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相馬野馬追

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:テレビユー福島 TUF
放送
:2009年8月29日(土)15:30~16:24

ダイドードリンコスペシャル

相馬野馬追~親子三代 夏の陣

相馬野馬追

およそ1100年の伝統を持つ国の重要無形民俗文化財「相馬野馬追」。ハイライトとなる神旗争奪戦では、甲冑に身を包んだ騎馬武者が、天高く打ち上げられた御神旗を激しく奪い合う、戦国絵巻さながらの光景が繰り広げられます。今田賢一さん・38歳は、栄誉ある一番旗を2年連続でつかんだことがある旗取り名人。父親の為夫さん・65歳も同じようにかつて勇名をとどろかせていました。そして、今年…息子の淳史君・12歳が、甲冑競馬に初めて出場します。親から子へ、子から孫へ。祭りへの熱い思いを受け継ぎながら、絆を深めていく一家の姿を追います。

祭り紹介

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相馬野馬追

相馬野馬追は、旧相馬藩領を舞台に、甲冑(かっちゅう)に身を包んだ騎馬武者たちが、馬と一心同体となり勇壮さを披露する豪華な戦国絵巻で、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。この祭礼の継承に取り組む五郷騎馬会長の髙田正雄さんに、相馬野馬追の見どころをお聞きしました。

開催日
7月最終土~月曜日
場所・アクセス
福島県南相馬市雲雀ケ原祭場地
・JR常磐線「原ノ町(ハラノマチ)駅」から 24日のみ雲雀ケ原会場近くまでシャトルバスを運行
お問い合わせ
南相馬市観光交流課
0244-22-3064

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

五郷騎馬会長 髙田正雄さん 平将門が行った軍事訓練が発祥

シシゾウ:相馬野馬追の歴史についてお聞かせください。

髙田:相馬野馬追は、かつての相馬藩領にあたる宇多(うだ)郷・北郷・中ノ郷・小高(おだか)郷、標葉(しねは)郷の5つの郷で催行される祭礼で、1000年以上前、相馬藩の始祖にあたる平将門が下総(しもうさ)(現在の千葉県流山市)の野に馬を放って、敵と見立てて自軍の兵の軍事訓練を行ったことに始まるとされています。500余騎の甲冑姿の騎馬武者たちが出陣し、馬を駆けさせるという戦国の世を再現する祭りは、日本全国でここにしかないと思います。
相馬藩主の子孫も参画! 旧相馬藩の固い結束 髙田:野馬追という戦国時代をほうふつさせる祭事が廃れることなくこの地に継承されてきたのは、相馬藩が中世から近世に至るまで藩主の国替えがなかったことが理由として大きいのではないかと思います。現在も、相馬野馬追と旧藩主家のつながりは深く、祭りの中心となる総大将の役は、旧相馬藩主家である相馬家当主が務めるのが習わしで、現在は33代御当主の相馬和胤(かずたね)氏のご長男が総大将を務められます。
総大将の下には、総指揮官にあたる軍師を筆頭に郷大将、侍大将、軍者、組頭など様々な役があります。私は役で最高位の軍師をさせていただいていますが、これらの役は世襲ではなく、関係者からの推薦と相馬野馬追執行委員会の審査によって選ばれます。

シシゾウ:相馬野馬追に参加するのはどういう人ですか?

髙田:かつては士族の家柄の人間でなければ参加できませんでしたが、現在は、5郷それぞれの騎馬会に入会すれば、どなたでも参加できます。女性の方も19歳までなら参加可能です。ですから、サラリーマンの方や小学生の女の子など、様々な年代の様々な職業の方が参加されています。現在、騎馬会の会員は5郷合わせて約500名おり、旧士族はその半数以下だと思います。
戦国時代にタイムスリップ!?

シシゾウ:相馬野馬追の見どころはどういうところですか?

髙田:3日間の祭りで最大のハイライトは、2日目の本祭りに行われる「お行列」「甲冑競馬(かっちゅうけいば)」「神旗争奪戦(しんきそうだつせん)」でしょう。お行列は、総大将を中心に騎馬武者500余騎が、雲雀ヶ原にある御本陣をめざして約4kmの道のりを行進します。甲冑を身につけ、太刀を帯び、背に旗指物(はたさしもの)をなびかせて進む騎馬武者たちの姿は進軍と呼ぶにふさわしい勇ましい雰囲気で、ご覧になられたら戦国時代にタイムスリップしたかのような感覚におちいられるのではないかと思います。

シシゾウ:お行列を見るとき、どこに注目すればいいですか?

