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竹ン芸

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:長崎放送 NBC
放送
:2008年11月2日(日)14:00~14:54

ダイドードリンコスペシャル

若宮さんの跳ねギツネ~長崎・竹ン芸~

竹ン芸

秋空に向かってまっすぐ伸びる2本の青竹。12mを超えるその先を見上げると、2匹の狐が戯れます。長崎市伊良林の若宮稲荷神社に奉納される「竹ン芸」は、250年の歴史を持つ伝統芸能です。男狐と女狐に扮した白装束の若者が、命綱もつけずに繰り広げる息を呑むような離れ技は勇壮で、夜空に浮かぶその姿は、祭り囃子に浮かれて遊ぶ狐のように幻想的です。「竹ン芸」は、春先の竹探しに始まり、暑い夏の体力づくりを乗り越えて、秋の本番を迎えます。父から技を受け継いだ4兄弟、念願だった3歳の長男と共に狐に挑む若き父、今年が子狐を演じる最後の年になる少年。狐の面をつけて、竹に登る時、彼らは神の使いの白狐に変わります。それぞれの思いを抱いて「竹ン芸」に臨む男達の意気込みに迫ります。

祭り紹介

  • 祭り写真館

竹ン芸

毎年10月14日と15日、長崎県長崎市の若宮稲荷神社の大祭に奉納される「竹ン芸」は、国の選択無形民俗文化財の指定を受けている伝統芸能です。「竹ン芸保存会」総務の藤野秀博(ふじのひでひろ)さんに、「竹ン芸」の見どころをお聞きしました。

開催日
10月14日~10月15日 ※毎年同日
場所・アクセス
長崎県長崎市伊良林 若宮稲荷神社
・JR長崎駅より路面電車 新大工町 下車 徒歩約15分
お問い合わせ
若宮稲荷神社
095-822-5270

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

「竹ン芸保存会」総務 藤野秀博さん

キツネの仰天離れわざ!

シシゾウ:「竹ン芸」とは、どのような伝統芸能ですか?


藤野:「竹ン芸」の由来は、祭り囃子に浮かれ出た白キツネ達が竹やぶの中で遊びたわむれる様子を表現した奉納踊りという説や、江戸時代に唐人屋敷の子どもたちが踊っていた「羅漢踊り」が原形の芸能という説などがあります。
「竹ン芸」は2つの台の上に、胴回り約45~50cm、高さ12m以上ある、4年もののまっすぐなモウソウダケを2本立て、キツネ役に扮した若者が竹の上で芸を披露するものです。竹には、カセとよばれる足掛け棒が横に15本ついた「昇(のぼ)り竹」と、カセが4本の「振(ふ)り竹」があります。キツネ役には、「男(お)ギツネ」と「女(め)ギツネ」があり、両役とも男がやります。男ギツネも女ギツネも白装束で、お面をつけて竹の上でアクロバティックな芸を披露し、縁起物のお餅や手ぬぐい、そしてキツネの大好物である生きたニワトリを見ているお客さんに振舞います。
また、男ギツネと女ギツネの登場に先立って、2歳から小学校6年までの子どもたちが扮する「子ギツネ」も、芸を披露します。「子ギツネ」は高い竹の脇に据えられている5mほどの竹で芸を披露しますが、このときも縁起物を振舞います。
「竹ン芸」は10月14日の午後2時、午後8時、そして15日の正午、午後3時、午後8時の5回、奉納されます。
6年間は「キツネ」厳禁!!

シシゾウ:「男ギツネ」「女ギツネ」役は、現在それぞれ何名いらっしゃいますか?


藤野:「男ギツネ」役は現在5人、「女ギツネ」役は3人います。
彼らは親子代々「竹ン芸保存会」の会員です。おしめをしている頃から、親がやっている「竹ン芸」を見て、「子ギツネ」役を経験し、そして現在に至っています。

シシゾウ:「子ギツネ」を卒業後すぐ、「男ギツネ」「女ギツネ」の練習を始めるのですか?


藤野:いいえ。「子ギツネ」は小学6年生までで、中学生になった時点で最低でも6年間は、「子ギツネ」の竹はもちろん、「振り竹」「昇り竹」に昇ることも触ることできません。つまり練習させないのです。
これには2つの理由があります。まず1つ目の理由は、ちょうど体が成長する時期にあたり、肉体的にも精神的にも不安定な時期だということからです。そして2つ目の理由は、「竹ン芸」は奉納芸であるということからです。詳しくご説明しますと、高校生までは親の庇護のもとにいますので、自立できておらず、危険と隣り合わせで奉納芸をするという意味がわからない年齢、立場と見なされるという事です。例えば、竹の上から縁起物のお餅を撒きますが、ご覧になっていらっしゃるお客さんを竹の上から見下ろす気持ちで、お餅を投げてはいけないのです。気持ちはお客さんと同じ高さにして、お餅を差し上げるのです。このことが中学生、高校生では理解が難しいのです。
可憐な「女ギツネ」は男まさり!?

シシゾウ:藤野さんは、「男ギツネ」「女ギツネ」、どちらかのご経験がありますか?


藤野:私は25歳の時から約20年間、「女ギツネ」1本でやってきました。

シシゾウ:「男ギツネ」役、「女ギツネ」役を決める基準はあるのですか?


