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五王神社 秋の大祭

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:JRT 四国放送
放送
:11/30(土) 15 : 00〜15 : 55

ダイドードリンコスペシャル

からくりの森へ 襖(ふすま)が主役の農村舞台

五王神社 秋の大祭

犬飼農村舞台の「襖からくり」を操るのは神社の氏子らです。操作マニュアルがあるわけでなく、日頃の練習もなしで、まさに“本番一発勝負”です。では、どうやって妙技を受け継いできたのでしょうか?16歳から襖からくりを始めた最古参の五王愛博さんは話します。「観客の拍手の量で、どう見せればいいかを学んだ」。秋祭りでは、太夫(たゆう)の語りにあわせて人形浄瑠璃(にんぎょうじょうるり)も奉納されます。約250年の歴史を誇る人形座「勝浦座(かつうらざ)」の敏鎌滋子さんは女性座長として初めて犬飼の舞台に臨みます。長年、犬飼での語りを弟子にゆずってきた、太夫の竹本友和嘉さんは、「こんな機会はもうないかも…」と決心し、80歳になる三味線奏者の母と久々に舞台に上がります。かつては地芝居でも賑わった犬飼農村舞台。今年も多くの観客を魅了します。

祭り紹介

  • 祭り写真館

五王神社 秋の大祭

神社拝殿で五穀豊穣に感謝する式三番叟(しきさんばそう)が奉納された後、国の重要有形民俗文化財になっている犬飼の舞台にて、江戸時代からの伝統を受け継ぐ阿波人形浄瑠璃と襖(ふすま)からくりが披露されます。親子の情愛を描いた「傾城阿波の鳴門巡礼歌の段」(けいせいあわのなるとじゅんれいうたのだん)などが上演され、遠近法を巧みに利用した襖からくりの妙技が観る者を魅了します。

開催日
11月3日 ※毎年同日
場所・アクセス
徳島県徳島市八多町八屋

■ バス
徳島駅前から五滝行き(2番乗り場)に乗車し約40分「五滝」下車、徒歩約10分

■ 車
高松自動車道「鳴門インター」より国道11号線、県道212号線を通り約60分
お問い合わせ
徳島市教育委員会 社会教育課
088-621-5419

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

歴史庶民の娯楽の殿堂として愛されてきた農村舞台

シシゾウ:五王神社秋の大祭で阿波人形浄瑠璃と襖からくりが披露される犬飼農村舞台はいつできたのですか?

芝原さん:犬飼農村舞台が建てられたのは明治6年(1873)です。娯楽の少なかった時代、五王神社の秋祭りの呼びものとして、この舞台で阿波人形浄瑠璃や地芝居が上演されてきました。
阿波人形浄瑠璃の歴史は江戸時代に遡ります。当時、徳島藩は「阿波藍」の生産で富み栄えました。この豊かな経済力を背景に隆盛を極めたのが大阪発、淡路島経由で入ってきた人形浄瑠璃で、人形浄瑠璃を上演するための舞台が藩内各地に建てられました。それが農村舞台です。時代は移り、人々の娯楽や生活様式の変化により農村舞台での人形浄瑠璃公演は行われなくなり、舞台そのものも取り壊されていきました。近年、農村舞台の公演を単発的に復活させるところが増えていますが、昔からの舞台を守り、人形浄瑠璃の定期公演を行っている保存会は私たちの犬飼農村舞台を含め数えるほどしかありません。

シシゾウ:よその農村舞台が廃れていく中、犬飼農村舞台の伝統が守られたのはなぜですか?

芝原さん:犬飼農村舞台のある八多町は、標高約772メートルの中津峰山の山麓に位置し、昔から木材や薪炭の供給地として栄えてきました。また、平地では米作り、山の斜面地ではミカン栽培が行われるなど経済的に豊かだったため、人形浄瑠璃や地芝居を楽しむ人たちが大勢いました。子どものころは、近所に浄瑠璃を語ったり三味線を弾いたりする大人たちがいました。その人々の趣味嗜好に変化がみられるようになったのは戦後の高度経済成長期に入った頃で、テレビが娯楽の主役になると、人形浄瑠璃や地芝居は時代遅れとみなされ、昭和36年(1961)の公演を最後に犬飼農村舞台の公演は途絶えました。舞台を取り壊そうという意見も出る中、明治や大正生まれの芝居好きの人たちが公演復活に乗り出し、昭和48年(1973)、12年ぶりに人形浄瑠璃が復活上演され、犬飼農村舞台保存会が設立されました。最初に復活の声を上げた先輩方はご存命ではありませんが、当時若手で保存会に加わったメンバーが現在リーダーとして若い人たちを指導し、伝統の継承に取り組んでいます。

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みどころ「式三番叟」「傾城阿波の鳴門」など阿波人形浄瑠璃ならではの演目を上演

芝原さん:犬飼農村舞台の公演は朝11時から始まり、昼の休憩をはさんで午後3時ごろまで行われます。出し物は、阿波人形浄瑠璃と犬飼農村舞台に伝わる「襖からくり」と「阿波人形浄瑠璃」です。阿波人形浄瑠璃は、徳島の有名な人形座「勝浦座」を招いて上演します。襖からくりの上演は犬飼農村舞台保存会のメンバーで行います。 幕開きは「式三番叟」から始まり、五穀豊穣や天下泰平などを祈念する祝儀曲で舞台上演前に神社拝殿でも奉納されます。続いて阿波人形浄瑠璃を代表する演目で「阿波鳴」(あわなる)の通称を持つ「傾城阿波の鳴門巡礼歌の段」が上演されます。この2つは定番の演目です。続いて例年、内容が毎年変わる2つの演目が上演され、「襖からくり」で最後を飾ります。

