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水中綱引き

※このページは写真・文章ともに過去の祭り情報になります。 今年応援する祭りはこちらから

TV番組情報

制作
:福井放送 FBC
放送
:2007年2月3日(土)15:00~15:54

ダイドードリンコスペシャル

伝統を胸に 人が紡ぐ一本綱 ~水中綱引き~

水中綱引き

およそ360年もの歴史を持つと言われる福井県美浜町日向の水中綱引き。この伝統行事は、日向湖と若狭湾をつなぐ運河を塞いだ大蛇を追い払うために、大蛇より大きな綱を作り運河に張ったところ、大蛇は出なくなった。その縁起の良い綱を海中で引き合ったのが始まりだといわれている。 毎年1月の第3日曜日、日向の男衆は早朝から綱を練り、太鼓橋の上から真冬の運河へ、パンツ一丁で飛び込み一心不乱に綱を引く。この豪快な祭りの様子を一目見ようと町外からもたくさんの人がおしかけ、静かな漁師町は一気に活気付く。しかし近年は人口の減少により、年々参加者が少なくなってきた。そんな中、この祭りを愛し、続けていきたいと頑張る人たちがいる。 笛や太鼓が奏でるわけでもない、身も心も裸の「人」が中心となって一本の綱を引き合う迫力ある祭りの姿を、祭りを愛する彼らの目線から描く。

祭り紹介

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水中綱引き

「水中綱引き」が行われる福井県三方郡美浜町日向(ひるが)は、三方五湖のひとつ「日向湖」と若狭湾の間にある細長い町で、古くから漁師町として知られています。今回、地元で釣り船をしながら、「水中綱引き保存会」会長を10年以上務める渡辺利一さん(67歳)に、見どころをお聞きしました。

開催日
1月第3日曜日
場所・アクセス
福井県美浜町日向橋付近
・JR美浜駅から 日向行きバス「日向」下車
・北陸自動車道敦賀ICから車で40分
お問い合わせ
美浜町商工観光課
0770-32-6705

※掲載された情報につきましては、独自に集積したものであり、変更されている場合もあります。
 お出かけの際には各祭りの主催者へのお問い合わせや公式サイトなどで必ずご確認ください。

奇祭!真冬の運河にダイビング!!
国選択無形民俗文化財 日向水中綱引 保存会会長 渡辺利一さん
国選択無形民俗文化財
日向水中綱引 保存会会長
渡辺利一さん
スタッフ:「日向(ひるが)水中綱引き」はどのような神事ですか?

渡辺:毎年、1月の第3日曜日(2007年は21日)に日向湖と若狭湾をつなぐ運河に大きな綱が渡されます。そして太鼓橋の欄干(らんかん)から日向の男たちが次々飛び込んで、水中で綱引きをするのです。綱引きといっても、運動会で行われるような、綱の両端に分かれた2チームが引っぱりあって力比べをする「綱引き」ではないんです。綱は橋の東西のたもとにある杭にそれぞれ結ばれ、運河に渡されています。飛び込んだ男たち東西に分かれて、綱を対岸の方へ引っ張ったり、取りついてむしったり、歯でかみついたりしながら、綱を早く切る競い合いをするのです。だいたい20分ほど格闘して、綱が切れると、大漁を祈願して、綱を運河から海へ流して奉納します。360年以上続く神事で、国選択無形民俗文化財に指定されています。

奇祭!真冬の運河にダイビング!!スタッフ:見どころはどんなところですか?

渡辺:クライマックスは、若い衆が飛び込むところです。 色とりどりの鉢巻、さらしの腹帯はしていますが、白いパンツ一丁の若者20人ほどが、高さ5~6メートル以上ある、橋の一番高い欄干から運河に飛び込みます。頭から飛び込んだり、足から飛び込んだりといろいろですが、真冬の水ですから、みるみる身体が真っ赤になります。昔は旧暦の1月15日に行っていたので、もっと冷たかったんですよ。天候に関係なく行うので、雨というより、雪が降る中もありました。雪景色の中の神事は神秘的でもあるのですが、飛び込む若い衆にとっては、それこそ身を切るような冷たさです。
恐怖!運河に大蛇、現る? page
恐怖!運河に大蛇、現る?スタッフ:どうして「水中綱引き」が始まったんですか?

