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種子取祭

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:RBC 琉球放送
放送
:12/22(日) 16 : 00〜16 : 54

ダイドードリンコスペシャル

うつぐみで捧げる 竹富島の種子取祭

種子取祭

赤瓦の家々に、石垣を彩る鮮やかな花々。沖縄らしい風景を残す竹富島には、数多くの年中行事があります。なかでも、種子取祭は約600年の伝統を持つといわれ、国の重要無形民俗文化財に指定されています。島総出で取り組み、島外で暮らす出身者や観光客も大勢訪れる祭りです。人々の暮らしの無事や平穏を祈願する種子取祭。10日間に及ぶ祭り期間中には、様々な儀式が執り行われ、7、8日目には、数多くの伝統芸能が神々に奉納されます。伝統と練習の上に築かれた、質の高い舞踊や狂言の舞台は必見で、その日に向け連日稽古に励む演者、舞台を支える裏方、儀式や料理などの準備…島の人それぞれが役目を持ち、取り組みます。そこにあるのは、島で大切に受け継がれてきた、一致協力を重んじる「うつぐみ」の心。様々な立場で祭りを支える人々の姿を通じ、うつぐみの形を描くとともに、地域の絆を支え強固にする祭りが持つ意味を伝えます。

祭り紹介

  • 祭り写真館

種子取祭

竹富島の種子取祭(タナドゥイ)は、約600年の伝統があるといわれ、国の重要無形民俗文化財に指定されています。祓い清めた畑に種子を蒔き始める祭りで、毎年、新暦の10月、11月中に廻り来る干支の甲申から甲午までの10日間行われます。また旧暦9月の庚寅・辛卯の2日間を中心に、80余りの伝統芸能が神々に奉納されます。

開催日
9月下旬~11月に廻り来る旧暦甲申から甲午までの10日間
場所・アクセス
沖縄県八重山郡竹富町字竹富世持御嶽

■ 航路
石垣島離島ターミナルから竹富島行定期便乗船約10分

■ バス
竹富東港到着後竹富島交通世持御嶽行バス乗車約5分 下車後徒歩1分
お問い合わせ
竹富町役場
0980-82-6191

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史竹富島の主作物・粟の播種儀礼として発展

シシゾウ:種子取祭は、どういう趣旨の祭りですか。

大山さん:種子取祭(タナドゥイ)は全国各地で執り行われている播種儀礼(はしゅぎれい)で、沖縄島ではタントゥイ、石垣島ではタニドゥルと呼びます。播種儀礼は稲の豊穣を願うのが一般的ですが、竹富島では主作物の粟の豊作を祈願するのが大きな特色で、蒔いた種子が一粒千倍万倍に実るように願います。現在、竹富島には農業で生計を立てている人はいませんが、種子を人に見立て、島の暮らしや竹富島に関わるすべての人々の心や身体が何事もなく育つ穏やかな世の中を祈願します。

シシゾウ:種子取祭は、いつごろ始まったのですか?

大山さん:種子取祭は「祈願」「儀式」「奉納芸能」「ユークイ(世乞い)」の4つから成り立っています。この形式は1700~1800 年代にかけて首里王府(しゅりおうふ)から派遣された役人によってもたらされたという説があり、奉納芸能は役人をもてなす余興として1700~1800年代ごろに導入されたのではないかといわれています。儀式については竹富島に農耕が導入された1400~1500年代ごろから行われていたものと推測されます。
種子取祭における奉納芸能の黄金期は終戦後の数年間です。台湾への出稼ぎや兵役を終えて帰郷した人々で島の人口が増えたこの時期、玻座間村(はざまむら)の有志がスバル座という劇団を立ち上げ、伝統的な奉納芸能に沖縄の組踊や寸劇を持ち込みました。その後、竹富島は過疎化が進み、多くの島民が島を離れました。スバル座のメンバーも石垣島に居を移しましたが、種子取祭には引き続き参加しました。
岐路となったのは昭和51年(1976)に東京国立劇場で行われた種子取祭の芸能公演です。その翌年、種子取祭は沖縄県で 2 番目となる国の重要無形民俗文化財に指定され、奉納芸能を視覚的に見せる意識と伝統を守る意識が高まりました。現在は島在住者だけでなく、在石垣島の島出身者や沖縄や東京の郷友会(きょうゆうかい)の方々も奉納芸能に参加し、祭りを盛り立てています。

