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藤森祭 駈馬神事

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:MBS 毎日放送
放送
:5/23(金) 24 : 50〜25 : 44

ダイドードリンコスペシャル

人馬、熱き魂の奉納! 駈馬神事(京都・藤森祭)

藤森祭 駈馬神事

京都・伏見区の藤森神社に、1200年以上に渡って続く伝統奉納、駈馬神事。人馬一体となって駈ける距離は180m、時間はわずか数十秒。 一年に一度、乗り子たちは恐怖心を振り払い、古式の馬術に倣った技を披露し、勇ましさを誇示する。一見、曲芸にも思える技。しかし、元は武士たちが武運長久を願って行っていたもの。戦場での無事を祈り、勝利するために。藤森神社は「菖蒲(しょうぶ)の節句」発祥の地と言われ、毎年5月5日にその神事が行われる。菖蒲は勝負に通じ、勝運と馬の神社として今も信仰を集めている。明治以降、武士から氏子たちによって受け継がれてきた駈馬神事。現代に受け継ぎ、武勇を示す男たちは、どんな思いで命を賭け、挑んでいくのか…。

祭り紹介

  • 祭り写真館

藤森祭 駈馬神事

京都市登録無形民俗文化財の藤森祭 駈馬神事は、毎年5月5日、藤森神社で公開されています。氏子が馬場を疾走し、馬上で一字書き・藤下がり、他数種の技を奉納します。神社の言い伝えによれば、起源は781年、早良親王の陸奥征討の擬勢で、室町・江戸時代は、武官・馬術指南役が、明治より氏子によって公開保存する1200年の伝統神事です。

開催日
5月5日※毎年同日
場所・アクセス
京都府京都市伏見区深草鳥居崎町 藤森神社 参道馬場

■電車
・JR「京都駅」より約10分「藤森駅」下車、徒歩約5分
・京阪電鉄「七条駅」より約10分「墨染駅」下車、徒歩約5分
お問い合わせ
藤森神社駈馬保存会
075-641-1045

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史早良親王が陸奥征討の勝利を祈願し、出陣した故事に由来

シシゾウ:藤森祭 駈馬神事は、いつごろ始まった祭りですか?

北尾さん:駈馬神事は藤森祭の行事のひとつとして行われ、約1200年の伝統があると伝えられています。藤森神社の社殿が火災にあい、資料のほとんどが焼失してしまったため、定かなことは分かりませんが、言い伝えによると、神社に祀られている御祭神の一柱、早良親王(さわらしんのう)が天応元年(781)、陸奥で起きた反乱征討の勅命を受け、藤森神社に勝利を祈願し、出陣したという故事に基づいて始められたもので、室町時代には衛門府(えもんふ)出仕の武官、江戸時代には伏見奉行所や各藩の馬術指南役らに京都の町衆も加わって騎乗の技を奉納し、現在の形になったということです。

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みどころ戦場で培われた実戦的な技の数々

北尾さん:駈馬神事は神社参道に設けられた馬場で午後1時と午後3時に行われます。馬場は約180メートルあり、乗子(のりこ)と呼ばれる騎手が神社に伝わる騎乗術を披露しながら一気に駈け抜けます。駈馬神事で披露される技は手綱潜り(たづなくぐり)、逆乗り、矢払い、横乗り、逆立ち、藤下がり、一字書きの7種類です。技は手綱から手を離して行われ、馬と乗子の接点は左の鐙(あぶみ)に荒縄を巻いた左足を入れて抜けにくくしております。馬上で倒立する技になると、両足は鐙から完全に離れます。いずれの技も曲乗りのようですが、見世物ではなく、戦場における実践的な騎乗術として伝承されてきたものです。一説には、朝鮮通信使によって伝えられた韓国伝統の騎乗術の影響も受けているといわれています。

シシゾウ:それぞれの技についてご説明ください。

北尾さん:手綱潜りは敵陣から矢がふり注ぐ中、馬の脇に身体を隠して駆け抜ける技で、乗子は馬の頭の横に自分の頭をもっていき、低い体勢をとります。逆乗りは地蔵ともいい、敵の情勢を確認するために前向きから後ろを向き、再び前を向くという技です。矢払いは四方から飛んでくる矢を刀で打ち払いながら駈ける技で、歌舞伎や日本舞踊などで蜘蛛の糸に見立てて使われる白い糸を流し、その様子を表現します。横乗りは敵に姿を隠して駈ける技で馬の胴体で身体を隠します。逆立ちは杉立ちともいい、馬上で倒立しながら駈け抜ける技で、敵をあざける意味合いがあります。藤下がりは、敵の矢に当たったと見せかけ、片足だけでぶら下がる技で、敵を油断させておいて敵陣深くまで駆け込みます。一字書きは、前戦から後方に敵の陣形などの情報を送るため、馬上で文字や図をしたためる技で、現在は縁起の良い文字である「寿」や「馬」の字を反転させた「左馬(ひだりうま)」を書いて観衆に披露します。

シシゾウ:乗子を務めるのはどういう方々ですか?

