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河口の稚児舞

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:YBS 山梨放送
放送
:8月25日(土) 13:30~14:25

ダイドードリンコスペシャル

富士に捧げる千年の祈り ~河口の稚児舞

河口の稚児舞

河口の稚児舞(ちごのまい)は平安時代に創建された河口浅間(かわぐちあさま)神社で富士山の噴火を鎮めるために始まりました。舞手(稚児)は氏子の家庭から選ばれた7歳~12歳の女子7人。集落では舞手(稚児)に選ばれることはとても名誉なこととされ、希望者は現在も後を絶ちません。選ばれた女子は舞の所作だけでなく礼儀作法、着物の着方や立ち居振る舞いまでを指導されます。しかし今年の練習は例年と少し違いました。これまで60年にわたり指導してきた宮下恵美子さんが病に倒れたため、助手を務めてきた菊池佳子さんが初めて一から指導することになったのです。地域にとって浅間神社のお祭りは脈々と受け継がれてきた1年の最大行事。初めて舞う女子はもちろん、指導に当たる先生も不安と期待を胸にお祭り本番を迎えます。

祭り紹介

  • 祭り写真館

河口の稚児舞

富士山の祭神、木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)を祀る、河口浅間神社の例大祭(4月25日の孫見祭)と7月28日の太々御神楽祭の2つの祭礼で、選ばれた少女たちが鮮やかな装束で身を整え、幻想的な舞を奉納します。稚児舞の奉納は富士の噴火を鎮められた祭神の霊をお慰めする舞で、富士登山の安全を祈る神事として受け継がれてきました。

開催日
7月28日 ※毎年同日
場所・アクセス
山梨県南都留郡富士河口湖
・富士急行線 河口湖駅より富士急行バス「甲府駅」行き「河口局前」下車 徒歩 2分
お問い合わせ
富士河口湖町観光課
0555-72-3168

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

祭りのご紹介
歴史
みどころ
注目ポイント
ふるさと自慢
メッセージ
口浅間神社 氏子総代 中村 義朗(なかむら よしろう)さん
「河口浅間神社に伝わる「稚児舞」は、富士山の噴火を鎮められた祭神に奉納する舞で、氏子集落である河口地区に古式通り守り伝えられてきました。河口地区の人々にとってこの「稚児舞」は、囃子の旋律とともに子どもの頃から親しんでいるもので、とても大切にしています。」
河口浅間神社 氏子総代
中村 義朗(なかむら よしろう)さん
歴史

富士山の噴火を鎮められた祭神に奉納される稚児舞

シシゾウ:河口の稚児舞は、いつごろ始まった祭りですか?

中村:河口浅間神社は、歴史書の『日本三代実録(にほんさんだいじつろく)』によると平安時代前期の貞観(じょうがん)7年(865)、前年に起こった富士山の噴火を鎮めるために建てられた神社です。この河口浅間神社に伝わる稚児舞は、河口浅間神社の御祭神、木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)が富士山の噴火を鎮められたご苦労に感謝して奉納されるものです。歴史的にいつごろ始まったかについては文献が残っていないため、はっきりしたことは分かりません。ただ、稚児舞の囃子の演奏に使われる大太鼓の胴に元禄10年(1697)の銘が刻まれていることから、少なくともそれより以前から行われていたのは確かだと思います。
稚児舞は年に2回、河口浅間神社の拝殿で奉納されます。1回目は4月25日の河口浅間神社の例大祭で、稚児舞の奉納の他に神輿も出ます。この例大祭は別名、孫見祭(まごみまつり)といい、祭神の木花開耶姫命が孫の誕生のお祝いに産着を持ち、神輿に乗って会いに行くとされています。稚児舞は神輿の出御前に奉納されます。例大祭にはもうひとつ、「めまき祭り」という別名がありますが、これは例大祭のときに河口湖で獲れた魚をコンブで巻いて富士山の形に整え、醤油で煮込んだ「めまき」という郷土料理を作ってお祝いする風習に由来しています。現在は湖魚だけでなく海の魚を使いますが、今でも祭りには欠かせない料理です。
稚児舞の奉納が行われるもうひとつの機会は、7月28日の「太々御神楽祭(だいだいおかぐらさい)」です。地元の人からは親しみを込めて「おだいだい」と呼ばれています。4月の孫見祭では全部で5舞あるうち、前半3舞しか奉納しませんが、7月のおだいだいでは稚児舞の5舞すべてを朝から夕方までかけて奉納します。


シシゾウ:稚児舞の稚児になる子はどういった子たちですか?

