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野沢温泉の道祖神祭り

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:信越放送 SBC
放送
:2008年2月3日(日)16:00~16:54

ダイドードリンコスペシャル

炎よ天まで 野沢温泉 道祖神祭り

野沢温泉の道祖神祭り

「野沢温泉の道祖神祭り」は、長野県北部の野沢温泉村に伝わる祭り。豊作祈願や厄払い、初子の成長を願い、毎年1月15日に行われる。点火役、防火役の激しい攻防が特徴だ。 厄年の男たちは夜を徹して社を組み上げ、初子の男子が生まれた家では「初灯篭」を奉納する。そこで確かめ合うのは「絆」だ。社と灯篭を包む炎。男たちの意気は上がる。番組では共に支えあいながら、故郷に生きる若者たちの姿と想いを描く。

祭り紹介

  • 祭り写真館

野沢温泉の道祖神祭り

長野県野沢温泉村で1月15日に行われる「道祖神祭り」は、この祭りのために大木を組んで作られた巨大な社殿に火を入れ、五穀豊穣、無病息災を祈願する日本有数の火祭りです。2008年の祭りで重要な役どころを務める博勇会道祖神委員長の鈴木常明(すずきつねあき)さんに「道祖神祭り」の見どころをお聞きしました。

開催日
1月13日~1月15日※毎年同日
場所・アクセス
長野県野沢温泉村横落地区
・長野駅からバス1時間15分
・戸狩野沢温泉駅からバス20分
お問い合わせ
野沢温泉観光協会
0269-85-3155

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

博勇会道祖神委員長 鈴木常明 炎が主役の壮大な厄ばらい

シシゾウ:「道祖神祭り」はどのような祭りですか?


鈴木:御神木で作った社殿に火を入れて燃やす火祭りで、数えで42歳と25歳の厄年の男衆の厄ばらいの行事として行われます。私は今年、数えで42歳になるので、25歳の若者たちと一緒に祭りの執行者になります。この火祭りと同時に、初子が生まれた家が子どもの健やかな成長を祈願する初灯篭の奉納も行われます。

シシゾウ:「道祖神祭り」はいつ頃、始まったのですか?


鈴木:昔、祭りが行われていた場所にある道祖神碑に「天保十巳亥年」と刻まれているので、江戸時代後期には行われていたと考えられています。道祖神は、路傍に祀られている神様で災厄が入り込むのを防ぐと言われています。長野県は全国でも道祖神の祭りが盛んな地域で、道陸神(どうろくじん)、三九郎(さんくろう)などとも呼ばれています。多くは火祭りという形をとっていて、その中でも、野沢温泉村の道祖神祭りは盛大なものです。
燃やすのは20mの御神木がそびえる巨大社殿

シシゾウ:社殿はどのような形をしていますか?


鈴木:高さが約20mある御神木5本が柱になり、そこに人が乗れる社殿を組んでいきます。社殿の広さは約16坪(4間×4間)ですから32畳くらいあります。御神木にはブナの木を使うことが多いです。社殿の木組みには釘は一切使わず、すべて縄でくくって組み上げます。

シシゾウ:社殿はどなたが作るのですか?


鈴木:この祭りの執行者である厄年の42歳と25歳の男衆が中心となって作ります。野沢の男たちは同級生のつながりが強く、何をするにも同級会で動くならわしがあります。その最たるものが道祖神祭りです。野沢の男たちは、数えで25歳になって道祖神祭りを執行することになると自分たちの同級会の名前を決めます。私が委員長をしている博勇会という会の名前も25歳のときに決めました。火祭りに参加するとき、男たちはつなぎを着るのですが、その背中には自分たちの会の名前がプリントされています。野沢には、この同級会だけでなく、3学年がひとつになった三夜講という組織もあります。この3学年の集まりも一生のつきあいになります。道祖神祭りの社殿づくりでは、42歳の三夜講のメンバーも協力します。

シシゾウ:社殿を作るのにどれくらいかかりますか?


鈴木:社殿を組み上げるのは祭りの前日の14日です。朝から取り掛かり、夜中までかかって完成させます。社殿に使う木は、秋のうちに切って用意しています。今年は祭りのために5本の御神木を含めて20本以上の木を切りました。社殿組みの前日の13日には御神木の里引き(さとびき)といって、御神木5本のうちスキー場の中腹に置いてあった2本を、みんなで引っ張り下ろして社殿を組む場所まで運びます。これは、木を切る準備を祭り直前にやっていた昔の名残りです。
ケンカさながらの火付け攻防戦!

シシゾウ:どのような段取りで、社殿に火を付けるのですか?


鈴木:厄年の男衆の代表によって火元の家から会場に運ばれた御神火が、社殿近くに積み上げられた枯れ枝の山に移されると、村人による火付けが始まります。下に25歳の厄年の男衆、上には42歳の厄年の男衆が陣取っている社殿に向かって、祭りの責任者である野沢組惣代を皮切りに、初灯篭を奉納する家の方、子どもたちが順番に松明を持って火を付けようと攻めていきます。それが済むと、メインの村の男衆たちの番です。合図とともに、今や遅しと待ち構えていた男たちは火の付いた松明をふりかざして社殿に突進していきます。それを、社殿の下にいる25歳の男衆が火を付けさせまいと体を張って防ぎます。42歳の男衆は社殿の上から、松の枝を振り火の粉を払い、道祖神の歌を歌ったりしてその場を盛り上げます。この厄年の男衆と村の男衆の間で繰り広げられる激しい火付けの攻防戦がこの祭り最大の見せ場です。
毎年、下で守る側が20人弱なのに対して、攻める村の男衆は100人近くいると思います。双方ともお神酒をいただいていることもあって、火の粉が飛び散る中、怒号も飛び交い、かなり派手にやりあいます。やけども当然します。でも、後々まで痕に残るようなやけどをすることはありませんね。

シシゾウ:攻防戦はどのくらい続きますか?