髙田:騎馬武者たちが身に付けている甲冑は見ごたえがあると思います。中には新しく作られたものもありますが、多くは年代物の本物で、古いものになると鎌倉時代の甲冑もあります。すべてが先祖伝来のものというわけではなく、全国中を探して求められたものも少なくありません。文化財として貴重なものもあり、それらが実際に着用されているのを見られる滅多にない機会だと思います。甲冑とともに騎馬武者が背中に差している旗指物にも注目していただきたいです。旗指物は騎馬武者の役職や家柄を表すもので、旧士族の家の方だと先祖伝来のものがありますが、そうでない方は当然持っていないので、今は使われていない昔の紋や自分の家の家紋を使って旗を仕立てています。500余騎の騎馬が、文様も色も様々の旗をなびかせて行列するところは一見の価値があると思います。
侍スピリットみなぎる口上にワクワク 髙田:お行列では、騎馬武者同士で交わす口上も見どころです。出陣式や道中で、総大将や軍師など役の付いた人のところに、選ばれた騎馬武者が挨拶や報告をしにやってくるのですが、すべて昔の侍の言葉と作法にのっとって行われます。例えば軍師の私に挨拶に来る場合、まず御付きの人間に自分の名を名乗り、取り次ぎを願い、許されて初めて私の面前に進みます。そして、「髙田軍師殿に申し上げます。陣中なれば馬上での口上、平にお許し願います。髙田軍師殿におかれましては本日のご出陣、誠におめでとうございます。雲雀ヶ原本陣に進軍し、武勲を上げられ、無事なる凱旋までお供させていただきます」というような感じで述べると、私が「御身を大事に、家臣ともども武勲を上げられて無事に凱旋せよ」と返すといった具合で、まさに時代劇さながらの光景が繰り広げられるわけです。
お行列で、騎馬の前を横切るのはご法度 髙田:お行列はあくまでも侍の行進ですから、建物の2階や歩道橋などから見下ろしたり、行列の前を横断したりすることは許されません。地元の方はそこのところをよく分かっておられるのですが、よそから観光で来られた方はご存じではないので、騎馬と騎馬の間が空いていれば軽い気持ちで横切ってしまうことがあります。そうなると、目の前を横切られた騎馬武者は自分の威信にかけて、その方を元の位置に必ず戻させますし、その方が逃げ出せば馬でどこまでも追いかけていきます。観光客の方にしてみれば理不尽に思われるでしょうが、神聖な祭事でございますのでご了承いただきたいと思います。
実戦さながらに騎馬武者が疾駆

シシゾウ:甲冑競馬はどのように行われるのですか?

髙田:雲雀ヶ原の祭場地に設けられた1周1000mのコースを、8~10騎の騎馬武者が馬を駆けさせて順位を競います。出場者は兜(かぶと)こそ外しますが、鎧と旗指し物は付けたままです。私も出場したことがあるのですが、馬のスピードが出てくれば、前傾姿勢になろうとしても背中の旗指物が風をはらんで後ろに引っ張られるし、乗っているのが和鞍という昔の鞍だということも加わって非常に走りにくいものです。

シシゾウ:神旗争奪戦はどのような行事ですか?

髙田:花火で高々と打ち上げられた御神旗を約300名の騎馬武者が奪い合います。ご神旗は長さが1m50cmほどの布でできていて、1発の花火で2本の御神旗が打ち上げられます。これを取ることは敵の首をとったのと同じ意味があるということで、打ち上げられた御神旗が舞い降りてくると、騎馬武者たちが一斉に群がって、手にした鞭を振りかざしてからめとろうとします。皆が皆、上を向いて下など見ていませんから馬同士がぶつかって落馬し、馬に踏まれたり蹴られたりということは珍しくありません。それでも皆、無我夢中で、多少の怪我なら気にせず戦い続けます。御神旗を見事手にした騎馬武者は、総大将と軍師の待つ本陣山に至る羊腸の坂を一気に馬で駆け上り、総大将からお褒めの言葉とご褒美を授かります。ちなみに、ご褒美は地元商店街などから寄付された冷蔵庫などの家電や現金など豪華賞品です。
めざす境地は人と馬の一心同体 髙田:甲冑競馬で1位になることと神旗争奪戦で御神旗を取ることは出場者にとって大いなる憧れです。ただ、甲冑競馬にしても神旗争奪戦にしても、人と馬が心をひとつにしなければ勝利は得られません。そのため、熱心な方は野馬追のために自分の馬を飼い、普段からコミュニケーションをとっています。また、馬を飼育されていない方でも、甲冑競馬や神旗争奪戦に出る場合は、祭りの3~4ヵ月前に馬を購入し、祭りに向けてトレーニングをします。そうやって、まさに人馬が一体となって戦いに臨むので、勝利したときの感動もひとしおというわけです。
相馬野馬追の原点は神事・野馬懸(のまがけ) 髙田:お行列、甲冑競馬、神旗争奪戦が祭りのハイライトだと言いましたが、相馬野馬追の原点であり、文化史的な意味からも最も大事とされる行事は3日目に行われる野馬懸という神事です。相馬野馬追が、国の重要無形民俗文化財に指定されているのはこの野馬懸があるからです。
平将門が野に放った馬で軍事訓練をしたとき、裸馬をつかまえて神に奉納したという故事に倣い、数騎の騎馬武者によって1頭ずつ小高(おだか)神社の境内に追い込まれた裸馬を、御小人(おこびと)と呼ばれる白装束の10人の男たちが、馬の首や足に取り付いてつかまえ、神馬として奉納します。

シシゾウ:御小人になるのはどういう人ですか?

髙田:御小人は、伝統的に小高郷の人間が務めるのですが、高齢化が進んで、なり手が減ったため、現在は馬の産地である岩手県遠野地方の馬を扱うプロの人に加わってもらっています。地元の人間でやれればよいのですが、裸馬に素手で立ち向かうのは訓練を受けた人間でないと危険だということで、よその地域からの応援を頼んでいるわけです。ただ、国の重要無形民俗文化財に指定されており、将来的には世界無形文化財にも指定されるであろうという地域の誇る神事を、地元の人間で行えないのは残念な話なので、現在、我々の会と振興会とで御小人の育成に取り組んでいます。
野馬懸は、甲冑競馬や神旗争奪戦に比べると一見、地味に映りますが、相馬野馬追の原点であるということで、祭りに関わるもの全員で協力して伝統の継承に努めていきたいと思っています。
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