中村:稚児になるのは小学2年生から6年生までの女児7人で、地元の人からは「おいちいさん」と呼ばれています。昔は稚児を務めるのは、河口地区の中でも河口浅間神社の神官の家か、御師(おし)の家の娘に限られていました。御師というのは民間の宗教者で、宿を提供し、祈祷を行い、富士登拝の世話を業とします。昔、河口地区は、富士山を神として崇拝する富士信仰の御師の里で、富士信仰が最も盛んだった江戸時代中期には、小さい集落にも関わらず、御師の家が約140軒もあり、関東方面や長野方面、新潟方面などから富士山にやってきた大勢の登山客をお世話していました。現在は、昔ほど稚児の選抜は厳しくなく、河口地区の氏子の中から女児を選んでいます。昔も今も稚児に選ばれて舞を奉納することは名誉なこととされています。稚児に選ばれると、自身も稚児の経験者である稚児舞の先生から舞はもちろんのこと、挨拶などの礼儀作法もしっかり指導されます。

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みどころ

緋の衣に身を整え、
神様の前で舞う可憐な「おいちいさん」

中村:河口の稚児舞は、まず装束が一般的な巫女の衣装と違って独特です。あざやかな緋色の千早(=巫女装束の上着)に袴、錦織の陣羽織に緋のたすき、頭にはのし紙と代々伝えられてきた金色の瓔珞(ようらく)(=装身具の一種)をつけ、顔には化粧を施します。楽士と呼ばれる舞の囃子方は氏子の男性が務めます。楽器の編成はバチと呼ばれる鞨鼓(かっこ)(=大型の鼓)が1人、大太鼓1人、笛が2人です。
河口の稚児舞には「御幣(ごへい)の舞」「扇の舞」「剣(つるぎ)の舞」「八方(はっぽう)の舞」「宮めぐりの舞」の5舞があり、稚児は全員、すべての舞を順番に奉納していきます。舞の特徴としてはどの舞でも右手に鈴を持ち、囃子に合わせて常に鈴を鳴らしながら舞います。この鈴には神様を呼ぶ意味合いがあるとされています。左手には舞ごとに異なる御幣や扇、剣などの採物(とりもの)(=手に持つ道具)を持ちます。
舞にはそれぞれ意味があります。御幣の舞は、鈴と御幣を手に2人ないし3人で舞うもので、御幣で場を清める意味があります。扇の舞は鈴と扇を持ち、2人ないし3人で美しい扇をひらめかせ、優雅に舞います。剣の舞は剣を持って勇壮に舞う一人舞で、悪霊をはらう意味があります。剣は本物の鉄製で小学生の女の子が持つには重たいものですが、どの稚児も立派に舞うので、毎回見るたびに感心してしまいます。八方の舞は二人舞で鈴と御幣を持ち、前後左右、さらには他の舞にはない斜めの動きも加えた複雑な動きをするところがみどころです。2人の稚児は互いに位置を入れ替えるとき、片膝をついて、御幣で床を叩く仕草をしますが、これには大地を鎮める意味があるといわれています。最後の宮めぐりの舞は7人の稚児が全員一緒に舞います。鈴と扇を手にした稚児たちは一列になって拝殿から回廊を通って御祭神を祀る本殿まで3度巡り、本殿正面を通るときには拝礼し神様に祈りを捧げます。
小学生の稚児たちにとって稚児舞の奉納は大変なお務めです。他の稚児が舞っている間もずっと正座をして控えていなければならない上、夏の盛りのおだいだいのときでも、重たい装束をきっちり着込んでいるので暑くて大変です。でも毎年、稚児を務める子どもたちは頑張って舞を奉納してくれます。

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注目ポイント

余韻漂う、境内に響く稚児の鈴の音

中村:河口の稚児舞は、観賞するための舞ではなく、あくまでも祭神に奉納する舞です。まず河口浅間神社にご参拝いただいてから静かにご観覧いただければありがたいです。稚児舞をじっくり見たいと思われる方は5舞すべてを奉納するおだいだいをご鑑賞いただくのがよいと思います。朝、神官から御祓いを受けた稚児たちは、神おろしの笛を合図に舞の奉納を始めます。神官による神事や休憩もはさむので、最後の宮めぐりの舞になるころには陽も傾きはじめます。夕闇が迫る静かな神社の境内に、稚児の鳴らす鈴の音と囃子の太鼓の音が響くところは、なんともいえないしみじみとした情趣が感じられていいものです。

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ふるさと自慢

河口地区全域が富士山の絶景ポイント

シシゾウ:富士河口湖町でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

中村:河口湖の北岸に位置する河口地区は富士山と湖を目の前にしています。身びいきかもしれませんが、富士山を眺めるのに河口地区は最高の場所だと思います。恵まれていることに、私の自宅からも富士山を眺められます。毎朝起きると「今日はどうかな」とまず富士山を眺めるのが日課です。河口湖の湖岸もすばらしい観光地で、春は桜、秋は紅葉が美しい場所です。今、富士山を世界文化遺産にしようという活動が話題になっていますが、その影響もあってか富士山ゆかりの河口浅間神社にも大勢の方が参拝にいらっしゃいます。神社に訪れる機会があれば、境内にある県の天然記念物にもなっている七本杉(ひちほんすぎ)も拝んで、樹齢約1200年と伝えられる巨樹のパワーを授かってお帰りいただきたいと思います。

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メッセージ

富士山への畏敬の念を込めた舞です

中村:河口浅間神社は富士山に対する畏敬の念を象徴する神社であり、その神社に伝えられてきた稚児舞は、富士山の噴火を鎮められたご苦労に感謝して奉納される舞で、富士山と非常に関わりの深いものです。機会があれば河口浅間神社に参拝にお越しいただき、私たちが代々大切に守り伝えてきた稚児舞もぜひご覧になっていただきたいです。皆様のお越しを心からお待ちしております。

※地元では「稚児の舞」とも呼ばれています。

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