シシゾウ:地芝居を奉納されていた時代もあったそうですね。

芝原さん:戦中戦後にかけて地元青年団で結成される「瑞穂劇団(みずほげきだん)」という地芝居の劇団があり、人形浄瑠璃と交互で奉納公演を行っていました。衣装は歌舞伎役者のように本格的なものを揃え、式三番叟も演じていました。平成10年、犬飼農村舞台が国の重要有形民俗文化財になった記念に地芝居を復活上演したのですが、昔の衣装はさすがにボロボロになっていて使えませんでした。

シシゾウ:犬飼農村舞台で上演される阿波人形浄瑠璃のみどころはどこでしょうか?

芝原さん:農村舞台は神社境内の鎮守の森の中にあり、鬱蒼と生い茂る樹齢100年以上の木々に囲まれています。見物席は野天で、屋内の劇場とはまったく違う雰囲気の中で観劇できるのが最大の魅力だと思います。なお、阿波人形浄瑠璃は農村舞台で上演されることが多かったため、人形の頭(かしら)が文楽人形よりもひと回り大きく、所作も大きく演じられるのが特徴です。そういう点にもご注目いただくと、より深く楽しんでいただけるのではないかと思います。

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注目ポイント襖絵が千変万化。千畳敷の御殿大広間が出現するクライマックスに大興奮

芝原さん:襖からくりの正式名称は「襖からくり段返し千畳敷(せんじょうじき)」で、132枚の襖絵をからくり仕掛けで動かし、最終景の江戸城御殿奥の大広間まで42景を見せていきます。元々、阿波人形浄瑠璃の背景に使っていた襖絵を場面ごとに転換させていたものが独立して見世物に発展したもので、徳島の農村地域だけに伝わる独特の伝統芸能です。平成10年には「犬飼農村舞台の襖からくり」として徳島市の無形文化財に指定されました。
絵柄は風景や動物、花、伝統的な文様で、作画には日本画のあらゆる技法が取り入れられています。現在、公演で使われる襖絵は10年ほど前に作成された複製で、絵の具が新しいので色がとても鮮明です。昔の襖絵は神社境内の倉庫に保管されており、10月の晴天の日に虫干しされ、一般公開されています。
基本的に襖8枚で1つの景を作り出し、絵柄を瞬時に変えるために8枚の襖を同時に回転させたり、天井に吊り上げたり、幕のように左右に引いたり、趣向を凝らした様々な技法が繰り出されます。絵柄の美しさだけでなく、多彩なからくり技法も大きなみどころです。
間口約10メートル、奥行き約7メートルと決して広くない舞台で、最終景の江戸城御殿奥の千畳敷大広間を写実的に表現するため、景が進むにつれて襖の絵柄が少しずつ小さくなるなど、遠近法を駆使して奥行き感が演出されます。
約25分の上演が終わると観客の皆さんは拍手喝采で、終演後は大勢の方がからくりの仕掛けがどうなっているのかと興味しんしんで舞台裏のからくり場を見学に来られます。観る人の心をこれだけ虜にする襖からくりを考案した先人の方たちは本当に素晴らしいなと思います。

シシゾウ:襖からくりの仕掛けはどのようにして動かすのですか?

芝原さん:すべて人力の手動です。襖の操作法は五王神社の氏子たちによって代々継承され、現在は保存会のメンバーがその技を受け継いでいます。操作に要する人数は総勢7~8名で、襖を動かす人、襖にゆがみがないかどうか確認する人、次の景の襖を準備する人、襖を転換させる合図の拍子木(ひょうしぎ)を打つ人などいくつかの役割に分かれています。
平成24年に開催された「第27回国民文化祭・とくしま2012」で襖からくりを上演したのですが、後継者育成がテーマだったので20代から50代の保存会若手メンバーが中心になって操作をしました。次世代へ確実に技を継承していくため、今後も若い人を中心に上演していきたいと考えています。

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ふるさと自慢山の斜面地で作られる八多町特産のミカンは県内のトップブランド

シシゾウ:徳島市八多町でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

芝原さん:八多町は徳島市の南南西に位置し、徳島県庁から車で40分くらいの距離にあります。町内には中津峰森林公園や「八多五滝」という滝の名所があり、ハイキングも楽しめます。
特産物はミカンで、糖度が高く美味ということで徳島県内のトップブランドとして高値で取引されています。五王神社秋の大祭が行われる時期は、ミカンの収穫が始まっているのでぜひご賞味ください。

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メッセージ伝統を受け継ぐべく、次代を担う青年たちが頑張る姿を見に来てください

芝原さん:地域の人々にとって最大の娯楽だった阿波人形浄瑠璃を上演する場として犬飼農村舞台は作られ、守られてきました。最近、大阪や東京など遠方から見に来られる方が増え、とても嬉しく思っています。舞台を見て喜んだり感動していただけたりすることが、私たち保存会のメンバーにとってはなによりの賛辞であり、やりがいにつながります。若手も一生懸命頑張っていますので私たちの舞台を見に八多町にお越しください。屋外の舞台ですが雨が降っても公演は行います。深まりゆく秋の気配を感じながら、伝統ある人形芝居と襖からくりを楽しんでいただければ幸いです。

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