北尾さん:現在、12名おりますが、乗子のほとんどは藤森神社の氏子の皆さんです。中にはどうしても乗子を務めたいということで東北から参加されている方もいらっしゃいます。現在、乗子の最年長は50代です。藤森神社駈馬保存会の元会長はかつて乗子を務めていて、63歳まで現役で一字書きを披露していました。
原則、乗子はひとつの技を担当します。技は本人の希望や体型、身体の柔軟性などを考慮して決められます。ひとつの技がそこそこ見られるようになるまで最低5年、完璧な技を披露するには最低10年は必要です。ベテランの中には複数の技をこなす人もいますが、技によって乗り方がまったく異なるのですべての技を習得するのは難しい事です。

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注目ポイント年に一度、馬も乗子もぶっつけ本番で臨む心意気

北尾さん:本番では最初、まっすぐ馬を駈けさせる素駈けを行います。全力疾走しますが技は披露しないので地味に見えるかもしれません。しかし、素駈けは駈馬の原点であり、誰でもできるというものではありません。素駈けが難しい理由は馬が装着する鞍(くら)にあります。駈馬神事では日本伝統の和鞍(わぐら)が用いられます。洋鞍(ようぐら)に慣れた乗馬経験者が和鞍をつけた馬に乗ると、馬のコントロールに苦戦するという話をよく聞きます。和鞍は鐙の位置が高く、鞍上であぐらを掻いた状態になるので非常に不安定です。経験が浅いと馬上でバランスを崩したり、馬が止まったときに振り落とされたりしてしまいます。騎乗する馬も駈馬を難しくする要素のひとつです。サラブレッドを使用しますが、駈馬神事用にトレーニングした馬ではなく、数日前まで競馬場にいたような馬を使うので難度はさらに上がります。

シシゾウ:乗子の皆さんは本番前にどのくらい練習をするのですか?

北尾さん:駈馬は技が難しいので、乗子は猛特訓をして本番に臨むと思っておられる方が多いのですが、毎回ほぼぶっつけ本番です。練習といえば年に一度、静止した馬に乗って技の型をおさらいするだけです。走る馬に乗れるのは神事当日のみなので、乗子は一回一回の騎乗に万感の思いを込め、自分の技を全力で披露します。それが代々の乗子の心意気です。そういった事情を踏まえた上でご覧いただけば、見方も変わってくるのではないかと思います。
乗子が本番前にほとんど練習しないのと対照的に、馬に和鞍を装着する係は月に2回のペースで練習をしています。普段はドラム缶を馬に見立てて練習し、時々祭馬苑の厩舎に行き、本物の馬を相手にします。駈馬の技のほとんどは馬の右側面で行うため、体重が片方ばかりにかかり、しっかり装着しないと鞍が回転してしまいます。鞍が回ると乗子が落馬する危険があるので、鞍を安全に装着するために、鞍を一腹(ロープ)で馬匹に締め、二腹(麻布)で鐙・馬匹及び鞍に締めて固定します。馬に苦痛を与えることなく、鞍をしっかりと装着することが駈馬を成功させる鍵なのです。

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ふるさと自慢勝運と馬の神様・藤森神社のお守りは競馬ファンに大人気

シシゾウ:藤森神社界隈でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

北尾さん:藤森神社のある京都市伏見区中部の深草地域はタケノコの名産地として有名です。神社界隈には竹藪が多く、氏子さんの中にもタケノコ農家の方が大勢いらっしゃいます。藤森祭はタケノコの収穫シーズンにかかっているので、地元の販売所などでお買い求めになれます。
駈馬神事の舞台となる藤森神社は勝運と馬の神様として知られ、全国からご参拝に来られます。授与品も種類が豊富で、駈馬神事にちなんだ駈馬守や左馬ストラップは特に競馬ファンの方に人気です。

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メッセージ疾駆する馬から砂が飛んでくるリアルな迫力をご体感ください

北尾さん:駈馬神事は危険なことをしていると受け取られがちですが、正しく行えば決して危なくはありません。藤森神社駈馬保存会は、日本にひとつしかない伝統行事を守っていくという強い使命感を持ち、細心の注意を払って準備をし、本番に臨んでいます。ぜひ藤森神社に足を運んで、眼前で繰り広げられる駈馬の妙技をご覧ください。馬がすぐ近くをものすごい勢いで駈け抜けるとき、跳ね上げた砂が飛んできて迫力満点です。尚、ご観覧の際は会場でアナウンスされる注意事項を必ずお守りください。進行方向に対して技は馬の右側で行われるので馬場の右側でご覧いただき、また、大変危険ですので馬場には身を乗り出さないようご注意ください。観覧のマナーとルールを守り、気持ちよくご観覧いただければ幸いです。また、アクセスに関しまして、神社には駐車場が無く、付近の道路は駐車禁止となっておりますので、公共の交通機関をご利用ください。

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※祭り紹介者 藤森神社駈馬保存会 副会長 北尾 長和(きたお おさかず)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

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