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朝比奈大龍勢

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:静岡放送 SBS
放送
:2008年11月2日(日)16:00~16:54

ダイドードリンコスペシャル

舞い上がれ!龍のごとく ~朝比奈大龍勢~

朝比奈大龍勢

玉露の里として知られる静岡県岡部町。江戸時代後期から、五穀豊穣の願いと感謝の念を込めて打ち上げられてきたのが「朝比奈大龍勢(あさひなおおりゅうせい)」です。打ち上げ台から飛び出す巨大なロケット花火の姿は、まさに龍が天に舞い上がるようで山里に神秘的な瞬間を生み出します。そしてその仕掛けや火薬の配合は、町内会ごとに守り伝えられている秘伝の技です。発射前には、地域の風情や人々の思いを謡い込んだ口上が披露され、2年に一度の祭りにかける思いが華を添えます。合併を控えて岡部町として最後の年、伝統を受け継ごうと初めて参加する三人の若者に焦点をあてながら、祭りを愛する人々の姿を花火の魅力とともに映し出します。

祭り紹介

  • 祭り写真館

朝比奈大龍勢

2年に1度、静岡県志太郡岡部町の六社神社で行われる「朝比奈大龍勢」は、いわば手作りロケットを打ち上げる、全国的にも珍しい祭典です。この「朝比奈大龍勢」の見どころを朝比奈大龍勢保存会会長の前島勝己(まえじまかつみ)さんにお聞きしました。

開催日
10月中旬※2年に一度
場所・アクセス
静岡県藤枝市岡部町殿
・JR東海道本線 焼津駅下車 バス40分下車
・東名高速焼津ICから県道213号線を岡部町方面へ約10分
お問い合わせ
藤枝市観光協会
054-645-2500

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

朝比奈大龍勢保存会会長 前島勝己さん NASAもびっくり?手作りロケット祭り

シシゾウ:「朝比奈大龍勢」とはどのような祭典ですか?


前島:「龍勢」と呼ばれる打ち上げロケットを各連で制作して、発射する祭典です。ロケットと同じ原理で打ち上げるもので、龍勢の中には花火や落下傘などが仕掛けられています。現在、朝比奈川流域の13の連、いわばチームが龍勢を制作しています。

シシゾウ:龍勢はどのような構造になっていますか?


前島:龍勢は、「吹き筒」、「尾」、「ガ」と呼ばれる3つの部分からなり、全長は15m以上あります。「吹き筒」には真竹が使用されていて、中に火薬を詰めています。この火薬の燃焼推進力で龍勢が上がります。「尾」は舵取りをする青竹です。「尾」でバランスを取りながら、まっすぐ空に飛びます。「ガ」は落下傘や花火などの曲(きょく)と呼ばれる仕掛けを詰める部分です。龍勢が最も上がったときに、「ガ」から曲(きょく)を出します。
龍が秋空を泳ぐ!?

シシゾウ:どうして龍勢と名付けられているのですか?


前島:様々な説がありますが、有力な説は2つあります。ひとつは上がっていく竹を龍に見立てているという説です。もうひとつは、落下傘の下に竹をぶら下げて赤い煙と青い煙を吹く「龍」という曲があるのですが、その煙の漂う様子が、龍が空中を泳ぐ姿に似ているから、という説です。朝比奈では後者の説が信じられています。龍勢の打ち上げは昼と夜に行われますが、昼には赤い煙と青い煙だったものが、夜には赤い花火と青い花火などに変わります。
ルーツは徳川家康!?

シシゾウ:朝比奈で、龍勢はいつ頃始まったのですか?


前島:戦国時代に、通信手段として使われていた狼煙(のろし)が起源と考えられています。そして、徳川家康が駿府(すんぷ)に入城した折に展覧花火大会を開催し、それから駿河・三河地方に花火文化が定着したようです。元々徳川家が静岡に鉄砲隊の火薬保管場所を作っていたので、駿河・三河では火薬になじみがあったと考えられています。これらの古い歴史については言い伝えであり、文献に残っていませんが、明治11年に朝比奈の野田沢地区の増田伴平(ますだいへい)さんが龍勢を作ったという記録が、文書で残っています。
ハラハラ・・「花傘」「連星」「龍」が成功するか否か?

シシゾウ:「曲」にはどのようなものがありますか?


前島:「花傘(はながさ)」「連星(れんせい)」「龍」というのが、朝比奈の代表的な曲です。「花傘」というのは、落下傘の周囲に花火がついている曲です。「連星」は、落下傘の下に百足(むかで)のように花火が連なっています。「龍」は、落下傘の下に竹をぶら下げながら赤い煙、青い煙などを吹いて、空中を泳ぐ曲です。「花傘」「連星」「龍」をまとめて一度に成功させるのは非常に難しいです。
龍勢には魔物がいる!?

シシゾウ:龍勢を作る上で、
難しいのはどのようなところですか?


