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八女福島の燈籠人形

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:RKB 毎日放送
放送
:10/27(日)10:30~11:24

ダイドードリンコスペシャル

からくりの舞い ~八女福島の燈籠人形~

八女福島の燈籠人形

お茶や和紙の産地として全国的にも知られている福岡県八女市。その福島八幡宮の秋祭り「放生会(ほうじょうえ)」で、約260年に渡って受け継がれてきたのが、八女福島の燈籠人形です。三味線やお囃子の音に合わせ、美しい着物姿の人形たちが華やかに舞い踊り、江戸時代から続く不思議な「からくり」の世界が繰り広げられます。人形に命を吹き込むのは、20人ほどの男たち。全国でもここだけという高度なからくり技術は、見ものです。八女の風土が生み、職人の誇りと町の人々が共に守り育ててきた祭り。ふるさとの祭りを心から愛する人たちがいます。番組では、普段なかなか見ることが出来ない、舞台の裏側にもカメラを置き、これまで門外不出といわれてきた、からくりの秘密にも迫ります。

祭り紹介

  • 祭り写真館

八女福島の燈籠人形

福島八幡宮の放生会(ほうじょうえ)で、約260年に渡って受け継がれてきた国の重要無形民俗文化財。人形を操るのは20人ほどの男たちです。見所は、衣裳の早変わりと人形の橋渡し。通常の手足の操作に加えて、人形が舞台上の橋を渡るといった高度な「からくり技術」を駆使しているのは、全国でもこの燈籠人形だけといわれています。

開催日
秋分の日を含む3日
場所・アクセス
福岡県八女市本町福島八幡宮

■ バス
・JR「羽犬塚駅」より堀川バス羽矢線で約15分「八女学院前」下車
・西鉄電車「久留米駅」より西鉄バスで約40分「福島」下車

■ 車
・九州自動車道「八女インター」より国道442号を熊本方面に約10分
・九州自動車道「広川インター」より国道3号を熊本方面に約15分
お問い合わせ
八女市教育委員会 文化課
0943-23-1982(※土日は0943-23-1111)

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史人の形をした燈籠が、芝居をするからくり人形へ進化

シシゾウ:八女福島の燈籠人形は、いつごろできたのですか?

伊藤さん:言い伝えによると、紙燈籠作りが盛んだった熊本県山鹿市と交流が盛んだったことから影響を受け、延享元年(1744)に福島八幡宮の氏子たちが放生会に人形の形をなぞらえた燈籠を奉納したのが始まりとされています。

シシゾウ:人形の形をした燈籠が、どのような経緯で今のようなからくり人形になったのですか?

伊藤さん:明和9年(1772)、大阪で人形浄瑠璃(にんぎょうじょうるり)の台本作家をしていた八女福島地区出身の福松藤助という人物が郷里に戻ってきて、燈籠人形を動かして芝居として演出する方法を考案しました。その後、福島八幡宮の氏子11町が持ち回りで燈籠人形の芝居を奉納するようになりました。
燈籠人形の芝居奉納は戦争で一時中断しましたが、昭和23年(1948)に再開されました。しかし、昔のように氏子各町が奉納するのは資金的・人的に負担が大きすぎたため、昭和32年(1957)結成の「八女福島の燈籠人形保存会」が昭和39年(1964)から人形芝居を奉納するようになりました。昭和52年(1977)には、全国でもほとんど例をみない特色ある人形芝居ということで国指定重要無形民俗文化財に指定されました。
人形芝居は祭り期間の3日間、1日5回上演します。回数が多くて大変と思われるかもしれませんが、10年ほど前までは1日6回上演していたので、私たちからすると楽になったという感覚です。祭り前日の夜には試演を兼ねた口開け(くちあけ)公演も行います。

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みどころ人形が踊りながら橋を渡る、驚きのからくり仕掛け

シシゾウ:八女福島の燈籠人形には、どういう特徴がありますか?

伊藤さん:最大の特徴は人形の操作方法です。燈籠人形には下遣いと横遣いの2種類の操り方があります。文字通り、下遣いは人形の下で人が操り、横遣いは横から操ります。横遣いは燈籠人形独特の操作法で、他に類がないといわれています。

シシゾウ:横遣いの仕組みはどのようになっているのですか?

伊藤さん:4mほどある長い棒9本を6人の人形遣いが横から突いて人形を操ります。棒を突くと、人形の首や腕など可動部位を動かす紐が引っ張られるという非常に複雑な仕組みです。横遣いは、操作する人間が舞台袖に隠れているのでどうやって人形を動かしているのか一見しただけでは分かりません。この横遣いの構造を生かした燈籠人形独自の演出が、人形が踊りながら舞台上の橋を渡る「橋渡し」です。人形は、橋の中に仕組まれたレール上の台に乗っています。人形遣いは、棒を突いて人形に動作をさせるので、人形は徐々に前に進んでいきます。人形が橋の中央を越えると、人形の操作は反対側の舞台袖で待機している人形遣いに移ります。これを「送り渡し」といいます。送り渡しは左右の人形遣いの息が合わなければうまくいきません。いかにスムーズに橋を渡らせるかが人形遣いの腕のみせどころといえます。

