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山北の棒踊り

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:KUTV テレビ高知
放送
:12/21(日) 15 : 00〜15 : 54

ダイドードリンコスペシャル

「SAI」~棒を継ぐ者たち~​

山北の棒踊り

「サイ! サイ!」20人余の男達が大きなかけ声で、棒を振るっている。ここは高知県香南市にある山北地区。男達が地唄に合わせて演じているのは「山北の棒踊り」。10年前には火事で神社が全焼するという辛い事件があったが、地元の協力のもと、今ではその外観もだいぶ見慣れてきた。山北の青年団の特色は「明るさ」だ。何をする時でも楽しくやろうというのが伝わってくる。そんな中、更に楽しくなる出来事が起こった。青年団の一人に第一子が誕生したのだ。人口減少、後継ぎ問題、昨今の田舎の祭りには必ず上がってくる難題を払拭するかのように生まれてきた、未来の山北青年団。「大きくなったら絶対棒を振ってほしい」と言うメンバーたち。子供のために、山北の未来のために、青年団、今年も踊ります!

祭り紹介

  • 祭り写真館

山北の棒踊り

山北の棒踊りは約300年前、山内家一門が10年間に渡り幽閉されていた際、退屈を紛らわすために家臣らが地域の若者たちを集めて棒術を指導し、披露したことが始まりとされています。現在では、20人で行う本棒と二人一組で対峙する小棒で構成され、郷社浅上王子宮の秋季大祭にて、青年たちによって奉納されています。

開催日
11月18日※毎年同日
場所・アクセス
高知県香南市香我美町山北 浅上王子宮

■電車
JR「高知駅」より約30分「のいち駅」下車、タクシーで約10分

■車
高知自動車道「南国インター」より約25分

■飛行機
高知龍馬空港よりタクシーで約15分
お問い合わせ
香南市文化財センター
0887-54-2296

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史坂本竜馬も学んだ小栗流棒術の流れをくむ郷土芸能

シシゾウ:山北の棒踊りは、いつごろ始まったのですか?

小倉さん:今から約300年前の正徳(しょうとく)元年(1711)、土佐藩藩主山内家一門の山内規重(やまうちのりしげ)が、土佐藩六代藩主の山内豊隆(とよたか)公に蟄居(ちっきょ)を命じられ、山北の地へ来られました。謹慎の身なので弓矢を引くことも禁じられ、暇を持て余していた規重公を見かねて、家臣たちが山北の若者たちを集め、後に坂本竜馬も習得したといわれる小栗流(おぐりりゅう)の棒術を教え、公の前で披露させたのが山北の棒踊りの始まりです。同年、規重公にご子息が誕生します。後の土佐藩八代藩主、山内豊敷(とよのぶ)公です。公は幼少期の10年間を山北で過ごしたため、蟄居先の近所にあった浅上王子宮(あさがみおうじぐう)が産土神(うぶすながみ)になりました。そこで神社の秋の神祭(しんさい)に棒踊りが奉納されるようになったということです。

シシゾウ:棒術を奉納するのはどういう方たちですか?

小倉さん:昔も今も山北地区の人間のみが行います。現在、山北に住んでいなくても出身者であればメンバーになれます。学生は参加できず、社会人であることが条件です。
山北の棒踊りは集団で演じる本棒(ほんぼう)と一対一で演じる小棒(こぼう)があります。本棒は総勢20人で演じることから二十人棒(にじゅうにんぼう)ともいわれます。演技は青年が20人いれば可能ですが、神事につき、家に不幸事があると参加できなくなるため、常に24、25人のメンバーを確保しています。メンバーの平均年齢は30歳前後で、若い人(新棒)が入会すると、その人数だけ経験の長い人から引退するという形をとっています。

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みどころ白装束が凛々しい青年20人が息をそろえて棒をふるう

