トップページ
 > 祭り紹介 > これまで応援した祭り > 2009年 放生祭

これまで応援した祭り トップへもどる

放生祭

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:福井放送 FBC
放送
:2009年10月4日(日)15:00~15:55

ダイドードリンコスペシャル

遺(のこ)せ伝統!魂の螺旋(らせん)

放生祭

約300年の歴史を持つ若狭小浜の放生祭。県と市の無形民俗文化財に指定され、地域が誇る伝統行事として、八幡神社の氏子である町衆によって連綿と受け継がれている。しかし、年々後継者となるべく若い世代が少なくなってきた現状と、その中で必死に伝統を守ろうとしている人々の様々な想いに迫る。また、参加するだけが祭りではない。一人の地元写真家が、一歩外側のファインダー越しから見た「祭りの真髄」とはいったい何なのか?そしてサブタイトルにある「螺旋」とは、歴史や生命力を感じさせ、半永久的に繰り返すなど様々な意味を込めた象徴の言葉。この言葉のごとく 過去・現在・そして未来へと祭りは「人々の想い」と共に進んでいく…。

祭り紹介

  • 祭り写真館

放生祭

放生祭は、毎年9月19、20日の2日間にわたって繰り広げられる若狭地方最大の秋祭りで、約300年の歴史があります。八幡(はちまん)神社の氏子町民が、4種類の演(だ)し物を披露しながら、小浜の旧城下町を巡行します。放生祭祭礼委員会理事の田村仁志さんに放生祭の見どころをお聞きしました。

開催日
敬老の日直前の土・日曜日
場所・アクセス
福井県小浜市八幡神社(小浜市男山)〜小浜市街地
・JR小浜線「小浜駅」から徒歩10分
お問い合わせ
若狭おばま観光案内所
0770-52-2082

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

放生祭 祭礼委員会理事 田村仁志さん 神輿が不在!? 芸能が主役の祭り

シシゾウ:放生祭とはどういう祭りですか?

田村:ひとことで言うと、非常にユニークな祭りです。一般的な神社の祭りは、神社のお神輿が御旅所にお渡りします。その時、神様にご機嫌よくお出かけいただくためにお囃子を鳴らしたり、神楽を舞うなど神事芸能、いわゆる演し物を奉納します。しかし、放生祭は、肝心のお神輿のお渡りがなく、氏子の住民が宮入りと称して神社に演し物を奉納に行くという、本来なら脇役のはずの芸能が主役になっている祭りです。

シシゾウ:なぜ、そういう変わった形式になったのですか?

田村:元々、放生祭は、7月半ば頃に行われる祇園祭礼を起源としています。昔は、小浜城下にある廣峰(ひろみね)神社の祇園祭礼で、お神輿が旧小浜町にある御旅所の八幡神社に渡御していた時、八幡神社の氏子たちはお神輿をお迎えするときに芸能を奉納していました。それが、廣峰神社と八幡神社の関係が崩れて祇園祭礼のお神輿が八幡神社に来なくなったため、演し物が宙に浮いてしまいました。それで、どうするんだという話になったとき、祇園祭に一番近い時期に行われる八幡神社の放生会(ほうじょうえ)に演し物を出せばいいのではないかということになったわけです。現在も放生祭のときに放生会の儀式も行われていますが、演し物のほうがメインになっています。
4種の芸能プラス神輿を24区が隔年奉納

シシゾウ:芸能が主役ということですが、どのような芸能が出るのですか?

田村:山車(やま)、神楽、大太鼓、獅子があり、八幡神社の氏子地区24区で、それぞれひとつの芸能を専門にしています。例えば、私が所属する広峰区は大太鼓を専門にしています。奉納は毎年行うわけでなく、24区のうちの半分ずつが交互に行います。実は24区のうちの1区、香取(かとり)区は、八幡神社にあった古い神輿を改修し、八幡神社の御神体をのせた神輿を出すのですが、これも芸能と同じ扱いで隔年にしか出動しません。
お囃子のレパートリーは約20曲

シシゾウ:それぞれの芸能にはどのような特色があるのですか?

田村: 山車(やま)は、京都の祇園祭のような華やかな装飾の飾り山車ではなく、お囃子メインの山車です。基本は屋根の付いた2階造りで、1階部分には出囃子(でばやし)と呼ばれる縁台のように張り出した小舞台が付いています。この山車に、大太鼓と小太鼓、笛の囃子方が乗り込んで、お囃子を演奏しながら巡行します。曲は山車が動いているときや停まっているときなど状況に応じて演奏する曲が決まっていて、大体20数曲あります。神社の宮入りなどでお囃子を奉納するときは、子どもの囃子方がメインになって小太鼓を打ちます。神楽は、大小2つの太鼓を取り付けた小さな屋台を曳き、笛と太鼓のお囃子を演奏しながら巡行します。神楽で最も有名な伊勢神楽には獅子舞が付き物ですが、放生祭の神楽は、小さな獅子頭を屋台に飾るだけです。神楽の曲の大半は、山車の曲と共通していますが、アレンジが全く違い、テンポが全体にゆったりしていて優雅な曲調です。
棒振りに獅子舞と踊りも多彩 田村:大太鼓は、曳台に載せた直径80~100㎝ほどの太鼓を打つのですが、この太鼓と鉦のお囃子に合わせて棒振りと呼ばれる2人または3人の踊り手が六尺棒を手にして勇壮に踊るところが特色です。どの地区も大体20前後の曲を持っていて、子どもの打ち手のための曲と大人の打ち手のための曲があります。打ち方にはいろいろあり、踊るように打つ曲打(きょくう)ちは一番の見せ場です。獅子は、川越藩藩主酒井忠勝(さかいただかつ)が小浜藩に国替えされたときに、故郷をしのんで川越から呼び寄せた獅子舞「ささら獅子」が起源で、小浜の町民がそれを習い覚えて現在に至っています。頭に獅子の被り物をつけた獅子役は胸につけた小さな締太鼓を打ちながら、笛と歌に合わせて、老若の雄獅子が雌獅子を取り合うという物語を舞い踊ります。言ってみれば和製のミュージカルみたいなものですね。

シシゾウ:芸能はどのくらい稽古をするのですか?