シシゾウ:芝居を上演する舞台も独特だそうですね。

伊藤さん:一層が下遣い、二層が舞台、三層が囃子方の部屋になっている三層二階建ての屋台です。組立式で公演前の8月初旬に組み立てられ、終わると解体され、翌年の公演まで倉庫で保管されます。解体することが前提なので、組み立てに釘は一切使われていません。屋台が建てられるのは福島八幡宮の境内です。屋台のちょうど正面に玉石の石垣があり、昔から芝居見物の特等席になっています。石垣の中段に座ると、ちょうど人形の高さに目線が来るので見やすくおすすめです。
芝居上演中、「後見役(こうけんやく)」と呼ばれる小さい子どもを舞台の上手と下手に着座させるのも燈籠人形の舞台の特徴です。昔は男の子だけでしたが、最近は女の子も務めます。ただし、主役の人形より目立ってはいけないため、女の子であっても男児の格好をします。最近は少子化で子どもの人数が少なくなり、後見役を務めてくれるお子さんが低年齢化しています。座っている姿はとても愛らしいです。

シシゾウ:上演演目のレパートリーはどれくらいあるのですか?

伊藤さん:現在上演される芸題は『吉野山狐忠信初音之鼓(よしのやまきつねただのぶはつねのつづみ)』『薩摩隼人国若丸厳島神社詣(さつまはやとくにわかまるいつくしまじんじゃもうで)』『春景色筑紫潟名島詣(はるげしきつくしがたなじまもうで)』『玉藻之前(たまものまえ)』の4作で、毎年1作品を順番に上演しています。昔はもっと多くの演目数があったようですが、残念ながら伝承が途絶えています。平成25年の公演芸題は『玉藻之前』です。平安時代、朝廷に仕えた絶世の美女・玉藻之前が実は白面金毛九尾の狐の化身だったという有名な伝説に基づくストーリーで、4作品中特に見せ場の多い演目です。

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注目ポイント三体の人形が一糸乱れず同じ所作で舞う

伊藤さん:橋渡しと並んで、燈籠人形の大きな見せ場になっているのが「素抜き(すぬき)」です。日本舞踊や歌舞伎でいう引き抜きで、上に着付けた衣裳を一瞬で取り外し、早変わりします。このとき舞台の背景幕も一緒に落とすので舞台転換効果は満点です。どの演目にも橋渡しと素抜きは必ず入っています。平成25年に上演する『玉藻之前』は衣裳が変わるだけでなく、人に扮した狐の化身が踊りながらかぶっていた人面をパッと飛ばして、狐の顔を見表すところがあり、みどころとなっています。
人形が繊細な動きで舞を舞うところも燈籠人形ならではの魅力です。特に、橋の上にいる東(舞台上手)の人形と西(舞台下手)の人形、舞台下方にいる人形が同じ所作で踊るとき、三体の動きがぴったり揃っていることにご注目ください。動きを揃えることは簡単に思うかもしれませんが、大変な練習と経験が必要です。それぞれの人形遣いは操る位置の関係で、他の人形の動きをすべて見ることはできず、下の人形を動かす人形遣いは、橋上の人形が見えません。橋上の西の人形を操る人形遣いは東の人形の動きは見えますが、下の人形の動きは見えません。人形遣い同士、前もって囃子のこのタイミングでこの動きをするという申し合わせはしていますが、互いの動きを見ずに振りを合わせるのは至難の業です。そのため、東の人形を操る人間は下の人形、西の人形を操る人間は東の人形をそれぞれ見て、振りを合わせています。このような人形遣いの熟練の技を知ってご覧頂くと、より楽しんで頂けるのではないかと思います。

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ふるさと自慢趣のある町家が連なる、
国の重要伝統的建造物群保存地区

シシゾウ:八女市でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

伊藤さん:福島八幡宮がある八女福島地区は、江戸時代から商人の町として栄えました。江戸時代後期から昭和初期にかけての伝統的な町家建築が数多く残り、風情のある町並みを形成していることから国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。八女福島は伝統産業が盛んな地域としても知られています。燈籠人形とゆかりが深い提灯や人形芝居の屋台に技術が生かされている八女福島仏壇などは特に有名です。廃線になった旧国鉄矢部線の筑後福島駅敷地跡に建つ八女伝統工芸館では提灯、手すき和紙、石燈籠などの伝統工芸品や八女茶をはじめとする農産加工品が販売されています。八女市にお越しになったら八女福島の町歩きをお楽しみください。

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メッセージ燈籠人形を通じて八女市に
関心を持っていただければ幸いです

伊藤さん:近年、八女福島の燈籠人形が脚光を浴びる機会が増え、八女市を知っていただける良いチャンスだと嬉しく思っています。九州新幹線が開通し、交通の便が非常に良くなったので、これまで以上に大勢の方にお越しいただけるのではないかと期待しています。燈籠人形上演を通じて地域を盛り立てようと地元の人間が頑張っている姿をぜひ見に来てください。

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