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お手火神事

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:HOME 広島ホームテレビ
放送
:8/29(土) 13 : 00〜13 : 55

ダイドードリンコスペシャル

炎 〜福山市鞆町 お手火神事〜

お手火神事

瀬戸内海を代表する景勝地であり、古くから潮待ちの港として栄えてきた、広島県福山市「鞆の浦」。ここに暮らす人々は、古くから祭や伝統行事を大切に守り続けてきた。中でも、無病息災を願い毎年7月に行われる「沼名前神社・夏祭り」初日の「お手火神事」は、鞆に暮らす男たちにとって特別な一日。燃え盛る巨大な大手火(おてび)と呼ばれる松明3本を、およそ4時間もの間、100人を超える氏子衆が頭から水をかぶりながら担ぎ続ける姿は、鬼気迫る迫力。火の粉を身に浴びながら、熱さに耐え、擦り傷や火傷などは当たり前。鞆に生まれた男たちが、一年で最も熱くなる瞬間がここにある。港町が炎に染まる夜、それぞれの想いを胸に、今年も熱い男たちの夏が始まる―――

祭り紹介

  • 祭り写真館

お手火神事

神社に太鼓が響き渡り、厳粛な祝詞が奏上されます。火打ち石で起こされた御神火を移した長さ4メートル重さ200キロ強のお手火3体を約150人の氏子衆が担ぎ、頭に水をかけられながら、燃え盛る炎に耐え、大石段を進み拝殿前まで登ります。参拝者はこの神火を家に持ち帰り、無病息災や厄除けの護符とします。

開催日
7月第2土曜日
場所・アクセス
広島県福山市鞆町

■電車
JR「福山」駅から「鞆鉄バス」で「鞆港」行または「鞆の浦」行で「鞆の浦」下車、徒歩約10分
お問い合わせ
沼名前神社
084-982-2050

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史鎌倉時代に始まったと伝えられる清祓いの神事

シシゾウ:お手火神事は、いつごろ始まりましたか?

岡田さん:お手火神事を主催する沼名前神社は創建が古く、平安時代中期の文献に名前が登場していますが、お手火神事に関する記録は残っていないため、いつごろ始まったのか定かではありません。お手火神事は神輿渡御の前に順路と境内をお手火と呼ばれる大松明の火で祓い清める儀式です。沼名前神社に伝わる古い神輿の裏書を見ると鎌倉時代の表記があるので、そのころに行われていたのではないかといわれています。
元々の開催日は旧暦の6月4日でしたが、現在は7月第2日曜の前日に行われ、翌日、お手火の火で清められた鞆町の町内を沼名前神社の神輿が御旅所に向けてお渡りし、神社に戻ってきます。

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みどころ炎の強烈な熱に耐え、
約3時間練り止まる氏子衆の勇壮さ

岡田さん:お手火神事に奉納されるお手火は3体です。奉納するのは沼名前神社の氏子たちで、氏子地区に9つある町が先の体(たい)、中の体、後の体と3つに分かれ、それぞれの体の中で当番町を回り持ちで務めます。
お手火は1年以上かけて乾燥させた松材を細い角材に加工して芯にし、周囲を放射状に割った青竹で囲い、針金や縄で縛ります。完成すると長さ約4メートル、重さは200キロを超えます。40年以上前は180キロ前後でしたが、近年は上質な松材を入手するのが難しくなり、火持ちが良くないので松材を増やして対応しています。

シシゾウ:お手火神事の進行を教えてください。

岡田さん:神事が始まるのは夜です。午後8時、太鼓を合図に拝殿で神官が祝詞をあげ、続いて大手火の3分の1のサイズの神前手火(しんぜんてび)と呼ばれる松明に火打ち石で点火します。これが御神火になります。沼名前神社の拝殿は鞆町を一望する高台にあり、参道は石段になっています。神前手火は白装束をつけた各当番町の代表たちに担がれ、参道の石段を神官の先導によって駆け下ります。石段の半ばほど下ると、お寺の山門にあたる随神門(ずいしんもん)があり、南側のちょっとしたスペースに大手火3体が安置されています。神前手火が安置場所に着くと、先の体、中の体、後の体の順番に20~30分間隔で大手火に点火されます。当番町の若者たちは掛け声をかけあって気合を入れ、お手火を担ぎ上げ、随神門をくぐって拝殿を目指します。

シシゾウ:お手火は何人で担ぐのですか?