田村:稽古は8月20日前後から始め、区によって異なりますが、祭りの2日前くらいを稽古納めにします。その年は奉納に出ない区も稽古は毎年行います。そうしないとせっかく覚えたものも忘れてしまいますし、笛などの楽器は鳴らなくなってしまいます。稽古期間最後の3~4日間は本稽古と称して、山車や屋台などを出してきてリハーサルを行います。本稽古は発表会のようなもので、町内の人間が見に来るので囃子や踊りを担当する者は、このときに一番気合いを入れてやります。祭り当日は、大人はお酒をいただいたりするので、かなりリラックスしていると思います(笑)。
2日間で演し物を数十箇所で披露!

シシゾウ:芸能の奉納はどのようにして行われるのですか?

田村:2日間かけて旧城下町を巡行しながら、八幡神社と本陣と呼ばれる放生祭用に飾り付けをした各区の本拠地、さらに寄付をいただいた先で演し物を披露して回ります。奉納がお休みの区も本陣は必ず出します。奉納箇所は、寄付の数が違うので区によって異なります。私の所属する広峰区で奉納する場所としてリストアップされているのは約80ヵ所です。同じ本陣に奉納するにしても、同じ芸能の区とそうでない区では、演し物の内容を少し変えています。私の区を例にとると、山車や神楽、獅子を出す区の本陣では子ども用の曲と大人用の曲1曲ずつくらいで切り上げるのですが、同じ大太鼓を奉納する区の本陣へ行ったときは、礼儀として奉納用の曲を全曲披露します。2日間の巡行を終えて、最後に自分たちの町の本陣に帰ってくると、私たちの区では、区内にある組ごとに分かれて太鼓を順番に打っていきます。それが一応打ち納めとなってその年の放生祭が終わります。

シシゾウ:巡行のコースは決まっているのですか?

田村:巡行のコースは区ごとにバラバラで、各区とも詳細なコースは一般の人には発表していません。確実に全部の区を見ようとするなら宮入りする八幡神社で待っているのが確実です。かつては、区同士が巡行中に道でばったり出会って、どちらも道を譲らないので喧嘩になるということがよくあったのですが、24区の横の連携を図る組織として「明日の放生祭を考える会(明放会)」を有志で結成してからは喧嘩もなくなりました。山車と山車、大太鼓と大太鼓といった具合に同じ芸能同士が出会ったときは共演もするので、そういう場面に出くわした方はラッキーだと思います。
全芸能勢揃いの共演は必見!

シシゾウ:巡行の見どころはどこですか?

田村:城下町らしさの残る古い町並みを散策しているとき、巡行に遭遇するというシチュエーションが風情としては一番だと思いますが、確実に見られる場所ということで言えば、八幡神社に奉納する宮入りが一番の見どころだと思います。宮入りは祭りの2日目に行うのが基本なのですが、どこの区も雨が降って巡行できなくなったときのために1日目、2日目とも宮入りをするのが通例になっています。昔はなかった見せ場として、2日目に全ての区が勢揃いして行う共演も見どころで、全ての演し物がダイジェスト的に見られるのでおすすめです。例年、午後1時から、つばき回廊という大型商業ビルそばにお神輿の仮の御旅所を作り、山車、神楽、大太鼓、獅子が全て集まります。ただ、神輿が出るのは隔年なので、3年前にお神輿が出ない年のために御輿(おこし)を作り、八幡神社から御神体をのせてきて御旅所に安置する事にしました。今年(2009年)は御輿が出る年です。

シシゾウ:これまで放生祭に関わってこられて一番の思い出はなんですか?

田村: 2003年の「若狭路博2003」のときに、放生祭の演し物の山車9台、神楽5台、大太鼓5台、獅子4組が全て勢揃いし、小浜駅前のはかまぜ通りにずらっと並んで共演したことがあります。本来の祭りでは絶対見られない壮観な光景で、見ていて感動のあまり鳥肌が立ちましたね。
お囃子は絶対聴くべし! 田村:この祭りは全国的にもあまり例のない4つの神事芸能が主役の祭りということで、旧城下町の小さなエリアをぐるぐる回りながら各所で演し物が奉納されるところをご覧いただきたいのですが、興味のある方はぜひお囃子もじっくり聴いてください。どこのお祭りでもわが町のお囃子が日本一だとおっしゃると思いますが、放生祭の山車と神楽のお囃子は日本一と言わないにしても、日本で3本の指に入るものだと自負しています。専門家の方も放生祭の囃子はすばらしいものだとおっしゃってくださいますので手前味噌ではないと思います。
  • 日本の祭り 名産品
  • 祭り写真館
  • 祭りカレンダー
  • 注目の祭り
  • 吉村作治先生の祭り考察
  • ダイドードリンコ日本の祭りチャンネル
  • DyDo online shop
  • 日本の祭りボード 日本の祭りに関する発言はこちらへ!

日本の祭りポスターをプリントしよう!

ダイドードリンコは「NPO(特定非営利活動法人)日本の祭りネットワーク」に加盟しています。