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劔山本宮劔神社例大祭

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:JRT 四国放送
放送
:8月18日(土) 14:00~14:55

ダイドードリンコスペシャル

六根清浄 ~霊峰 剣山の信者たち~

劔山本宮劔神社例大祭

徳島県西部にそびえ立つ剣山は標高1955m。古くから山岳信仰の対象とされ、信者たちは霊山の懐に抱かれながら厳しい行、行場修行を積んできた。その中腹にあるのが劔山本宮劔神社。毎年7月中旬に行われる例大祭では、県内各地から信者たちが駆けつけ、クマザサに覆われた山頂を神輿を担いで勇壮に練り歩き、国土安穏を祈願する。西日本で最も高い地点で行われる神輿渡御は祭りのクライマックスであり、その舞台は平家の馬場と呼ばれるなど、この地方に残る平家落人伝説も色濃く投影している。一方で、県内にかつて30組を数えた信者たちの講社は6組にまで減り、高齢化から存続の岐路に立たされている。それでも体の続く限り信仰登山は続けたいという信者たち。なぜ、彼らは高みを目指すのか、神宿る山の1年を追った。

祭り紹介

  • 祭り写真館

劔山本宮劔神社例大祭

劔山本宮の例大祭は、標高1955m、西日本第二の高峰、霊峰剣山の山頂で毎年7月17日の例祭日以降の日曜日に繰り広げられます。ご神体は、安徳天皇。ご神体を乗せた神輿が山頂を練り歩き、急な斜面のクマザサの中を100人あまりの神輿の行列がかき分けて進む様は、まさに圧巻。夏祭り一番のみどころでもあります。

開催日
7月中旬ごろ
場所・アクセス
徳島県美馬市劔山本宮劔神社

─ 登山口(見ノ越)まで ─
■剣山登山バス(登山シーズンのみ周遊)
・JR「穴吹駅」より、穴吹木屋平経由
・JR「貞光駅」より、貞光一宇経由
・JR「大歩危駅」より、東祖谷経由 ※詳細は「ぐるっと剣山登山バス」で検索できます

■車
・徳島道「美馬インター」下車、貞光・一宇(国道438号)経由、約90分
・徳島道「脇町インター」下車、穴吹・木屋平経由(国道492号)、約100分
・徳島道「井川・池田インター」下車、大歩危東祖谷京上経由(国道439号)、約120分
・高知道「大豊インター」下車、大歩危東祖谷京上経由(国道439号)、約120分
・大阪より約4時間、岡山より約3時間

─ 見ノ越から ─
■徒歩
・約1時間45分

■剣山登山リフト利用
・「見ノ越」~「西島」/15分
※「西島」~頂上/徒歩:約40分
※運行期間:4月中旬~11月末日
お問い合わせ
劔山本宮劔神社
0883-24-2287

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

祭りのご紹介
歴史
みどころ
注目ポイント
ふるさと自慢
メッセージ
霊峰劔山先達会事務局 松村 浩明(まつむら ひろあき)さん
「日本百名山のひとつ、標高1955mの西日本第二の高峰、剣山山頂を神輿が渡御(とぎょ)するところをご覧になった方は「勇壮ですね」と感心されます。以前は7月17日例祭日に神輿の渡御を行っていましたが、先達の高齢化解消のため若い人が神輿の担ぎ手として参加しやすいようにと2012年から7月17日以降の日曜日に開催することになりました。」
霊峰劔山先達会事務局
松村 浩明(まつむら ひろあき)さん
歴史

悲運の幼帝・安徳天皇をお慰めする祭り

シシゾウ:劔山本宮劔神社例大祭の由来を教えてください。

松村:劔山本宮劔神社(つるぎさんほんぐうつるぎじんじゃ)は古くから、石立山(いしだてやま)とも呼ばれる真っ直ぐ立つ巨石を信仰の対象とする山岳巨石盤座(さんがくきょせきいわくら)※1信仰、また忌部修験(いんべしゅげん)※2の霊山として信仰されてきた西日本第二の高峰・剣山にあります。劔山本宮劔神社は複数の神社から構成されていて、御本社は剣山表参道と呼ばれる剣山中腹の標高1200m、旧麻植郡(おえぐん)木屋平村(こやだいらむら)富士の池口にあり、山頂に最も近い標高1930mのところには頂上の宮である宝蔵石(ほうぞうせき)神社があります。
劔山本宮劔神社例大祭は、夏に剣山の各神社・寺院で催される行事「霊峰剣山の夏祭り」のひとつです。劔山本宮劔神社例大祭以外にも、富士の池にある龍光寺藤之池本坊の紫燈大護摩(さいとうおおごま)や見ノ越にある円福寺の御護摩焚きがあります。劔山本宮劔神社例大祭の正確な起源は分かっていませんが、メイン行事の神輿渡御は、龍光寺藤之池本坊の柴燈大護摩と同じ、1200年以上の伝統があるのではないかと考えられています。


