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黒森歌舞伎

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:YBC 山形放送
放送
:3/22(土) 13:00~13:55

ダイドードリンコスペシャル

舞台に神が舞い降りる ~“雪中芝居”黒森歌舞伎~

黒森歌舞伎

黒森歌舞伎は、山形県酒田市黒森地区に270年以上前から伝わる農村歌舞伎。農閑期の2月15日と17日に開催されます。客席が屋外にあり、雪の降りしきる中演じられるため「雪中芝居」ともいわれ、50余りの演目の多さは全国屈指です。かつては世襲制で黒森出身の男子しか参加できませんでしたが、後継者不足のため、15年ほど前から前座で小学生が演じる少年歌舞伎がスタート。後継者の育成を始めました。伝統を絶やさないよう地域を挙げて取り組んでいるのです。黒森歌舞伎の魅力は地元の人たちが演じ、地元の人たちが観て楽しむことにあります。番組では本歌舞伎、そして、少年歌舞伎の上演までの舞台裏に密着。役者と観客、そして、舞台が一体となる黒森歌舞伎の奥深い魅力に迫ります。

祭り紹介

  • 祭り写真館

黒森歌舞伎

黒森歌舞伎は、山形県酒田市黒森地区に270年以上前から伝わる農村歌舞伎です。毎年、旧正月にあたる2月15・17日に日枝神社の祭礼で奉納されています。客席が屋外にあり、雪の降りしきる中、演じられる芝居は「雪中芝居」「寒中芝居」ともいわれ、出し物の多さ、スケールの大きさは全国屈指です。

開催日
2月15日、17日※毎年同日
場所・アクセス
山形県酒田市 黒森日枝神社境内演舞場

■電車
JR「山形駅」より約3時間「酒田駅」下車、タクシーで約20分

■バス
JR「酒田駅」より庄内交通バス「七窪」行き約40分、「中黒森」下車、徒歩約3分

■車
日本海東北自動車道「庄内空港インター」より約4分

■飛行機
庄内空港よりタクシーで約9分
お問い合わせ
黒森歌舞伎保存会(酒田市教育委員会社会教育課文化財係)
0234-24-2994

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史約270年前に製作された式三番叟の面が今も現役

シシゾウ:黒森歌舞伎は、いつごろ始まったのですか?

佐藤さん:黒森歌舞伎は江戸時代に始まり、約270年の伝統があります。詳しい記録は残っていませんが、現在も公演で使われている古い面にまつわる伝承があります。昔、江戸の歌舞伎一座が巡業で黒森に来たとき、地元の歌舞伎好きの人が式三番叟(しきさんばそう)の面を気に入り、譲って欲しいと頼みましたが断られました。そこで一計を案じ、家に泊まるように勧め、酒でもてなし座員が酔いつぶれて寝ている間に面の形を写し、それを元に面を作ったということです。その面の製作年が享保20年(1735)なので、既にそのころ芝居が行われていたことが分かります。

シシゾウ:2月という寒い時期に行うのはなぜですか?

佐藤さん:黒森歌舞伎は娯楽の歌舞伎ではなく神様に捧げる奉納歌舞伎です。奉納先の日枝神社の祭礼が旧暦の小正月に行われるため、2月に上演します。座員は全員素人で、昔はほとんどが農業に従事していたので、農閑期であることも多少関係しているかもしれません。野外舞台なので雨が降ると貴重な衣装が汚れるので中止にする場合はありますが、雪の場合はめったに中止にはなりません。時期的に降雪が多く、雪が降りしきる中で上演されることから「雪中芝居」「寒中芝居」等、呼ばれることもあります。

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みどころ役者、囃子方、衣装、鬘まですべて自前で行う本格派

シシゾウ:佐藤さんが座長を務める妻堂連中(さいどうれんちゅう)とは、どのような組織ですか?

佐藤さん:黒森歌舞伎を伝承する上演団体です。現在メンバーは約40名で、役者だけでなく義太夫、囃子方も自分たちで務めます。また、衣装、鬘、大道具小道具、演出などすべて自前で行うところもひとつの特徴で、総合的に見て全国各地の地芝居に負けないレベルだと思います。他所の地芝居では女性が参加されているところもありますが、黒森歌舞伎は昔も今も男性のみで舞台を務めています。役者の平均年齢は30代半ばで、定年は特に決めていませんが、大体50歳前後で引退します。私は55歳まで役者を務めていました。
役者は世襲ではありませんが親子二代、三代と代々務める人が少なくありません。かくいう私も女形の家系の出身で、最初は女形を務め、20代後半から男役を演じる立役に転じ、『義経千本桜』のいがみの権太、『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅ てならいかがみ)』寺子屋の段の松王丸、『近江源氏先陣館(おうみげんじ せんじんやかた)』盛綱陣屋の段の盛綱など大きい役を務めさせていただきました。私の息子も現在、役者をやっていますし、孫の男の子もまだ3歳ですが歌舞伎の仕草をよく真似しているので大きくなったら役者になってくれるのではないかと今から楽しみにしています。

シシゾウ:現在、演目のレパートリーはどのくらいあるのですか?

