放生祭は、毎年9月19、20日の2日間にわたって繰り広げられる若狭地方最大の秋祭りで、約300年の歴史があります。八幡(はちまん)神社の氏子町民が、4種類の演(だ)し物を披露しながら、小浜の旧城下町を巡行します。放生祭祭礼委員会理事の田村仁志さんに放生祭の見どころをお聞きしました。

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| 福井放送 FBC | ||||
| 2009年10月4日(日)15:00~15:55 | ||||
約300年の歴史を持つ若狭小浜の放生祭。県と市の無形民族文化財に指定され、地域が誇る伝統行事として、八幡神社の氏子である町衆によって連綿と受け継がれている。しかし、年々後継者となるべく若い世代が少なくなってきた現状と、その中で必死に伝統を守ろうとしている人々の様々な想いに迫る。また、参加するだけが祭りではない。一人の地元写真家が、一歩外側のファインダー越しから見た「祭りの真髄」とはいったい何なのか?そしてサブタイトルにある「螺旋」とは、歴史や生命力を感じさせ、半永久的に繰り返すなど様々な意味を込めた象徴の言葉。この言葉のごとく 過去・現在・そして未来へと祭りは「人々の想い」と共に進んでいく…。
シシゾウ:放生祭とはどういう祭りですか?
田村:ひとことで言うと、非常にユニークな祭りです。一般的な神社の祭りは、神社のお神輿が御旅所にお渡りします。その時、神様にご機嫌よくお出かけいただくためにお囃子を鳴らしたり、神楽を舞うなど神事芸能、いわゆる演し物を奉納します。しかし、放生祭は、肝心のお神輿のお渡りがなく、氏子の住民が宮入りと称して神社に演し物を奉納に行くという、本来なら脇役のはずの芸能が主役になっている祭りです。シシゾウ:なぜ、そういう変わった形式になったのですか?
田村:元々、放生祭は、7月半ば頃に行われる祇園祭礼を起源としています。昔は、小浜城下にある廣峰(ひろみね)神社の祇園祭礼で、お神輿が旧小浜町にある御旅所の八幡神社に渡御していた時、八幡神社の氏子たちはお神輿をお迎えするときに芸能を奉納していました。それが、廣峰神社と八幡神社の関係が崩れて祇園祭礼のお神輿が八幡神社に来なくなったため、演し物が宙に浮いてしまいました。それで、どうするんだという話になったとき、祇園祭に一番近い時期に行われる八幡神社の放生会(ほうじょうえ)に演し物を出せばいいのではないかということになったわけです。現在も放生祭のときに放生会の儀式も行われていますが、演し物のほうがメインになっています。
シシゾウ:芸能が主役ということですが、どのような芸能が出るのですか?
シシゾウ:それぞれの芸能にはどのような特色があるのですか?
田村:大太鼓は、曳台に載せた直径80~100㎝ほどの太鼓を打つのですが、この太鼓と鉦のお囃子に合わせて棒振りと呼ばれる2人または3人の踊り手が六尺棒を手にして勇壮に踊るところが特色です。どの地区も大体20前後の曲を持っていて、子どもの打ち手のための曲と大人の打ち手のための曲があります。打ち方にはいろいろあり、踊るように打つ曲打(きょくう)ちは一番の見せ場です。獅子は、川越藩藩主酒井忠勝(さかいただかつ)が小浜藩に国替えされたときに、故郷をしのんで川越から呼び寄せた獅子舞「ささら獅子」が起源で、小浜の町民がそれを習い覚えて現在に至っています。頭に獅子の被り物をつけた獅子役は胸につけた小さな締太鼓を打ちながら、笛と歌に合わせて、老若の雄獅子が雌獅子を取り合うという物語を舞い踊ります。言ってみれば和製のミュージカルみたいなものですね。
シシゾウ:芸能はどのくらい稽古をするのですか?
田村:稽古は8月20日前後から始め、区によって異なりますが、祭りの2日前くらいを稽古納めにします。その年は奉納に出ない区も稽古は毎年行います。そうしないとせっかく覚えたものも忘れてしまいますし、笛などの楽器は鳴らなくなってしまいます。稽古期間最後の3~4日間は本稽古と称して、山車や屋台などを出してきてリハーサルを行います。本稽古は発表会のようなもので、町内の人間が見に来るので囃子や踊りを担当する者は、このときに一番気合いを入れてやります。祭り当日は、大人はお酒をいただいたりするので、かなりリラックスしていると思います(笑)。
シシゾウ:芸能の奉納はどのようにして行われるのですか?
シシゾウ:巡行のコースは決まっているのですか?
シシゾウ:巡行の見どころはどこですか?
シシゾウ:これまで放生祭に関わってこられて一番の思い出はなんですか?
田村: 2003年の「若狭路博2003」のときに、放生祭の演し物の山車9台、神楽5台、大太鼓5台、獅子4組が全て勢揃いし、小浜駅前のはかまぜ通りにずらっと並んで共演したことがあります。本来の祭りでは絶対見られない壮観な光景で、見ていて感動のあまり鳥肌が立ちましたね。
田村:この祭りは全国的にもあまり例のない4つの神事芸能が主役の祭りということで、旧城下町の小さなエリアをぐるぐる回りながら各所で演し物が奉納されるところをご覧いただきたいのですが、興味のある方はぜひお囃子もじっくり聴いてください。どこのお祭りでもわが町のお囃子が日本一だとおっしゃると思いますが、放生祭の山車と神楽のお囃子は日本一と言わないにしても、日本で3本の指に入るものだと自負しています。専門家の方も放生祭の囃子はすばらしいものだとおっしゃってくださいますので手前味噌ではないと思います。