シシゾウ:劔山本宮劔神社例大祭は平家にゆかりが深いそうですね。

松村:劔山本宮劔神社例大祭は忌部修験の祭礼ですが、あわせて壇ノ浦の戦いで源氏に敗れ幼くして非業の死を遂げた安徳天皇を御祭神としてお祀りしています。神社の由緒には、壇ノ浦の戦いで安徳天皇は亡くなっておらず、平家方の武将・平国盛と共に伊予国(現在の愛媛県)大三島を経て山路に分け入り、阿波国(現在の徳島県)祖谷(いや)に行き、さらに源氏の追手を避けて剣山に逃れ、仮の御所である行在所(あんざいしょ)を富士の池に設け、その後、祖谷で幼くして崩御されたと記されています。そのため平家落人伝説の地である剣山には、安徳天皇にまつわる場所がいくつかあります。宝蔵石神社には、安徳天皇が所持する三種の神器のうち、源氏方の手に渡らなかった宝剣を納めたと伝えられている巨石「宝蔵石」があり、御神石として信仰されています。また、神輿が渡御する剣山山頂に広がるクマザサの平原は、安徳天皇と平国盛が平家再興を願って兵馬の訓練をしたという言い伝えから「平家の馬場(ばば)」と呼ばれています。剣山という名称も安徳天皇の宝剣に由来しています。
元々、剣山は石立山、または太郎笈(たろうぎゅう)と呼ばれていました。江戸時代に阿波国が吉野川の氾濫などの天変地異や飢饉にみまわれた時、阿波国を治めていた五代目藩主の蜂須賀綱矩(はちすかつなのり)は、剣山が徳島城に対し裏鬼門に位置することから、阿波に落ち延びて幼くして命を落とした安徳天皇と平家一門の御神霊を鎮めることによって、阿波国の国土安穏と蜂須賀家の運気向上を願おうと劔山大権現(つるぎさんだいごんげん)※3を信心し、享保9年(1724)から13年間かけて富士の池に社殿等を寄進しました。このときに忌部十八坊(いんべじゅうはちぼう)※4のひとつで別当寺(べっとうじ)※5だった長福寺を龍光寺と名前を改め、同時に山の名称も「剣山」に改めたということです。

※1 山岳巨石盤座:巨石などを神体ないし神の座所としたもの
※2 忌部修験:古代豪族の阿波忌部(あわいんべ)氏が興した修験道
※3 劔山大権現:劔山本宮
※4 忌部十八坊:忌部氏ゆかりの忌部神社を中心とした18ヵ寺で形成された寺院団
※5 別当寺:神社を管理するために置かれた寺

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みどころ

標高1955mの山頂を神輿が行く

松村:劔山本宮劔神社例大祭の最大のみどころは日本百名山のひとつ、標高1955mの剣山山頂で行われる神輿渡御です。神輿は宝蔵石神社から出発し、御祭神にゆかりの「平家の馬場」を渡り、剣山山頂三角点(標高1955m)を目指します。全国に神輿の出る祭りはたくさんありますが、標高2000m近くの高山山頂の平原で行われる神輿渡御は他に例をみません。
劔山本宮のご神体である安徳天皇と素盞男命(すさのおのみこと)の二柱大神様は、5月3・4日に開催される剣山表参道山開き神事「奥かけ神幸祭」で、御分霊が富士の池の御本社から宝蔵石神社に遷され、7月の例大祭で神輿渡御を行います。その後、二柱の御分霊は、11月2・3日に開催される閉山神事の「奥かけ還幸祭」で、再び富士の池の御本社に先達※6や他の人たちのお供でお還りになります。
神輿渡御当日(平成24年は7月22日(日))は、安徳天皇と素盞男命の御分霊を宝蔵石神社の社殿で神輿に遷す神事を行った後、午前11時に神社を出発し、山頂を目指します。クマザサが一面に生い茂るなだらかな「平家の馬場」を、神輿を担ぐ信者、お供のホラ貝や神器を持つ人、平家一門のシンボルである赤旗を持つ人、さらに崇敬者(すうけいしゃ)が付き従い、「六根清浄」(ろっこんしょうじょう)と、心身を清める詞(ことば)を唱えながら進みます。近年、クマザサ保全のために設置された木道及び登山道以外の場所を歩くことは禁止されているため、クマザサの中を歩くのは神輿渡御の関係者のみです。それ以外の信者や一般登山者は木道を歩いてお供をします。神輿は16人で担ぎますが重量があるため、途中4回行われる神事の時に担ぎ手を交替します。剣山は比較的なだらかな地形とはいえ山頂には急な傾斜もあり、担ぎ手だけで進むと危険な場所であるため神輿に付けた2本の綱を50名ほどで引いて加勢します。神輿一行は剣山頂上を示す三角点に着くと、神職の方が国土安穏を願い四方祓い(しほうばらい)の神事を行います。さらに「平家の馬場」に設けられた御旅所で神事を行った後、12時半頃神社に戻ってきます。当日は登山者など一般の希望者にも平家一門のシンボル赤旗をお渡しします。赤旗を捧げ、頂上まで共に六根清浄を唱えながら木道を歩き神輿のお供をされると、心身を清める修行になり、運気向上の導きがあるとされています。神輿渡御に参加されるなら、宝蔵石神社の宝蔵石前で行われる本宮特殊神事「御宝剣加持」(ごほうけんかじ)もぜひ体験してください。御宝剣加持は安徳天皇が納めた宝剣の御神威(ごしんい)によって運命を切り開き、前進する力をいただける儀式で、神輿が山頂に向けて出発する前の約20分間と神輿が戻ってきてからの約20分間行われます。一般の方は御宝剣加持をめったに受けられないので貴重な機会です。

