8月2日から7日にかけての6日間、東北の夏の夜を勇壮華麗に彩る青森ねぶた祭。2002年に市民による市民のためのねぶたとしてデビューし、いまや大型ねぶたの一員としてすっかり定着した、あおもり市民ねぶた実行委員会委員長の高橋俊勝さんに、青森ねぶた祭の見どころをお聞きしました。

※過去の祭り情報になります。2012年に応援する祭り34
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| ひも一本紙一枚の絆 青森ねぶた祭 | ||||
| 青森テレビ ATV | ||||
| 2009年8月30日(日)14:00~14:54 | ||||
青森ねぶた祭は、仙台の七夕、秋田の竿灯とならんで東北三大祭りの一つとして数えられている青森市の夏祭りです。起源としてよく知られているのは征夷大将軍・坂上田村麻呂が陸奥国の蝦夷征伐の戦場で、灯りを点した大人形を作り、笛・太鼓で囃し立て、敵を油断させておびき寄せたという伝説に由来するものです。現在では日本全国にある土着の七夕まつりや夏の眠気を祓う眠り流しの行事が変化したものといわれています。
今年の出陣ねぶたは22台、そのねぶた作りに36年前からお金のかからない方法で挑んで来た「私たちのねぶた」と、ねぶた好き市民が作る「あおもり市民ねぶた」を中心に、祭りを支える裏方“ ねぶたビト”の「絆」をご紹介し、連日繰り広げられる「青森ねぶた祭」のダイナミックな映像もご覧いただきます。
シシゾウ:青森ねぶた祭とは、どのような祭りですか?
高橋:青森ねぶた祭は、七夕の灯籠流しがルーツだと言われていて、歌舞伎や歴史、神話などを題材にした、ねぶたと呼ばれる巨大な張り子人形の山車が市中を練り歩きます。運行は、ねぶたを曳き回す曳き手、曳き手を指揮する扇子持ち、笛・太鼓・鉦のお囃子、跳人(はねと)と呼ばれる踊り手たちが一体となって行われます。
昨年の青森ねぶた祭では22台の大型ねぶたが運行しました。私たち、あおもり市民ねぶたもそのうちの1台です。ねぶたといえば、企業などがスポンサーになり、ねぶた師によって作られる大型ねぶたが有名ですが、町内会などで作る地域ねぶたもあります。私が子どもの頃に身近だったのは地域ねぶたのほうで、父親など町のねぶた好きな大人たちが仕事の合間に集まって手作りしていた姿が思い出に残っています。地域ねぶたは大型ねぶたほどの規模はありませんが、子ども心には大きく感じられたものでした。そんなふうに町のみんなで汗を流して制作し、運行する地域ねぶたの伝統は今も健在です。ただ、祭り期間は1~2日と短いので、自分たちのねぶたを楽しみながら大型ねぶたに参加される方もおられるようです。
シシゾウ:あおもり市民ねぶたは過去に7回大型ねぶたを出していますが、昨年のねぶたはこれまでとはかなり違ったものになったそうですね。
シシゾウ:ねぶたを作るとき、どこにポイントを置かれるのですか?
シシゾウ:ねぶたを制作するところは見学できますか?
高橋:制作期間中に各運行団体がねぶたを制作する小屋のある「ねぶたラッセランド」に行けば、ほとんどの団体が制作するところを公開していて、ボランティアガイドによる案内も受けられます。例年、5月初旬にねぶたを制作する小屋がけをし、5月末から6月頭にかけて骨組みを作り、6月末から7月頭にかけて紙貼りをし、その後、墨書き、色づけへと進んでいきます。ねぶたをご覧になるのが初めてという方は、紙貼りを見ていただくと、和紙が貼られたところと貼られていない骨組みとの両方が見られて、ねぶたの構造がどうなっているかをご理解いただきやすいと思います。
シシゾウ:ねぶたの運行を見るとき、お勧めの場所はありますか?
シシゾウ:昨年から、フィナーレの海上運行で変更があったそうですね。
高橋:最終日の夜、花火大会と同時に行われる海上運行では、前日までの運行審査で上位になった4団体に加え、海上運行賞として10年以上受賞経験がない団体から功労賞的に選ばれた1団体を加えた合計5台のねぶたが出ていたのですが、昨年から海上運行賞の枠が2台増え、合計7台のねぶたが船に乗れるようになったので、海上運行がより一層華やかになりました。私たち運行団体にとって、海上運行はほぼ1年をかけて取り組んできたことの締めくくりになるもので、船に乗ることは最大の目標です。私は昔、別の団体で海上運行を経験したことがあるのですが、限られた人しか乗れないということで非常に名誉な気持ちになりますし、船の上から見る花火も最高です。ですから、ぜひ、あおもり市民ねぶたのメンバーにも海上運行を体験させてあげたいと思っています。おそらく海上運行賞は来年あたりには順番が回ってくるのではないかと思います。もちろん、理想は上位4位に入賞して海上運行の権利を得ることですが、私たちの団体のように、メンバーが子どもから大人まで幅広い年齢層で構成されていると、審査で良い点数を上げるのは容易ではありません。やはり、「あおもり市民ねぶた」という名を冠している以上、ねぶたが好きな人が誰でも参加できる場を提供し、最終的にねぶたの後継者を育てることが私たちの使命だと思いますので、賞にこだわりすぎることなく、皆で楽しく祭りに参加し、その中でいずれ海上運行にも出られれば、というスタンスでやっていきたいと考えています。
高橋:青森ねぶた祭は開放感があり、参加して一緒に汗を流せるところも魅力のひとつだと思います。ねぶたに付いて踊る跳人は、正式な衣装さえ着ていれば、基本的にどこのねぶたにも飛び入りで入っていけるので、興味のある方はぜひご参加ください。昨年は、あおもり市民ねぶたで300人前後参加があり、多くなると1000人以上の跳人がつく団体もあります。跳人の衣装は浴衣に腰巻、たすきが正式とされています。昔はこれらに加えて花笠が必要でしたが、今は花笠をつけている人は少ないです。跳人の衣装は市内のデパートで売っていますし、貸衣装屋さんでも借りられます。あおもり市民ねぶたでは昨年、デザインを公募して揃いの浴衣を作りました。跳人で参加希望の方は、ご自分で足袋と草履をご用意いただければ、浴衣は無料で貸し出します。
跳人に参加するときは、お目当てのねぶたが出発するときから一緒について踊るのがベストですが、ねぶたの進行方向と逆に移動さえしなければ、運行の途中で沿道から加わるのもOKです。跳人の跳ね方は、正式なやり方が一応ありますが、二拍子のお囃子のリズムに合わせて片足で2拍ずつ跳ねるだけと簡単です。初めての方でも囃子のリズムを聴くと、自然に体が動きだすはずです。
シシゾウ:2009年のあおもり市民ねぶたとしての抱負を教えてください。
高橋:既に昨年から今年のねぶた祭に向けての準備は始まっています。ねぶた制作は題材選びからスタートします。あおもり市民ねぶたでは、今年も一昨年、昨年に引き続き、同じ若手ねぶた師に制作を依頼しているのですが、過去2年間は人形が1体だったので、今年は人形が2体のデザインを考えてほしいと実行委員会から要望を出しています。それ以外は全てねぶた師にまかせていますので、どのような斬新なアイデアが出てくるか、メンバー全員ワクワクしています。昨年のラムセス二世を超えるねぶたを作り、観客の皆さんに大いに喜んでいただきたいと思います。