岡田さん:一度に担ぐ人間は10人前後です。交代要員などを含めるとひとつのお手火に30人以上の人間が付きます。私も若いころに担ぎましたが、ひたすら重くて熱いです。特にお手火が燃えている側で担ぐ人間は炎が近く、火の粉が落ちてくるので火傷をしないように周囲には必ずバケツで水をかける係の人間がいて、担ぎ手たちの頭や服に絶えず水を浴びせかけます。火勢があまりにも強いので、どれだけ服がぐっしょり濡れても小一時間もしないうちにカラカラに乾いてしまいます。

シシゾウ:安置場所を出発したお手火はどうなりますか?

岡田さん:安置場所から拝殿まで一気に石段を上がるのではなく、大松明を上下左右に振りながら、ちょっと進んでは止まるという具合にじっくり時間をかけて石段を上がっていきます。お手火周辺は担ぎ手の掛け声、観客の歓声、カメラマンたちのシャッター音が飛び交い、まさに興奮のるつぼです。
先の体のお手火が安置場所を出発するのが午後8時半前後で、拝殿前に3体のお手火が安置されるのは午後11時半過ぎです。直線距離にして100メートルほどを3時間近く練る形になります。

シシゾウ:観客の中に小さい松明を持っている人がいますが、あれは何ですか?

岡田さん:お手火の御神火を移して家に持ち帰るための小松明です。大手火に対して小手火(こてび)と呼ばれ、沼名前神社祭事運営委員会が約150本制作し、鞆町の町内で頒布(はんぷ)します。持ち帰った小手火で家の中をお清めすると家内安全、無病息災、商売繁盛などのご利益があると昔からいわれています。

シシゾウ:お手火神事を見るのにおすすめの場所はありますか?

岡田さん:大松明の迫力を感じるなら、点火が行われる安置場所付近がおすすめです。大手火に御神火が移され、参道へ繰り出すときの担ぎ手たちの必死な形相や周囲の興奮具合が間近に見ることができます。離れた場所でご覧になるなら拝殿周辺です。暗闇の中、炎を上げて燃え盛るお手火が順番に随神門をくぐり、等間隔で石段を徐々に近づいてくる情景はとてもきれいです。

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注目ポイント深夜、お手火で町内を祓い清め、神輿渡御に備える

岡田さん:夜も更け、大手火3体が神前に安置され御輿を神前に納めると神社で行われる神事は終わります。でも、各当番町にはお手火を自分たちの町内に持ち帰り、翌日の神社渡御に備えて町内をお清めするという大仕事が残っています。そのころにはお手火は燃え進んで3分の1ほどの長さになっているので担げません。そこで台車に載せ、自分たちの町内に帰る道筋と町内の隅から隅までを引いて回ります。町内を清め終わり、お手火の火を消すころには日付が変わっています。翌朝は早朝から氏子地区の役員たちは神社に集まり、境内に落ちた松明の燃えカスなどをきれいに掃除します。

シシゾウ:地元の方にとってお手火神事はどのような存在ですか?

岡田さん:夏の訪れを教えてくれる季節の風物詩です。鞆町には大きな祭りが3つあります。一年の無事を祈願し弓を引く2月のお弓神事、7月のお手火神事、鞆の旧7ヵ町に7年に一度回ってくる9月の大祭りです。地元の人間は「おぎゃあ」と生まれたときからこれらの祭りを見て育ち、季節を感じています。

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ふるさと自慢江戸時代の港の姿を今に伝える天然の良港、鞆の浦

シシゾウ:福山市鞆町でおすすめの観光スポットや名物を教えてください。

岡田さん:鞆の浦は昔から瀬戸内海航路の潮待ちの港として栄えてきました。全国の港は近代以降、護岸工事が施されていますが、鞆の浦は江戸時代からの港の風情をそのまま残している点で非常に貴重な存在です。鞆の港のシンボルとして全国的に有名な常夜燈付近は特に雰囲気があります。
鞆町の名産は、保命酒(ほうめいしゅ)です。16種類の薬草が入っている歴史のある薬味酒で、町内に3軒の製造元があります。最近では、保命酒を使ったケーキやゼリーなどのお菓子がお土産品として人気です。

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メッセージ歴史のある港町の雰囲気とマッチした火祭りは一見の価値があります

岡田さん:千数百年の歴史を持つ港町で育まれた伝統の火祭りです。町の雰囲気とマッチしていて一見する価値があると思いますので、皆様にぜひご覧いただきたいです。

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※祭り紹介者 沼名前神社(ぬなくまじんじゃ)祭事運営委員会 会長 岡田 俊文(おかだ としふみ)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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