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五十猛のグロ

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:TSK 山陰中央テレビ
放送
:2月11日(月・祝)15:55~16:50

ダイドードリンコスペシャル

囲炉裏の温もりが伝える地域の絆 ~大田市・五十猛のグロ~

五十猛のグロ

島根県大田市にある港町・五十猛町で毎年、小正月に行われるのが「グロ」と呼ばれる伝統行事です。「グロ」とは20mほどの竹の柱を中心に作られる大型の仮屋のことで、そこに「歳徳神」をお迎えし豊漁や無病息災などを祈願します。「グロ」の屋内にある囲炉裏で餅などを焼いて食べると一年間、病気にならないと言われており、「グロ」が建つ祭りの5日間、地元の人たちは入れ替わり立ち代わりここを訪れ、夜遅くまで過ごします。
地元の人たちはこの「グロ」で共に過ごすことで、地域の絆を確かめ合い、古くは神話の時代が起源とされる伝統行事を守り続けてきました。番組では、この祭りを支える漁師さん他、地域の人々に密着。準備風景や祭り期間中の様子をカメラで追いながら、人々の心が一つになる五十猛の冬を描きます。

祭り紹介

  • 祭り写真館

五十猛のグロ

島根県大田市五十猛町(いそたけちょう)の大浦(おおうら)に伝承される小正月の行事です。グロと呼ばれる円錐形の大きな仮屋(かりや)を浜辺に作って歳徳神(としとくじん)を迎え、その年の豊漁や無病息災を祈願し、最後に正月飾りとともに仮屋を焼き払う行事で、1月11〜15日までの5日間にわたって行われます。

開催日
1月11日~1月15日※毎年同日
場所・アクセス
島根県大田市五十猛町大浦

■ 電車
JR山陰本線「五十猛駅」下車、徒歩約30分
■ バス
大田市駅前大田バスセンターより大田江津線「仁万」または「江津」行き約17分「大浦西口」下車、徒歩約10分
■ 車
山陰道「出雲」より国道9号を西に進み、約50分
お問い合わせ
五十猛まちづくりセンター
0854-87-0026

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史海の男たちに伝わる、他に類を見ない小正月行事

シシゾウ:五十猛のグロは、いつごろ始まった行事ですか?

林 さん:文献等が残っていないので正確なことは分かりませんが、200年以上前から行われているのではないかといわれています。グロは、行事の名前であると同時に組み立てる仮屋も指しています。グロの語源は明らかではありませんが、言葉の響きと円錐形をした仮屋の形状から、モンゴルのゲルや中国のパオとの類似を指摘する意見があります。

シシゾウ:地区の漁業関係者にゆかりの深い行事だそうですね。

林 さん:はい。日本海に面する大浦地区は昔から漁業が盛んで、「五十猛のグロ」は、昔は大浦地区の船主や網元などを中心に行われ、今も現役の漁業者が中心になって継承しています。冬の日本海は荒れやすいので、時化(しけ)で漁に出られない日を利用して少しずつグロ作りをするのがならわしとなっています。
行事そのものは5日間ですが、グロを作る準備にかなりの日数を要します。グロの材料になる竹や竹笹、松などの角材、グロの中で火を熾(おこ)すときに使う薪を用意するのはかなりの重労働ですので、グロ作りにも人手が必要となります。
漁業に携わる人間が多かった50年ほど前は、地区内に今よりも小ぶりのグロが4つか5つ作られていましたが、最近は地元の自治会にも協力を依頼し、手伝ってもらっていながら、ひとつのグロを皆で作り上げています。

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みどころ大きな仮屋を組み立て、神様をお迎えする

シシゾウ:グロはどのようにして作られるのですか。

林 さん:グロの組み立ては11日の朝に五十猛漁港近くの浜辺で行われます。まず、長さが20m以上ある根付きの孟宗竹2本を束ね、まっすぐ地面に立てます。この竹は前もって、地区の山の竹やぶから形の良いまっすぐなものを選んで伐り出しておきます。地面に掘った穴に竹の根元を据え、竹の上部にとりつけた数本のロープを約40人の男たちが四方からバランスよく引きながら竹を起こしていき、まっすぐ立ったところでロープをピンと張った状態で地面にしっかり固定し、強風が吹いても倒れないようにします。その竹を中心に直径約10mの円錐形の仮屋の骨組みを竹や角材で作っていきます。壁になる箇所は、竹笹で覆い尽くし、屋根はござを縫い合わせて覆いかぶせます。中で火を使うので煙が抜けるように、屋根の中心部には、すきまを開けておきます。