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みどころ祈願、儀式、奉納芸能など連日多彩な行事が目白押し

大山さん:竹富島の種子取祭は期間が長く、数日間にわたって祭りが行われます。種子取祭初日は干支の甲申の日です。トゥルッキと称されるこの日は祭りの計画手配が行われ、奉納芸能の舞台に立つ演者だけではなく裏方、受付係、経理係などすべての配役が定められます。2日目から4日目は、祭りの諸準備と奉納芸能の稽古期間です。5日目は公民館役員や神司(祭事を執り行う巫女)が揃って玻座間御嶽(ウーリャオン)や世持御嶽(ユームチオン)などを回り、「祈願」を行ないます。同日、男生産人(16歳から65歳までの男性)は朝から奉納芸能の舞台を設営します。この共同作業は非常に重要視されていて、理由なく欠席した人間には過怠金が科されます。各家庭では種子播きが行われ、主婦は種子取祭に欠かせない米と粟を蒸したイイヤチ(飯初)を作ります。6日目はンガソージといって前日に蒔かれた種子がしっかり土につくように精進する日です。奉納芸能の稽古総仕上げもこの日に行われます。
旧暦9月の庚寅の日にあたる7日目は奉納芸能の初日で、今年は11月20日・21日の2日間公演され、玻座間村(はざまむら)の芸能が奉納されます。奉納芸能に先立ち、早朝から彌勒興し(みるくうくし)の祈願、バルヒルの願い、イバン(九年母)取りの儀式、乾鯛の儀式などが行われます。午前9時30分ごろから棒術や太鼓など庭の芸能が行われ、続いて舞台の奉納芸能が夕方5時ごろまで演じられます。夜には、豊穣を祈願するユーニンガイ(世願い)の要素を持つユークイ(世乞い)が行われます。この神事は誰でも参加できます。参加者はイバン(九年母)の葉を入れた白い鉢巻を締め、「道歌(みちうた)」「巻唄(まきうた)」などを謡いながら神司家や顧問家、各家などを深夜まで訪ね回ります。8日目の辛卯の日は奉納芸能2日目で、仲筋村(なかすじむら)の芸能が1日目と同じ要領で奉納されます。9日目は祭りの後片付けを行う日で舞台の片付けや費用の清算などが行われます。10日目はタナドゥイムヌン(種子取祭物忌)を行う日ですが、現在は省略されています。

シシゾウ:様々な儀式が行われますが、最も重要な儀式は何ですか?

大山さん:祭り5日目の戊子の日に執り行われる「祈願」です。沖縄暦で農業に不適な日とされる戊子の日に祈願を行うところが竹富島の種子取祭の最大特徴です。午前中、神司はそれぞれが所属する六山、玻座間御嶽、仲筋御嶽(サージオン)、幸本御嶽(コントゥオン)、久間原御嶽(クマーラオン)、花城御嶽(ハナックオン)、波里若御嶽(バイヤーオン)へ行き、火の神(ピーヌカン)と世持神(農耕の神)が祀られている世持御嶽で種子取祭の奉納が執り行われることをご案内(ウッカイ)します。