鈴木:1時間くらい続きます。攻める男衆が持つ松明は社殿の上に用意されていて、社殿の横から地面に次々落とされていきます。男衆はそれを拾って、火元の御神火を移した焚き火で火を付けて社殿につっこんでいきます。そして、松明が燃え尽きたら、また松明を拾って火を付けて攻めるという形でぐるぐるローテーションをしていく格好になります。

シシゾウ:決着はどのようにしてつくのですか?


鈴木:社殿にはそう簡単に火は付きません。これまでの祭りを振り返っても、攻防戦で火が付いたことはありません。火元は火送りの衆により、次第に社殿に向かって送られてきます。火元が社殿の近くまで来た所で攻防戦は終了となります。厄年の男衆が社殿から離れると、社殿のそばにある火元の焚き火が棒を使って、少しずつ社殿に移動させられます。最終的に火元が社殿に入り、火が放たれます。

シシゾウ:社殿が燃えた後はどうなるのですか?


鈴木:かなりの量の木材を燃やすので火は翌日も残っています。この残り火でお餅を焼いて食べると風邪を引かないという言い伝えがあって、翌朝、村の人間はお餅と網と醤油を持って集まります。野沢の小学校の児童や保育園の園児もお餅を焼きに来て食べていますよ。
書初めでデコレーション!? 子の成長を願う初灯篭 鈴木:社殿に火が放たれるとき、灯篭が社殿に立てかけられて奉納されます。この灯篭は、初灯篭と言って、前の年に初めて子どもが生まれた家の人間が子どもの健やかな成長を祈願して作ります。昔は長男が生まれたときに出されていたのですが最近は女の子でも良いとされていますし、昨年の祭りでは、還暦のお祝いということで同級会が灯篭を奉納していました。
初灯篭は秋のうちに作っておきます。灯篭の制作は、初子の生まれた家の人間はもちろん、親戚や隣組に相当する伍(ご)組織、子どものお父さんの同級会やおじいちゃんの同級会なども協力します。 作られた灯篭は祭りが近づくまでしまわれていますが、祭りが始まる前の1月11日に「灯篭まるめ」と言って、家の前に立てられます。灯篭は高さが9m近くあって、灯篭をはじめ、御幣や傘、家紋入りの垂幕、提灯などでいろいろ飾り付けされます。一番下に飾られるのは書初めです。これは、村の人がお祝いとして書初めを書き、持ち寄ったものです。何を書くかは自由です。たまに、びっくりするようなことを書いてくる人もいます。

シシゾウ:家の前に飾られた灯篭の奉納はどうやってするのですか?


鈴木:15日の祭り当日の夕方になると、初灯篭を出した家には関係者が集まって宴会をして、お神酒をいただきます。それから、奉納するために灯篭を部材ごとにばらして家から会場の道祖神場まで運びます。このとき行列を組んでいくのですが、行列の前後には大松明を持った人間がつき、祝い事だから盛大に行かなくてはいけないというので、道祖神の歌を歌いながら賑やかに進んでいきます。この行列も面白くて、なかなか見ものです。
社殿が燃え落ち、火柱が上がる瞬間を見逃すな!

シシゾウ:観客へのアドバイスはありますか。


鈴木:この祭りの最大の見どころは社殿の火付けの攻防戦ですが、社殿に火が入ってからも見どころがあります。社殿が燃え始めて1時間ほどすると、木組みを支えていた縄が焼き切れて、人が乗っていた中央の棚がドスンと落ちる瞬間があります。このとき、ものすごい火柱が上がって迫力満点です。社殿に火が付いて燃え出した時点で帰られる方が多くいらっしゃるのですが、祭りにおいでいただけましたら、ぜひそこまで見ていただきたいです。
火祭りの会場はそんなに広い場所ではありません。平日に行われるときでも4000人近くの人が見に来られるので、良い場所で見ようと思われたら、ちょっと早めに会場にお越しいただく方が良いと思います。会場に初灯篭が到着する夜の7時半頃に行けば、道祖神太鼓の演奏や花火の打ち上げも見られます。とにかく寒いので温かい格好をしてきてください。
祭りそのものは15日に行なわれますが、初灯篭を出す11日から13日の里引き、14日の社殿組み、15日の本番、お餅を焼く16日まで1週間にわたっていろんな行事がありますので、好みの行事を選んでご覧になられても良いかと思います。

シシゾウ:最後に野沢温泉村のPRも含めてメッセージをお願いします。


鈴木:野沢の道祖神祭は村の祭りということで長い間外の人に対して閉鎖的でしたが、国の重要無形民俗文化財に指定され、媒体に取り上げていただく機会も増えて、皆さんに注目していただいていることを実感しています。野沢の人間にとっては思い入れのある祭りで、見物すれば必ず勢いを感じていただけるので、ぜひご覧になっていただきたいです。おいでになるのであれば、当日だけでなく前日からお泊りになって、昼間はスキーと温泉を楽しんで、夜は祭りを見ていただければと思います。
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