佐藤さん:演目の数は60作ほどありますが、近年上演するのは15作ほどで、大歌舞伎でもよく演じられる有名な作品が大半です。上演する演目はくじで選びます。その年の公演が終わった後、大夫振舞(たゆうぶるまい)という打ち上げ会が妻堂連中をはじめ関係者一同で行われます。そのとき、妻堂連中の若い者が1名、神社の井戸水で身を清め、事前に選んでおいた3作品の中から古式にのっとった方法でくじ引きし、一作品を選び出します。2014年は『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』を上演します。配役は9月ごろには決まりますが、立ち稽古は1月10日を過ぎてから行うというのが昔からの習わしです。

シシゾウ:少年歌舞伎もあるそうですね。

佐藤さん:少年歌舞伎は後継者育成のために15年ほど前から始めました。地元の小学校で高学年の男児に授業の一環として歌舞伎を指導し、奉納歌舞伎のときに上演しています。これまでひとつの演目を4、5年続けてとりあげていて、2013年からは『菅原伝授手習鑑』の車引きの段を上演しています。衣装は地区に伝わる年代物を使うなどかなり本格的な内容です。少年歌舞伎効果は大きく、妻堂連中の役者に少年歌舞伎出身者が増えてきていますし、役者の人数が足りないとき、少年歌舞伎経験者に声をかけると快く協力してくれます。

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注目ポイント掛け声が飛び交い、舞台の役者と客席の観客が一体化

佐藤さん:奉納歌舞伎は2日間行います。上演開始は正午からで、夕方4時ごろには終演します。昔は日が暮れるまで上演していたのですが、ご覧になるお客様のことを考え、近年は早めに終わるようにしています。上演場所は日枝神社境内に常設されている黒森歌舞伎専用の演舞場です。
プログラムの一番目は、小学生女子児童による少年太鼓の演奏です。男子児童の少年歌舞伎に代わるものとして10年ほど前から始めたものです。それから式三番叟が妻堂連中によって演じられます。これは舞台を清める意味のある重要な演目で、雨が降って奉納歌舞伎が中止になっても式三番叟だけは上演する慣わしです。続いて少年歌舞伎、妻堂連中による奉納歌舞伎という順番で上演されます。

シシゾウ:黒森歌舞伎ならではの観劇の楽しみ方を教えてください。

佐藤さん:寒い季節で吹雪になるときもあるので、暖かい格好をするなど寒さ対策をしてお越しください。堅苦しい雰囲気はなく、地元の方はお酒を飲んだりしながらくつろいで見物されています。役者の演技を見て興に乗ったり、感動されたりしたときはぜひ掛け声をかけてください。かける言葉は「いいぞ」でもなんでも構いません。地元の人たちは役者の名前を呼ぶなどして頻繁に声をかけています。声援をいただくと場が盛り上がり、役者連中もより一層演技に力が入ります。
観覧席はお越しになった方全員にお座りいただける数をご用意しています。ここ数年は、全国的に知名度が上がり、他所から来られる方が増えました。数年前からより快適にご覧いただけるように有料の枡席8席をご用意しています。ひとつの枡に4人までお座りいただけ、それぞれにお弁当をご用意しています。また、境内では地元の婦人会の皆さんがテントで甘酒など温かい飲み物や食べ物を無料でふるまっていますので、お芝居と一緒にお楽しみください。

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ふるさと自慢米どころ・庄内平野の恵みを受けた山形ブランド米「つや姫」

シシゾウ:酒田市でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

佐藤さん:黒森歌舞伎関連では奉納歌舞伎当日、境内に売店を出し、歌舞伎に題材をとった押絵の販売をしています。酒田市は米どころとして知られる庄内平野を有しています。山形のブランド米といえば今なら「つや姫」が人気です。日本酒もおいしいですし、メロンも特産です。食べ物はなんでもおいしいので、酒田市にお越しの際は地元の産品をぜひ味わってみてください。

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メッセージ一度も休まず上演してきた伝統を守るべく頑張っています

佐藤さん:おかげさまで最近はどこへ行っても黒森といえば「ああ、歌舞伎だな」と分かっていただけるようになりました。黒森歌舞伎はこれまで一度も休まず公演を続けてきました。地元に生まれ、黒森歌舞伎の上演に携わる私たちは伝統を守り、後世に引き継いでいく責務があり、現在、継承に向けての環境を整えるために頑張っている最中です。多くの皆さんに私たちが誇りとする歌舞伎をご覧いただきたいと思います。

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※祭り紹介者 黒森歌舞伎妻堂連中(さいどうれんちゅう) 座長 佐藤 進一(さとう しんいち)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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