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志賀海神社 御神幸祭

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:RKB 毎日放送
放送
:11/14(土) 16 : 00〜16 : 54

ダイドードリンコスペシャル

阿曇族の誇り高く ~志賀海神社 御神幸祭~

志賀海神社 御神幸祭

志賀島(しかのしま)は、博多湾の北部に位置する陸続きの島である。国宝となる金印(漢委奴国王印)が発見されたように古代より日本と大陸との海上交易の中心地だった。島内にある志賀海神社は海の神である綿津見三神を祀り、海人族の阿曇族が代々、護ってきた。その志賀海神社で1000年以上前から2年に一度開催される御神幸祭を紹介する。夜のとばりに三基の神輿が本殿を出て再び戻るまでに献げられる舞や音曲は厳かだ。また信州にまで勢力を伸ばし安曇野を形成したといわれる阿曇族の物語とその最後の末裔として、宮司になることを決心した平澤幸興(こうき)君の想いと家族の支えも表現したい。さらに志賀海神社を支える社人・総代の働きと想い。年上の世代を敬い伝統を守っていく島の風習や精神も根底に流れる。

祭り紹介

  • 祭り写真館

志賀海神社 御神幸祭

博多湾の志賀島は、国宝「漢委奴国王」の金印が発見された小さな島。古代、ここから海洋民族「阿曇族」は日本海を旅しました。さらに川を遡った阿曇族は、信州に阿曇野を形成しました。志賀海神社の神職は今も阿曇の末裔です。御神幸祭の舞には、古代の祭紀の痕跡が残っており、小さな島から古代ロマンを紐ときます。

開催日
体育の日の前日※2年に一度
場所・アクセス
福岡県福岡市東区 志賀海神社・頓宮

■電車
JR「西戸崎」駅より(西鉄バス11分)「志賀島」下車、徒歩10分

■バス
西鉄バス「天神郵便局前」より(西鉄バス70分)「志賀島」下車、徒歩10分

■船
市営渡船 ベイサイドプレイスより33分、「志賀島」下車、徒歩10分

■車
福岡都市高速「香椎浜」インターより20分
お問い合わせ
志賀海神社
092-603-6501

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史歴史は一千年以上。昔はクジで開催を決定

シシゾウ:志賀海神社 御神幸祭は、いつごろ始まりましたか?

小林さん:志賀海神社のある志賀島は博多湾の入り口にあり、国宝の金印が発見された地として全国的に有名です。金印が大陸から渡ってきたのは西暦57年で、そのころから志賀島はアジアとの交流拠点として重要な役割を果たしていたと思われます。御神幸祭は、志賀海神社の国土祭(くにちさい)という秋祭りの行事のひとつで、「おくんち」とも呼ばれます。御神幸祭の起源について、詳しいことは分かっていません。博多祇園山笠より前から行われていたと言われていますので、少なくとも1000年以上の歴史があると考えられます。

シシゾウ:昔から隔年で開催されていたのですか?

小林さん:一年おきにすることになったのは30年ほど前からです。その前は開催するかどうかを旧暦9月1日の男山祭(おとこやまさい)で行うおみくじあげというクジ引きて決めていました。宮司が神前で「御神幸あらせられる」というクジを引き当てたら、神事に出席していた関係者が御神幸祭の開催をふれて回り、地区住民は一斉に祭りの準備にとりかかりました。現在も神事でクジは引きますが、形式にすぎません。

シシゾウ:藤野さんが務める宰領はどういう役ですか?

藤野さん:宰領は神輿行列や頓宮祭の参加者集めをはじめ、御神幸祭を取り仕切る家付きの役で、私の家を含め、地区に4軒あります。

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みどころ総勢約500名の神輿行列が夜の参道をゆっくり進む

小林さん:御神幸祭は夜に行われます。一の戸、二の戸、三の戸と呼ばれる神輿三基が志賀海神社本殿から約350メートル離れた御仮屋(おかりや)の頓宮(とんぐう)に御神幸し、頓宮祭(とんぐうさい)と呼ばれる式典を行った後、本殿に還御します。神輿が頓宮にお渡りするとき、参道の石段を下りることからお下(くだ)りさん、本殿に戻るのをお上(のぼ)りさんと地元の人は呼んでいます。
神輿は、志賀島の7町内を3つに分け、それぞれが一基を受け持ちます。お下りさんは一番太鼓を合図に始まります。太鼓が鳴ると、周囲の照明や提灯の灯りはすべて消され、暗闇の中、本殿から神輿に御神体が遷されます。昔は神社の西側にある衣笠山(きぬがさやま)に月が隠れたとき、一番太鼓が鳴らされましたが、今は午後8時50分と決まっています。御神体を遷し終わると再び灯りがつけられ、一の戸から順番に神輿が御仮屋に向けて出発します。神輿を担ぐのは24人で、大太鼓、笛、ササラの奏楽隊がつきます。太鼓は若者、笛は小学生の男女、ササラは年配者が担当します。奏楽の練習が準備の中で一番大変で、祭りが近づくと町内ごとに毎晩集まって練習します。そのほか、神職、提灯持ち、幟、獅子、お稚児さんなども神輿に付くので総勢500人以上の大行列になります。参道沿いの人家の前にはゴザが敷かれ、行列に参加できないお年寄りなどはそこに座って、やってくる神輿を拝みます。
本殿から御仮屋の頓宮まで普通に歩けば数分ほどですが、お下りさんは太鼓や笛を鳴らしながらゆっくり1時間近くかけて練り歩きます。対照的にお上りさんは速足で進みますが、それでも本殿に御神体が戻されるのは真夜中の12時近くです。