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注目ポイント集落の歴史と誇りを体現する舞踊と衣装

シシゾウ:八重山諸島は芸能の島といわれますが、奉納芸能の特色や注目ポイントを教えてください。

大山さん:奉納芸能は大きくキョンギン(狂言)、ブドゥイ(舞踊)、組踊に分かれます。演目によってテードゥンムニ(竹富方言)、首里言葉(沖縄方言)、ヤマトグチ(共通語)が使い分けられていることから各地の芸能が取り入れられていることが分かります。ブドゥイは東集落、西集落、仲筋村がそれぞれ奉納します。集落ごとに受け継がれてきた伝統の型があり、手足の運びが特徴的です。古典と創作がありますが、古典の洗練された所作は特に美しく、見ていて飽きることがありません。各集落で大切に保管されてきた衣裳も見ごたえがあります。舞踊は各集落の歴史を物語り、きらびやかさやしとやかさを表現した伝統の衣裳をまとうことは各村の歴史や誇りをまとうのに等しいといっても過言ではありません。
組踊はユネスコ無形文化遺産に登録されていて、玻座間村は「伏山敵討(ふしやまてきうち)」、仲筋村は「父子忠臣(ふしちゅうしん)」を各民俗芸能保存会が奉納します。
奉納芸能は玻座間村と仲筋村が互いに芸を切磋琢磨する競演という形をとっていますが、芸能の内容に大きな違いはありません。強いて特徴をあげるとすれば、玻座間村の芸能は新しくきらびやか、仲筋村は伝統的で深みがあります。そういうところを見比べてご覧になるのもおすすめです。

シシゾウ:キョンギンとブドゥイの代表的な演目を教えてください。

大山さん:キョンギン(狂言)のうち、種子取祭でのみ演じられるのがジーキョンギン(呪狂言)です。玻座間村では 、農具を作る(鍛冶工狂言)、大地を耕す(組頭)、種子を蒔く(種子蒔)、収穫する(世曳き)、仲筋村ではシドウリャニ、アマンチ(天人)、タニマイ(種子蒔)の順番で奉納されます。
ブドゥイ(舞踊)には「格」があり、格が高いものはフーブドゥイ(大きな舞踊)と呼ばれます。東集落の「しきた盆」、西集落の「元タラクジ」、仲筋集落の「仲筋ぬヌベマ」は必ず奉納される演目です。
玻座間民俗芸能保存会が担当する「ミルク(彌勒)」という演目は、狂言・舞踊のどちらにもあてはまりませんが舞台の芸能におけるハイライトで、種子取祭でしか見ることができません。彌勒の御面は彌勒奉安殿(みろくほうあんでん)に納められていて年に一度、奉納芸能のときだけ奉安殿の外へお出ましになります。
舞台の芸能のトリを飾るのは寸劇です。初日は玻座間村の「曾我夜討(そがようち)」、2日目は仲筋村の「鬼捕り」と演目が決まっています。「鬼捕り」が演じられると「今年のタナドゥイも終わりだな」と一抹の寂しさを感じます。

シシゾウ:竹富島の皆さんにとって種子取祭はどのような存在ですか?

大山さん:「タナドゥイヤ ヌチガフヌ マツリ シマトゥトゥミ ウツグミ マムリオーラ (種子取祭は命果報の祭り。いつまでも力を合せて守り育てていきましょう) 」はテードゥンヒトゥ(竹富人)の信条です。種子取祭を支えるのは昔も今も「ウツグミ」という協調精神です。「ウツグミヤ テードゥンヌ タカラ シマトゥトゥミ フントゥトゥミ ダイジニシオーラ (ウツグミは竹富島の宝。島のある限り大事にしていきましょう)」もテードゥンヒトゥのモットーになっています。

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ふるさと自慢沖縄の原風景を伝える琉球王国時代の町並み

シシゾウ:竹富島でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

大山さん:竹富島には沖縄の原風景が残っているといわれています。琉球王国時代に風水思想を取り入れて造られた町並みは昭和 62年(1987)に国重要伝統的建造物群保存地区に選定されていて、観光客の皆さんから「いいところですね」とお褒めの言葉をたくさんいただいています。
竹富島に来られたら集落を徒歩でゆっくり散策し、のんびりとお過ごしください。クチコミで日本一のビーチといわれているコンドイ浜(コンドイビーチ)、夕陽の絶景スポットとして知られる西桟橋や星砂の浜(カイジ浜)も訪ねてみてください。人気のおみやげ品は民具類、ミンサー織、島しょうゆ等で、竹富東港桟橋待合所で取り扱っています。

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メッセージ“ウツグミ”の心で取り組む祭りにご参加ください

大山さん:種子取祭は竹富島最大の年中行事であり、竹富島の信仰・歴史・芸能という三本柱が絶妙に絡み合っている祭りです。島人をはじめ多くの人々は神々への奉納とウツグミの心でつながっています。竹富島にお越しいただき、伝統文化の祭りに参拝者・参詣者として参加していただければ幸いです。

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