トップページ
 > 祭り紹介 > これまで応援した祭り > 2010年 青柴垣神事

これまで応援した祭り トップへもどる

青柴垣神事

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:山陰中央テレビ TSK
放送
:2010年4月29日(木・祝日)15:29~16:23

ダイドードリンコスペシャル

静寂の時が伝える神話の世界 ~青柴垣神事~

青柴垣神事

松江市美保関町の美保神社で毎年4月7日に執り行われる「青柴垣神事」。
この神事は、大国主神(おおくにぬしのかみ)と事代主神(ことしろぬしのかみ)との間であったとされる、国譲り神話のやり取りの一節を再現するものです。
この神事で主役となるのは、一年間の"みそぎ"によって身を清めた氏子達です。
その役割は、代々この地に生まれてきた氏子達の手により、使命のごとく守り継がれてきました。
しかし近年、少子高齢化などにより、過疎化の進む美保関地区では、その継承が難しくなってきています。
番組では、厳しい状況を迎えつつも、地域が一体となって祭りの継承に取り組む様子をお伝えします。

祭り紹介

  • 祭り写真館
  • 参加者写真

青柴垣神事

一年間奉仕する当屋(とうや)を決め、当屋は祭礼前日から同神社の会所(かいしょ)に籠って物忌潔斎に入り断食し、神がかった状態で当屋行事に臨みます。この当屋夫婦を、二間四方の囲いを設け、四隅の柱に榊を立てて青柴垣を飾った二隻の船に乗せ、港内を一周します。そののち、美保神社に参拝、奉幣します。

開催日
4月7日 ※毎年同日
場所・アクセス
島根県松江市美保神社
・JR松江駅より〔一畑バス 美保関ターミナル行き〕乗車(約40分)終点で乗り換え
・JR松江駅より〔美保関コミュニティバス 美保関行き〕乗車(約30分)終点下車すぐ
お問い合わせ
松江観光協会 美保関町支部
0852-72-2811

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

【歴史】農耕の神事に出雲神話が融合 美保神社 氏子会長 三代暢実さん「わが国の民俗学的な要素が結集したものと皇室典範を色濃く投影した日本の祭礼の原点とも言える祭りです」

シシゾウ:青柴垣神事はいつごろ始まった祭りですか?

三代:青柴垣神事の起源については諸説がありますが、多くの民俗学者や歴史学者の先生方の研究によると、古来から当地で行われていた稲穂の神をお迎えする神事に、南北朝時代に隠岐へ島流しになった後醍醐天皇に付き従い、美保の地に定住した臣官が今も皇室で行われている大嘗祭(だいじょうさい)などの宮中行事〔例えば、陰陽五行易(おんようごぎょうえき)〕と『古事記』『日本書紀』にある出雲神話の国譲りの物語の要素を付け加えたものではないかと言われています。ちなみに当地で12月3日に行われる諸手船(もろたぶね)神事も国譲りの神話にちなんだ、青柴垣神事と対を成す神事です。

シシゾウ:出雲神話の国譲りの物語はどういう内容ですか?

三代:国ツ神(くにつかみ)の大国主神(おおくにぬしのかみ)から国土を天ツ神(あまつかみ)に譲ることを相談された息子の事代主神(ことしろぬしのかみ)は国土を献上することを勧め、自らは船で海上に出て、船の縁を踏み傾けて海中にめぐらした青柴垣の中に御隠れになり、後に天ツ神として再生するというストーリーです。

シシゾウ:この神事は当屋(とうや)という役が重要だそうですが、どういう役割をするのですか?

三代:青柴垣神事は当屋制度といって代々、氏子の祭礼組織によって祭りが主宰されるのが大きな特色で、その中で中心的な役割を果たすのが平当(ひらど)とも言われる当屋です。当屋は2名いて、美保神社の御祭神である事代主神と、天界の高天原(たかまがはら)から稲穂を持って、地上の里人に配り与えたとされる農耕の神、大国主神の后(きさき)三穂津姫命(みほつひめのみこと)とにそれぞれ仕え、生き神となり神事を務めます。当屋に選ばれるのは大体40歳くらいまでの妻帯者で、1年365日海に入ってのみそぎや真夜中の参拝など非常に厳しい精進潔斎を課せられます。それも全ては神事において神様になるための修行です。私も昔、当屋を務めたことがあります。1年間の精進潔斎は非常に厳しいものでしたが、本番でいい神様になったと褒められたときには全ての苦労が報われた思いで、胸に熱く込み上げるものがありました。
【みどころ】神話の世界を絵巻物のように再現

シシゾウ:青柴垣神事のみどころはどこですか?