小倉さん:棒踊りを演じる青年たちは白鉢巻をして、白装束に水色のたすきをかけています。そのうち中舞(なかまい)と呼ばれる4人だけはたすきの色が紫色です。中舞は大将役で経験の長い者4人が務めます。扱う棒は、長さ約180センチのカシの木製です。ぱっと見には分かりませんが、中舞の持つ棒は、ほかの青年たちよりも直径がわずかに太く、重さも重いです。
奉納は本棒、小棒の順に行います。本棒は10人対10人の二手に分かれ、それぞれの陣営のベテランの中舞は、騎馬戦のように担がれ、二列の陣形を整えます。向き合った二陣は、徐々に間合いを詰め、戦いを始めます。戦いといってもすべて演技で所作は決まっています。4人の中舞を各4人の青年たちが取り囲んで、棒を回しながら打ちかかっていく打ちかけが基本の型になります。「サイッ!」「サイッ!」の掛け声に合わせた動きのひとつひとつは俊敏でありながら、静と動のメリハリがあるところが特徴で、20人の息が合ったところが最大のみどころです。カシの棒と棒がぶつかりあったときに発する独特の乾いた音も迫力です。

シシゾウ:棒踊りで歌われる歌はなんですか?

小倉さん:地唄(じうた)といって7番まで歌詞があります。地唄を担当するのは地唄師で棒踊りのOBが務めます。現在、地唄師は4名です。地唄は独特の節回しで、修行をしないと歌えません。地唄師は祭りの1カ月前くらいから練習を始めます。棒踊りと地唄はセットで、どちらが欠けても山北の棒踊りは成り立ちません。

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注目ポイント一対一で真剣勝負を演じる迫力満点の小棒

シシゾウ:小棒のみどころはどこですか?

小倉さん:一対一で行う小棒は型が5通りあります。小棒の演技で最初に行われるのは、大将役の中舞同士が対峙して行う「面切り(かわきり)」です。ほかの4つの型は全員が組み合わせを変えながら一通り演じますが、面切りは大将が行う1回きりです。面切りにはほかの4つの型にはない、歌舞伎の見得(けんとく)のように首を回す独特の所作があります。
小棒の基本は本棒と同じ打ちかけです。一方が相手を叩き割る勢いで打ちかかり、受ける側は跳ぶなどして、その棒をぎりぎり寸前でかわすという真剣勝負さながらの気迫あふれる攻防はみものです。

シシゾウ:山北地区の皆さんにとって棒踊りはどういう存在ですか?

小倉さん:山北地区の人間は、棒踊りを奉納する浅上王子宮を誇りに思っています。平成16年に、火事で社殿が全焼したのですが、地区の約500世帯が総力をあげて再建しました。それだけ思い入れが深いので、浅上王子宮の祭りと祭りに奉納される棒踊りについても心から大切に思っています。
地区の青年たちにとって、棒踊りは活動を通じて年の離れた先輩後輩とつながりができるという意義が大きいです。近所で普段から顔は合わせていても、年が違うとなかなか話をする機会がありませんが、棒踊りのメンバーになると練習後の反省会という名の飲み会もあり(笑)、親しくなれます。

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ふるさと自慢神祭と山北みかんと懸崖菊が秋の風物詩

シシゾウ:香南市香我美町山北でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

小倉さん:山北地区の特産はミカンで、「山北みかん」の名で市場に出回っています。生産量は、愛媛県や和歌山県などには及びませんが、温暖な気候と南斜面地を利用して栽培されるミカンは、酸味が少なく甘みが強いです。
みどころは、浅上王子宮の近くにある城山公園の傾斜地に植えられた懸崖菊(けんがいぎく)です。地区住民が手入れをしていて、浅上王子宮の神祭のときにちょうど花が見ごろを迎えます。

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メッセージ懸崖菊と露地物のミカンも楽しみに、棒踊りを見に来てください

小倉さん:山北の棒踊りが行われるのは、特産のミカンの露地物が出回り始め、懸崖菊も満開になる時期です。山北にお越しいただき、棒踊りをご覧になってから、色とりどりに咲き誇る懸崖菊の花見をし、お帰りの際には山北みかんをお土産にお買い求めいただければ嬉しく思います。

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※祭り紹介者 山北棒踊り保存会 会長 小倉 智(おぐら さとし)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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