シシゾウ:そうして皆さんが一致団結して作り上げたグロに神様をお迎えするのですね。

林 さん:グロが完成すると、その中に歳徳神と私たちがお呼びしている神様をまつる神棚と、火を熾す囲炉裏を3カ所設けます。グロの完成後は餅つきをし、鏡餅を作って神棚にお供えします。
14日の夜には神送りの神事を行います。地区の人たちが集まり、鏡餅と御神酒などをお供えした神棚に向かって一年間の豊漁と無病息災を祈願した後、鏡餅を神棚から下ろして囲炉裏で焼き、御神酒と一緒に来た人たちにふるまいます。
翌15日の朝を迎えるとグロは解体され、地区の人たちが各家庭から持ち寄った正月飾りと一緒に燃やされます。ここからは他所の地域で行われる小正月行事のとんど焼きと一緒です。五十猛のグロは、とんど焼きが変形したものとご理解いただければよろしいかと思います。

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注目ポイントグロに集い、火を囲んで語らう憩いのひととき

シシゾウ:期間中、グロはどのような使われ方をするのですか?

林 さん:グロに設けた囲炉裏を囲み、地区の人たちが持ち寄った餅やスルメなどを焼き、食べながら歓談します。囲炉裏は12~13人が囲めるサイズで、最大で約40人がグロの中で一緒に楽しめます。現在、囲炉裏の火は、安全に配慮して無人になる真夜中には消しますが、今から50年以上前、私が子どものころは、期間中、火を絶やすことがありませんでした。
子どもたちは学校から帰るとグロに行き、泊まりがけで火のそばで食べたり遊んだりしたものです。昔は、今の子どもたちのようにお菓子が豊富にあったわけではないので、グロで食べる餅や芋がとても楽しみでしたね。

シシゾウ:グロの中に入れるのは大浦地区の人だけですか?

林 さん:どなたでも入っていただくことができます。かなり昔は、出産直後の女性やその年に不幸があった家の人間は入れないなどの決まり事があったと地区の古老の方から聞いたことがありますが、今はそんなルールめいたものは一切ありません。2005 年に国の重要無形民俗文化財に指定されてからは地区外の方にも関心を持っていただけるようになり、大田市内の保育園の園児たちが体験学習に来たり、高齢者施設からバスに乗って見学に来たりしています。

シシゾウ:グロにまつわる印象深い思い出をお聞かせください。

林 さん:現在、グロの材料になる竹や松は地区の山から伐り出しますが、私が子どものころは漁業者が新年に各自の持ち船の正月飾りに用いた竹と松を使い回してグロを作るならわしでした。当時は、グロを作るグループが地区に複数あり、グループごとに正月飾りの竹や松を船から取り外して11日の組み立ての日まで大切に保管しておくのですが、竹が多ければ多いほど大きくて立派なグロが作れるというので、夜中に他所のグループの竹をこっそり奪いにいくことが半ば行事化していました(笑)子どもたちは大人からお駄賃をもらってその手伝いをするのですが、互いに取ったり取られたりするやりとりが、子ども心におもしろかったと記憶しています。

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ふるさと自慢世界遺産の石見銀山と日本海の新鮮な魚介が自慢

シシゾウ:大田市でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

林 さん:漁業の町である大浦地区では、まき網漁、小型底曳網漁、一本釣漁が営まれており、アジ、サバ、イカ、カレイなど季節の新鮮な海の幸に恵まれています。
大田市最大の観光名所としては世界遺産の石見銀山遺跡がありますし、世界最大の砂時計のある砂博物館「仁摩サンドミュージアム」も人気の観光スポットです。
大浦地区から車で15分ほどの距離ですので是非訪れてみてください。

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メッセージ私たちのグロを見に、是非お越しください

林 さん:グロは全国的に珍しい仮屋行事で、他所では見ることのできないものだと思うので、機会があればぜひ見に来てください。グロの中に入りたければ、地区の人間に声をかけていただければご案内します。私たちと一緒に昔ながらの伝統行事の雰囲気を楽しんでください。

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