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注目ポイントいにしえの息吹を伝える龍の舞、八乙女の舞、鞨鼓の舞

シシゾウ:頓宮祭について教えてください。

藤野さん:お下りさんで頓宮に神輿が納まると、式典が行われ、古くから伝わる芸能が奉納されます。一番が龍(たつ)の舞、二番目が八乙女(やおとめ)の舞、三番目が鞨鼓(かっこ)の舞です。龍の舞は舞い手1人が龍頭(たつがしら)を胸にひきつけるようにして両手で抱え、笛に合わせて約5分間舞います。獅子舞のような激しさはなく、どちらかというと所作はゆったりしています。舞い手は若い男性で、地元の住人から選ばれます。現在使われている龍頭は年代もので、貞享元年(1684)の銘が入っています。
八乙女(やおとめ)の舞は、緋の袴に白の小袖という巫女装束をつけた60歳前後の女性が6人前後、手にした鈴を振ったり、扇子を操ったりしながら、太鼓に合わせ、自らも歌いながら舞います。舞の時間は約10分です。
最後に奉納される鞨鼓(かっこ)の舞は社人(しゃにん)が舞います。白い布で顔を覆った舞い手は、鞨鼓という小さな太鼓を紐で首から胸のあたりにぶら下げ、両手に持ったバチで太鼓を叩いたり、詞を唱えたりしながら3回時計周りします。

小林さん:頓宮祭が行われている間、中学生や高校生が獅子頭を持って務める獅子約20人がワッショイワッショイと掛け声をかけながら地区にちらばり、何百軒という家々を一軒ずつ回ります。獅子は家に入る前、「キャーン」と一声鳴き、用意されたお賽銭とお菓子を家の人から受け取ります。そのため、どこの家でも必ず1人は留守番をしています。
神輿行列の参加者のうち、頓宮祭に出ない人たちは集会所などで志賀島の郷土食で祭りに欠かせない魚のさわらを炊きこんださわらご飯を食べたりしながら、お上りさんが始まるのを待ちます。
御神幸祭の翌朝は国土祭の本番で、早朝から本殿で式典があります。その年生まれた一歳の男児は親に抱かれて神社に行き、宮司さんから神職の位階を授かります。このときもらった位階は一生もので、昔は志賀海神社の祭礼に参列するときに座る位置などすべてそれで決められていました。神社に来た順番に大宮司(だいぐうじ)など良い位がもらえるので、初めての男の子だと大抵どの親御さんも張り切って早く出かけます。私は次男坊だったので親がのんびりしていて位階は下のほうです(笑)。

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ふるさと自慢玄界灘の新鮮な魚介と太陽の恵みを受けた柑橘

シシゾウ:志賀島でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

小林さん:志賀島は昔から漁業が盛んで、最盛期には約300軒の漁業者が操業していました。玄界灘でとれた魚はアキナイシと呼ばれる女性の行商人が博多のお得意さんに売りに行ったものです。そのころから志賀島の魚は新鮮でおいしいと定評があります。

藤野さん:志賀島は果物の栽培も盛んです。特産は他所ではほとんど栽培されていないニューサマーオレンジです。和名は宝来柑(ほうらいかん)で、収穫シーズンは4月から5月にかけてです。

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メッセージ地域の絆と友情を育んできた大切な祭りです

藤野さん:宰領の仕事で一番大変なのは人集めです。500人近い参加者が必要なので、地区に暮らしている人だけでなく、志賀島出身者で地区外に暮らしている人にも声をかけています。地区の皆さんが協力してくださるので、御神幸祭の伝統は守られています。

小林さん:志賀島の自慢は人の絆です。平成17年の福岡県西方沖(せいほうおき)地震で、志賀島は道路や人家など甚大な被害を受けました。復興に10年かかるといわれる中、3年で復興を遂げることができたのは地域の人々の深い絆のおかげです。その絆と友情を育んだのは御神幸祭をはじめとする地域の祭りだと私は確信しています。志賀島は高齢者の町になりましたが、皆で地域を盛り上げようという気運は年々高くなっています。昔ながらの御神幸祭をしてふるさとの活性化につなげていきたいと思います。

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※祭り紹介者 志賀島自治連合会 元会長 小林 孝(こばやし たかし)さん、 志賀海神社 御神幸祭 宰領(さいりょう) 藤野 清繁(ふじの きよしげ)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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