※6 先達:修験道行者の高位者

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注目ポイント

平家再興の願いを秘め、
阿波忌部一族が伝える劔の舞

村松:神輿渡御では、御旅所で「劔の舞」が奉納されます。この舞は阿波忌部一族の一派、剣山の南側を本拠とする木頭忌部(きとういんべ)氏に伝わる舞です。忌部氏は、初期の大和朝廷で中臣氏と共に宮廷の祭祀を司っていた中央豪族です。中臣氏の家系から藤原氏が出て中央政権で勢力をふるうようになると、忌部一族は地方に拠点を移して、阿波国を開拓し、阿波忌部として勢力をふるうようになりました。阿波忌部氏は一族の先祖である天日鷲命(あめのひわしのみこと)を信仰し、旧麻植郡内の剣山や高越山(こうつさん)などの山岳で修行する忌部修験を興しました。室町時代に朝廷が南北朝に分裂した折には南朝方につき、剣山を拠点に阿波山岳武士として全国に勇名を馳せました。この地が麻植郡と呼ばれたのは阿波忌部一族が麻を植え、栽培したことに由来するもので、この地の麻織物は朝廷に献上されていました。現在も天皇即位時の大嘗祭(おおにえのまつり)には鹿服貢進(あらたえこうしん)※7するのが習わしです。
劔の舞は中央政権に対抗する勢力であった忌部一族を頼って落ち延びてきた平家一門によって伝えられたもので、一説に平家再興・打倒源氏の願いが込められているとされています。江戸時代に入り、阿波国の支配権は源氏の流れを汲む蜂須賀家に移ります。阿波忌部氏は、表向きは蜂須賀家に恭順の意を示して従いましたが、内心は忌部氏再興の思いを秘めていたのです。そして、平家再興の願いが込められている劔の舞に忌部氏再興の願いを重ね合わせ、一族の子孫に代々伝えていくとともに、安徳天皇をお慰めするこの祭りで奉納してきました。そういった歴史的な背景を頭に入れて劔の舞をご覧いただくとより興趣が増すのではないでしょうか。

※7 鹿服貢進:天皇が即位式で着用される衣服を献上すること

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ふるさと自慢

天然記念物・キレンゲショウマが群生

シシゾウ:美馬市でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

松村:日本百名山のひとつである剣山は、四季折々の見事な自然の景観が満喫できます。標高1700mまで登山リフトで登ることができ、百名山の中では初心者の方でも登山しやすい山です。晴天で空気が澄んだ日の山頂に登れば瀬戸内海や本州の大山(だいせん)、さらに紀伊水道、土佐湾まで一望できます。夜の眺めもすばらしく星空が360度展望できます。
剣山は16年連続四国一の清流に輝いている穴吹川の源流地であり、夏には川遊びが楽しめます。この源流地付近は行場(ぎょうば)と呼ばれ、登山者に人気が高いキレンゲショウマが群生しています。キレンゲショウマは月光色に輝く美しい可憐な花を咲かせる高山植物で、高知県出身の作家・宮尾登美子さんの剣山を舞台にした小説「天涯の花」に出てくることで有名になりました。開花は7月下旬から8月初旬です。キレンゲショウマの自生地は四国に数ヵ所ありますが、群生するのは剣山だけで、天然記念物に指定されています。
歴史スポットも数多くあります。2012年の今年は、大河ドラマの「平清盛」が話題ですが、剣山には平家伝説ゆかりの場所がいくつもあります。また、忌部修験にゆかりの地としては、徳島県最古の民家で国の重要文化財に指定されている阿波忌部家末裔の三木家の住宅があり、現在も直系28代目の御当主が住んでおられます。住宅の隣には三木家資料館があり、平成の大嘗祭における鹿服貢進の詳細が記録されています。一般公開されるのは4月から11月の土日祝日です。

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メッセージ

剣山に登って新しい自分を発見してください

松村:標高1955mの山頂で繰り広げられる唯一無二の神輿渡御をぜひ見にいらしてください。修験は自然を神そのものとし、その中に入って一体となるものです。大自然の息吹にふれ、共有する体験や感覚を通じて、身体に新たな力を宿すことができます。神輿に同行修行し、神恩感謝と運気向上をぜひ願ってみてください。剣山に登れば、阿波忌部一族が興し、平家一門や蜂須賀家が信仰したことにより、全国にその名を知らしめた霊峰剣山修験の御神徳を授かれます。悩みの多い時代だからこそ剣山に登山していただき、新しく生まれ変わった自分を発見して下山していただければと思います。

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