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蛸舞式神事

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:TSK 山陰中央テレビ
放送
:2011年11月5日(土)13:00~13:55

ダイドードリンコスペシャル

海を描いた山里の奇祭 ~蛸舞式神事~

蛸舞式神事

「蛸舞式神事」は、鳥取県伯耆町福岡地区にある福岡神社の秋の例大祭に行われる神事です。大昔、福岡神社の御祭神「速玉男命(はやたまおのみこと)」が大蛸に乗って海上を渡りこの地にやってきました。福岡神社の背後には御祭神の古墳があり、社殿には蛸大明神に因んだ蛸の絵馬が奉納されています。他の中山間地域同様、過疎・高齢化が進んでいる福岡地区ですが、この地域の貴重な文化的財産を次世代に伝えていかなければならないと地道な取り組みを続けている人達がいます。番組では、郷土に誇りと愛着を持つ人々が、力を合わせて神事の継承や地域おこしに奮闘している姿を描きます。

祭り紹介

  • 祭り写真館

蛸舞式神事

日本三大奇祭のひとつ「蛸舞式神事」。通常は「蛸さん」、「蛸大明神」として地元民に崇敬(すうけい)されています。境内にある舞堂(まいどう)でふんどし一丁となった氏子たちが、藁(わら)で作った蛸を掲げ持つ男を、神楽囃子にあわせ幾度となく担ぎ上げ、藁の蛸の舞を演じた後、丸梁(まるはり)に抱きついた主役の氏子を下から大勢で回転させるという世にも変わった神事です。

開催日
10月第3日曜日
場所・アクセス
鳥取県西伯郡伯耆町福岡神社

JRでお越しの場合
・岡山方面から約2時間20分  岡山駅から(特急やくも)~根雨駅~(伯備線)~伯耆溝口駅より車で約15分

お車でお越しの場合
・岡山方面から約2時間  岡山インター~(岡山道・中国道・米子道)~溝口インター下車約20分
お問い合わせ
伯耆町教育委員会 生涯学習室
0859-62-0712

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

福岡神社 責任総代 住田 圭成(すみだ けいせい)さん「蛸舞式神事は伯耆町福岡地区に古くから伝わる民俗的・文化的な伝承行事で、奇祭として知られています。鳥取県の無形民俗文化財にも指定されていて、地域の大切な財産です。」

【歴史】大蛸伝説に彩られた、謎多き奇祭

シシゾウ:蛸舞式神事は、いつごろ始まった祭りですか?

住田:蛸舞式神事は、伯耆町福岡地区にある福岡神社の秋の例大祭に行われる神事で、日本三大奇祭のひとつといわれています。この神事が行われる福岡神社は正確な年代は分かりませんが創建は古く、熊野三山(くまのさんざん)にまつられる「速玉男命(はやたまおのみこと)」をご祭神としています。私たち氏子に伝わる話では、大昔、速玉男命は紀伊国(きいのくに)(現在の和歌山県と三重県の一部)熊野浦から、吉備国(きびのくに)(現在の岡山県全域と広島県、香川県、兵庫県の一部)へ向けて船出しました。ところが、紀伊灘で嵐に遭遇し、大波にもまれて舟が転覆しそうになりました。そのとき、巨大な蛸が現れ、8本の足で舟を頭の上に押し頂くようにして無事に吉備国まで運びました。上陸した速玉男命は当地にやってこられましたが病気にかかってお亡くなりになられました。現在、福岡神社の裏山に玉垣をめぐらした崩御所(ほうぎょしょ)と呼ばれる小さな古墳がありますが、これは速玉男命が埋葬された場所と伝えられています。この言い伝えから、氏子は福岡神社のことを"蛸大明神"あるいは親しみを込めて"蛸さん"と呼んで敬ってきました。また、昭和20年代ごろまでは神様の命の恩人ということで蛸を決して食べなかったということです。
余談になりますが、速玉男命が熊野からはるばる山深い当地に来られた理由について郷土史家の方が興味深い説を唱えています。はるか昔、伯耆国(ほうきのくに)(現在の鳥取県)と出雲国(いずものくに)(現在の島根県)は、鋼(はがね)の生産で知られていました。特に福岡神社のある一帯(旧日野郡溝口町(ひのぐんみぞぐちちょう))は伯耆国におけるたたら製鉄の一大生産地でした。当時、鋼といえば大変な貴重品で、その鋼を目当てにこの地にやってきたのではないかというのです。ちなみに明治から大正にかけて、福岡神社のそばに当時の最新技術を取り入れた製鉄所が操業し、地区内には関係者が暮らす大きな集落があり、その当時の福岡神社の祭りは盛大に行われていました。祭は夜祭りで、蛸舞式神事の終わった夜9時頃より翌朝まで各地からやってきた相撲取りによって、宮相撲が行われていたそうです。

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【みどころ】裸の氏子たちがお堂の中で押し合いへし合い

シシゾウ:なぜ、蛸舞式神事は奇祭といわれるのですか?

