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曽爾の秋祭り

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:MBS 毎日放送
放送
:10月28日(日) 13:00~13:54

ダイドードリンコスペシャル

三百年、山里に獅子が舞う 曽爾の秋祭り

曽爾の秋祭り

およそ三百年もの間、受け継がれてきた「曽爾の獅子舞」。「奈良県無形民俗文化財」に指定されるほどの高い技術を途絶えさせないために、 各大字の青年層が中心になって、厳しい練習に耐え、代々伝えてきました。しかし山間の村が抱える「過疎化」の波はここにも押し寄せ、さまざまな問題によって一時期、演目の一部が途絶えた時期もありました。しかし、村人の努力で復活させ、その後も人口は減少し続けていますが、伝統の獅子舞を守っています。
番組では格式のある祭りの歴史をひも解きながら、長い年月受け継がれてきた「曽爾の獅子舞」を紹介します。 「長野」「今井」「伊賀見」各村の獅子舞に参加する人たちに密着し、合わせて、曽爾村の美しい自然や人々の生活を映像で綴ります。

祭り紹介

  • 祭り写真館

曽爾の秋祭り

曽爾谷(そにだに)(八地区)の氏神である門僕神社の例祭は、各地区の当屋(とうや)、兼当(かねと)、脇(いとなみ)が集い、献撰(けんせん=頭甲【すこ】)を送る神事を行います。神事の間に奉納される曽爾の獅子舞は、伊勢大神楽を原点に近い形で継承し、種類の豊富さと質の高さが評価され、昭和54年、奈良県無形民俗文化財に指定されています。

開催日
体育の日の前日の日曜日
場所・アクセス
奈良県宇陀郡曽爾村門僕神社
・近鉄大阪線「名張駅」下車三重交通バスに乗り換え「曽爾村役場前停留所」下車 北へ約100m
・近鉄大阪線「榛原駅」下車 三重交通バスに乗り換え「曽爾村役場前停留所」下車 北へ約100m
お問い合わせ
曽爾村教育委員会
0745-94-2104

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

祭りのご紹介
歴史
みどころ
注目ポイント
ふるさと自慢
メッセージ
伊賀見(いがみ)奉舞会(ほうぶかい)会員 木治 正人(きじ まさひと)
「曽爾の秋祭りに門僕(かどふさ)神社で披露する獅子舞は、江戸時代から郷土の先人たちが連綿と伝えてきたもので、戦時中も一度も絶やさず続けてきたことが地域の人々の誇りです。現在は曽爾村を代表する郷土芸能として住民の精神的なよりどころになっています。」
伊賀見(いがみ)奉舞会(ほうぶかい)会員
木治 正人(きじ まさひと)さん
歴史

伊勢大神楽の伝統を伝える獅子舞

シシゾウ:曽爾の秋祭りは、いつごろ始まった祭りですか?

木治:曽爾の秋祭りは、曽爾村にある8つの地区の氏神様を祀る門僕神社の秋の例祭で、長野、今井、伊賀見、3つの地区に伝わる獅子舞を合同で奉納披露するものです。この獅子舞は、江戸時代に長野地区の人が伊勢(現在の三重県桑名市)に行って習ってきた伊勢大神楽(いせだいかぐら)が元になっているといわれています。長野地区の個人宅から発見された古文書に、享保3年(1718)に門僕神社の境内で村の安全と五穀豊穣を願って獅子舞を演じたという記述があり、それが獅子舞奉納の始まりとされています。それから現在まで連綿と受け継がれています。