三代:『古事記』『日本書紀』に描かれた国譲りの神話が絵巻物のように忠実に再現されるところで、当屋が扮する事代主神が天ツ神の使者をお迎えして国土を譲ることを誓った後、海上で神様として再生し、高天原に行って天照大神(あまてらすおおみかみ)に拝謁するというドラマが繰り広げられます。最初のクライマックスとなるのは御解除(おけど)と呼ばれる儀式で、事代主神は一同に会した人々に国土を天ツ神に譲ることを表明し、それを受けて一座の人々がそれはもっともなことだと承諾する場面が再現されます。続いて、事代主神は海に出て行き、船を傾けて海中に御隠れになり、神様として再生するシーンを再現するため、当屋ら一行は港に向かい、四隅に榊を取り付け幔幕(まんまく)を張って青柴垣に見立てた2隻の船に乗り込み、港内を1周します。事代主神が神様として再生するシーンはこの神事で最大の山場と言えるものですが、神聖な場面ということで船上で行われる儀式の様子は公開されません。これは皇室行事の大嘗祭がテレビで放映されないのと同じ理由です。
【注目ポイント】地を踏まないようにして天界を表現

三代:当屋一行の曳き船が港内から着岸すると、舞台は先ほどの地上の世界から一転して天上の高天原の入口という設定になります。ここから事代主神は高天原に入っていって、神殿で天ツ神の天照大神に拝謁し、国土を捧げることを報告します。これを奉幣(ほうべい)の儀と言います。天上の世界の場面が再現されるとき、ぜひ注目していただきたいのは、港から拝殿に向かうまで当屋、当屋夫人が務める小忌人(おんど)、供人(ともど)と呼ばれるお付き役は人に背負われたり、腰抱きに抱えられたりして地面の上に極力立たないところです。宮灘から拝殿までの当屋を取り囲んだ行烈は昭和天皇の即位式まで宮中で行われていた儀式そのもので、四神鉾や月形、日形、八咫烏(やたがらす)などを持った裃を着た役前が進行します。これは土を踏まないことで天上の世界を表そうとした昔の人の工夫です。
天上の世界には、天照大神のほかにも、天岩戸(あまのいわと)のエピソードで有名な女神のアメノウズメが踊ったり、道案内の神の猿田彦(さるたひこ)が神殿まで案内したりと日本神話でおなじみの神様が登場します。数年前、この神事をご覧になった脚本家の山田太一ご夫妻は、小学生のときに習った日本神話の絵本の世界そのままだと感激なさったくらいです。ただ、この神事は全てのシーンが無言の身振りだけで表現されるので、お芝居のように見ていれば分かるというものでは決してありません。その中で唯一、道案内役の童子4人が振舞う「テンガラス」という行為では、太鼓に合わせてササラをこすり合わせて声を発します。ストーリーの進行にともなって舞台が地上になったり天上になったりするところも理解を難しくしています。でも国譲りの神話を頭に入れてから見ると、より興味深くご覧いただけるはずです。
【ふるさと自慢】『古事記』ゆかりの地を探訪

シシゾウ:松江市を訪れたときのおすすめの楽しみ方を教えてください。

三代:松江は日本で最も古い書物である『古事記』ゆかりの地です。『古事記』の内容のうち、実に3分の1は出雲が舞台です。かつて出雲に古代出雲国があったとする『古事記』の記述を疑問視する声がありましたが、最近になって哲学者で日本学の権威の梅原猛先生をはじめ多くの学者が古代出雲に国家があったことを認められ、その中心地が松江だったとする論文を多数発表されています。現在は古代史人気に加え、2012年に『古事記』の1300年紀を迎えるということで、『古事記』関連の書籍が多数出版されています。中でも私のお勧めは『古事記』ブームの火付け役となった国文学者の三浦佑之氏が著した『古事記を旅する』です。松江を訪れられたときには、そういった『古事記』関連本をガイドブックにして『古事記』ゆかりの地を訪ねて回るのも楽しいのではないかと思います。
【メッセージ】この祭りを通して日本人の和の心を感じてください

三代:青柴垣神事は我が国の成立起源を表した日本人の心の原点とも言える『古事記』『日本書紀』の世界を再現した神事であることをご理解いただきたいと思います。同時に、この神事で再現される国譲りの神話を通じて、対立する者同士であっても力によって勝敗を決するのではなく、異なる考え方を受け入れ、互いに譲り合いながら時間をかけて歩み寄り、ついにはひとつになっていくという和の心を感じていただければと思います。大勢の方がこの神事をご覧になり、日本人のすばらしい心を再発見していただくことを願ってやみません。
参加者写真
祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真祭り参加者写真
  • 日本の祭り 名産品
  • 祭り写真館
  • 祭りカレンダー
  • 注目の祭り
  • 吉村作治先生の祭り考察
  • ダイドードリンコ日本の祭りチャンネル
  • DyDo online shop
  • 日本の祭りボード 日本の祭りに関する発言はこちらへ!

日本の祭りポスターをプリントしよう!

ダイドードリンコは「NPO(特定非営利活動法人)日本の祭りネットワーク」に加盟しています。