トップページ
 > 祭り紹介 > これまで応援した祭り > 2014年 近津火ノ神まつり

これまで応援した祭り トップへもどる

近津火ノ神まつり

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:RKK 熊本放送
放送
:11/24(月・祝) 15 : 00〜15 : 54

ダイドードリンコスペシャル

千年続く火の攻防 ~近津火ノ神まつり~

近津火ノ神まつり

熊本市西部・有明海(ありあけかい)沿岸にある集落・松尾町近津。この近津の集落の中心にある近津鹿嶋宮で、年に一度行われる男たちの荒々しい火の攻防が「火ノ神祭り」です。10月14日に行われるこの祭りは、9世紀、近隣の海を荒らし近津の港を襲ってきた新羅国(しらぎのくに)の海賊を、住民達が背後の山から木を切り出し、火を点けて海賊に投げ防戦したという戦いに由来するといわれています。地元の男たちは攻め手と守り手の既婚者と独身者に分かれ、攻め手となる既婚者が火のついた木の枝を拝殿に向かって投げつけると、守り手となる独身者が木の棒でたたき落とし、火の粉が激しく飛び散ります。祭りを通して結束をはかる男たち。地域の伝統と地域の産業を守る男たちの姿を描きます。

祭り紹介

  • 祭り写真館

近津火ノ神まつり

近津鹿嶋宮火ノ神祭りは、およそ1100年前、朝鮮半島の新羅国の海賊が近津港を襲ってきたため、村人たちが山から切り出した木に火を点け、投げつけて防戦したという故事を起源にした祭り。火の粉が激しく飛びかう中、守り手の独身男性と攻め手の既婚者が迫力の攻防を繰り広げます。

開催日
10月14日※毎年同日
場所・アクセス
熊本県熊本市西区松尾町近津

■バス
JR「熊本駅」より九州産交バス約30分「下近津」下車、徒歩約5分

■車
・九州自動車道「菊水インター」より約50分
・九州自動車道「御船インター」より約40分
お問い合わせ
熊本市西区役所 まちづくり推進課
096-329-1146

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史海賊の襲撃から地区を守り抜いた先人の偉業を称え、戦いを再現

シシゾウ:近津火ノ神まつりは、いつごろ始まった祭りですか?

牛嶋さん:始まったのは平安時代の寛平(かんぴょう)5年(893)です。朝鮮半島の新羅国(しらぎこく)の海賊が北九州を荒らし回った後、熊本に移動してきて近津を襲いました。近津は海に面した集落で、地形を生かした天然の港があり、背後には山が迫っています。近津の住民たちは、山から木を切り出し、火をつけた枝を投げつけて海賊を追い払ったと言い伝えられています。当時、近津を領していた藤原家の藤原保則(ふじわらやすのり)は、海賊が二度と襲ってこないようにと、一族の氏神の鹿島宮(かしまぐう)の神様をこの地にご分霊しました。それが現在の近津鹿島宮で、神社の建立にあわせて、皆で海賊を退散させたことを忘れないように、戦いを再現した祭りが行われるようになったといわれています。

ページ先頭へ

みどころ燃やして投げる木の枝は約300本

牛嶋さん:昔、有名なグラフ誌の取材で来られた方が、「今までいろいろな祭りを見てきましたが、こんな祭りは初めて見ました」とおっしゃっていました。全国各地に火祭りがありますが、人間めがけて火を投げる祭りは例がないと思います。

シシゾウ:火を投げる側と守る側の二手に分かれるのですね?

牛嶋さん:そうです。投げつけられる火から神社の社殿(しゃでん)を守るのは氏子の独身男性で、投げるのは既婚の男性です。例年、守る側は10人ちょっと、投げる側は20人ほどです。参加できるのは原則として近津の住民と出身者で、これは経験した者でないと祭りの火の怖さが分からないからです。
参加者は燃えにくい綿の服を着て、防空頭巾のようなもので頭と顔を覆うなどやけど対策を万全にしています。小さなやけどはつきものですが、そのときには神社の近所にあるお医者様の家に行ってやけどの薬を塗ってもらうのが恒例になっています。

シシゾウ:どのような段取りで行われるのですか?

