相馬野馬追は、旧相馬藩領を舞台に、甲冑(かっちゅう)に身を包んだ騎馬武者たちが、馬と一心同体となり勇壮さを披露する豪華な戦国絵巻で、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。この祭礼の継承に取り組む五郷騎馬会長の髙田正雄さんに、相馬野馬追の見どころをお聞きしました。

※過去の祭り情報になります。2012年に応援する祭り34
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| 相馬野馬追~親子三代 夏の陣 | ||||
| テレビユー福島 TUF | ||||
| 2009年8月29日(土)15:30~16:24 | ||||
およそ1100年の伝統を持つ国の重要無形民俗文化財「相馬野馬追」。ハイライトとなる神旗争奪戦では、甲冑に身を包んだ騎馬武者が、天高く打ち上げられた御神旗を激しく奪い合う、戦国絵巻さながらの光景が繰り広げられます。今田賢一さん・38歳は、栄誉ある一番旗を2年連続でつかんだことがある旗取り名人。父親の為夫さん・65歳も同じようにかつて勇名をとどろかせていました。そして、今年…息子の淳史君・12歳が、甲冑競馬に初めて出場します。親から子へ、子から孫へ。祭りへの熱い思いを受け継ぎながら、絆を深めていく一家の姿を追います。
シシゾウ:相馬野馬追の歴史についてお聞かせください。
髙田:相馬野馬追は、かつての相馬藩領にあたる宇多(うだ)郷・北郷・中ノ郷・小高(おだか)郷、標葉(しねは)郷の5つの郷で催行される祭礼で、1000年以上前、相馬藩の始祖にあたる平将門が下総(しもうさ)(現在の千葉県流山市)の野に馬を放って、敵と見立てて自軍の兵の軍事訓練を行ったことに始まるとされています。500余騎の甲冑姿の騎馬武者たちが出陣し、馬を駆けさせるという戦国の世を再現する祭りは、日本全国でここにしかないと思います。総大将の下には、総指揮官にあたる軍師を筆頭に郷大将、侍大将、軍者、組頭など様々な役があります。私は役で最高位の軍師をさせていただいていますが、これらの役は世襲ではなく、関係者からの推薦と相馬野馬追執行委員会の審査によって選ばれます。
シシゾウ:相馬野馬追に参加するのはどういう人ですか?
シシゾウ:相馬野馬追の見どころはどういうところですか?
シシゾウ:お行列を見るとき、どこに注目すればいいですか?
髙田:お行列はあくまでも侍の行進ですから、建物の2階や歩道橋などから見下ろしたり、行列の前を横断したりすることは許されません。地元の方はそこのところをよく分かっておられるのですが、よそから観光で来られた方はご存じではないので、騎馬と騎馬の間が空いていれば軽い気持ちで横切ってしまうことがあります。そうなると、目の前を横切られた騎馬武者は自分の威信にかけて、その方を元の位置に必ず戻させますし、その方が逃げ出せば馬でどこまでも追いかけていきます。観光客の方にしてみれば理不尽に思われるでしょうが、神聖な祭事でございますのでご了承いただきたいと思います。
シシゾウ:甲冑競馬はどのように行われるのですか?
シシゾウ:神旗争奪戦はどのような行事ですか?
髙田:甲冑競馬で1位になることと神旗争奪戦で御神旗を取ることは出場者にとって大いなる憧れです。ただ、甲冑競馬にしても神旗争奪戦にしても、人と馬が心をひとつにしなければ勝利は得られません。そのため、熱心な方は野馬追のために自分の馬を飼い、普段からコミュニケーションをとっています。また、馬を飼育されていない方でも、甲冑競馬や神旗争奪戦に出る場合は、祭りの3~4ヵ月前に馬を購入し、祭りに向けてトレーニングをします。そうやって、まさに人馬が一体となって戦いに臨むので、勝利したときの感動もひとしおというわけです。
平将門が野に放った馬で軍事訓練をしたとき、裸馬をつかまえて神に奉納したという故事に倣い、数騎の騎馬武者によって1頭ずつ小高(おだか)神社の境内に追い込まれた裸馬を、御小人(おこびと)と呼ばれる白装束の10人の男たちが、馬の首や足に取り付いてつかまえ、神馬として奉納します。
シシゾウ:御小人になるのはどういう人ですか?
髙田:御小人は、伝統的に小高郷の人間が務めるのですが、高齢化が進んで、なり手が減ったため、現在は馬の産地である岩手県遠野地方の馬を扱うプロの人に加わってもらっています。地元の人間でやれればよいのですが、裸馬に素手で立ち向かうのは訓練を受けた人間でないと危険だということで、よその地域からの応援を頼んでいるわけです。ただ、国の重要無形民俗文化財に指定されており、将来的には世界無形文化財にも指定されるであろうという地域の誇る神事を、地元の人間で行えないのは残念な話なので、現在、我々の会と振興会とで御小人の育成に取り組んでいます。野馬懸は、甲冑競馬や神旗争奪戦に比べると一見、地味に映りますが、相馬野馬追の原点であるということで、祭りに関わるもの全員で協力して伝統の継承に努めていきたいと思っています。