前島:「吹き筒」に火薬を詰めた後に、下の部分から鉄のキリで穴を開けますが、それが大変難しいです。「吹き筒」の下から上まで、全部に穴を開けてはだめなのです。穴を開けない部分をどれくらい残すかによって、一番頂点に龍勢が上がったときに曲が出るか、上昇途中で曲が出てしまうか、あるいは下降中に出てしまうかが決まります。最終的には1ミリ、2ミリの違いによって、曲がでるタイミングが異なります。
同じ火薬で同じ曲を詰めて、同じ龍勢を2本作っても、1本は上がらないということがあり、「火をつけたら龍勢任せ」というか、想定できないことが起こります。一昨年、上昇している途中で「尾」の竹が根元から折れた龍勢がありました。竹が焼け切れることはあっても、折れることは通常考えられません。慎重に制作作業をしているのですが、「龍勢には魔物がいるのだから、慎重の上にも慎重に」と皆に言っています。
曲を予告する短歌あり。事前に要チェック!!

シシゾウ:龍勢を作るのはいつ頃ですか?


前島:例年、9月の初旬頃から作り始めます。同時に、祭典プログラムの制作にも取り掛かるので、9月の初旬から15日頃までに、各連にどんな曲を仕込んであるかがわかる短歌を出してもらいます。短歌はプログラムに載せますし、当日会場で打ち上げ直前に短歌をアナウンスします。事前に短歌をプログラムで読むか、あるいは会場アナウンスを聞けば、どんな曲が仕込まれているか分かるのです。短歌通りに曲が成功するかどうかを見るのも龍勢の楽しみの1つです。
龍勢の作り方はマル秘!

シシゾウ:各連の龍勢に違いはありますか?


前島:最近はいい火薬などが花火屋で手に入るので、似ている部分も多いのですが、それぞれ独自にがんばっている連もたくさんあります。元々、龍勢の作り方というのは、同じ連内の親子だけで引き継ぎ、自分の子ども以外には見せない秘伝の方法なのです。今は、我々の連では後継者として若い人を育てるために教えますが、昔は同じ連内の仲間であっても、作り方を見せることはありませんでした。
連のひとつである野田沢地区では、もう10年以上龍勢を上げていないのですが、そこの「龍」は赤や青などの煙を吹きながら、泳いで上へ昇っていくため、とても有名でした。どの連の「龍」にも落下傘がついているので、空中を泳いでぐるぐる回りますが、当然下へどんどん降りてきます。野田沢の「龍」も、もちろん最後には降りてきますが、泳いで上へ昇る「龍」というのは、後にも先にも野田沢のもの以外ないのです。野田沢で受け継いでいる方に、保存会として「せめて龍の作り方だけでも誰かに残したらどうか?」と相談を持ちかけているのですが、なかなか難しいようです。それほど龍勢の作り方は各連の秘伝なのです。
失敗しても泣かない!成功したら男泣き!!

シシゾウ:これまで打ち上げてきて、
印象的だった龍勢を教えてください。


前島:町制30周年を記念して、昭和61年に私がいる殿東組龍勢連が打ち上げのラストを任され、私が中心になって龍勢を作りました。直径5mもある真っ赤な落下傘を作って、午後3時から4時頃に打ち上げたのです。上空で赤い落下傘が開いて、それが真っ赤な夕日に映えて、見てくださった方は皆さん感動してくださいました。そして「殿東組は大したもんだ」と言ってくださったのです。
おそらくそれでちょっと自分自身、天狗になったのではないかと思います(笑)。それから上げる龍勢が全然だめでした。例えば、上がっても曲が出てこない、または上がってもすぐ下に落ちてしまうというような状況でした。そんな中、平成8年に私の龍勢の師匠だった鈴木さんという方が亡くなられたのです。そしてその年の10月に、今度は私が殿東組の親方になりました。それまでしばらく成功していなかったのに、親方になって初めての龍勢で大成功したのです。これで師匠に恩返しができたと、うれしくて泣きました。 このような経験から私は「龍勢、失敗しても泣くな。大成功したら泣いていい」と言っています。自分で作った龍勢が上がった姿を見るのは、本当に感動するものなのです。
龍勢をどこから見る?

シシゾウ:龍勢はどの辺りから見るのがお勧めですか?


前島:龍勢は地区のどこからでも見えますが、打ち上げ場所から200m離れた場所に有料の桟敷席があり、そこからだとよく見えるのでお勧めしています。また、500mほど離れたところから見るのもお勧めです。近くから見ると、どのくらいの高さまで上がったか分かりにくいですし、他の龍勢との比較も難しいのですが、少し離れて見ると分かりやすくて面白いかもしれません。いずれの場所でも龍勢は見えますが、ポイントは短歌が書いてあるプログラムを手に入れて、たくさんの人といろいろ感想を言い合いながら見物することだと思います。それが一番楽しいのではないでしょうか 。
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