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海を渡る祭礼

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:MRT 宮崎放送
放送
:2011年8月21日(日)16:00~16:55

ダイドードリンコスペシャル

漁師町の成人祝い ~青島 海を渡る祭礼~

海を渡る祭礼

7月の最終土曜、日曜日。宮崎市の漁師町、青島地区が一年で最も熱くなる祭り「海を渡る祭礼」が開催されます。海の安全と豊漁、五穀豊穣を祈願するこの祭りは準備から当日の運行まで、22・23才を迎える男女が、すべて取り仕切ります。 祭りを無事に終えることで大人として認められるという青島地区独特の成人祝いです。祭りは 「あばれみこし」を中心とした御神幸行列が「浜下り唄」に合わせ、青島地区を2日間にわたって練り歩きます。若者たちは、過疎化少子化で人数が激減する中、先輩たちに叱咤激励されながら、一致団結して準備を進めていきます。そして、祭りが終了した後は、全員が感極まって…番組では、祭りにかける若者たちの思いや、地域の人々の結びつきを描きます。

祭り紹介

  • 祭り写真館

海を渡る祭礼

青島神社に古くから伝わり、毎年夏に豊漁や無病息災を願って行われている「海を渡る祭礼」。青島神社の御祭神の御霊(みたま)を神輿に乗せ、氏子の中で22・23才になった若者が、海積宮にお連れする祭りで、「あばれみこし」を中心とした御神幸行列が浜下り唄に合わせ、青島地区を2日間にわたって練り歩く祭りです。

開催日
7月最終土・日曜日
場所・アクセス
宮崎県宮崎市青島神社
・JR日南線青島駅から徒歩約10分
・宮崎インターから国道220号を日南方面へ車で約13km約15分
・宮崎空港から車で約15分
・宮崎駅から車で約25分
※青島参道から青島神社(島内)までは車で通れません。
※その他のアクセス詳細は青島神社HPでご確認下さい。
お問い合わせ
青島神社
0985-65-1262

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

青島神社 宮司 長友 安隆(ながとも やすたか)さん「22才と23才の若者が「あばれみこし」を担いで2日間、青島地区を練り歩きます。地域にとっては一年で一番大きな祭りで、若者は海を渡る祭礼を経て一人前の大人になるとされています。」

【歴史】神様を海にお連れしようと始められた海上渡御

シシゾウ:海を渡る祭礼はいつごろ始まった祭りですか?

長友:江戸時代中期以降に始まったとされる「浜下り(はまくだり)」という青島地区に伝わる神事がこの祭りの原型です。浜下りは、青島にある青島神社の神輿が島から地区内の村に御神幸して、町の中を練り歩くもので、旧暦の6月17、18日の両日に行われていました。それが昭和23年に神輿を船に乗せて渡御するようになり、「海を渡る祭礼」といわれるようになりました。
海上渡御(かいじょうとぎょ)が行われるきっかけは、青島神社の御祭神である、初代天皇・神武(じんむ)天皇のおじい様とおばあ様にあたられる彦火々出見命(ひこほほでみのみこと)と豊玉姫命(とよたまひめのみこと)にまつわる伝説に由来しています。豊玉姫命がご出産の折、見ないでくださいと頼んだのに夫の彦火々出見命は約束を破ってしまったため、豊玉姫命は恥ずかしいからと赤ちゃんを残して海に去ってしまいます。それで、地域の人たちは、せめて祭りのときくらい彦火々出見命を海にいる奥さんのそばにお連れしたいということで始まったのが海上渡御で、神輿を乗せた御座船(ござせん)が大漁旗をひるがえした漁船約20隻を従えて、青島の周囲を回ります。現在、開催日は7月の最終土日となっています。

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【みどころ】神輿は暴れて、地区に恵みをふりまく

長友:この祭りには子供神輿、青島様と呼ばれる本神輿、恵比寿(えびす)様と呼ばれるあばれみこしの三基の神輿が出ます。子供神輿は地元の小学生、本神輿は主に男子中学生が担当します。子供神輿は担げますが、本神輿は大きくて重たいため、台車に載せて押していく格好になります。そして、この祭りで最も注目を集めるのが、22才と23才の青年たちがメインとなって担ぐあばれみこしです。若者たちは、先輩や後輩の手助けを受けながら、祭りの2日間、地区のあらゆるところで神輿を担いで盛大に暴れ回ります。
なお、海を渡る祭礼は、あばれみこしを担ぐ22才と23才の青年が主催するというのが古くからの決まりです。これは「若者衆(わかものしゅう)」といって、地区の同じ年頃の青年たちが一緒に学んだり、活動をするという昔からの制度に由来するものです。海を渡る祭礼を経て、若者は大人の仲間入りをするということになっています。

シシゾウ:あばれみこしはどのように暴れるのですか?

長友:あばれみこしは2本の担ぎ棒がついていて12人ほどで担ぎます。暴れ方は決まっていて、まず時計回りに神輿を勢いよく回し、1回転するかしないかのところで、今度は反対方向にグウッと1回転させて止め、再び時計回りに回します。それから後ろ、前と進み、最後に進行方向に向かって駆け出します。そうやって神輿が暴れるのには意味があって、神輿を大きく振ることによって汚(けが)れを振り払い、五穀豊穣や疫病退散といった神様の恵みを地区のすみずみにまでふりまいているのです。
担ぎ手は若いとはいっても、夏の暑い時期に朝から神輿を担いで何回も暴れていると、さすがに疲れてきます。そういうときには周囲にいる仲間たちが神輿と担ぎ手に水を浴びせかけます。これは「励ましの水」で、水を浴びることで元気を取り戻して、再び勢いよく神輿を振って恵みをふりまいてくれという願いが込められています。
このあばれみこしにはもうひとつ言い伝えがあって、その年生まれた赤ちゃんがその下をくぐると健康に育つといわれています。そのため地区を回っている途中で、赤ちゃんをくぐらせてあげるのが恒例です。最近は縁起を担いで大人の希望者も多いです。

シシゾウ:2日間にわたる渡御で一番のみどころはどこですか?

