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西大寺会陽

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:RSK 山陽放送
放送
:3/15(土)14:00〜14:54

ダイドードリンコスペシャル

こころを繋ぐ伝統の祭り ~西大寺会陽~

西大寺会陽

高瀬舟の港町として古くから栄えた岡山市東部の町、西大寺には500年以上続く伝統の祭りがあります。日本三大奇祭の一つ、西大寺会陽。2月の第3土曜日の夜、祭りの舞台となる西大寺観音院には、まわし姿の男衆が全国、さらには海外から集まり境内を埋め尽くします。その数は9千人にのぼるといい、本堂は撒かれた大量の水も一瞬で湯気に変えてしまうほどの熱気に包まれます。そして夜10時、宝木(しんぎ)と呼ばれる祈祷された守護札が投げ入れられると、激しい争奪戦が始まります。境内に裸衆の大きなうねりが出来る様は勇壮そのものです。男たちは言います。「宝木は、奪うものではなく、授かるもの。信仰心を持ち、精進していれば、福は自然とやってくるのだ」と。次世代へと受け継がれる伝統。宝木にかける男たちの熱い思いに迫ります。

祭り紹介

  • 祭り写真館

西大寺会陽

備前平野に早春を告げる奇祭、はだか祭りこと西大寺会陽。約500年前、お寺で配られる護符にご利益があると評判になり、人々が殺到したため、やむなくこれを投げ与えた事に始まったとされる。木製一対の護符は「宝木(しんぎ)」と呼ばれ、この宝木をめぐって9千人の裸の男衆が、福を求め激しい争奪戦を繰り広げます。

開催日
2月第3土曜日
場所・アクセス
岡山県岡山市東区西大寺中 西大寺観音院

■電車
JR「岡山駅」より約20分「西大寺駅」下車、徒歩約10分

■車
山陽自動車道「山陽インター」より約30分
お問い合わせ
岡山商工会議所西大寺支所
086-942-0101

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史霊験あらたかな守護札の争奪戦が宝木投下に発展

シシゾウ:西大寺会陽は、いつごろ始まった祭りですか?

大森さん:西大寺の正式名は金陵山(きんりょうざん)西大寺といい、開山は宝亀8年(777)です。私たち地元の人間は敬愛の念を込め観音様と呼んでいます。西大寺会陽は、修正会(しゅしょうえ)をはじめ様々な行事が約5週間にわたって行われる西大寺最大の行事です。西大寺の修正会は奈良県の長谷寺から伝わったといわれ、1200年以上の歴史があります。修正会は旧暦の元旦から14日間、全山の僧侶十数名が国家安泰、万民繁栄、五穀豊穣を祈願し、14日目の結願(けちがん)の日、「牛玉西大寺宝印(ごおうさいだいじほういん)」の文字が刷られた和紙製の牛玉紙(ごおうし)を参詣の信者に授けたところ、この守護札が霊験あらたかだという評判が広まり、欲しがる人が殺到しました。そこで、やむなく参詣者の頭上に投与したところ、人々が奪い合い、牛玉紙がすぐ破れてしまいました。そこで永正7年(1510)から長さ20センチ直径4センチほどの2本一対の木製の棒に牛玉紙をくるんで投下するという現在の形になったそうです。そして、この棒はいつの頃からか宝木(しんぎ)と呼ばれるようになりました。この行事は正しくは会陽(えよう)と言いますが、後に“はだか祭り”として世に知られるようになり、福男を目指し、まわしだけを付けた裸の男たちが宝木を巡って激しい争奪戦を繰り広げます。

シシゾウ:宝木投下は、なぜ裸になって行われるのですか?

大森さん:宝木投下が始まった当初は着物を着ていたようですが、室町時代末期、身体の自由が利かないということで着物を脱ぎ、まわしのみを付けて行うようになったと言い伝えられています。宝木投下の参加者は“裸(はだか)”と呼ばれ、例年9千人ほどが参加されます。

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みどころ福を願い、裸の男衆が冷水で身を清め、大床で激しく揉み合う

シシゾウ:宝木投下までの流れを教えてください。

大森さん:午後3時半ごろから少年はだか祭りが行われます。40数年前に始まった行事で、地元の小学生男児が宝筒の争奪戦を繰り広げます。日も暮れた午後8時ごろから、まわし姿の男たちが西大寺境内に続々集まり、寺の前を流れている川の垢離取場(こりとりば)に行き、一年間のけがれを清める水垢離(みずごり)を行います。それから本堂に移動し、千手観音様にお参りした後、牛玉所殿(ごおうしょでん)の牛玉所大権現(ごおうしょだいごんげん)にもお参りします。裸たちは垢離取場、本堂、牛玉所殿を3度巡ります。
本堂建物の前半分を大床といい、ここで地練(じねり)といって「ワッショイワッショイ」と掛け声をかけながら互いを押し合います。私も若いころ、何度も参加しましたが、初めて参加したとき、人生で初めて経験するすさまじい圧迫感に圧倒されました。裸たち数千人が、本堂内の狭い空間にひしめきあうので真冬なのに熱気はすさまじく、互いの皮膚と皮膚がすれあって痛いので潤滑油代わりに専属の係りの人が常に上から水をかけるのですが、すぐ蒸発してしまいます。地練りのときは全員、万歳のように両手を上げるのが鉄則です。手を下げていたら周囲からの圧力で下に押されていき、皆に踏みつぶされてしまう勢いです。

シシゾウ:宝木投下はどのように行われるのですか?