住田:ふんどし一丁の氏子たちが神楽囃子に合わせて、藁で作った蛸を捧げ持った氏子の代表を神輿のように担ぎ上げたり、丸木の梁に抱きついている氏子をほかの氏子たちがグルグル回転させるという、よそでは見られない不思議な舞をするからです。これらの舞にどのような意味があるのか、いろいろな説が唱えられていますが、詳しいことは一切分かっていません。そんなミステリアスなところも奇祭といわれるゆえんです。

シシゾウ:蛸舞式神事はどのような流れで行われるのですか?

住田:蛸舞式神事の祭場となるのは、福岡神社の境内にある「舞堂(まいどう)」と呼ばれるお堂です。舞堂はこの神事のときだけ使われるもので、現在の建物は明治時代に再建されたものです。
蛸舞式神事に参加するのは氏子地区の青壮年です。裸にふんどし姿の氏子たち十数名が舞堂に入ると、くじを引いて蛸役を1人決めます。蛸役の氏子は神主から渡される藁の蛸を頭上に捧げ持ちます。すると、ほかの氏子たちがその周りに集まり、笛と太鼓の神楽囃子に合わせて押し合いへし合いをしながら、蛸役の氏子を皆で担ぎ上げるようにして上下させます。私は40年ほど前に蛸役になったことがありますが、普通に立っているだけで身体が浮き沈みするという不思議な感覚でした。今は若者の数が減り、祭りの参加者も少なくなったため、押し合いは穏やかになりましたが、私が子どものころは舞堂がいっぱいになるくらいの参加者がいて、舞堂の壁にぶつかって建物全体を揺らしながら、蛸役の人間を嵐にあった小舟が波にもまれるようにもみくちゃにしていました。この舞は、神様が嵐から助け出されて陸に無事着いた喜びを胴上げのようにして表しているといわれています。また、大蛸が8本の足で神様の乗った舟を支えて助けた様子を表しているという説もあります。

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【注目ポイント】梁に抱きついてグルグル8回転

住田:次に行われるのは俗に「蛸まわし」といわれている舞です。氏子の中から選ばれた1人が舞堂の高さ2mほどのところにわたされた長さ約4m、太さ約30㎝の丸い梁に抱きつくようにして乗ります。ほかの氏子たちはその下に立ち、神楽囃子に合わせて掛け声をかけながら、梁上の氏子に手を添え、8回グルグル回転させます。8回というのは、蛸の足の数にちなんでいるという説があります。昔は、下で回転させる氏子の人数も最低でも8人と決まっていたそうです。梁に乗る氏子は、下の氏子たちが支えているので決して落下することはありません。しかし、下にいる人間に身をゆだねず、落ちまいと梁にしがみつくと、回転するときに梁にこすれて皮膚がすりむけてしまいます。祭りのときだけ取り付けられる梁は長い年月、氏子が回転してきたためか、表面がツルツルになっています。

シシゾウ:蛸舞式神事は見学できますか?

住田:舞堂の中は狭く、関係者しか入れませんが、舞堂の壁が格子になっているので、外から中の様子をご覧いただけます。
福岡神社の例大祭では蛸舞式神事ばかりが注目されがちですが、蛸舞式神事に先立つこと2日前から「榧取(へぎとり)祭」、「崩御(ほうぎょ)祭」、「御饌(おそなえ)献上祭」、「大注連(おおしめ)神事」といった一連の神事が神主と神社役員によって執り行われます。いずれもご祭神に感謝を捧げる古式ゆかしい神事で、これらの神事のクライマックスとして行われるのが蛸舞式神事なのです。

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【ふるさと自慢】地域色豊かなどぶろく作りで地域おこし

シシゾウ:伯耆町でおすすめの特産物や観光スポットを教えてください。

住田:伯耆町は日本屈指の名峰で国立公園にもなっている大山(だいせん)の麓の町です。大山までは車で15分ほどです。また、「とっとり花回廊」という国内最大級のフラワーパークも車ですぐのところにあります。
特産物でおすすめは、国からどぶろく特区認定を受けて製造している「源流どぶろく 上代(かみだい)」です。地域おこしを目指すまちづくり会社が休校になった小学校の校庭に醸造所を建設して製造を始めました。これが鳥取県初のどぶろく特区ということで注目され、県の内外から注文が殺到しています。このどぶろく作りだけでなく、現在、地域の公民館で週末だけ営業している農家食堂を旧校舎に常設オープンする計画もあり、地元のお母さんたちが手打ちする本格蕎麦「かあちゃんそば」をどぶろくとともに召し上がっていただけるようにしたいと考えていますのでご期待ください。

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【メッセージ】蛸舞式神事は地域住民の誇りです

住田:蛸舞式神事は昔から伝承されてきた地域の貴重な文化的財産であり、郷土愛を育むという観点からもきちんと次の世代に伝えていかなければいけないと思っています。地区は過疎・高齢化が進んでいますが、住んでいる人間の心まで過疎にならないよう、ふるさとに誇りと愛着を持つ地域大好き人間が力を合わせて、蛸舞式神事の継承やどぶろく作りなどの地域おこしに真剣に取り組んでいます。町外の人とも積極的に交流して、地域の活性化につなげていきたいと思っていますので、私たちの町に関心を持ち、足を運んでいただければ嬉しいです。

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