織があります。菩薩役はその講員が務めます。私の場合、父親が菩薩講に入っています。
菩薩役は基本的に毎年違う講員が務めますが、観音菩薩と勢至菩薩に関しては各2名ずつ決まった講員がいて毎年交替で役を務めます。観音菩薩と勢至菩薩に選ばれるのは地元在住の30歳以上の男性で、60歳が定年です。私は近所の菩薩役OBの方から声をかけていただき、お役を引き受けました。初めて観音菩薩として練供養に出たのは31歳のときです。その年は緊張しすぎて本堂を出発してから途中までの記憶がまったくありません(笑)。これまで3回出ているので、60歳になるまであと12回観音菩薩を務めさせていただく計算になります。

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みどころ菩薩たちのありがたさに思わず知らず合掌

髙木さん:式は夕方4時から始まります。お練りの行列は本堂から出発し、来迎橋を進みます。先ずは親に手を引かれたお稚児さん、次に露払いの天童菩薩を先頭に二十五菩薩、観音菩薩、勢至菩薩、普賢菩薩の順番で続きます。二十五菩薩と普賢菩薩は付き人がいて、手を引かれて歩きますが、観音菩薩と勢至菩薩は付き人がおらず、他の菩薩たちとは違った独特の所作で進みます。観音菩薩は腰を落とし、両手で金の蓮台を身体の前方に捧げ持ち、高いところは肩の高さまで、低いところは橋をこするくらいまで下げ、半円を描くように左右に動かしながらゆっくり進みます。勢至菩薩は両手を前に合わせて拝む格好で観音菩薩と同じように進みます。
お練りの一行が娑婆堂に着くと、中将姫の座像の前で法要が行われます。それが終わると観音菩薩の持つ蓮台に中将姫の座像が遷され、お練りの一行は来迎橋を渡って本堂に戻ります。帰りは、観音菩薩を先頭に勢至菩薩、普賢菩薩、二十五菩薩、お稚児さんの順番になります。

シシゾウ:観音菩薩、勢至菩薩の独特な歩き方はどのように習得されるのですか?

髙木さん:観音菩薩や勢至菩薩を経験されたOBの方々から特訓を受けます。私が初めて観音菩薩をさせていただいたときは約1ヵ月前から足の運びや腕の動かし方などをみっちり指導されました。
菩薩の重たい金色の面に光背(こうはい)、袈裟をつけ、スクワットのような中腰の姿勢で110メートルの傾斜のある来迎橋を約1時間かけて往復するのは、かなりの体力が必要です。そこで観音菩薩を務める年には数ヵ月前から、仕事が終わってからのジョギングを日課にして体力作りに努めています。

シシゾウ:観音菩薩を務める上での心得はありますか?

髙木さん:来迎橋は傾斜があり、帰りは上りになるので行きで体力を使い果たさないようにペース配分をしています。中将姫の座像は中が空洞になっていて重量はさほどないのですが、蓮台に乗せて本堂に戻るときは気持ち的に行きとはまったく違う重みを感じます。
式に出た翌日は筋肉痛になりますが、菩薩に扮している私たちに向かって手を合わせて拝んでくださる方がいらっしゃるので、そういう方々にすがすがしい気分で帰っていただくためにも責任をもってやり通さなければならないと思って、一生懸命務めています。

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注目ポイント夕日に照り映え、黄金色に輝く菩薩たち

髙木さん:聖衆来迎練供養会式が始まるのは午後4時で、中将姫をお連れして戻っていくとき、娑婆堂の西にある本堂側にちょうど夕日が沈んでいきます。来迎橋を練る菩薩たちの戻りの行列を本堂側からご覧いただくと、菩薩たちの金色の面や光背が夕日を受け、キラキラ輝くので、西方極楽浄土に向かっていく雰囲気をより深く味わっていただけるのではないかと思います。娑婆堂側からは、菩薩たちの列が夕日に向かって進んでいく姿がご覧いただけるので、また違った趣を味わっていただけます。

シシゾウ:聖衆来迎練供養会式は髙木さんにとってどのような存在ですか?

髙木さん:子どものころ、祖母は毎朝仏壇に向かい、般若心経を唱えていました。その姿を見て育ったので仏様はごく身近な存在で、観音菩薩役のお誘いを受けたとき、少しも迷いませんでした。祖母の他界後、同じように毎朝仏壇に向かう父から「どうして観音菩薩の役をさせていただくのか、その意味をよく考えて務めなさい」という言葉をかけられました。今の私があるのは、祖母をはじめ家族親戚など多くの人々のおかげなので恩返しの意味も込め、これからも一生懸命、観音菩薩役をさせていただこうと思っています。

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ふるさと自慢広い境内に数々の堂塔伽藍を有する名刹・當麻寺

シシゾウ:葛城市でおすすめのスポットや特産物を教えてください。

髙木さん:聖衆来迎練供養会式が行われる當麻寺は1300年以上の歴史を持ち、広い境内には本堂、金堂、講堂、東西両塔など複数の伽藍、各塔頭があり、みどころが多くあります。當麻寺は、牡丹(ボタン)の名所としても知られています。残念ながら練供養のときには散ってしまっていますが、4月に訪れたらきれいな花をご覧いただけます。當麻寺の近くには、當麻町出身で相撲の開祖とされる當麻蹶速(たいまのけはや)にちなんで相撲関連の資料を展示する葛城市相撲館「けはや座」があります。
當麻寺の参道には、食べ物屋さんやお土産屋さんなどが並んでいます。當麻名物といえば古くから地元に伝わるよもぎ餅で、周辺の和菓子屋さんで販売されています。お持ち帰りだけでなく、できたてが食べられるお店もあります。

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メッセージこんな時代だからこそ若い方にもご覧いただきたいです

髙木さん:平日に開催されることが多いので、見に来られるのはご年配の方が多いのですが、先行き不安な今のご時世だからこそ若い方にもぜひご覧いただきたいです。ご覧になるとき、ほとんどの方はカメラやスマートフォンで写真を撮ることに夢中になられますが、せっかくその場にいらっしゃるので、ご自分の目をレンズに心に焼き付けていただければと思います。

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※祭り紹介者 聖衆来迎練供養会式の観音菩薩役 髙木 卓(たかぎ すぐる)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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