シシゾウ:獅子舞はどういう形で伝承されてきたのですか。

木治:長野、今井、伊賀見の各地区の奉舞会が中心になって保存継承しています。3つの奉舞会はそれぞれ固有の演目を持っていて、より良い獅子舞を演じようと互いに切磋琢磨することで伝統を守ってきました。しかし、伝統の継承は決して簡単なことではありません。私の住む伊賀見では35年ほど前に獅子舞が廃れそうになったことがありました。科学の時代になり、神様への畏敬の念が薄れ、神の化身である獅子が舞うことに地区の人が関心を持たなくなったことが最大の要因でした。伊賀見奉舞会のメンバーは地元で獅子舞を演じなくなり、門僕神社で奉納が行われるときに1演目(神前の舞)だけ演じに行くということが5年近く続きました。当時20代前半だった私は、子どものころから獅子舞を見てきて、大人になったら奉舞会に入って獅子舞を演じることを楽しみにしていたため、会の活動が事実上無くなったことに寂しさを覚えると同時に、このままだと伊賀見の獅子舞は廃れてしまうという危機感を抱きました。そこで同世代の仲間たちに呼びかけ、獅子舞復活のために奉舞会の先輩方に教えを請いました。若い世代がやる気を見せたことで奉舞会の方々も熱心に指導をしてくれ、そこから地区全体で獅子舞を盛り上げようという気運が高まっていきました。私たち伊賀見奉舞会は、そのとき先輩方から教わった型をもとに、「原点の獅子舞をまわそう」を合言葉に伝統の保存継承に努めています。

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みどころ

神楽系から道化系まで全21演目。
バリエーションの豊富さは全国屈指

シシゾウ:曽爾の獅子舞の特徴はどういうところですか?

木治:曽爾の獅子舞は基本的には2人で演じます。伊賀見に伝わる「接ぎ獅子(つぎじし)」という演目だけは例外として3人で演じます。全国的に獅子舞の演者は股引(ももひき)を着用するスタイルが多く見られますが、曽爾の獅子舞の演者は、袴に白足袋、神戸下駄(こうべげた)(=前の歯が斜めになった下駄)を着用するのが大きな特徴で、優雅かつ厳かな雰囲気を感じさせます。
曽爾の獅子舞のもうひとつの特徴は演目が多いことです。長野に5演目、今井に5演目、伊賀見に11演目の計21演目が伝わっています。それらを系統別に分類すると、御幣(ごへい)と鈴を持って演じる神楽系が10演目、剣を持って悪魔を追い払う所作をする剣(つるぎ)系が4演目、道具を持たずに雄々しく舞う荒舞(あらまい)系が4演目、ストーリーのある道化系が3演目となります。獅子舞でこれだけ多くの演目を持つのは全国にもあまり例がなく、演目の豊富さと芸能の質の高さ、歴史の古さ、3つの奉舞会が継承に努めている点が高く評価され、昭和54年に奈良県の無形民俗文化財に指定されました。


シシゾウ:祭り当日のスケジュールはどのようになっていますか?

木治:獅子舞は朝8時から昼12時まで門僕神社の境内で披露されます。この午前の部を正式には「曽爾村郷土芸能発表会」といい、毎年3つの奉舞会で話し合ってプログラムを組んでいます。午後からは伊賀見奉舞会であれば地蔵寺の境内で、という具合に、各奉舞会がそれぞれの地区に戻って獅子舞を演じます。午前の発表会のように時間の制限もありませんので、私たちの伊賀見地区では全11演目全てを披露します。なお、祭り前日には長野、今井、伊賀見の奉舞会が門僕神社の氏子8つの地区を分担し、1軒ずつ獅子舞を演じて回る門付けを行いますので、昔ながらの獅子舞の門付けの風景をご覧いただけます。

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注目ポイント

子どもが大人の肩の上で舞う、
ハラハラドキドキの「接ぎ獅子」

シシゾウ:21演目のうち、特に注目すべき演目を教えてください。

木治:長野、今井、伊賀見はそれぞれ得意な演目を持っています。今井が得意とするのは神楽系の「参神楽(さんかぐら)」です。優雅さが際立つ舞で、前と後ろの演者の息の合った動きが最大のみどころです。シンクロナイズドスイミングのように細かい足さばきまでピタリと揃うところは見事の一言です。