牛嶋さん:夜の8時45分ごろ、参加者は神社に集合し、神主さんからお祓いを受けます。祭りが始まるのは9時からです。鳥居近くに陣取る投げ手側には数ヵ所、種火用に木が組まれており、神殿から採火した火を点火します。投げ手は木の枝先に種火で火をつけ、燃え上がらせてから、社殿側にいる守り手に向かって投げつけます。
投げる木の枝は約300本用意します。毎年9月20日前後に地区の山からシイノキを切り出し、燃えやすいように乾燥させておきます。シイノキを使うのは小枝がすぐ燃え落ちるので、目などをけがする心配がないからです。切り出す枝の長さは2メートル以上あります。それより短くしてしまうと火をつけて燃え上がったとき、熱くてとても投げられません。
社殿を守る守り手は、かる又で飛んでくる木の枝を地面に叩き落とします。かる又とは、先がYの字の握りこぶしほどの木の枝で、参加者は自分で用意します。

シシゾウ:これまでの祭りで印象に残っている出来事はありますか?

牛嶋さん:高校を卒業して、守り手として初めて祭りに参加したとき、あまりにも熱かったので、社殿の後ろに逃げこもうとしたら、背後に控えていた宮総代の方にけしからんと太鼓のバチで打たれて、前線に戻らされたことがありました(笑)。背中が炎上したこともあります。なんだか背中がチリチリするなと思ったら、「燃えてるぞ」といわれ、慌てて用意してある水桶の水をかけて消火してもらいました。現在、攻防戦は15分程度で終わりますが、私が守り手をしていた四十年ほど前は、用意する木の枝の数が今の倍以上あったので、いつになったら終わるのかという感じでした。

ページ先頭へ

注目ポイント見物するときは、燃えにくい綿の服を着てお越しください

牛嶋さん:祭りの締めくくりは厄払いの意味を込めて、真竹をやぐらに組んだ大山(おおやま)を燃やします。私たちは「ウーヤマ」と呼んでいます。大山は燃えていく過程がみもので、竹がはじけるバンバンという破裂音が大迫力です。見物する方々は圧倒されて、じっと炎に見入っています。大山が燃え終わったらその年の祭りは終わります。

シシゾウ:今まで火事になったことはないのですか?

牛嶋さん:神様の火のご利益かもしれませんが、神社の建物が燃えたことは祭りの長い歴史の中で一度もありません。数年前、近所の家のスレートの破れ目に火の粉が入って、ボヤになったことはありますが、それもすぐ消火したのでおおごとにはなりませんでした。

シシゾウ:近津火ノ神祭りを見るときのアドバイスはありますか?

牛嶋さん:見物しているうちに夢中になって、前に出てきてしまわれる方がいらっしゃるのですが、火が飛んできて危険ですので近づかないでください。取材をされるマスコミの方には、消防団の服とヘルメットを着用していただいています。安全な距離をとっていても火の粉が飛んでくることがあるので、化繊の服は避け、綿素材の服を着ていらっしゃることをおすすめします。

ページ先頭へ

ふるさと自慢太陽と潮風の恵みを受けた
近津みかんと海からの贈り物

シシゾウ:熊本市でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

牛嶋さん:私たちが暮らす近津地区は自然が豊かな海辺の集落です。昔に比べると従事する人が減ってしまいましたが海苔の養殖が盛んです。近津は熊本みかんの主産地のひとつでもあります。熊本市内にある金峰山(きんぼうざん/きんぽうざん)の名前をとって命名された「金峰みかん」というブランド名で東京の築地市場をはじめ全国に出荷され、独特の濃厚な味わいが人気です。

ページ先頭へ

メッセージ日本全国どこにもない人間と人間の戦いの祭りです

牛嶋さん:この祭りは、人間と人間の戦いの祭りであり、他所では見られないものすごい祭りです。マスコミの方も初めてご覧になると、こんな祭りは見たことがないと驚かれます。昔は注目されることがほとんどありませんでしたが、地元マスコミの方が広めてくれ、大勢の方に関心を持っていただけるようになり、嬉しく思っています。夜の9時から始まり、大山が燃え尽きるころには10時ごろになってしまうので、遠方からいらっしゃる方は大変だと思いますが、ぜひお越しください。

ページ先頭へ

※祭り紹介者 近津鹿島宮(ちこうづかしまぐう)宮総代 牛嶋 長人 (うしじま ながと)さんにお応えいただいたインタビューをもとに、記事をまとめています。

  • 日本の祭り 名産品
  • 祭り写真館
  • 祭りカレンダー
  • 注目の祭り
  • 吉村作治先生の祭り考察
  • ダイドードリンコ日本の祭りチャンネル
  • DyDo online shop
  • 日本の祭りボード 日本の祭りに関する発言はこちらへ!

日本の祭りポスターをプリントしよう!

ダイドードリンコは「NPO(特定非営利活動法人)日本の祭りネットワーク」に加盟しています。