藤野:練習をやっている中で、それぞれが目指すものが見えてきます。最近は、私たち指導者が練習を見て、どちらの役でいくかアドバイスすることもあります。 「男ギツネ」は、揺れる竹のてっぺんでの逆立ちや、竹を大きく揺らして飛び出す芸などもあるので、センスが必要です。「女ギツネ」は、「男ギツネ」以上に強い腹筋、背筋、腕力が必要です。たとえば、“下がり藤”から“谷のぞき”という芸があります。これは、竹の上で寝ている「女ギツネ」のお腹に「男ギツネ」がぶら下がったり、足をからめたりして下をのぞく芸です。「女ギツネ」は、自分の体重と「男ギツネ」の体重を、背筋、腹筋、腕力で支えなければならないのです。私は体力が抜きんでていましたので、『私の体力、使うなら使って!(笑)』と「女ギツネ」になりましたが、「女ギツネ」を続けていくうちに、「男ギツネ」を支えながら、『お客さんから見た時に、男の私が「女ギツネ」に見える芸とはどういうものだろうか?』と、より深く探求するようになりました。
騒然!キツネが真っ逆さまに!?

シシゾウ:「竹ン芸」の芸の流れを教えてください。


藤野:まず「女ギツネ」が登場し「昇り竹」を昇ります。カセの上で真横になる「横一文ン字」など、一人で行う芸を披露したら、竹とカセに足をからませ、逆上がりをして「男ギツネ」を招きます。このとき、指で「輪」をつくり、お稲荷様の紋どころ「宝珠」を表現します。「男ギツネ」は、「昇り竹」をカセからカセへ、ピョンピョン跳ね上がりながら昇ります。「跳ね上がり」という芸です。そして二人の合わせ芸を披露します。
その後、「女ギツネ」は縁起物のお餅と手ぬぐいをお客様に撒き、撒き終わると竹に足を絡めてストンと下へ降ります。
一人になった「男ギツネ」は「振り竹」へ渡り、竹のてっぺんで逆立ちをします。これを「天の逆ほこ」といいます。次にふところからニワトリを出して、竹を前後に振りながらニワトリを放して、お客様に差し上げます。お稲荷様の使いとされているキツネの大好物を差し上げて、その代わりに福をいただくというものです。
その後、「男ギツネ」は立ち上がって竹を前後に大きく振る「泳ぎ」をします。そして「振り竹」のてっぺんにあるカセに足だけをからめて、前にポンと大きく思いっきり飛び出す「キツネ跳び」をします。最後は、竹に足だけを絡めて逆さまになって下へ落ちてきて、下にいる者が「男ギツネ」を受け止めます。
奉納を終えて下へ降りたキツネ役たちは、精神的にも肉体的にも極限の状態から開放され、手も足もブルブル震えています。一人では歩けないので保存会のメンバーたちに背負われて、拝殿に行って面を外してもらって休みます。
「男ギツネ」は涙、涙・・・つらいよ!!

シシゾウ:「男ギツネ」の一人芸は、竹を大きく揺らすなど勇壮ですね。


藤野:「男ギツネ」は、踏ん切りがつかず、タイミングがうまく図れなかったりすると、泣くほど痛い思いをすることがあります。 「振り竹」の一番上のカセは、竹のてっぺんの少し下にあります。つまり竹の一番上が少し出っ張った状態なわけです。「キツネ跳び」という芸を演じる際、「男ギツネ」は一番上のカセに足をはさんで「振り竹」を大きく揺らします。揺れが一番大きくなった時に、勢いでパッと立ち上がるように前へ大きく飛び出すのですが、その時に踏ん切りがつかず、タイミングがずれると、「男ギツネ」は「振り竹」の一番上の出っ張った部分で、自身の股間をグシャッと潰してしまうのです。キツネの面をつけていますから、お客さんには見えませんが、あまりの痛さで面の中では涙をボトボトと流しています。「竹ン芸」は、“キツイ”“ツライ”“コワイ”、自分自身との闘いです。
キツネたちは夜遊び好き?

シシゾウ:キツネ役の方々にとって演じやすいのは、昼と夜のどちらですか?


藤野:夜の方が演じやすいです。というのも、昼はのどが渇いてしまうからです。
「竹ン芸」は呼吸がとても大切です。芸を行っている時は呼吸を止めています。ですので次の芸に移るときに、ものすごくのどが渇くのです。乾きを癒すために、キツネ役は面のなかで舌を動かしています。また「竹ン芸」を始める前に身体の関節を神社の清水で清めますが、これは奉納芸であるため身を清めるという意味と同時に、関節のところをしっかり湿らせて、竹に絡ませやすくするという目的も持っています。しかし、昼間は手が乾燥しますので、次の芸に移る前に関節のところに手を当てて、必ず手を湿らせなければならないほどです。
夜はのどの渇きや乾燥をあまり気にしなくてもよく、また回りが暗くて見えないので竹に集中しやすいのです。
縁起物をゲットできるのはこの場所!!

シシゾウ:「男ギツネ」「女ギツネ」が撒く縁起物を手に入れるのに、お勧めの場所はありますか?


藤野:あえて言えば、一番竹を振ることができる、竹に向かって3m左側あたり、そこが一番手に入れやすい場所だと思います。広いスペースがあるので、お客さんが縁起物を取るためにワーッと集まってきても安全なのです。舞台の前は、お客さんがびっしりいらっしゃいますし、また階段あたりに撒くとこれも危険なのです。

シシゾウ:キツネ役をやっていて良かったと思うのはどんな時ですか?


藤野:「竹ン芸」が終わって、観客の皆さんがとても楽しんでいらっしゃる表情を、目にした時ですね。キツネ役が拝殿に引き上げても、お客様がどよめく声や、「よかったねー」と言ってくださる声が聞こえてきます。それを楽しみに私は「キツネ役」をやっていました。
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