長友:1日目の海上渡御を終えて、神輿を乗せた御座船が青島海水浴場の砂浜につっこむようにして着岸するところです。船がこれ以上進めないという浅瀬で、神輿は船から降り、波打ち際で海水をけちらしながら激しく暴れ回ります。これはこの祭りのひとつのハイライトで、見物の方も多いです。
もうひとつのみどころは、2日目の夕方に神輿が神社に戻ってきて、お宮入りをするときです。子供神輿と本神輿はすんなり社殿におさまるのですが、あばれみこしは祭りが終わるのを惜しんで境内で1時間以上暴れ続けます。

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【注目ポイント】あばれみこしを操る4種類の浜下り唄

長友:この祭りをご覧になるときは、神輿が担がれるときに数人の歌い手たちによって歌われる「浜下り唄」にも注目していただきたいです。"ここは青島、波紫(しわす)の中に浮島八重畳(うきしまやえだたみ)、畳重(たたみかさ)なるあの大岩根(おおいわね)神の宮居(みやい)の礎(いしずえ)よ"というように青島の魅力をつづった歌詞に独特の節回しをつけた歌は、代々、口伝えされてきた歌詞を海上渡御が始まったときに統一したものです。
浜下り唄には、神社を出発するときの「宮出し」、渡御の道中に歌われる「本歌(ほんか)」、神輿が休憩するときの「御休み所」、神社に戻ってくるときの「還御(かんご)」の4種類があり、時と場所に応じた歌がうたわれ、神輿も歌にしたがって動きます。あばれみこしが暴れるのも、本歌のこのフレーズで、ということが決まっています。だから、神輿の行列と一緒にしばらく歩いていると、歌と神輿の動きのパターンが大抵つかめます。例えば、"このフレーズにさしかかったから暴れるぞ"、"御休み所の歌になったから休憩だな"ということが分かり、見るのがより面白くなります。
浜下り唄はこの祭りで重要な位置を占めているため、古老たちがその年の主催者の青年たちに歌を教える「唄子(うたこ)」という制度があります。青年たちは祭りの前になると、古老たちのところにあいさつに行って歌を習います。きちんと歌えるようになってからやっと神輿を担げるのです。

シシゾウ:地域の人にとってこの祭りはどういう祭りですか?

長友:青島地区の男の子にとって、あばれみこしは早く大きくなって担ぎたいと願う、憧れの的です。私も小さいころは憧れていました。でも、いざ担ぐと、予想をはるかに超える厳しさでした。一人前の大人として扱われるので周囲の大人たちは厳しくなるし、2日間朝から晩まで担ぎ続けるので体力的に非常につらいです。大体、1日目で肩の皮がむけて痛くて痛くてたまらなくなるので、担ぎ棒を首の根元にあてるようにして担ぎます。すると、大抵の青島の男たちは、首の根元に"神輿こぶ"と呼ばれるこぶができています。そうやって、こぶができるほど歯をくいしばって神輿を担ぎ、2日間の渡御をやり終えたときには仲間同士、涙を流して抱き合うくらいの感動があります。

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【ふるさと自慢】亜熱帯植物と奇岩に彩られた南国・青島

シシゾウ:宮崎市青島地区でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

長友:青島神社のある青島は、日南海岸国定公園の日向灘(ひゅうがなだ)に浮かぶ周囲約1.5㎞の小さな島で、景観がとてもすばらしいところです。島の周囲は波の力でできた「鬼の洗濯岩」と呼ばれる奇岩で覆われ、島内には亜熱帯性植物が繁茂しています。そのため、沖縄が日本に返還される前は気軽に行ける南国ということで、新婚旅行先として大人気でした。なお、島に自生する亜熱帯性植物は国の特別天然記念物、鬼の洗濯岩も天然記念物になっています。本当に宝の島だと思います。
青島神社は約1200年の歴史があり、御祭神が御夫婦ということで、特に縁結びに御利益があるといわれています。宮崎でキャンプを張るある球団の選手が毎年、2月1日に必勝祈願に来られることでご存じの方も多いと思います。
お土産品で有名なのは、南国の植物のソテツの実で作った「南男猿(なんおざる)」という猿の形をした鈴の根付です。"難を去る"にかけた宮崎の伝統的な縁起物で人気がありますね。

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【メッセージ】神輿を担ぎたい人は声をかけてください

長友:祭りは、その土地の文化を感じることのできる一番の場だと思いますので、機会があれば青島にお越しいただきたいと思います。南国の漁師町らしい開放感あふれる祭りなので、よそから来られた方でも神輿を担げます。男性の方で渡御を見ていて神輿を担ぎたくなった方は、神輿の周りにいる地元の関係者に声をかけてみてください。そうすれば、「そうか、担げ担げ」と言って半被(はっぴ)を貸してくれて神輿を担がせてくれるはずです。暴れるときや危険な場所はご遠慮いただくことになると思いますが、祭りに参加した気分は十分味わっていただけると思います。

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