渡辺:諸説ある中の一つですが、昔、大蛇が出て若狭湾と日向湖をつなぐ運河をふさいでしまい、船が通れなくなってしまったそうです。村の人はどうしたものかと思案していたところ、村の識者が知恵を出しました。「大蛇と同じくらいの大きい綱を運河に張って、これを切ったらどうじゃ。刃物は使わないで,切って、海へ流して、村の人の力を示したらどうじゃろ」と。そして村人たちは運河に大きい綱を張って、綱を引いたり、歯で噛み切ったりして、村の人の力を大蛇に見せたんです。それからは大蛇が出なくなって、船が通れるようになった、という大蛇伝説があります。

また他の説として、寛永12年(1635年)に、日向の浜が侵食されて、船を揚げるところがなくなったそうです。その代わりに、日向湖を船だまりにしようと、武蔵の国(今の埼玉県)から小浜に国入りしたばかりの藩主、酒井忠勝に陳情し、若狭湾と日向湖を結ぶ運河を作ってもらいました。その後、日向湖はいい港になって、大漁が続いたとされています。関東では、1月15日に、綱引きをして一年の吉凶を占う風習があったので、日向の水中綱引きも、酒井忠勝による運河完成と大漁を祝って始めた、という説もあります。
「若いもんには負けん」還暦のチャレンジ!! page
「若いもんには負けん」還暦のチャレンジ!!スタッフ:何歳くらいの人が飛び込むのですか?

渡辺:今は、20歳代から30歳代の若者が中心です。 昔は25歳の厄年の青年は、「厄払い」ということで飛び込んでいました。 実は年齢制限がないので、最高年齢では60歳の還暦の人が飛び込んだこともあります。40年ほど前になりますが、俳優の芦屋小雁さんが飛び込んだこともあるのです。

「やっとこせ」を聞き逃すな! page
「やっとこせ」を聞き逃すな!スタッフ:「水中綱引き」で他に見て欲しいのはどんなところですか?

渡辺:綱練(ね)りですね。当日の午前6時頃、稲荷神社の「長床(ながとこ)」と呼ばれる集会所に、水中綱引きに参加する若者たちが集まります。天井から稲わらを吊るして伊勢音頭を歌い、3人が回りながら綱を練ります。「ヨイヤサー ヨイヤサー」という合いの手を入れて、交代しながらの作業です。3時間から4時間かけて、太さ直径30センチ、長さ50メートルもの大綱にします。今の若い人は綱の練り方も、日向に伝わる独特のヤットコセも知らない。だから綱練りは日向の伝統を若者に伝える大事な場となっています。 一般の方もご覧いただけますので、ぜひ日向の伝統を見てもらえたらと思います。

※伊勢音頭とは、伊勢地方の木遣(きや)り歌から発生した民謡。土搗(どづ)き歌・祝儀歌・道中歌・踊り歌などの総称。近世の伊勢参宮の流行にともなって全国に広まった。[大辞泉より]

男の魂がずらり!! page
男の魂がずらり!!渡辺:大漁旗も「水中綱引き」の見どころの一つですね。太鼓橋周辺には大漁旗が70枚ほど飾られますが、これは神事の4日前から、日向の現役漁師からだけでなく、元漁師からも集めます。今は漁をしていなくても、大事に大漁旗はとっておられるんですね。大漁旗は、漁師たちの魂のようなものですから、カラフルで勢いがあるデザインを見ているだけでも元気になります。万国旗ではなく大漁旗が飾られるのは、漁師町の神事らしいところです。
鰤汁とにごり酒で暖まろう!! page
鰤汁とにごり酒で暖まろう!!スタッフ:見物するのに、いい場所はどこですか?

渡辺:若者が飛び込む太鼓橋の欄干と、綱を張った東西の岸です。
実は、綱は切れやすいように少し細くしているところ(オチ)があるんです。それが岸に近い部分です。切るのに時間がかかってしまうと、若い衆といえども、冷たい水の中で長時間いるのはさすがに厳しいので、そういう工夫をしています。ですので、若者たちはそこを集中的に襲うんですね。東西の岸にいると、若者が必死に綱と格闘する勇壮なところを見ることができます。



スタッフ:観客へのアドバイスはありますか?

渡辺:若者たちが飛び込むのは、午後2時頃です。待っている間は大変寒いので、暖かい服装で参加してください。太鼓橋のたもとでは、中年会(灯台クラブ)という婦人会が中心になって、暖かい「鰤(ぶり)汁」や焼き物、にごり酒などのバザーをしています。数に限りはありますが、これらを是非味わって暖まっていただきたいですね。にごり酒は、青竹に入っています。青竹のさわやかな香りがして、お土産としてとても人気があります。
若い衆の心意気を見てください!! page
スタッフ:サイトを見ている人に「水中綱引き」をアピールしてください!

渡辺:大漁祈願の神事なので、この日、日向の漁師は漁を休んで、神事を盛り上げます。そして青年会の若い衆や、高校生、中学生、最近では小学生も冷たい運河に飛び込みます。日向は伝統ある漁師町です。日向の男たちの心意気を見て、そして応援してください!


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