長野の得意な演目は「獅子踊り」です。ストーリーのある舞で、獅子以外に天狗と道化役のおかめとひょっとこの姿をした村人が登場します。最初は、獅子が野原で暴れ回っている姿を天狗が高いところから、また、遠巻きに村人たちがこわごわと見ています。じきに獅子が疲れて眠ってしまうと天狗がひらりと地面に降り立って、妖術で獅子の獰猛さを鎮めます。それを見て、村人たちは勇気をふるって獅子のそばに近づき、天狗の仕草を真似します。最後は獅子、天狗、村人たちが皆で一緒に楽しく踊ります。生きとし生けるものは皆仲良く暮らしましょうというメッセージが込められた演目です。所作がストーリー仕立てになっていてわかりやすく、主に子どもたちが扮する天狗と村人たちが獅子におならを浴びせる仕草をするなどユーモラスな動きをするところもみものです。
私たち伊賀見が得意とするのは「接ぎ獅子」です。子ども1人、大人2人が1組になり、 「上(うえ)」と呼ばれる女形に扮した子どもが、「台」と呼ばれる大人の肩の上に立ってアクロバティックに舞います。「台」になる大人は、子どもの足の親指しか握りません。ほかに支えはないのでバランスをとるには演者同士が息を合わせることが何よりも大切です。伊賀見では地区の小学2年生以上の子どもは全員獅子舞に参加してもらっていますが、「接ぎ獅子」を舞えるのは1人だけです。そこで選考会を行い、小学校4年生以上の子どもの中からバランスや度胸の良い子を選出し、じっくり時間をかけて練習します。


シシゾウ:「接ぎ獅子」は曽爾の獅子舞の集大成の演目といわれているそうですね。

木治:「接ぎ獅子」には、曽爾の獅子舞のエッセンスがすべて含まれています。まず、「接ぎ獅子」の演者の登場前に荒舞系の舞が演じられ、詰めかける観衆を人払いし、「接ぎ獅子」を舞うスペースを作ります。「接ぎ獅子」の演者たちが登場して、最初に神楽系の「神前(しんぜん)の舞」を舞い、その後大人の肩の上に乗った子どもが御幣と鈴を持って舞います。次に持っている道具を刀に持ち替え、剣系の「悪魔払い」を演じます。最後は道化系の「花魁道中(おいらんどうちゅう)」です。子どもが花魁の心持ちで髪の毛を櫛でとき、合わせ鏡で後ろと前を見る所作をした後、扇子を仰ぎながら傘を回し、練り歩く様子を演じます。全部で25分もある大曲で、門僕神社の奉納の最後を締めくくるのは「接ぎ獅子」と昔から決まっています。

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ふるさと自慢

曽爾高原のススキと香落渓(こうちだに)の
紅葉は絶景

シシゾウ:曽爾村でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

木治:曽爾の秋祭りが行われる時期は、曽爾高原のススキがちょうど見ごろです。約40ヘクタールにわたってススキが茂り、幻想的な光景が広がります。青蓮寺川(しょうれんじがわ)に沿って断崖奇岩が連なる香落渓の紅葉も見事です。曽爾村観光振興公社直営の曽爾高原ファームガーデン直売所では、曽爾高原の地下水を利用した地ビールや曽爾高原で採れた農産物、加工品など様々な特産品を販売しています。

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メッセージ

原点の獅子をまわし、次代につなげていきます

木治:私たちの獅子舞は、「昔から伝わる獅子舞をまわしているのはありがたいこと」と、先祖への畏敬の念を皆で共有し強めるため、大切に受け継いできた行事です。それとともに、お越しになられる皆さんの安全も祈願して舞いますので、特に一生懸命演じる子どもたちに拍手を送っていただきたいと思います。そうすれば子どもたちの励みになり、次代につなげていく勇気と力になります。応援をよろしくお願いします。

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