大森さん:午後9時59分に堂内の明かりが消されます。いよいよ宝木が投下されるという期待感で、裸たちの興奮は最高潮に達し、「ドゥオー」と地響きのような雄たけびが響きわたります。江戸時代、裸たちの声が遠く香川県まで届いたという言い伝えがあるくらい、すごい迫力です。午後10時、高さ約4mの本堂の御福窓(ごふくまど)から僧侶たちが、まずこぶりな枝宝木(えだしんぎ)を100組投げます。これは宝木の功徳のおすそ分けの意味あいがあります。最後にご住職が2本の宝木を投下し、同時に明かりをつけます。そこからくんずほぐれつの争奪戦が25分近く続きます。
本物の宝木は修正会の2週間、高価なお香が焚きしめられているので非常にいい香りがしますが、興奮状態の裸たちにはどれが枝宝木でどれが本物の宝木なのか分かりません。運よく宝木を手にすることができたら、まわしの中に入れ、素知らぬ顔をして外へ出て行くのがコツです。仁王門を出るまでは人から奪ってもいいというルールなので、ポーカーフェイスでいないとすぐに奪われてしまいます。
参加者の中にはお正月から精進潔斎され、宝木投下に臨む熱心な方が大勢いらっしゃいます。チームワークで宝木を獲得しようと作戦を綿密に立て、グループで参加される方も少なくありません。ただし、宝木を手にすることができるかどうかは運次第です。約9千人の参加者がいる中で宝木を手にするのは容易なことではありません。私は枝宝木に触れたことすらありません。宝木を手にされた方は福を授かった強運の方だと思います。

シシゾウ:宝木を取ることができた人はどうなるのですか?

大森さん:宝木を手にしたら、速やかに寺の近くの岡山商工会議所西大寺支所内に設けられた宝木の仮安置場(かりあんちじょう)に持っていきます。そこで本物の宝木(しんぎ)かどうかが鑑定され、本物であれば福男と認められ、宝木の協賛者にあたる祝主(いわいぬし)のところに宝木を持っていき祝ってもらいます。祝主は「御福頂戴(ごふくちょうだい)」と書かれた行燈(あんどん)を掲げて宝木を披露し、福男には表彰状が授与されます。

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注目ポイント宝木投下の参加は原則自由。
女性の水垢離も数百年の伝統

シシゾウ:宝木投下は一般の人も参加できるそうですね。

大森さん:男性ならどなたも参加していただけます。西大寺会陽奉賛会に事前申し込みをしていただくのが原則ですが、当日参加される方も大勢いらっしゃいます。年齢制限は特になく、下は中学生から上は70代まで幅広い年齢層の方々が参加されます。人数的に一番多いのは岡山市内とその近郊の方々ですが、岡山県全域や香川県からもたくさんの方が来られますし、最近は外国の方もよくみかけます。参加はあくまで自己責任で、万一に備え、着用するまわしの中に氏名、住所、連絡先、血液型を書いた名札を必ず入れていただいています。

シシゾウ:そのほか注目点はありますか?

大森さん:西大寺会陽は宝木投下のイメージが強く男の祭りと思われがちですが、裸たちが境内に集まる前に女性の水垢離も行われます。毎年50人近くの方が参加され、さらしに白襦袢を身につけ、男性と同じように垢離取場、本堂、牛玉所殿を巡って祈願します。女性の水垢離も数百年の伝統があり、戦時中は出征した夫の武運長久を祈願して水垢離をされる方が多かったという話です。

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ふるさと自慢西大寺会陽と縁の深い名物・笹の葉せんべい

シシゾウ:岡山市でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

大森さん:西大寺名物といえば「笹の葉せんべい」です。江戸時代に当地の子どもがおやつにしていた小麦粉、砂糖、鶏卵で作るうす焼きせんべいがルーツです。昔、西大寺へは岡山北部一帯を治めた津山藩の藩主が吉井川を高瀬舟に乗って参拝に来られたのをはじめ多くの人々が参拝に訪れましたが、めぼしいみやげ品がありませんでした。そこで子どもが食べていたせんべいを改良し、西大寺周辺に多く自生する真竹の笹の葉を模し、笹の葉せんべいとして錦絵と一緒に売り出しました。それが評判になり、以後、西大寺名物になりました。美味で地元の私たちも普段からよく食べます。日持ちするので西大寺にお越しの際には笹の葉せんべいをおみやげになさってください。

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メッセージ2014年は会陽五百五会。実際に立ち会って独特の雰囲気や迫力を体感してください

大森さん:西大寺会陽は、日本三大奇祭の名に恥じない素晴らしい祭りだと思います。西大寺会陽奉賛会は伝統を守るとともに、宝木投下に参加される裸の皆さんと観客の皆さんの安心安全に心を砕き、必要に応じてルールを定めながら会陽を執り行ってきました。映像でご覧になるより、実際にその場に立ち会ってご覧になれば参加される方々の真剣な思いや独特の雰囲気が肌で感じられ、心から感動していただけると思います。2014年は現在の会陽の形になった年から数えて505年目にあたる会陽五百五会(えようごひゃくごえ)という節目の年ですので、ぜひ足をお運びください。

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※祭り紹介者 西大寺会陽奉賛会 副会長 大森 實(おおもり みのる)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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